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平成猿蟹合戦図



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【この小説が収録されている参考書籍】
平成猿蟹合戦図

平成猿蟹合戦図の評価: 3.77/5点 レビュー 35件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.77pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全11件 1~11 1/1ページ
No.11:
(3pt)

まあまあ

アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。
平成猿蟹合戦図Amazon書評・レビュー:平成猿蟹合戦図より
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No.10:
(3pt)

もろ手を挙げてのハッピーエンドは似合わないのかもしれない

「悪人」、「怒り」を”黒”吉田というならば、「パークライフ」、「横道世之介」は”白”吉田で、本作品は後者の系譜である。

著名なチェロ奏者を恐喝した歌舞伎町のバーテンが、ひょんなことから国政選挙に打って出るという、まさに御伽噺だ。登場人物たちが、逆境をはねのけ、紆余曲折、意外や意外の才能を発揮して明るい未来に向かうという、まさに”スカっとする”展開。

しかしながら、彼らが複雑な絡み合いをするため、エピソードがてんこ盛りゆえに冗長さが否めない。”白”吉田の作品であっても、ほろ苦さが付きまとうのだが、本作品は”らしく”なくて頁数が多い割には物足りなさを感じる。

著者の作品は、もろ手を挙げてのハッピーエンドは似合わないのかもしれない。
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No.9:
(3pt)

読ませる力はさすが

読んでる分には面白い。 プロットもストーリィも。 考えて練りこんでいる印象で、途中で投げ出させるような作品ではない。 だからといって、読み終わって再読の欲求が強いかというと、そうでもなくて。 書棚に残しておきたいですか?と聞かれると、あってもいいけど、なくてもいいかな。 とういうのが正直なところ。 なぜだろうと考えると、「復讐エンタテインメント」って...。 うーん。 のんきに読んでる分にはそれなりにすっきりするし、いいんだけど。 だけど、私刑(私的仇討ち)はやっぱり駄目だと思う。 その辺の重さが、なくはないし、軽いとまでは言わないが重くなさすぎる。
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4022508922
No.8:
(3pt)

後半がから・・

出だしは正直たいしてつまりませんでしが、後半から徐々におもしろくなっっていきましたが、吉田修一ワールドのファンとしては物足らず・・かな
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No.7:
(3pt)

ドラマ化とのことで

WOWOWでドラマ化とのことで読んでみた。複数の登場人物のエピソードと心情を描きストーリーに厚みをもたせているが、逆に少しわずらわしさも感じる。また話の展開も終盤は選挙へとがらっと変わるため一貫性が損なわれているように感じた。
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No.6:
(3pt)

騙された感が残る読後…

あの傑作『悪人』のような物語かと思いきや、コメディタッチの描写もあり、登場人物が不思議な縁で繋がっていく先の読めぬ展開もあり、どう評価しようか非常に迷う作品だった。

評価に迷ったのは、一体、誰が主人公なのか、サスペンスなのか、コメディなのか、サクセスストーリーなのか、混沌とした作品であるからだろう。

騙された感が残る読後。
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No.5:
(3pt)

新境地?

吉田修一は現代作家の中で一番好きな作家の一人である。現代の風俗、流行をたくみに取り入れながら、高い文学性を失わない。ストーリー展開も実に巧みである。この作品もそういう特徴を備えてはいるのだが、作者は意図して、エンターテインメント性、通俗性を前面に押し出しているようだ。作者はこの作品を通じて、東京という日本の縮図、大館や五島などの寂れつつある地方を舞台に、現代日本人の悲しみと誇りを浮かび上がらせようとしたのだろうか。作者の乾いたユーモアを含む、流麗でいきの良い文体と、巧みなストーリー展開がそれを可能にしてはいる。五島を飛び出してきた若い夫婦の話、世界的チェロ奏者にまつわる家族の話、その秘書の話、大阪から来たラウンジ経営者の話などが破綻なく絡まりあってフィナーレに至る展開はさすがというほかない。しかし、一つ一つの話はやや紋切り型で、説得力に欠けるのではないか。それぞれの話がお互い打ち消しあって、全体に平板で退屈な印象を残してしまう。作者のやや通俗的な文体をエンターテインメントの方向に展開すれば、確かにこのような作品も書けてしまうということなのだろう。しかしそれは今までの吉田作品の読者からすれば、もったいない気がしてならない。あの人間の暗黒面を抉り出してきた文学性の高さはどこに行ったのだろうかと考えてしまう。次回作は更なる新展開を望みたい。
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No.4:
(3pt)

