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楽園のカンヴァス
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楽園のカンヴァスの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全427件 381~400 20/22ページ
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| よくそれは、特別な才能であるかのように評されるけれど、本当は違う。歌い描き踊ることは太古の昔より人間のみが神に授けられた本能だ。ひとは誰もが歌い描き踊る。偶然にもその情熱の忠実なる徒としていのちを捧げた人々を芸術家というのかもしれない。 ルソーの情熱は描くことによって、彼の絵を愛する人々は真に愛することによってその情熱の徒となる。そんな幸福な運命に、偶然にも寄り添えた人たちのお話し。 アートの徒たる私たちに、情熱の在り処をそっと指差して教えてくれる物語でした。読み終えたら、絵の前にもう、すぐに立ちたい。友達が呼んでるの、ちょっと遊びに行ってくるね、と。 ……全然書評になんかならないんだけど。 | ||||
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| 本屋で本を探していて、手に取って購入しました。もともと、絵画が好きなので、内容には非常に期待を持ちましたし、実際に読んで、作者の絵画・芸術に対する知識と愛情を深く感じました。また作者は業界の裏事情にも詳しく、非常に興味ある内容です。絵画ミステリーというカテゴリーですが、最終的にドラマは、現代と過去の人々の芸術に対する情熱と、その中で惹かれあう主人公ともう一人の中心人物の物語に収束していきます。ラストは非常に美しい余韻の残るシーンで、私は、語られない彼らのその後に思いを巡らせ、しばし言葉を失いました。このラストに持っていく作者の力は素晴らしいと思います。 しかしその半面、物語の中、主人公である織絵やティムの言葉/思考/行動に現実味が無いところが多々あり、本当の意味でドラマに100%浸ることができなかったのは、若干残念に思います。本当の学者は情熱もありますが、名誉欲や他の学者との関わりというものも、もちろんあります。物語の中では世界最高のルソー研究者の一人であり、世界から高い評価を得ていたはずの織絵が、困難な状況とは言ってもそれらの地位を全て捨てて、単なる美術館の監視員に甘んじるというのは、現代の第一線にある女性研究者を実際に見てきた者(そして作者もそのような方を多く見ているはず)にはどうにも現実味に欠けます。やはり、読者に訴えるために、リアリティーより、メロドラマを重視したのか、と考えてしまいました。さらに、ティムがボスを偽ってバーゼルに行く、というくだりも、ハーバード大を卒業した秀才にしては軽率です。もっと、どうしてもそうせざるを得なかったような、必然性があったら、と思いました。もちろん、そんなところまで細かく突っ込む人は多くないかもしれないのですが、それでもみんな「なんだか嘘っぽい」みたいな雰囲気に気づいてしまうと思いますし、それが多く方のレビューにも見受けられました(逆に言うと、読者の方の感性も鋭いですが)。 結論として、私はこの本を読んでよかったし、恋のドラマと絵画への情熱には深い感動を覚えました。ですが、物語としての完成度を考えると、ひとつ点を引かざるを得ず、将来を嘱望されている作者だけに、未来に長く残る(それこそ作者が扱っている絵画のように)物語を今後書いて欲しいという読者の立場からは、もう一段上の作品を望みました。 | ||||
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| 今年になって一番いい本でした。絵画に詳しい人ならより楽しめると思います。 | ||||
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| 原田マハさんの作品はかなり読みましたが、さすが今回はフリーのキュレーターだけあって、細部にまで専門家しかわからないような内容で文章が綴られていて読み応えがありました それにしてもアンリ・ルソーの物語は、心に残りました 画家の作品を生みだすまでの苦しみや、コレクターの画家に対する病的なまでの崇拝が、宗教を思わせるような錯覚を覚えました | ||||
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| アンリ・ルソーの絵画の権利を巡り、ある作品の真贋競争を繰り広げるティムと織江。 純粋にルソーを敬愛する二人ですが、そこに怪物と云われる伝説のコレクターや、怪しげなその代理人、更にインターポールや近代美術の世界的権威、オークションハウスまで絡んできて、盛り上がります。そして何と云っても最大の魅力は「物語」です。 最後のティムと織江の決着はそれまでの盛り上がりから考えれば、少々地味と感じますが、「物語」の作者の思いやコレクターの過去等のエピソードが十分カバーしてます。 史実に基づくフィクションですが、絵画の知識がなくても楽しめます。多分、読み終えると美術館に行きたくなります。 | ||||
