■スポンサードリンク


楽園のカンヴァス



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
楽園のカンヴァス
楽園のカンヴァス (新潮文庫)

楽園のカンヴァスの評価: 4.44/5点 レビュー 496件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.44pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全40件 21~40 2/2ページ
<<12
No.20:
(3pt)

芸術特に絵画に精通している人は面白いと思います

絵画に興味及び知識が無いと面白くないと思います
絵画に対する説明が永く小説の流れが途切れてしまうので読んでいても感動が薄れてきます
きっと絵画に拘っている人は読んでいても面白いと思います
芸術家の生い立ちから説明しています
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.19:
(3pt)

オリエ・ハヤカワ

早川織絵の人物像やキャラクターがいかに変遷してきたかをもっと書き加えれば、
作品がより豊かになったのではないかと思う。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.18:
(3pt)

なんかちぐはぎな感じが・・・・・・

美術を題材にした小説というが珍しく、興味を持ちました。
作中作の事実なのか創作なのかあいまいな世界観は魅力的でしたし、
二人のキュレーターの、ルソーの絵画の真贋批評対決
というストーリーにも興味を持ちました。

しかしながら。
その対決の結果が、、、これいったいなんなんですか。
全員情に流されて、内輪で解決という感じでした。
恋に溺れて、作品とは真摯に向き合っていません。
なんか、大ぶろしきを広げておきながら、シメがあまりにチープな印象。
ダブルワークを最後の大オチに持ってきた方がよかったのでは??
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.17:
(3pt)

評価されているので、きっと良い作品なのだろうと思います

作中作の別の物語が長かったです。「楽園のカンヴァス」という物語なのか、作中作の物語なのか、どちらを書きたかったのかよくわからないくらい長かったです。
ルソーの大作の真贋の判定を競う二人の専門家の戦いが「楽園のカンヴァス」の骨子です。作中作の物語として、ルソーについての別の物語が展開する入れ子構造です。
作者がルソーについて詳しくてルソーを愛していることは伝わりました。作中作を切り出して、素直にルソーを主人公にした小説にすればよかったのに、と思ったくらいでした。
真贋の判定が、単に「物語を読むだけ」というのも、引っかかりました。
絵の具やキャンバスを調べてからにすれば? 真贋を判定する絵そのものは大して見ないで決めるの? そもそも、その作中作の物語が絵と密接なかかわりがあるという客観的な証拠がないとダメなんじゃないの? 手がかりが本物かどうかは気にしないの? キュレーターの仕事ってそんなんでいいの??
などと、頭の中を疑問符がかけめぐって、登場人物の涙にも人物関係にも全然入りこめませんでした。
美術モノは、絵画修復家やオークション会社やFBI捜査官や贋作者などの優れたノンフィクションを読むほうが、ずっとどきどきできますね。現実に起きた事件があまりにもスリリングなので、フィクションがついていけないのかもしれません。
でも「楽園のカンヴァス」は評価が高い作品なので、単に私の趣味の問題だと思います。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.16:
(3pt)

退屈しない痛快漫画

ガツガツした小説で好きにはなれないが、最後まで退屈はしません。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.15:
(3pt)

楽しく読んだが終盤ちょっと

中盤までは「うんちく」の面白さに引っ張られた。 が、鑑定者の二人が容易く「物語」に移入して行くにつれ、「それ、鑑定じゃないやん」という感じになってしまった。 専門家が二人そろってお話に夢中になる前に、そのお話の出ドコしっかりさせないと、「読んでから鑑定」もへったくれもないだろう。 的に。 真相も「彼にとっては『妻』よりルソーの絵の方が大事」だったのね…、と、多分そっちに行くべきではない方向に思考が向かってしまい、ほのぼのムードが白々しく思えてしまった。 とはいえ、全体的には充分楽しんで読みました
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.14:
(3pt)

面白いような面白くないような

私はルソーのファンです。大ファンです。
一時期、真剣に研究もしていました。
なので、ここに書かれているノンフィクションの部分はほとんど知っていました。
その上で、結局面白さはフィクションの部分だと思うのですが、肝心のミステリーとしての面白さが弱いと思いました。
でも、この作品を通じて多くの人にルソーを知ってもらえるのは嬉しいです。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.13:
(3pt)

