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信長の棺
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信長の棺の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.56pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全71件 41~60 3/4ページ
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| この物語は本格歴史ミステリーといっていいと思うが、過去何回もモチーフにされてきた「本能寺の変」における織田信長の遺骸未発見の謎がメインテーマである。 信長唯一の伝記「信長公記」の作者であり、かつて信長と秀吉に仕えた元武士の著述家、太田牛一が主人公となり、この謎に迫る。 著者は牛一の視点を通して、すでに何人もの作家や歴史家が挑んでおり、いささか手垢がついた感のある「本能寺の変」の謎の真相ばかりでなく、「織田信長」その人の人物評価をはじめ、「桶狭間の戦い」の真相や「太閤秀吉」の出自にいたるまで、客観的・論理的に新しい解釈をしている。本書がベストセラーとなっている所以だろうが、私も「こんな斬新で大胆な見方もあったんだ」と興味深く読んだ。 著者はもともと経済・経営の専門家として、その著述・講演活動や企業の経営指導が高い評価を受けており、この作品が75才にして初めて発表した小説とのことだが、とても作家第1作とは思えない筆力に圧倒された。 | ||||
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| 『信長公記』を記した太田牛一を主人公に、織田信長が覇権を握り本能寺の変に倒れるまでのプロセスを生き生きと描く。 これまで、本能寺の変を起こした明智光秀の動機として様々なことが語られてきた。明智光秀の恨念説、イエズス会陰謀説・・・。本書では、これまでの一般的な学説とは一線を画し、新たな仮説をたてて本能寺の変の解明を試みている。著者の卓越した歴史観・宗教史観のたまものと言えよう。 また、歴史小説としても読みやすい。途中若干間延びすることはあったが、終盤は一気にテンポがあがりどんどん読み進めていくことができる。本能寺の変のナゾを解明していくプロセスを、主人公太田牛一をともに歩めるのも楽しい。 可能であるならば、本書を読む前に一般的な「本能寺の変」関係の書籍にあたり、一般的に学説として確立している本能寺の変の動機を押さえておきたい。既存の学説と対比することで、本書のアプローチの斬新さが一層高まるだろう。 | ||||
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| おそらくは秀吉嫌い&信長好きであろう作者が書いた歴史ミステリーは、読前に一通りの予習をされておくことをオススメしたい。<本能寺の変>を核に、<桶狭間の戦い陰謀説>や<信長遺体喪失の謎>についての考察は、確固たる歴史的裏づけの元に堅牢に構築されてはいるが、基礎知識をある程度備えていないとその醍醐味を十二分に堪能することは難しいだろう。 歴史的価値が高いとされる「信長公記」「大かうさまくんきのうち」を著した、実在の人物太田牛一その人が、信長に関わった人物の証言や書物などから<信長の棺>を探し出そうとするくだりが、膨大な史料の空白を緻密な推理で埋めることにより本書を書きおろした作家加藤廣自身の姿と重なっている点が、読んでいてとても面白かった。 キリスト教の聖杯の秘密を暴こうとした「ダヴィンチ・コード」を思わせる結末は、若干フィクションが勝ちすぎているような気がしないでもないが、<勝者によって書き変えられた改竄の積み重ね>を史料とだけ思っている人たちにとって、<日本の歴史>を見直す新しい視点を与えてくれる好著であることは間違いない。 | ||||
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| なにかと話題の作品を、遅ればせに読んだのですが、期待にたがわぬ作品でした。 ビジネス世界に生きてきた著者は、作家的な洞察力も磨いていたというわけでしょう。 往年の山岡、司馬といったお歴々が書いてきた信長像だけにあきたらぬ人にはお勧めです。 とくに、山岡作品では、信長・秀吉・家康が基本は大の仲良しなので……そのあたりの考え方の変転に思いをいたした次第です。 | ||||
