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図書館の神様
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図書館の神様の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全91件 21~40 2/5ページ
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かなり地味な小説なのだと思う。だが、称えるに値する一冊であることに疑いは無い。 心に傷を負った女性。彼女は赴任先の高校で文芸部の顧問となる。そこで出会うのは文学好きの少年。 他愛ない会話と淡々と流れていく日常。何か大きな事件が起こるわけでもなく、物語は静かに紡がれていく。 その日常は少しずつ彼女を癒し、少年との不思議な絆を紡いでいく。 やがて訪れる別れの季節。新たなる希望を胸に2人は別の道を歩んでいく。 ささやかな日常が、実は尊いもので溢れている。二度と訪れることの無いその瞬間を大事に生きていく。爽やかな読後感とともにそんな温かい気持ちにさせてくれる。まさに称えるに値する物語だった。 | ||||
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いやぁ、ちくま文庫にはちょくちょく良品がありますね。爽快感溢れる本作もそんな一冊。 文学なんて性に合わないバレーの世界で生きてきたスポーツ少女が大人になって、偶然の積みかさねの結果、高校の国語の先生になってしまいます。そこで文芸部顧問になり、ただひとりの部員である男子高校生・垣内君と交流するうちに言葉の力に気付いていくというストーリーです。たとえば垣内君に書かせた詩を読んで「知っている人の紡ぐ言葉は、こんなにも心を打つのかと驚いた」りします。 ただそれだけの話なんですけど、妙に共感できる人生の真実がちりばめられているような気がします。主人公は妻のある男性と不倫関係にあるのですが、その男性はこんなことを主人公に話します。 「子どもの頃は何だってできるって思えて、何だって大好きになれたけど、そのうち、自分の特性みたいなのが見えてきて、飛行機になんて乗れないことがわかってしまう。そうなると、ギターとかケーキとか自分で動かせる範囲のものを好むようになっちゃうんだよな。そうして、好きなものもできることもどんどん削られていくんだ」 また、垣内君はこんなことを主人公に言います。 「面白くなろう、楽しくしよう。そう思ってるんだけど、そう思えば思うほど、僕はだんだんつまらない人になってしまう。難しいですね」 年齢を重ねて、世間の常識を身に付けてしまう。だんだんと大人になっていく。そうするうちに、いつのまにか自分で自分の世界に制限をかけてしまう。気付いたときにはつまらない大人になってしまうんです。でもそうなっちゃいけない、というのが本書が伝えたいことのひとつなんじゃないかな。主人公の弟は「水清ければ魚棲まず」「正しいことが全てじゃないし、姉ちゃんが正しいって思うことが、いつも世の中の正しさと一致するわけでもない」と言って、そこに助け船を出してくれます。なるほどなと唸らされると同時に、自分の人生を振り返ってしまいました。 | ||||
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起承転結のようなストーリー性はないに等しいので先が気になることもなく、のんびり字面を眺めながら数日かけて読了。やはりこの作家さん好き。主人公の性格があまりよろしくないのがリアルで、逆に可愛く思えた。文芸部の男子生徒も何とも言えず魅力的だった。 | ||||
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心がスーーーっとする。読み終わった後そんな感覚に襲われます。なんだか爽やかな風が自分の中に吹き込んでくるようです。 青春時代を思い出させてくれるような、いや実際こんな爽やかな青春を自分は送っていないな〜と思いながら読んでいました。しかし読むにつれて段々と、自分では気づいてないだけで私も高校生のとき実はこんな青春があったのかもしれないと気づかされた気もします。 なにも大きなことは起こらないけれど、1つ1つの言葉を大事に見ていくと、ずっしりとだけど軽やかに頭に残ります。よく考えてみたら、自分の人生そんな大きなことは起こりません。だからこそこういった話がスーーーっと染み渡るのかなと思いました。 | ||||
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結構、eye-openerでした。 盛り上げる必要があるからか表面は盛り上がってますが、不倫って本番の恋愛前の予行演習だったんですね。 で、男の子がずっと一緒にいられる女の子とくっつくためには、知り合ってからの展開を本でも読んで頭の中だけでもシュミレートしておき、3年計画でアプローチ。 相手は本番の恋愛未経験の女の子で(不倫は可)、できれば、似たような背景・経験があればより強固にくっつきそうです。 まあ、このストーリーどおりに運ぶかどうかわかりませんが、なかなか参考になります。 | ||||
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図書館の神様は叔母にもらって読んだ本なのですが、それまでは私自身小説なんてずっと読んでいませんでした。 この本を手に取って読んでみたところ、本嫌いなわたしでもサクサク読み進められました。 寝る前の時間や暇な時に読んでいたのですが3日ほどで読み終えました。 この本のいいところは夏目漱石や石川啄木、三島由紀夫などの有名な作家さんに興味を持てるところでしょうか。 私は文学史に興味がなかったのですが、一度夏目漱石のこころを読んでみたくなりました。 そこから本も好きになれるんじゃないかなと期待しています。 | ||||
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なんとも心地よい読後感。 瀬尾ワールドは、いつも元気をくれます。 | ||||