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| 美本で良かったです。 とても気に入りました。 また利用したいです。 | ||||
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| 学芸員の経験がある作者ならではのリアリティ。 特にアートに興味のある人は引き込まれる事間違いなし。 ティム・ブラウン宛てのDMを受け取ったあたりから一気に読み上げました。 余韻を残したラストシーン。何度も読み返したくなる作品です。 | ||||
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| 意外性ある展開が続き、エンターテインメント性が高い。 それでいて、丹念な調査と史実等が深みを与え、美しい登場人物が華を添える。 期待して、購入したが、その期待は裏切られはしなかった。 ただ、まあ、結局のところ、軽い味わいで、それが本書の長所でもあり、何か少し物足りない思いの残る短所にも通じるのかもしれない。 | ||||
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| いつまでも読み終わりたくなかった・・・ずっと読んでいたい・・・ そんな気持ちにさせる本に、久しぶりに出合えました。 活字を追っているだけで、厳粛な美術館、ルソーの作品の前、フランスの香り(以前、フランス旅行した時の雰囲気を思い出し)、 異空空間を旅しているような、 そして最後に、爽やかな心地よい風に吹かれて小高い丘の上にたたずんでいるような気持ちで本を閉じました。 自分の身近な本を読んでる方次々に、お薦めしております。 難点は、次に手に取る本に躊躇してしまっている事・・・こんな感じの本を、また読みたい! 他にお薦めがありましたら、是非教えて頂きたいです。 | ||||
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| 読み終えたと同時に号泣している自分がいました。本を読んで涙することは多々あると思いますが、この作品には今までに味わったことの無い感動があります。PCでルソーの作品を検索してみたりもしました。 最初は、私に読み切れるだろうかと思っていましたが、何と一気に読み上げてしまいました。2回3回と読んでみたい作品です。 | ||||
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| 今までにない、内容であった。 次回作品も購読したい。 アンリ ルソーに興味を持った。 | ||||
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| どこまでが真実でどこからが創作なのかは、解りませんが、緻密に練られたストーリーに感服しました。素晴らしい小説を書いてくれた作者に感謝したいです。読んだ後も、ルソーのことが気になり、いつか本物の絵を見てみたい気持ちになりました。 | ||||
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| ノンフィクションの世界のようなフィクション。作者の精緻なリサーチの賜物か。MOMA へ今年も行きたくなりました。 | ||||
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| 絵に詳しい人はいいかもしれないが、そうでない人のために白黒でいいから絵が掲載されていればよかった。文章は文句なくいい。 | ||||
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| 老眼になって、親の介護や仕事、家事など忙しくていつのまにか好きだった小説も読まなくなりました。でも、kindleのアプリは本当に読みやすくて、読書が楽しくなりました。この楽園のカンヴァスは美術好き、サスペンス好きな私にとって本当に素敵なプレゼントをもらったような本でした。これからはまた、昔のようにいろんな小説も読みたいと思っています。 | ||||
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| 絵の好きな私には興味津津で読みましたよ。現実にある絵に対するミステリーも珍しい。なんか久し振りにいい本にあったなあ・・・・。という感じでした。 一枚の絵に対する美術館の対応なども知ったし、絵の好きな人には是非読んでほしい。エログロもないし、とても読みやすくワクワクドキドキしました。楽しかったですよ! | ||||
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| アンリ・ルソーを愛するキュレーター、MoMAのティム・ブラウンと パリで活躍する新進の美術史家、織江は、伝説のコレクターと言われる コンラート・バイラーに招かれ、バーゼルに飛んだ。 ルソーの名画について意見を聞きたいというのだ。 ルソーの代表作「夢」はMoMAにある。 それと非常によく似た「夢を見た」と題する画を前にして、困惑する二人。 大作「夢」を2枚描けるほどの体力が、晩年の画家にあったのだろうか? 1枚が贋作なら、いったいどちらが偽物なのか? 暗躍する画商や美術館のキュレーターの思惑。 画と係わりがありそうな、謎のノートに書かれた物語。 緊迫する中で繰り広げられる真贋論争は、最高に面白い! | ||||