ティムさんがんばって

織絵の心理が、つかみ辛いというか、首をかしげて
しまうような行動をとっているように感じました。
どこかで語られるのかな、とおもいつつ読み進めましたが
それほど描かれることもなく、ティムは完全にのぼせて
いましたし、そんなんでいいのかなーという感想です。

織絵は、かなりの切れ者の研究者として登場します。
一方でキーツという男と不倫関係になり子供を身ごもります。
恋人のいうままに、ルソーの名作について真贋を引き受ける
ことになります。

コンツいわく恋は盲目だと、しかし彼女ほどの人間がキーツ
の言葉の裏を感じなかったはずはないと考えます。
つまり彼女は、半ば裏があると確信しつつ、恋人の言葉に従った。
それはそのまま、ルソーの信奉者にあるまじき行為です。

彼女の立場を考えると矛盾を抱え葛藤がありとうに見えますが
自分の立場を忘れて、ルソーの作品に触れられることを無邪気に
楽しんでいるようでした。

ティムに対する態度も日に日に軟化し、恋人のことなんか
とうの昔に忘れてしまったかのような行動をとります。
コンツに茶化され食事の席を辞したのも、恋人への想いが
あったからに違いありませんし、完全に過去の男となっていた
なら、わざわざ男の頼みを引き受ける義理もなかったはずです。

嫌々引き受けたのでしょうか。不倫して子供を孕み、一人で
育てようなんて、並々ならぬ覚悟が必要ですし、自分が母親に
なることを宣言するくらいですがから、それなりの大人として
描かれているはずなのですが。

最後、彼女がとった行動はなかなか度胸があり悪くないのですが
それだけの肝があるならば、恋人の甘言なんかにのって、ほいほい
引き受けるような事態にはならなかっただろう、と思います。

さすが不倫する女は喰えないですね。
ティムさんは純情すぎて泣けてきます。
彼には是非がんばってほしいものです。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.12:
(3pt)

文章が上手ければ・・・

アンリ・ルソーの絵が好きで、装丁もタイトルもいいし、売れているようだし、ということで読んでみた。
ストーリーは面白くなくはないが、どうにも物語にのめり込めなかった。
面白いミステリーを読んでいると、自分が前のめりになって、
ページをめくるのももどかしいという感覚になるのだが、うーむ、残念。
で、その理由はと言うと、文章が上手くないから。
だから、ときどき白ける。のめり込めない。
初めて読む作家で、ひょっとしていい作家を見つけたかもと思って期待したんだけど、残念。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.11:
(3pt)

ネタは面白いですが、、、

一度読んでみたいと思って読了。確かに一気には読めますが、それはあらすじレベルに近いから。
話がほぼ海外なので、翻訳ものっぽい文体・ノリで書けたらもっとそれらしくみえるのに。登場人物の感性が日本人のまんま。ディテールが荒く、はったりというか、そういうのも足りません。だから話が非常にうそ臭くみえる。話が唐突にえ、こんなことに?というところもしばし。いろいろあらが目立って、私は感動できなかった。
作者の経歴を前面に出した、、、と宣伝文句にありますが、キュレーターの才能と文章を書く才能はまた別なんでしょうが、仕事の経歴を生かしきれていたら、もうちょっと深みのある作品がかけそうな気がしますが・・・。
☆三つはネタへの評価です。
楽園のカンヴァスAmazon書評・レビュー:楽園のカンヴァスより
4103317515
No.10:
(3pt)

着想にはインパクトがあるのに、人間に深みがないのが残念

直木賞の候補にもなったし、相当話題を呼んだ本で、興味を持って読んだ。
しかし楽しんで読めた部分もあったものの、残念ながら最終的には肩すかしという感じが強い。

ルソーやピカソという西洋美術の巨人を素材に謎を作り出し、
それを追いかけてゆくというスリリングな設定には魅力があると思う。
着想は斬新といってもいいし、そういう西洋絵画が好きな読者なら
史実も絡んで、あるいはたまらないものがあるのかもしれない。
たしかに、自身が元はキュレーターだったという作家の
熱い思い、絵に対する並々ならぬ愛情も、登場人物に託されて伝わってくるし、
それに共鳴できれば感動的ともいえるだろう。
しかし必ずしもそうではない読者、たとえば私のように、
ルソーもピカソもそこそこ知っていてそこそこ興味はあるけど、という程度の読者だと
何といっても勝負は小説そのものである。

