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悪女について
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悪女についての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全85件 41~60 3/5ページ
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有吉作品のKindle版2冊目です。 フィクションとしての成功した女性実業家が良くも悪くも描かれており、イメージの膨らむ大変に面白い作品でした。 成功した実業家に悪い男が沢山いるように、女にも悪いのが沢山いるという見本のように思いました。 いつまでも過去のことを根に持って、男を悪く言う女が沢山いますが、それが微塵も感じられない素晴らしさがあった。 それにしてもKindle版は、誤字が多い。全作品を検索に掛けて欲しい!「停年」は頂けません!! これで有吉作品を読むのを止めにします。 | ||||
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読み終わって映画、ドラマにうってつけのストーリーと思ったらすでにありましたね。やっぱり。でも沢尻エリカはちょっとちがうかな。誰だろう。 昭和50年代前半の週刊朝日連載ですが古さを感じませんね。なんか東野圭吾の白夜行、幻夜に似た雰囲気を感じました。 有吉佐和子がテレビジャックした笑っていいともは、伝説らしいですね。スゴく興味あります。いい本に巡り合えた。 | ||||
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「3つの自分」の中で、「他人から見た自分」が本当に当てにならないと思う一冊です。 誰もが一側面しか見られないところが滑稽だと思いました。 著者の筆力が感じられる一冊です。 | ||||
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傑作である。27人もの人物に富小路公子を語らせている。27人の富小路公子の 人物像に対する印象、イメージはそれぞれ違っているところが読みどころである。 公子は悪女なのか?本書を読む限り悪い印象はない、思うままに愉快な人生だった ろう、詐欺も働いていたが、被害者に同情の念は湧かない、公子は魅力的な女性だ という読後感の残る一冊である。 | ||||
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著者がわざわざタイトルに「悪女」という言葉を持ってきたことは、 「こういった女性は、本当に悪女ですか?」という、 読者への問いかけのように思えます。 経営の才能があり、それも、夜学の簿記学校で努力した結果であることや、 何に付けても、一生懸命努力して、寝る間も惜しんで、がんばった結果であることを思うと、 ヒロインを「悪女」と評するのは、 女性がこの社会のなかで成功するのが、どんなにむずかしいか、 それを物語っているようです。 恋愛関係に関しては、確かに社会道徳に照らして「どうか」と思うところがありますが、 昭和の時代に、右も左もわからない若い女性が、 「愛すること」「愛されること」をひたむきに追い求めていった結果であろう、と 思えるところもあります。 特に、女性同士の間でも可愛がられるところや、 ヒロインがけしかけたわけでもないのに、男性から求婚されるところなどは、 「悪女」と決めつけてけなさないで、 ヒロインから学ぶべき何かを、感じ取るべきなのかな、と思います。 先日、沢尻エリカさんが主演でドラマ化されたときにも、 作者の意図がどんなふうにドラマに表現されているのか、注意深く見ていましたが、 読者の期待を裏切らない出来だったと思います。 ドラマでは見られなかった、有吉さんならではの、語りの手法も注目して、 ぜひとも原作を、読んでほしいものです。 | ||||
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有吉佐和子さんの中でも一番読み直している回数が多い作品です。 もうボロボロです。 いつか年表を作ってみたい!なんて思っています。 登場人物が多いですが、筆力があるからなのかすんなり理解できます。 過去に映像化されているようですが、 今ならこの役は誰が合っているかな?と考えながら読むのも楽しいかもしれないです。 | ||||
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数十年ぶりに書棚の奥から出てきた。 改めて読み直してみたが、最初に読んだ時の強い感銘は今も色あせない。 こんな女がそばにいたら、男は全てを捧げるしかない。 ヒロインは自分が「悪女」だという自覚など最期まで持たなかっただろう。 騙される男たちは皆、自業自得の面がある。 だから、ほとんどの男たちは彼女を責めない。 責めるのは女である。 薮の中を彷彿させる作品でもある。 事実も人間も、みな自分という都合のよい眼鏡を通してしか見ることはできない。 | ||||
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27人が「悪女」と言われるある主人公についてエピソードを綴っています。 作品の完成度が高く、著者「有吉」さんは只者ではないと感じさせられました。いまあるサラっと仕上げた本ではく、これは文学作品だと思います。両親に聞くと「恍惚の人」を書いた和歌山出身の作者で、超有名な方との事。(納得) あなたはこの主人公を悪女だと思いますか? 人生を自分の思い描くままに謳歌するこの女性に「会ってみたい!!」と強く思いました。 でも、なりたいとは思えない不思議な闇。 これが悪女かっ! | ||||