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| 私は織田信長の大ファンで、関連書物は随分読み漁っていて、年齢を重ねるにつれて古文書などを含めて歴史資料も直接自分なりに解読してみたいと思い始めています。本書も食い入るように一気に読めました。本当に歴史探究の面白さを喚起してくれた秀作だと思います。 この本の着眼点の新しさは、相次いでテレビ化された点で証明されていると思います。 本書に歴史書や本能寺の変の謎の妥当性などを求めると評価は低くなるかもしれません。実際、これだけ本能寺の変の謎について諸説あると、本当のところは明智光秀本人に聞いてみるしかないですよね。ですから、歴史=ミステリーで、思いを馳せるしかないのが悔しいところです。もしタイムマシンが完成したなら、私なら躊躇なく本能寺の変直前に行きます。いや、織田信長の生涯を見続けます。だって、200年余り続いた戦国の世が信長一人登場することによって急速に終焉に向かったんですから。天皇でさえ手をつけられなかった比叡山焼き討ちなど、後の江戸時代以降の歴史家、思想家が意義付けを認める一大意思決定を敢行したのですから。 クーデター説、司馬遼太郎のように光秀の発作的単独犯説、出来過ぎの感ある中国大返しの秀吉関連説、これも出来過ぎの速攻帰国を果たした家康の関連説から諸説ありますが、今となっては歴史の大家だって良く分りません。本書は、信長の遺体が発見されなかった一点からの推理であって、その着眼だけで大成功。新風を吹き込む秀作で、諸説の思い入れを捨てて読むと、面白くて仕方ないと思います。ミステリー小説として読むべき本で、信長は好きで諸説が色々あるのは知ってるけど本当のところは良く分からない、という方には強くお勧めできると思います。 | ||||
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| 諸説入り混じり今だに定説が定まらない下記の2点、 ・本能寺の真の首謀者は誰か? ・信長の死体はなぜ発見されなかったのか(どこへ消えたのか)? を題材に『信長公記』の著者である太田牛一の視点で書かれた戦国版推理小説だと思って読むと非常に楽しめると思います。 なまじ伝記ものだと思わない方がよいでしょう。 | ||||
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| 織田信長に関しては、安土城が焼失してしまった事もあって、残された資料が意外なほど少ない。その中で太田牛一が残した「信長公記」が、虚飾が少なく最も信憑性の高い信長の資料と言われている。 本作は、その実在のノンフィクションライター、太田牛一が主人公となり、「御屋形さま(信長)の遺体はなぜ本能寺から消えたのか。」をテーマに物語が進んでいく。本能寺襲撃後、光秀が望んでいたのは信長の首を京都にさらして魔王の時代が終わった事を世間に示す事だった。しかしそれがかなわなかった為、山崎の合戦で本来なら光秀の援軍となるべきはずの中川清秀、高山右近ら摂津衆は信長の死に確信が持てず、結果的に秀吉に加勢し、光秀を大敗に追い込んだ。 信長の遺体が見つからなかった事は、後の世を変えた可能性があるほどこの時点では重要な事だった。 本能寺の変は、あらゆる作家が題材にしたため、もはや出尽くした感が強かったが、本作は「信長の遺体」を主題にしたところが新鮮で面白い。史実とはかけ離れているかもしれないが、異聞のひとつ、ミステリーではなく「歴史ファンタジー」として片意地張らずに読めば、楽しめる作品になっている。 | ||||
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| まず『信長公記』の著者・太田牛一を主人公に選んだ筆者の選択に脱帽。古くから信長に仕え、秀吉の駆け出し時代を知る牛一なら、秀吉よりも信長に肩入れし、消えた信長の亡骸を求めることも、あるかもしれない。城塞と化した本能寺に、抜け道が造られていたことも、あるかもしれない。不世出の出世を果たした秀吉が、一般に言われているような農民の出ではなく、山の民の出身であることも、あるかもしれない。歴史の様々な可能性を示してくれた一冊で、読んでいて、決して飽きることはなかった。強いて言えば、二条城に立てこもった信長の嫡男・信忠に対する解釈は物足りなかったかもしれない。だが、歴史ファンの心をくすぐる一冊であることは、間違いないと言える。牛一が70を過ぎて、子を成したり、10も年下の秀吉の死を今か今かと待ち侘びている怪物ぶりには、少し笑ってしまった。 | ||||
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| なかなかおもしろい。 これが真実だという説得力がある。でも歴史学者じゃないので単純に信じ込むだけなのだが。 すいすいと読めちゃいます。 しかし、上に立つ人間は悪いやつばっかやな〜。 読み進むうちに、この主人公(太田牛一)と著者自身がオーバーラップしてきます。 | ||||