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| 43歳のシングルマザー早川織絵は倉敷の大原美術館で監視員として働いている。ある日、彼女を訪ねて新聞社の文化事業部の人間がやってくる。アンリ・ルソーの傑作『夢』をMOMAが貸し出す可能性があると言う。しかしMOMAが日本側の交渉窓口として、一介の美術監視員にすぎない織絵を指名してきたというのだ。MOMA側の責任者の名はティム・ブラウン。ティムと織絵は今をさかのぼること10数年前、スイスのバーゼルで出会っていた…。 物語の現在である2000年の倉敷、織絵とティムが密命を帯びて出会った1983年のバーゼル、そしてアンリ・ルソーの晩年にあたる1906年のパリ。3つの時代と場所を往来しながら アンリ・ルソーの隠れた傑作を巡って織絵とティムの不思議な縁(えにし)が回顧されていくという美術ミステリーです。 大学の美術史科で学び、美術キュレーターとして働いていた著者だけに、美術への造詣が行間ににじみ出ており、幻影的な物語を紡ぎだしていく流麗な文体には魅了されます。 ルソーと同時代を生きたヤドヴィガが「永遠を生きる決心をする」場面は大変美しいものです。間違いなく、アンリ・ルソーの作品を次回目にする機会があれば、この小説が描いたルソーとヤドヴィガの物語に思いを馳せることでしょう。 ただし、世紀の発見の可能性をめぐって織絵とティムが美術講評対決をおこなう後段が、少々迫力に欠けるように感じたのが残念です。二人の講評が思いのほか堅固で説得力のあるものには思えなかったのです。 なお、幻の絵画の発見をめぐるミステリーとしてお勧めしておきたい作品に、マイケル フレイン『墜落のある風景』(創元推理文庫)があります。 *残念ながら著者は「すべからく」という言葉の使い方が誤っています。 「この手の古書はすべからくそういうスタイルなのだが」(93頁) 「ご婦人というのは、すべからくこういうものが好きかなと思っていたのでね」(101頁) 「すべからく」は「須らく」であって「全からく」ではありません。つまり「皆すべて」という意味ではないのです。作者はその点を理解していないようです。 | ||||
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| アンリ・ルソーの最後の作品「夢」それと対となる「夢をみた」を巡る物語。ルソーについて、それほど知識のないままに、この物語を読んだのですが...フランス画家のルソーのなんたる不思議さ。ルソーは遅咲きの画家で、40歳を過ぎてから絵を描き始め生前には全く評価されず没した人です。彼の生きた時代は、写実主義から抽象画、シュールレアリズムへと変化する時代、ピカソ、ドガ、トゥールーズ・ローレック、コクトー、アポリネール、ローランサン等との交流があり、どちらかというと彼らに影響を与える先駆者となった人です。とは言えこのアンリ・ルソーは、未だ絵画の評価も定まっていない画家と言われています。(もちろんファンも多いですが...) 美術館の運営、キュレーターという仕事、美術館の監視員、新聞社の展覧会、絵画コレクター、そして画家。絵画を巡る世の中の仕組みを垣間見ることができ、この分野の素人でも十分に楽しめ勉強になる。そしてミステリー仕立てでワクワク楽しめるそんな作品です。 ルソーの幻の作品「夢をみた」の真贋を巡ってMoMAのアシスタント・キュレーター、ティム・ブラウンと日本人研究者、早川織江の2人が競う訳だが、芸術作品、絵画を巡ってこんな、ミステリーが作れるのかと感心してしまう。驚きの仕掛けがいっぱいあって大変楽しめました。この物語を読んで、途轍もなくルソーの絵にとても興味が出てきました。ルソーを愛してやまない登場人物達とルソーの人柄...さらに著者もルソーがとても好きなんだろうなぁ!それが読者にも影響を及ぼしてルソーに引き込む!それがこの本の凄さだと思う。この作品に必須で重要な超有名人物パブロ・ピカソが登場するのですが、そのピカソとルソーが織成す仕掛けが面白い。そして最後は感動できます。 読む価値ありです。 | ||||
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| 楽しかった、映画を見ているような気持ちの良さ。読んだ後、とても気持ちが幸せな気分になりました。私がもっと美術史を理解していたら、モットモット面白かったのでしょうか?絵画を友と呼び、ただ見つめる幸せを持つ主人公たちが羨ましかった。そんな絵画に出会いたい、気持ちを揺さぶられました。絵画でなくても映画でも、あぁ出来たら本がいい…いつでも戻ってこれる原点みたいな本に出会いたい。 さてさて、お話はアンリ・ルソーの絵画の真贋を頼まれた。研究者?二人の話?専門的な知識の展開もあり、絵画取引の裏話がミステリーの様に繋がり、研究者二人の間にはほのかなロマンス?あまりせっつかれた感じも無く、ゆったりと時間が流れていような、それでいてドンドン読み進んでいく不思議な感覚でした。読んで正解。 | ||||
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