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語り手が章ごとにかわっていくインタビュー形式のお話です。 語り手が増えていくたびに一人の女の人生が肉付けされていく様子に読む手が止まりませんでした。 きっとどの彼女も本当であり嘘の姿だったんでしょうね。 最後まで読んでも悪女と思わせないのが本当の悪女である証なのかなと思います。 | ||||
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破壊的ですが魅力的、唯一無二の才能を持つべきして持った女性が主人公です。 人間は誰しも仮面を被っている時間があると思いますが 主人公はそういうレベルではありません。 読み進める度に彼女への愛憎が深まり、 かと思うと、純粋に愛しさのみに感情が傾くほど他人を破壊させる能力があります。 意図の有無なんて、もはやなんの意味もありません。 病的なまでに自己に忠実であるが為に 繊細さとは紙一重にある、ある種の鈍感さが 傍から見ている読者に様々な感情を与えます。 近しい関係者の語りによって露わになってくる彼女の生き様。 しかしそれが全てではないもどかしさも募る一方。 現実世界に思いを巡らし、彼女のような「女」が身辺にいるか 対比してみたのですが残念ながらお見かけした事がありません。 いや、出会っても気付かないか・・・ しかし、有吉佐和子が描く「悪女」程 真っ当であり、周りを混乱させる女はこの世には居ないかもしれない。 | ||||
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小説の中の「愛ですは愛」が全てかなと思います。 愛されることは美しいことだからこそ、愛してくれる人には誠実だった。 公子は言い寄って愛を与えた男には、それ以上の愛を与えていたと思います。 また、不快に思う美しくないことには、ものすごい拒否反応があったのかな・・。 そういう相手には徹底抗戦だったのかも。 黒革の手帳を手に入れて、搾取だけするドラマもありました。 周りに愛されず破滅型の女・・・。恐喝をする犯罪者です。 公子は黒革の人とは違い、もったいぶらず愛を与えていました。 結果として男の意思でざまざまなもを与えられました。 「愛」を与えられることで男は虜になった結果かと思います。 本当の悪女は、本人も周りも悪いと感じさないのかもしれません。 ちなみに次に映像化したら主役は、荻目慶子が適役かと。 | ||||
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とても好きな作品。芥川龍之介の「藪のなか」と同じ手法で、ひとりの女性の人生を 数々の証言で浮かび上がらせる。この女性の人生がどこまで本当でどこからウソなのか、そもそも証言が本当なのかもわからない。人によっては証言の行間に複雑な心情を感じる。でも、運命の女とはこういうものではないかしら。つかみどころがなくて、でもそのくせまわりに強烈な印象を残す。やっかみと嫉妬を受けてもさらりと受け流せるような器量も持つ女。女性とはさまざまな顔を持つナゾの存在なのだ。 | ||||
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読み終わっての最初の感想は君子は果たして悪女なのか??でした。ここまでやれるバイタリティや努力って尊敬する。出来ないしよろしくないけどちょっとだけ憧れる生き方。 しかし初めて有吉佐和子さんの本を読みましたが大変面白かった。主人公目線からの描写がひとつも無いのに主人公が徐々に分かってくる、でも語り手の主観によりそれは確実ではない、というのが楽しかったです。 また何年かしたら読み直したい | ||||
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富小路公子の周辺の人物からのインタビューで構成された物語。 彼女を憎む人、愛する人、様々な人からのインタビューで成り立っています。 こうした手法の本はよくありますが、 本人の語りなしで、ここまで人物像をくっきり浮き上がらせることができる本ははじめてです。 彼女を「嘘つき」「詐欺」と罵る人もいますが、 彼女は努力家でひたむき。 相手の望むことを実行し、望む言葉を言ってきただけ。人の気持ちを読むのが上手な人です。 彼女が亡くなった理由は本当に純粋。 こういう人を「天性の小悪魔」って言うのでしょうか。 とにかく、おもしろかったです。 | ||||
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本当の名前も、本当の親もある意味捨てた女ー鈴木君子(富小路公子)。 戦後の混乱期を才覚と悪智で巨万の富を得、TVでコメンテーターになっては多くの 崇拝者を得、最後の最後まで美しい女であることと、宝石をはじめとして美しいものに 固執した虚に満ちた人生を彼女を知る27人の語り部によって綴ったストーリーです。 彼女自身は語らない点と巨万の富を築いたプロセスが数人によって少しずつ、バラバラ に明かされていく読者をワクワクさせる手法は圧巻でした。 「悪女について」という大胆な題名でありながら、悪女の間に天使の彼女が存在し、 娼婦の彼女と無垢な女が混在するため、最後の最後まで愉しめました。読み終わってから、 また前半に戻って悪女ぶりを読み返したほどです。 彼女自身が自分を告白することはないので、それぞれの語り部が彼女に対するそれぞれ の思いを綴る(吐き出す)わけですが、人という複雑な多面性をうまく引き出している と思います。彼女の苦悩は、極度の不眠症という生活習慣病だけに閉じ込められて 心情を伺うことは出来ません。幸せな一生だったのでしょうか? 実業家としての確かな才覚があっても、年齢だけは生涯嘘を突き通したところなど 可愛いものです。 また、昨今の美しい筋肉をつけたセクシーなボティへの流行とは異なり、柔らかい 体でいるため筋肉をつけないよう運動をしない努力なども、美への考察が違い 書かれた時代と現代の差を面白く思いました。 それに、手玉にとった男性より、養った男性が圧倒的に多い悪女だったようです。 それも才能ですね。 しかし、男性によって性生活においても全く異なる反応をみせるなど、大変な努力家 だと思います・・・脱帽。悪女にはなれそうにありません・・・・(笑) | ||||