吉田修一らしくない

吉田修一にハズレなし。
そう思っていたけど、本作はちょっぴり期待はずれ。
ストーリーもキャラクターも悪くはない。
けれど、ぐいぐいと引込まれる独特の高揚感、リーダーズハイがなかった。

「悪人」のような人間の業を描き切るわけでもなく、
「横道世之介」のような抜けきった登場人物も出て来なかった。

これは邪推だけれど、あの震災が影響しているかもしれないと思った。
後半、予定調和のハッピーな結末に向かっていく展開が、らしくないと感じた。
それは、読後感をポジティブなものにしようと途中で方向転換したのではないか。
読者を少しでも勇気づけたり、元気にしようと意図があったのではいか。
ぜんぜん、そんなことないかもしれないけど。

次回作に期待です。


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No.3:
(3pt)

長すぎた導入部

有り体に言えば“8人の一般市民が悪に立ち向かう”…という中身。
『南総里見八犬伝』を思わせる面白いテーマではありましたが、残念ながらインパクトに欠ける仕上がりでした。
吉田修一氏は切り口が面白いと言うか物を見る視点・角度が独特で、
この作品でも随所にその片鱗は窺えるのですが
なぜか今回はその度合いがやや淡泊で、また起伏のない平坦な導入部がかなり後半まで引っ張られている感じ。
正直なかなか読むスピードが上がらずに、読み切るまで時間がかかりました。
決して難解な小説ではなく娯楽作品でありながらも芯は通っているのですが、
先述した通り変化のない低空飛行の導入部分がいつまでも続く割に
“本題”に入ってからの展開とそこに費やされた文字数が少ないために
えらくアッサリ終わってしまう印象でした。

作者は年齢的にみてもNHKの『新・八犬伝』を見て育った世代でしょうか。
確かにワクワクさせるストーリーだったので、これをモチーフにしいているとしてもおかしくはない。
しかし同じ年齢層の作家/脚本家が作った物で『南総里見八犬伝』をモチーフにした作品のNo1は
三谷幸喜氏のTVドラマ『合言葉は勇気』でしょう。
『合言葉は勇気』はコメディーですが、視点・切り口はこの『平成猿蟹合戦図』と全く一緒です。
両者を比較した場合の決定的な違いは“山あり谷あり”の起伏の差だと思います。
その意味で『悪人』の比類なき面白さ・プロットの濃密さは最高でした。

次作に期待です。

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No.2:
(3pt)

後半ががっかり

吉田修一氏は、最高の小説家の一人であると思っていましたが、少々残念な終わり方です。
前半は、歌舞伎町に生きる人々や上京してきた人の心情や人間関係を見事に描き切っており、凄いなあ、と感心しましたが、後半の元バーテンが選挙に出るあたりで作り話っぽい感じになってきて残念です。
地方議会等で、政治について考えてことがないような人(馬鹿っぽい人)が立候補していることを持ち上げる風潮があるような気がしますが、そういうのに、吉田修一氏が迎合しているようで、悲しくなります。
もっと厳しい目で現実の社会や人を描いてほしいと思います。

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No.1:
(3pt)

面白いが胸を打つものが不足している

この10年、私のもっとも注目する作家は吉田修一氏であった。彼は読者の前に現代社会を切り取って見せ、考えさせ、感動させてくれたからである。一作ごとにテーマや状況を変え、新しい課題に取り組み、自らに試練を課す姿勢は求道者を思わせた。おかげで「東京湾景」「静かな爆弾」「悪人」を読みながら胸がヒリヒリする感覚を私は初めて味わった。
その吉田修一氏の最新作が「平成猿蟹合戦図」である。期待して臨んだがそれは少なからず裏切られた。長崎の離島から新宿歌舞伎町、大館へと列島を縦断しながら8人の男女が繰り広げる奇想天外な群像物語である。ストーリーは面白く、500頁を息つく間もなく読めた。人物はよく描かれているし、プロットに破綻もない。
しかしである、胸に響かないのだ。主人公たちの行動の「必然性」が弱いのだ。「悪人」において祐一と光代を描いたように「人間」を突きつめて見つめることがないのだ。「これはエンターテインメントだから」と言えばそれまでだが、吉田修一氏への私の期待は大きいのである。

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