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| 信長の遺体は一体どこへ? 日本史に詳しい貴方なら「それは永遠の謎。」 こう答えると思います。 本能寺の変が起こった後、あの信長公記の作者として有名な太田牛一が主人公となってこの謎を読み解いていく。 その裏にあった様々な思惑、人間模様、そして暗躍する影。 それをたどっていくとそこに浮かび上がってきた意外な事実は…。 読みやすい文章構成も手伝ってか、どんどんページをめくっていってしまう。というよりもめくらされてしまう。 著者の技量に驚かされる。 歴史小説好きな貴方はぜひご一読を。 (近年、3部作構成の本や映画がよく目に付くように思えますが、この信長の棺も後に秀吉編・光秀編と続いていく3部構成となる予定だそうです。この著者が最近の3部作構成がよく見受けられる時代になったという点も踏まえて、これらの作品を手がけていらっしゃるとしたら著者の世の中の流れを見極める目もすごいものだと思います。) 蛇足:本を読み終わったあと、きっと貴方はこういうでしょう。 「でも、結局のところ本当のことは分からない…。」 そして、こんなことを思うかもしれません。 「こんなとき、タイムマシンがあったらいいなぁ。本当のことをこの目で確かめられるのに…」 このレビューのテーマが「ドラえもんと一緒に読みたくなる本」としたのはこうした理由であります。 | ||||
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| まとまりはいいです。 ラストはもうひと捻りあればよかったかも・・・ テレビドラマ化されましたが、雰囲気はよく出ていたかな。 爺エロは少しいらないかな。 | ||||
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| 面白かったです。久しぶりの時代物ということもあり、読み応えがありました。 史書作者を主人公にするという設定も楽しめましたし、構想も面白く感じました。 また、物語としても読みやすく、読んでいる時間も楽しめました。 ただ、こういった物語、特に今回の場合、歴史ミステリーということもあり、どこまで史実で、どこからが作者の推理なのかが読み取りにくい気がして、そこがすごく気になってしまいました。 また、この物語の主人公のように諸説あって、その真偽を見極めにくいそんな資料もあるのではと思いますと、推理も何を元にした推理なのか、この物語をそのまま味わっていいものかと、気になってしまいます。 物語としてはとても楽しめました。そのあたり、史実、資料と作者の物語それの境が少し見えるといいなあと感じました。でも、面白かったです。 | ||||
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| 本書は「信長公記」を著した太田牛一が主人公となり、本能寺の変で遺体が見つからなかった織田信長の死を推理していく歴史モノである。 太田牛一を主役にする着眼点は良し。というところであろうか。 ところどころのエロスは中高年読者の希望を満たしているものだと考える。 ラストシーンもまずまずである。 中高年向けの読み物としては、一読しても悪くないと分析する。 | ||||
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| 全体の調子は 映画 市民ケーン または 薔薇の名前 女忍者の登場は 剣客商売風に 阿弥陀寺を絡ませたのは これは 参考文献にもある 網野サンの本より 丹波者は これは イコール サンカ 本能寺の変に 秀吉が関係していて 前野一族が関係していたと設定しているのは 土岐信吉 反逆 秀吉が意外に 信長を悪く描かせるように仕向けたのは これは 八切止夫 信長殺しは 光秀ではない 信長の人物造形は 参考文献にもある 明石散人氏の本から ネタとしては こんなところでしょうか? 建築関係に こった設定が見られるのは 著者のオリジナルのようです。 ミステリーとしては いまいちなような気がしますし 経歴をみれば 小説をだせたのも もっともな気がしますが 引き出しはいろいろありそうな方ですし 主人公に コンサルタントとしての 著者の姿を垣間見れる 珍しい時代私小説です。 | ||||