その小説自体は、率直にいって、あまり出来がいいとはいえないのではないか。

読みながらずっと、何か妙にアマチュアっぽいという印象が拭えなかった。
以前読んだ原田作品ではそんなこともなかったからこの作品の印象だと思う。
思うに一つは、ここでのティム・ブラウンのように
日本人ではない人物の想いを日本語をで語らせているためで、
これは違和感があった。
もっともこれは単に個人的な感覚かもしれない。
しかし翻訳や他の作家だと私自身もあまり感じない点でもあるので、
問題ないという人はいいとして、他にもやはり同じように感じる読者があるとすれば、
それは何かしらこの作家の特徴でもあり、
合わない人には合わないという要素になってしまうのかもしれない。

もう一つは、こちらがより肝心だが、ミステリー仕立てであることだ。
新聞の書評などにもそういう言い方があったような気がするし、
もちろんそれ自体が悪いわけではない。
しかしどんな小説でも謎の要素は大事であるとしても、
原田マハはいわゆるミステリーの作家ではない。
それがあまりにもミステリー的な組み立ての中で、
ミステリーを読み慣れている眼からすると、どうもアマチュアに見えてしまうのだ。
しかも謎、謎、と話を持って行きながら、
結局それらは解明されないままだったり、あるいは大した謎解きでもなしに平凡に終わってしまう。
あるいはここまで構えが大きくなかったら、そういう不完全燃焼感もなかったのかもしれない。

しかしいずれにしても、それほど深いものが描かれているような気がしない。
人生というミステリーというような言い方があるように、
人間自体が謎で、それをじっくり描き出せばそれは十分スリリングだと思う。
原田マハがそれをできないわけではなくて、たとえば『花々』などは味わい深い作品だった。
それなのにここでは、人物たちの行動は、思わせぶりではあっても妙に軽い。
織絵と娘との関係にしても、もっと掘り下げられるのかと思ったら、あっさりしたものだった。

繰り返すが、ここに示された斬新な着想や設定に対する野心は評価している。
いわゆる殺人事件とかの普通のミステリーではない、
ミステリーとは関係なさそうな外的な要素を持ち込んで
広い意味のミステリーに仕立ててしまうタイプの小説があって、
たとえば歴史ミステリーの『時の娘』、日本だと『成吉思汗の秘密』とか、
美術だとわりに新しい『ダヴィンチコード』だとか、いろいろあるけれど、
それらに伍しても引けを取らない独自の設定の妙はあると思う。
それだけに、肝心の人間が軽いのが惜しまれるのである。
どうもインパクトのある構想の方が疾走してしまって、
人間像の方は置き去りにされてしまったのではないかという印象である。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.9:
(3pt)

美術館での心得を学びました。

意識して美術館に行く切っ掛けとなりました。
感性を養わせたい部下に勧めます。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.8:
(3pt)

アンリ

王様のブランチで勧められていて、興味を持って読み始めました。

芸術ミステリーとでも言うべき、未開のジャンル。ルソーとピカソの関係性や、前衛芸術が周りから当初受けていた反応など、面白くて読み進めました。後半の20%位、話が見えてからのダルな感じで、星を二つ落としました。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.7:
(3pt)

やや不満

タイトルに釣られて購入しました。最初は少々退屈でしたが、時代が1983年に遡って、主人公の織絵とティム・ブラウンの登場するあたりから、俄然おもしろくなり、一気に読みました。現代(2000年)に始まり、2000年で終わり、途中、1983年に遡り、さらに小説の形を通して1906年にまで遡るという、趣向を凝らした佳作だと思いました。二人の間は、予想したように淡いロマンスがあり、ルソーの謎の解明にかけて、敵対していた二人が、しだいに惹かれあい、協力する過程もよく描けていたと思います。そして、なによりも、ルソーの絵と人がこれほどまで魅力的に描かれたものはないでしょう。ところで、著者の原田マハというのは、ゴヤの「裸のマハ」をもじったペンネームなのでしょうね。

