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楽園のカンヴァス



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【この小説が収録されている参考書籍】
楽園のカンヴァス
楽園のカンヴァス (新潮文庫)

楽園のカンヴァスの評価: 4.43/5点 レビュー 502件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.43pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全41件 41~41 3/3ページ
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No.1:
(3pt)

読みにくい人もいるかもしれません

表紙は地味で堅そうですが、筋の持っていきかたや、絵画とミステリーを組み合わせた発想もおもしろく、
丁寧に緻密に書かれている小説です。

著者の持っている豊富な美術界の知識の深さを感じる、幅広くバリエーションの富んだ小説世界に、
どんどん引き込まれていきます。

また、ただ知識の羅列をするのではなく、画家の日常的な生活についての描写も挿入されているので、
美術の教科書や名作の画集に出てくる作品の中にひそむ、人の心の機微を感じて、
権威ある画家を、自分と身近な人間と感じられるという魅力もあると思います。

しかし、あくまで出来事を中心にストーリーを追っていくミステリー小説なので、
人の心情や物語への共感を大事にしている人にとっては、入り込みにくい部分もあると思います。
現に私は読みにくく、筋は面白いのですが、自分とあまりにもかけ離れた優秀な学者の会話や描写のところは
とばし読みしてしまいました。
登場人物が横文字でたくさん出てくるので、正直、途中で誰が誰だか分からなくなる時もありました。
しかしそうなると、ミステリーの醍醐味である最後の結末がよくわからなくなるので要注意です。

逆に不遇の画家であるルソーの描写にはとても感動しました。
ルソーの絵が、今までそれほど興味のあるわけではなかったのに、美しいビリジアンの色合いと
ともに目の前に浮き上がって、素晴らしく絵を味わうことができました。

絵に関する分析や表現には愛があふれていて、まさにこれ、という表現もあり、とても良かったです。

読みにくい部分もかなりありましたが、力作の長編アートミステリー小説だと思います。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615

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