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| 作者の加藤廣氏は75歳の新人です。朝日新聞のbeに特集してあったので思わず本屋で手に取りました。信長については津本陽氏の下天は夢かを始めとして数多くの著書がありますがこれは一風変わったミステリーに仕上がっています。前半はやや冗長な感じもしましたが、後半に進むにつれて本能寺の変前後の動乱に作者独自の新たな視点を折込み、信長、光秀、秀吉といった歴史上の人物を今までの解釈とは違った人間として蘇らせています。本能寺から信長の遺体が消えてしまった件のトリックは圧巻でした。後半は一気に読みきってしまう面白さがあります。女忍者の登場はやや奇異な感じがして全体の物語のテンポを少し落としているのが残念です。(作者の願望もあるのでしょうか?)ここは一つ徹底的に男っぽく信長を書ききってもらえれば良かったと思います。年齢的な限界はない、成せば成るを示してくれた75歳の新人に喝采です。 | ||||
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| この物語は本格歴史ミステリーといっていいと思うが、過去何回もモチーフにされてきた「本能寺の変」における織田信長の遺骸未発見の謎がメインテーマである。 信長唯一の伝記「信長公記」の作者であり、かつて信長と秀吉に仕えた元武士の著述家、太田牛一が主人公となり、この謎に迫る。 著者は牛一の視点を通して、すでに何人もの作家や歴史家が挑んでおり、いささか手垢がついた感のある「本能寺の変」の謎の真相ばかりでなく、「織田信長」その人の人物評価をはじめ、「桶狭間の戦い」の真相や「太閤秀吉」の出自にいたるまで、客観的・論理的に新しい解釈をしている。本書がベストセラーとなっている所以だろうが、私も「こんな斬新で大胆な見方もあったんだ」と興味深く読んだ。 著者はもともと経済・経営の専門家として、その著述・講演活動や企業の経営指導が高い評価を受けており、この作品が75才にして初めて発表した小説とのことだが、とても作家第1作とは思えない筆力に圧倒された。 | ||||
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| 信長の遺骨は何故、本能寺から消えたのかという素朴な議題が光る好著。大田牛一という信長の伝記作家であり、遺骨解明の捜索者である彼を中心に描かれる物語は、今までの信長を題材とする作品にはなかった視点から、十分説得力がある作品であろう。 個人的には遺骨の事件より、当時の信長を取り巻く背景の数々が興味つつであった。 | ||||
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| 久しぶりに戦国物の大作を読み終えて、満足感に 浸っているところ。 若いころから司馬史観にどっぷり浸かってしまって いる者にとっては、頭の中を引っかき回された感じ。言われてみれば、信長の「桶狭間の勝利」や、秀吉の 「中国大返し」が、「奇跡」で片づけられてしまって いるのは、いささか無邪気に過ぎるか?それに、緻密なはずの光秀が、本能寺後、なぜあれほど モタモタしていたのか、ずっと気になっていたところ。 みずから天下を取る意思は端からなく、誰かの登場を 待っていた、という説を支持したい。それにしても、秀吉が丹波の出身者で、先祖は貴族、 という設定は奇想天外。 確かに、主君の近親者を 殺害したり、側室にしたり、と、常人には考えられ ない行動をとっているが、事実、元・貴族なら可能か? つぎは小説でなく、学者の研究書を読みたくなった。してみると、「知らぬ顔の半兵衛」の岐阜城一時占拠 も、主君を諫めるのが目的ではなく、光秀同様に、 (信長以外の) 誰かを待っていた、のか? 窓越しに岐阜城を眺めながら、新たな疑問がもたげて きた。歴史ファンには一読をお勧めします。p.s. 作品中、牛一が大坂・天満で若い女性と暮らし 始めるあたりは、不器用なお色気シーンも現れて 、少々、だらけてしまって残念! | ||||
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| 時代小説はいかに虚構を真実として読ませるかにかかっていると思う。 信長の棺はどうなったのか?昔から言われてきた謎への一つの回答がここにある。そしてそれをじっくり読ませる筆力がある。 読めば読むほど、作者が考察した跡が伺える。 この小説は、信長の最期に新たな光を差し込ませた。 | ||||
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| よく練り上げられた小説ではあるが、不満の残る内容であった。 大いに期待していただけに残念としか言いようがない。 先ず、淡々とした展開で進み、すこし我慢が必要である。 途中で急転、テンポが速くなる。我慢のし甲斐があった、 いよいよこれからだと期待したが、中身に目新しさを感じることができなかった。 結末もなんだかすっきりせず欲求不満になりそう。 次回作に期待。 | ||||
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