しかし、不満も残りました。ネタばれになるので詳しくは書けませんが、結局の所、真相は闇の中。新作なのか贋作なのか、決定的な結論は出していないようです。それと一日一章づつ読むということに、なにか特別の意味があるのでしょうか。謎が謎を呼ぶ点では効果的かもしれませんが、なぜそうしなければならないのか、よく分かりませんでした。それと、バイラーの正体は、驚くべきものでしたが、それならなおさら、自分の所有している本の著者が誰なのか分かっていたはずです。知っていながらなぜ、こうした行動に出るのか、分かりません。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.6:
(3pt)

著者の言葉でミソがついた

とても面白かったので、本来なら星五つ。
ただ先日著者がラジオ出演した際の言葉で、一気に興醒め。

多くの人が読後、美術館に行きたいモードになったと思う。
当方もその一人で、著者の狙いも当然そのあたりにあったらしい。
それについて著者はラジオでこう表現。

「しめしめ、してやったり」

すべての作品には意図や狙いがあるわけで、その作品が好きに
なるという事は、著者の術中にハマっていると言えなくもない。
ただそれを「しめしめ、してやったり」と言われてしまうと、
手のひらで転がされたような不愉快な感覚が残る。

当方の人間的小ささも大いに作用していると思うが、
面白い作品だっただけに思わぬミソがついて残念。
楽園のカンヴァスAmazon書評・レビュー:楽園のカンヴァスより
4103317515
No.5:
(3pt)

上品で甘口の読書タイムを味わいたい方に

知り合いの某ミステリマニアが、2012年のベストワンに推していたので、読んでみました。
率直に言って、それほどの傑作だとは思えません。

ルソーの未知の大作の真贋判定を若い男女二人の研究者が競うという設定には惹きつけられます。
20世紀初頭に書かれた古書が作中作として提示され、それが手がかりとなるという構成は、
よくあるパターンですが、うまくできています。
そこに描かれているルソーをめぐる人間模様も生き生きとしていて、臨場感もあります。
上品で甘口の読書タイムを与えてくれる小説です。

ただ、肝心の真贋判定の決着の箇所にスリルがなく、二人の説明もありきたりでやや失望しました。
また、推理小説としてはひねり・オチが弱いのではないでしょうか(ネタバレになるので具体的には書きませんが)。
本書を勧めてくれた某マニアはどちらかといえば本格ファンなので、意外な感じがしましたが、
主人公の二人の国を越えたロマンスという味付けに、目がくらんだのかもしれません。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.4:
(3pt)

久々に一気読み♪

絵画でも音楽でも小説でも詩でも哲学でも、圧倒的なものに独り対峙するとき、
人は没頭して「あっちの世界」にいってしまう。多感な十代には、小生も
古今東西に巨人の友達がたくさんいた(ルソーは残念ながら友達ではなかったが)。

大人になるにつれ、目の前の日常をやり過ごすことに汲々とし、人はそうした
鳥肌立つような、忘我の境地を忘れてしまう。

この本は、そのような圧倒的な美、圧倒的な生、圧倒的な情熱への強い憧れを
思い出させてくれる。その意味では、文句なく楽しめる作品だった。

しかしながら、本書自体が「鳥肌もの」とはならなかった。

著者自身の熱い想いがストレートに伝わってくる「古書・夢を見た」部分は
非常によかった。読んでいて、文句なく「あっちの世界」に行ってしまった!
20世紀初頭のパリの空気を、若き芸術家たちの集う長屋のさんざめきを
直に肌身に感じた。革の表紙を閉じないでくれ……!と思った。

