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キングを探せ
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キングを探せの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.58pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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推理小説は雰囲気を楽しむものとロジックを楽しむものがあると思うのです(両方なら無論最高ですが)。 本書はだいぶ後者に比重が置かれていると思いました。 力作であることは認めますが、一人ひとりの人物の造形にあまり感情移入できなかったです。 それこそ「学術論文みたいな」小説(一次予選どまりどころか人気だったようですが)。 でも法月探偵ってこんな安楽椅子だったかなあ。一の悲劇の頃はもっと動き回っていたような。 なんかすごい疲れた、というのが正直な感想です。 | ||||
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中盤までは犯人視点で進むので本作が法月探偵シリーズだということにしばらく気付きませんでした。読む順番に気を付けなければいけないシリーズではないのでそこはまあ無問題。本作は四重交換殺人がテーマです。まったく無関係の人間が殺すことで動機の線で洗うことが困難になり、同時に依頼者のアリバイも確立できるこの方法。さすが法月綸太郎という感じで、トリックは練られていて隙らしい隙がない。文章の読みやすさも抜群です。数学的で少々複雑なところもありますが、丁寧な解説が入るので苦手な方でも大丈夫でしょう。 トリック自体はともかく、「一の悲劇」「頼子のために」などと比べるとストーリー性はやや落ちます。序盤の犯人視点の時はワクワクしながら読んでいましたが、主人公視点に切り替わってからはあからさまにペースダウン。犯人視点が入るので、読み手はある程度犯人の手の内を知っている状態からスタートするのに対し、主人公サイドは試行錯誤しながら推理するわけで、(読み手からしてみれば)すでに明かされている情報を追っていくだけの中盤は正直退屈でした。 終盤に少し盛り上がりますが、中盤の退屈感を挽回するまではいかず。かといって中だるみというほどグダグダの展開でもないので、間を取って☆3.5くらいかな。犯人視点と主人公視点を混ぜず、最初から最後までどちらかの視点で統一していたらかなりドキドキハラハラできるストーリーになっていたのではと思うだけにちょっと惜しい。序盤で背景をじっくり書かれた1人を除き、残り3人の犯人については主人公が口頭で動機を説明するだけなので犯行に至る説得力が足りなく感じました。しかし前述の通りトリックに関しては特に文句はないので、人間の厚みよりロジック重視の方にはおすすめです。 | ||||
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トリックというか、出来事はとても面白かったですし、[へえ〜!]となりました。 犯人サイドに不満はありません。でも、探偵役が違ったらもっと駆け引きやら推理が面白くなったのでは?と思ってしまいます。 別の作家さんの探偵や刑事がこの事件にあたったら、と考えるともっとわくわくします。 私が、フィクションの探偵が好きなだけかもしれませんが。 | ||||
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四重に仕組まれた交換殺人を,カバー絵にあるトランプになぞらえた展開もそうですが, 一枚のミスと偶然から崩れた事態を,『カードの交換』と『切り札』で覆そうとするなど, 犯人と警察とのやり取りはまさにトランプゲームのようで,そのタイトルも秀逸の一言です. ただ,警視である男は探偵役で主人公の息子に捜査情報や証拠品を漏らし過ぎですし, 彼らが仕掛けたある『罠』は,創作物とはいえ,いささか無茶が過ぎるのは否めません. また,事件の性質から理解はしつつも,二人の説明の多さがテンポを削いでいる印象です. このほか,シリーズ作をここから読んだせいか,主人公親子の関係には最後まで馴染めず, その彼が著者と同じ名前,職業というのも,ファンの方には申し訳ないのですが違和感が. | ||||
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4枚のカードで彼らは繋がった。 それぞれが殺意を持った相手を結託して殺す。 殺す相手と順番はカードで決める。 「夢の島」が引いたカードはスペードのAとハートのA。彼が最初にAの安斎を殺すことになる…… 法月警視と綸太郎のシリーズ物。 互いに結びつきのない4名が交換殺人をもくろむストーリー。 倒叙ミステリのような導入から、法月警視、綸太郎がもどかしく事件に接していく様が描かれます。 中盤で一つの事故から交換殺人が破綻し、一気に犯人は追い詰められていくのですが、ラストで綺麗に物語をひっくり返してしまいます。 んん、まぁ、4人の犯人の内、最後の1人に法月警視らが迫っていく過程で、ミスディレクションを何度も誘うミステリらしい造りですが、正直なところあまりビックリできなかったかなぁ。 | ||||
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4名の交換殺人を、犯人の側から描いた作品です。 お互いニックネームで呼び合い素性のわからない犯人たちと、 その関係がはっきりとは明かされないターゲットたち。 この設定がすでに、作者の仕掛ける大きな罠になっています。 法月倫太郎さんのお得意の作風全開で、前半は途中で本を 閉じることができずに一気に読み進めることができました。 惜しむらくは後半、法月警視&倫太郎コンビの視点が増えてきてから。 犯人たちが自滅したりどんどん追い込まれたりで、 欲をいえばもう少し気概をみせてほしかったですね。 | ||||
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法月綸太郎、はじめて読みました。 物語の舞台は現代の東京。事件は交換殺人。アームチェアディテクティブの「法月綸太郎」が、父親である法月警視の捜査情報を元に、犯人を推理してゆきます。 後で調べてみたら法月シリーズと呼ばれる人気シリーズの一作のようです。肉体派?の父と頭脳派の息子のコンビがいい味出してます。ファンになりました。 古き良き推理小説を思わせます。大仰な仕掛けや異様な人物頼みではなく、ロジカルでシンプルな文章とよく計算された構成。それが魅力です。大人も子どもも楽しめる上質なエンターテインメント。 自分は謎解きにあまり興味はなく推理小説の雰囲気を味わえれば満足なのですが、きっと本気で謎解きに挑みたいという読者の期待にも応えてくれる作品だと思います。 これはいい作家さんに出会えました。 | ||||
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正体不明の4人が交換殺人を起こす事を、冒頭で犯人の犯罪計画の場面を曝け出しておいて、犯人たちとの知恵比べをすることになる法月 綸太郎の活躍を描く作品です。ですので、残念ながら『読者への挑戦』はありません。なので、トリックを考える面白さは比較的薄く、犯人たちの仕組んだ事件そのものを解決するに到る過程を楽しむもの、と考えていただけたら間違いありません。 もっと言うと法月 綸太郎のその後を描いている、としか言えないですし、計画の修正、推理の修正を、その臨機応変さを描く作品と言えると思います。 なので、法月 綸太郎シリーズを読んだことのある方にオススメ致します。 | ||||
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