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とにかく爽やかでした。ページ数が少ないのもあって1時間ほどで一気に読んでしまいまた。 垣内くんはとても素敵だ 清と垣内くんの掛け合いに、ニヤニヤしました 「これって、青春?」 「どうやらそのようですね」 が何故か1番のお気に入りです | ||||
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読後感がいい。爽やかな気分になりました。作者の作品をもっと読んでみたいです! | ||||
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女性作家が描く、青春小説。文章が読みやすく、親しみが持てるが、男の自分には共感できる部分が少ない。 | ||||
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久しぶりに、泣ける小説でした。 でも、読み終わって、ホッコリできる、とってもいい本です。 娘たちにも、読ませたい! | ||||
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瀬尾さんワールドは安心して読めるけど、 やはりこれも素晴らしかった。 中学生から大人まで多くの人に読んで欲しいです。 | ||||
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主人公の成長が、二人の男性との関係を軸に上手く描かれていると思います。 | ||||
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なつかしい感じるの内容でした。図書館での2人のようすがとても青春という感じでした。 | ||||
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高校の図書館って一度も利用したことがなかったかもしれない。 それどころか、学校のどこにあったかすら覚えていない。 清が顧問をしている文芸部は部員がたった一人。 毎日、三年の垣内君と図書館で顔を合わせる。 毎日本を読むだけの部活動だが、垣内君は熱心に文学に打ち込んでいる。 けれど、教師である清はまったく文学に興味がない。 清の曲がった感じと、垣内君の真っすぐな感じが相容れないものと思っていた。 ところが、時間を経るに従い、だんだん向きが一緒になる。 これは二人だけにわかる、二人だけのハッピーエンドなのだと思う。 淡々としているけど、こういう人間関係、距離感は嫌いではない。 むしろ、これくらいの方が心地良いのかもしれないとすら思った。 | ||||
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爽やかな小説。 「図書館の神様」と「雲行き」の2本の小説が納されている。 本の題名にもなっている「図書館の神様」では、友人の突然の死、主人公の不倫など、重い話になっていくかと思いきや、読み終わったあとの感想は爽やかな物だった。 小さなころからアレルギー持ちの主人公、バレー一筋で生きてきたもののバレー部員の自殺から、'なんとなく'で生きはじめ、恋人とはだらしない関係になり、'なんとなく'学校の教師になり、文学部の顧問となる。 文学部の唯一の部員である垣内くんは、中学までサッカーをしており、いかにも運動ができそうにも関わらず、文学に没頭しており、なぜサッカーをやめたのかは主人公には語らない。 主人公も垣内くんには自分の多くのことを語らない。 その間の穏やかな空気も読んでいて面白かった。 話のはじめと最後で何かが大きく変わったわけではない。けど主人公は何か感じて新しい道へと進んでいるように感じた。 | ||||
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海を見ます。 その海は、どんより曇っていて、天気は崩れるのか、それとも良くなるのか?そんな感じの ちょっと重い海。 物語の始まりは、そんな感じ。 海を見ます。 できればその海は、どこまでも青く、しかも空は晴れ渡って、雲ひとつない晴天の海。 読後感はそんな感じ。 爽快な本です。 | ||||
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癒しと成長の物語。主人公は、純粋、まっすぐだが、少々剛直すぎるタイプだった女性。 心に傷をおっていたが、どうしてよいかわからずに中途半端な生き方をしていた。 新任講師として赴任した学校で思いがけず文芸部の顧問に。そこで一人の生徒との出会いや、今まで縁のなかった文学に親しむ経験を通じて、前向きな力を取り戻し、自分を整えていく。 登場人物の垣内君は、ちょっとできすぎというか、女性作家にありがちな男性に対する過度の理想化かなあと思うところもあるけど、全体的にはよくできた再生の物語であると思う。 20〜30代の女性が最適な読者であろう。 | ||||
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2人が心に抱えた傷をたしかめ合うことはない。 ただ、本を通して会話するだけ。 それでも、きっと。 読み終えた後には 文学作品が読みたくなっていると思います。 | ||||
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読書をテーマとしながら、男について書いた本だと思う。 主人公キヨは妻のある男と恋愛している。結婚できず、ただ一緒にいると心地よい関係。男は、一度に何人もの女を愛せるのだ。キヨにとっても最初は都合が良い筈だったが、段々と居心地の悪さ、不毛さに気づく。 その触媒となっているのが、教え子で、たった一人の文芸部員、爽やかな垣内くんだ。彼は男の純粋な部分を代表している。実際には有り得ないような、でも子供である限りは有り得るかもしれないと思わせる、見事な造形。少年の純粋さ。美しさが描かれている。 最後、主人公は、男と別れ、過去に負っていた傷とも向き合い、成長するのだが、その変化を見守っているのが図書館の神様なのだろうか。 何も文学について知らない女が、国語教師になり、すぐに教員試験に受かるなんて、実際には有り得ないとは思うが、男を巡るファンタジーとして読め、とても面白かった。 | ||||
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