だが、全体の構成、細部のスケッチ、人物の描写、
なかんずく早川織絵とその母・娘の描写にいたっては、お粗末過ぎた。
早川織絵という女性がそもそもこの物語に必要だったのかどうか――、
読後に考えれば考えるほど、疑問符が浮かぶ。彼女の言動には一貫性がなく、
40何年間か、しかも決して平たんではない人生を生きてきた女性とは
思えない。いきいきした女、生きている人間に感じられなかった。
ほかのレビューにもあったが、ひと言でいって、魅力がなかった。

「古書」のアイデアを最大限に生かすのであれば、岡山での妙にリアルな日常から物語を
はじめなくても、もっと壮大で圧倒的な、鳥肌もののストーリーを展開できたのでは
ないかと思う。その点がとても残念。

でも、間違いなく読者を引き込む力のある作品である。
最近、夢中になれる本に出会っていないという向きにはオススメしたい。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.3:
(3pt)

ルソーを知るきっかけにオススメ

ルソー 絵画のお話。
絵画なんて、どこがよいのかしら。と思う方にこそ、読んでもらいたい。

絵画って、そのうんちく(画家の人生。時代背景、エピソードetc)があって、
楽しめるところがあるとおもいます。

ピカソとルソー関係の描写は、興味がわきました。
登場する絵なんかは、ネットで画像検索して、眺めてたりしてました。
なかなか絵画なんて、記憶に残らないですけど、
このようなストーリーで読むと、新しい発見もあるものです。

ミステリ、サスペンス的なところは、期待し過ぎないほうがよいのですが、
(僕は予想どおりだったので、ちょっと残念)
逆に、無理なストーリや伏線ではないのも好感があり、読後感は気持ちいいです。

サラッと読めて、情熱、恋愛、絵画があり、描写が女性的なので、女性にオススメ。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.2:
(3pt)

少し残念

一気に読めました。ページをめくるのがもどかしかったほど。ちょうどフェルメール展が来ていますし絵画をめぐるビジネスの裏側も覗けたような気がして興味深く読みました。少し残念なのは人物描写の淺さ、でしょうか。単純過ぎて深みがないので意外と読後に余韻が残りません。いろいろ「描き切れていない」部分がありつつ、強引にラストに向かった感は否めないかな、と思います。「夢」のモデル女性の旦那さんって、もしかして…というのは途中で気がつきました。ただルソーとピカソとの絡みは非常に面白く、また、ラストシーンにはホロリとしましたよ。夏休みを共に過ごす一冊にはおすすめです。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615
No.1:
(3pt)

読みにくい人もいるかもしれません

表紙は地味で堅そうですが、筋の持っていきかたや、絵画とミステリーを組み合わせた発想もおもしろく、
丁寧に緻密に書かれている小説です。

著者の持っている豊富な美術界の知識の深さを感じる、幅広くバリエーションの富んだ小説世界に、
どんどん引き込まれていきます。

また、ただ知識の羅列をするのではなく、画家の日常的な生活についての描写も挿入されているので、
美術の教科書や名作の画集に出てくる作品の中にひそむ、人の心の機微を感じて、
権威ある画家を、自分と身近な人間と感じられるという魅力もあると思います。

しかし、あくまで出来事を中心にストーリーを追っていくミステリー小説なので、
人の心情や物語への共感を大事にしている人にとっては、入り込みにくい部分もあると思います。
現に私は読みにくく、筋は面白いのですが、自分とあまりにもかけ離れた優秀な学者の会話や描写のところは
とばし読みしてしまいました。
登場人物が横文字でたくさん出てくるので、正直、途中で誰が誰だか分からなくなる時もありました。
しかしそうなると、ミステリーの醍醐味である最後の結末がよくわからなくなるので要注意です。

逆に不遇の画家であるルソーの描写にはとても感動しました。
ルソーの絵が、今までそれほど興味のあるわけではなかったのに、美しいビリジアンの色合いと
ともに目の前に浮き上がって、素晴らしく絵を味わうことができました。

絵に関する分析や表現には愛があふれていて、まさにこれ、という表現もあり、とても良かったです。

読みにくい部分もかなりありましたが、力作の長編アートミステリー小説だと思います。
楽園のカンヴァス (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:楽園のカンヴァス (新潮文庫)より
4101259615

スポンサードリンク

  



<<12
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!