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極貧というほどでもなく、天涯孤独でもなく、被差別というわけでもなく、おそらく当時としてはありふれた家庭で育った主人公。しかし彼女にはそれが許し難いものだった。 しみったれた生活にがさつな母親。この私がこんな境遇に置かれていいはずがない、こんな女が私の親などであるはずがない。 私は、高貴な筋の落し胤。裕福な家庭で上品な家族に愛され育った。美しいものだけに囲まれて。 そして彼女は現実の自分を根絶やしにしていく。 自身の出自に対する執拗なまでの憎悪を以って。 人を騙すには先ず自分から。そうするううちに妄想と現実との境目などなくなる。 他人が捏造呼ばわりしようが何を言おうが、自分がそう有りたいと望む世界だけが彼女にとっての真実となった。 | ||||
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多くの人が生前の主人公について回想します。 主人公はどうやら悪女のようなのですが、読み終わっても、主人公が嘘をついて成りあがって行ったような悪女には思えず、なんだか私まで主人公に騙されたような気分です。 ドキドキしながら一気に読んでしまいました。 そして、読み終わってすぐに、もう一度読みたくなりました。 何度読んでも、色褪せません。 秀作です。 | ||||
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善悪と言う単純な物ではなく、もっと奥の深い、アイデンティティにとらわれた人間の悲しみを感じました。 ホンモノのダイヤや偽者の模造ダイヤを手玉に取って、偽者と判断した相手には徹底的に騙して、お金を絞りあげ、ホンモノには尽くす。でも、例えホンモノでも、自分を傷つけたら、結局復讐をしっかり果たす。その裏に血統でホンモノと偽者を分け、お金は不純なものとしながらも、貪欲にお金まみれになろうとする、雑種である自分への憎悪が見え隠れして、面白い。 ダイヤもガラス玉もどちらがホンモノかは人間が勝手に決めた事。ホンモノも偽者もないと、はっきりと自分の値打ちを認められたら、本当に自分を大事に思ってくれている人達に目を向け、本当は、何が大事か気づく事が出来たのではないでしょうか? 学歴や車、挙句は子供の成績まで人と競っている現代人を揶揄しているように感じました。 全部の血を入れ替えても、名前をいくら変えても、所詮は何かを基準にして、ホンモノやマガイモノにこだわっている限り、幸せになれない事を気づいていればと、結末を読んで虚しい気持ちになりました。 | ||||
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有吉佐和子って・・・すごすぎる・・・。と思った本です。彼女の作品で初めて読んだのが、「悪女について」です。 27人の関係者が、主人公の女性について語ります。関係者27人のセリフだけで、物語が作られていきます。当然、27人がそれぞれ個性的です。それぞれの証言により、主人公の人物像が浮かび上がってきます。 けれど、注目すべきは、各々によって主人公の人物像は違うこと。関係者の口から主人公の言葉は出てきますが、主人公が何を考え、何を思っていたのかは分かりません。 一人の人間は、ウラもオモテもあり、人の評価もあてにならないことを感じます。 主人公が「悪女」かといわれれば、そうでもないと思うのです。浮かび上がる人物像は、全て他人の印象ですから。 それを小説として昇華しきっているところに、有吉佐和子のチカラが出ていると感じました。 | ||||
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松井今朝子の「吉原手引草」を読んだら本書を思い出しました。松井氏も本当に良く勉強しているなぁと感服しますが、作品自体の厚み、面白さは「悪女」の方が一枚上手だと思います。証言者によって主人公富小路公子の人物像は非情な悪女であったり天使のような善人であったりと豹変し、その死は謎のまま解き明かされません。何というストーリーの巧みさ! ・・・ところで私にとって「悪女」は小説とTVシリーズが切っても切り離せない作品であります。私の中ではまさに、その顔、その喋り声、独特の笑い方といい、主演の影万里江は主人公の富小路公子とイコールなのです。若かりし私は毎週TVに齧りつき、釘付けになったものでした。個人的には、現在に至るまで最高のTV作品だと思っています。何でこんな傑作がDVD化されないのか不思議でなりません。どなたか是非とも実現して下さりませ(多少高価でも必ず購入します)!・・・さてここから脱線しますが、新しく番組を製作してみるのも一興かもしれません。時代背景に少々無理がありそうなので現代に置き換えても仕方ありません。主演の富小路公子役は、(私のお気に入りの)沢口靖子以外には考えられません。彼女なら天使のような悪女あるいは悪女のような天使役もこなせるでしょう(原作とは離れ邪道かもしれませんが、彼女得意のコミカルな味付けをしても面白いかも・・・)。証言者等その他の出演者にも芸達者を配して下さい。どーでもいいようなチャラチャラしたくだらぬバラエティ番組があまりに多すぎる昨今、きっと識者の好評を得ることでありましょう。「悪女について」ファンの皆さん請御意見! | ||||
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