■スポンサードリンク
悪女について
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
悪女についての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全85件 61~80 4/5ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
taiyaki#023 小説の構成が面白いと感じました。 小説を読み始めると、主人公の富小路公子は既に亡くなっていることを知らされます。 著者の有吉佐和子さんはこの本を「男性中心の社会を、いわば逆手に取った女の話」と評しているようですが この本を通じて男性の心を手玉に取ったのは、有吉さん自身なのかもしれません。 それにしても何度でも繰り返して読むたびに味わいが出てくるの不思議な小説でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
27人の生前の「女」を知る人々の回想録から浮き上がってきた「女」の真の姿は、生まれながらの男をたぶらかす小悪魔か、それとも純粋無垢な天使か・・・? 水晶のように透き通った瞳に、男心をくすぐる甘い声。 どこかの高貴な血が流れているかのような気高さと輝きを放つ美しさ。 女は美しさが持つ魔力が、自分を取り巻く全ての人々に勝ることを熟知していました。 まるでアクセサリーをつけかえるように、男達をとっかえひっかえ利用し、狂わせ、怪しく美しく舞う女の一生の物語です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この公子のすさまじいしたたかさと、バイタリティあふれる嘘のつきっぷり。たくさんの人間を騙しまくって、それでもなお聖女のような一面を決して自ら剥ぐことがないまま変死を遂げたこの女性の人間に反吐のでるよな気持ち悪さを感じた。 モラルだとか倫理だとかそいういうものから全く解放された異様な精神を持った人間を27人の語り手をつかって浮き彫りにするこの作家の力に脱帽。 最近はやりのサイコパス犯罪小説など吹っ飛ばしてしまうような有吉の創造者としての豊かな書き手力にもうことばもない・・・。 最後の語り手である軽薄そうな次男が語るこの女の異様な精神の果てはやはり、異様な死だったのか?ミステリアスで胸糞わるくそして人間のおかしさを目いっぱい書ききったすごい作品だとおもう。連続ドラマにどうですか?? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
面白かた! すーごいトリッキーな話の運び方で、 思わず年表など作成してまいました。笑 愛される女の秘訣を学びました。 ぶっちゃけ、吉原手引草で満足してる人は、 これ読んだら開眼する筈。。 (松井先生スミマセン。) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
男と女、善と悪では言い表せない人生がつづられています。筋立てはミステリー風で引き込まれるようにページをめくりました。関わる人々夫々の証言はその人にとっては事実です。このようなことはまま見聞きすることです。君子のセリフ「まああ」「夢見たい」の言葉が持つ魅力について、その魔力を思います。この言葉の力で生きていく君子さん、あなたの力に敬服します。おっかない方です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なぜ、この本を選んだのかと言えば、彼女の本を1冊読みたかったのと(母が、「芝桜」という夜の世界の女性の激烈な競争を描いた書籍を感嘆をもって語っていた)、あらすじを読んで、ミステリー形式になっている、とのことだった、という2点からだった。 感想のひとつ目は、有吉の文体がとても「綺麗」、ということ。昭和の時代の小説は、殊更、会話文になると、一種の形式が出来上がっていて、現代を生きている自分にとっては、どこか浮いた感じを持ったものである。 時代設定は、現代には違いないが、「いま」というのとはちょっと違うにしろ、わざとらしさがない。違和感がない。むしろ、「いま」の虚飾の部分がないだけ、普遍化されている。 感想のふたつ目は、悪女とはこんなものではないでしょう、ということ。たしかに、主人公は、嘘つきだ、ということは書いてある。人を欺き、騙し、自己を変節させ、生き抜いてきた。生とお金に執着する主人公が、雲を掴もうとするがごとく、窓から身を乗り出し、身投げするか?主人公の最期に関して、著者は、むしろ、愛情を注いでしまっているかのように見える。 ふたつ目に関わるみっつ目として、ビジネスに生きる女性に、男性との絡みは、不可欠だ、ということ。主人公はもちろん男性を手玉に取って、金を巻上げてビジネス界に出て行くのだが、それは夫、男、僕、というカテゴリーであって、ビジネス上のバックボーン、というか、パトロン、というか、援助者、という存在は居ない。それ無しには、百鬼夜行の世の中、どんなに才覚持っていたとしても、吹き飛ばされてしまうだろう。確かに、彼女のビジネスは崩壊していく。その修羅を読者に見せないまま、著者は彼女を死なせたのかもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公を他者が語ることによって,様々な人格が見えて来る。 このアプローチの仕方は、本当に面白い。 殺人なのか?自殺なのか?スリリングな話の展開に、本を持つ手が 話せなくなります。 有吉佐和子さんファンの方以外でも、充分楽しめる1冊だと思います。 「悪女について」。うふふ、な読後感デス。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
