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悪女について



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悪女についての評価: 4.52/5点 レビュー 96件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.52pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(3pt)

何を伝えたかったのかが捉えづらかった

★3.3/累計2091冊目/2024年46冊目/4月1冊目/『悪女について』(新潮文庫/新潮社)/有吉 佐和子/P.528/1983年/750円+税 #読書 #読書2024 #読了 #読了2024

一冊を通して、著者は何を伝えたかったのかが捉えづらかった。本書では「富小路公子」について、27人の視点から描かれている。ミステリーなのだろうが、公子が死亡した真相ははっきりとは描かれない。公子は歳を重ねるごとに自らを詐称する術を身に付けていく。少し裏を取ればバレてしまうようなことも多い。あんなことを繰り返していれば、当事者同士が集まれば、いつかは辻褄が合わな理想だけど。公子は「悪女」ではあるが、自身に対しては正義を貫いた。何が悪か正なのか、その点は当事者によって変わるのかもしれない。
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))Amazon書評・レビュー:悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))より
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No.6:
(3pt)

華やかな外見の中身は空っぽ。

小説自体は面白く一気に読破。
途中、16歳でオッサンの沢山と肉体関係になるところで吐き気がして読みやめたけど、気を取り直して読み切った。
勧善懲悪ものであれば、こういうひどい女は必ずひどい報復をされ因果応報めでたし、となるのだけど、このお話ではそうならない。最後まで、愛とか美しいとか、夢みたいとか、そんな世界で本人の中では完全に完結しており、周りの人を巻き込みはするが誰も手出しできない、一人勝ち状態のまま終わる。
不器用で馬鹿正直で損ばかりしてきた、男にうまく甘えたり頼ったりもできない自分は、自分の真逆を行く公子の存在そのものが癇に障って仕方がなく、どこかでギャフンと天罰がおりないか!自分のような不器用で踏み付けにされてきた人間の気持ちにならないか、とジリジリしながら読んだけど、残念ながらそういうシーンは見られなかった。死に際すらも綺麗。
だけれども後半になってくると、長男の結婚相手に嫌がらせして恨みを買ったりなど、明らかな犯罪者気質があらわになってきて、ああ、こいつは単なるダメ人間、クズの類なんだな、と見下すことで多少苛立ちはおさまっていった気がする。
話の中では、男にも女にも人気者と描かれているけど、こういう人は現実にいたら多分女に嫌われるタイプだと思う。
えげつない札付きの悪女なのに、初対面が好印象とか、長い付き合いでも慕われ続けている一面もあるということはどういうことなのか?と不思議に思った。あと病的な虚言癖も。単なる悪人ではなく、精神科に厄介になるべき人格障害者、多重人格の類いかもしれない。
本当に魅力的な人であれば、もっと思想があったり、キャラが立っていていいと思うのだけど、何かこの人は掴みどころのない、輪郭がぼんやりした印象がある。何にも考えてない、見掛け倒しの、たんなる嘘つき金集めマシーンみたいに思えて、全然惹かれない。むしろ、絶対関わりたくないタイプ。
唯一好感が持てたキャラクターは、公子の母親。盗癖があったり口が悪かったりするけど、人間味があって優しいところがあり、共感できる。
あと没落華族の烏丸も嫌いじゃない。
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))Amazon書評・レビュー:悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))より
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No.5:
(3pt)

多人数視点から見た一人の女性。

有吉佐和子さんの本です。
富小路公子という一人の女性(自殺した女性実業家)についての証言集、という感じですが、立場によって富小路公子(そもそも本名は別)に対する見方が全然違っていて、
それが面白い作品です。
芥川龍之介「藪の中」っぽい話ではあります。
とりあえず、戦争後の没落貴族を手玉にとって、その宝石を使って、成り上がる。さらに土地転がしで成り上がる、そういう成り上がりの女性なのですが、
えぐいえぐい。
だけど、そのえぐさが、表面には出てこず、むしろ「上品さ」があるという。
そういう「悪女」なんですが、波瀾万丈の人生でして、子どもが二人いながら、別の男と生活したり、「えっ、それって、できるの?」という感じではあります。

とりあえず、富小路公子がどうして自殺したのか、その理由はわからないまま、謎なのですが、それがむしろ良い方向に作品を導いている気がしました。
証言者のキャラや、戦後の混乱した世相なんかも、よく描かれていると思いました。
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))Amazon書評・レビュー:悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))より
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No.4:
(3pt)

いい雰囲気なんだが

物語は、面白いが、やはり、時代背景と、文体が、少し古いので、感情移入、しにくく、残念、69歳の自分でも、よみきれなかった。
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))Amazon書評・レビュー:悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))より
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No.3:
(3pt)

悪女について

色んな角度から想像を楽しめました
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))Amazon書評・レビュー:悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))より
4101132194
No.2:
(3pt)

チャーミングな品質を表現できたという結末

人から奪う才能を開かせてしまった女性の結末は早死となって現象になった。他人に不利益をチャーミングさとトリックで与えた結末は生存する時間の利益を失ってしまった。主人公は中卒で夜学で簿記の資格で才能を開かせていく過程はすばらしい。出会う男に大切な体を与えトリック的な言動で男を盲目にさせていくのは天性だろうか?男たちも下心で性的欲で正常さを失ってしまいハマってまう。その詐欺的な主人公の行為は返報されてしまう。期間の利益を失う形で現れた。
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))Amazon書評・レビュー:悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))より
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No.1:
(3pt)

そんな人じゃなかった

「悪女なんて・・・、彼女はそんな人ではなかった」
いろいろな人の視点から浮き彫りにされる女の姿。
一つ一つを聞けばすごくいい人だったり、悪女だったり。
でもいい人だったというのは大体が男性で、
それぞれを並べると矛盾が生じていく。
幾つもの顔をもつ彼女が、いろんな人に「彼女はそんな人間ではない」と
思わせることができたのも、ある意味で一つのことを極めた人生なのかなとも思う。
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))Amazon書評・レビュー:悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))より
4101132194

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