厚い本なのに、先を先をと大急ぎで一気に読んでしまった。 とにかくおもしろい! 計算しつくされた伏線がはりめぐらされ、読者を離さない物語の展開。主人公にかかわった多くの人々の証言により物語が構成されているが、これがまた緻密な構成になっている。 今さら言うまでもないが、有吉佐和子は文がうまい以前に天才なのだ。没後かなり経つが、この小説にしろ彼女の他の小説にしろ、現在に小説の舞台を置き換えてドラマ化されても、微塵の古臭さも感じられないだろうところがまた凄い。 黒木瞳さん主演で連続ドラマ化してほしい。 筆者の新しい作品が読めないのが残念だ。 とにかくおもしろい!読んで損はありません! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公の公子は作品の冒頭で既に亡くなっており、彼女は、27人の生前に彼女に関りのあった人々の回想により浮き彫りになっていきます。人によって彼女の捉え方は千差万別であることが興味深いですが、個人的に感じたのは、主人公を通して、同じ人間に対しても全く違う感情を抱く27人の様々な人物像を作者は同時に描きたかったのではないかということです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『悪女について』という、小説らしくないタイトルをつけた理由が納得できました。 これは「悪女についての27の考察」だったのですね。 そしてまた「人間についての27の考察」でもあった。 男からみると「女」はとても深い(レベルが違うというか・・・)。 著者が女であればこそここまで見通すことができたのでしょうか。 構成もすばらしい。 感服しました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
十年前に読んだときは様々な角度から照らされる毎に色合いの異なる「彼女」が印象的でした。 いま読み返すと「彼女について語る人々」に関心が向きます。 十年後に読み返すのが楽しみです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ここに描かれている女性は、世間一般の常識では悪女といえるかもしれません。でも、とことん自分を愛し、ありあまるバイタリティーで世を渡っていこうとした彼女は、ある意味で実に無防備で純粋だと思うのです。一見打算的でずる賢く見える全ての言動も、実は全く悪気がなく、真の意味で彼女を温かく抱擁してくれる人を求め続けた孤独な女性の物語…というのは善意に解釈しすぎでしょうか? 高校生の頃から、忘れた頃にまた読みたくなる本として、いやと言うほど読み返しましたが、何度読んでも最後の次男のコメントが胸に響き、大好きです。読む度に、日々の暮らしに追われ、不器用に生きている自分を、全然違う次元から見つめ直すきっかけにしています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ある者からは土地や屋敷を巻き上げ、ある者には偽の宝石を高く売りつける。 同時期に複数の男を手玉にとって誰にも自分だけだと思わせている。 貧しい生まれの女主人公が空気を吸って吐くようにつく嘘は、 他人だけでなく自分をも真実から欺く。 純粋無垢で何物にも汚されない虚言癖の女。 嘘と女の武器で、じょじょに成り上がっていき、 その頂点で謎の死を遂げるさまを、 多くの語り部によって順番に紡がせる物語。 語り部はいずれも彼女を崇拝していたり、迷惑に思っていたり、 未練たっぷりであったり、憎んでいたり、愛していたりと様々だが 殆どの人物が彼女の醜聞に対して「そんな筈がない」「あの人はそんな 人じゃない」と口を揃える。心底たちの悪いあっぱれな「悪女」なのだ。 そして、本人も語り部も語ってはいないのに、誰にも心を許していない孤独感が伝わってくる。 物を買ってもらう策略だの男を両天秤にかけるだの程度の「小悪魔」は 大勢いると思うが彼女のスケールはわけがちがう。女どころか男でも 絶対敵に回したくない悪女。こんな主人公をうんだ作者の力量にも脱帽する。一気に読破! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「ごきげんよう。おやすみなさいませ」と、実に行儀よく両足を揃えて頭を下げ、中に入って行ってしまったのです。 主人公・富小路公子を、簿記学校の同級生の男性が回想する言葉である。私は、この小説にちりばめられた主人公の綺麗な言葉に幻惑される。悪女ではなく、泥の池に咲いた蓮の花のように美しい。 ただし、自分の嘘に気が付かない程の天才的な嘘つきではあるが。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
証言する一人ひとりの話にどんどんのめり込んでいきました。今世間でいわれている“小悪魔”じゃなくって、ホントの“悪女”です! 読み始めると止まらなくなりました。 また読み返したいと思う一冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「悪女について」というタイトルについて、”周囲の人に対して”悪女であったということをあらわす構成になっています。主人公本人は悪女ではありません。本当の友達のいない、孤独な女。自分の置かれた境遇をふさわしくないものとする上昇志向を自力で実現化する女。事業は成功し、少女時代のトラウマ貧困からは抜け出せても、代償として実の親さえ縁を切り、実子にも見放される…ここまで徹底できたらあっぱれです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
誰もがはっとするような美貌と実業家として成功していて大きなお金も手にしているうらやましいような女性の公子が殺され彼女にかかわった人物へのインタビュー形式の本だが、読み進めるほどどれが本当の彼女なのか疑問がわいてきて本に引き込まれてしまった。読み終わってみると興味深い面白い本だったとおもえる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めて有吉さんの著書を読みました。 主人公の描写や語りは全く無く、すべて彼女と関係がある人々からの証言による展開が新鮮。 事実はひとつにせよ、受けとる側により人物の印象がこれ程多面性をもつものかと・・・ 最後までがっかりさせません。 今年は谷崎作品にどっぷりひたっていたので、このような作品を一気に 読む快感は宮部みゆきの「火車」以来!人間関係のストレスが吹き飛ぶ悪女っぷりにあっぱれです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
小説はあまり好きではないし、わりと厚い本だしで、気乗りしなかったのですが、橋本 治氏が勧めていたこともあり、読んでみました。とにかく面白い。小説って面白いんだなぁと初めて感動しました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とにかく面白い。ここまで凄くなくても、こういう女性っていますね。 文章もいいし。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!