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時間のかかる彫刻
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時間のかかる彫刻の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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これ、男尊女卑が凄いです…時代もあるんでしょうが、徹底的に女性が男性に都合が良い存在でしか描かれていなくてゾッとしてしまい、話に入り込めなかった… これ、傑作と思う人いるのかな?いたらかなりお年の男性限定な気がする… 有名な表題作も、ただの支離滅裂で統合失調の人の話聞いてるみたいな気分になってしまった… | ||||
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スタージョンの作品は作者の意図を考えたい人には不向きな作品です。 この作品は最後のオチがない、作者はこの中で何が言いたかったのかわからない、とすぐに言ってしまう人にはつまらない作品ばかりでしょう。読書そのものを楽しむのではなく、本代の元を取ろうと何とかして内容に自分に合う意味を探そうとする人には向きません。 仕事したくない、生きていく意味がない、と漫然とした不安を抱えているときに、「ここに、そしてイーゼルに」を読むと、何となく明日も一日生きてみようかな、という気分になる。 教えるのもつらい、学ぶのもつらい、学校にも行きたくない気持ちになったとき(子も教師も)「箱」を読み終わったとき、明日一日だけは学校に行ってみようかな、と思う。 人を愛するのが怖くなったとき「人の心が見抜けた女」を読むと、もう一度他人とかかわりを持ってみてもいいのかなという気になる。 これら全て「なんとなくそんな気分になる」というのが重要。そこにスタージョンの技量があるのだと思う。そして彼の作品を読んで感ずるのは(ものすごく恥ずかしいけど言いますよ)この世の中に存在しているものすべてへの愛。たとえそれが少数派でも、宇宙のかなたの生き物でも、無生物でも。「たとえ世界を失っても」なんて読んだ日には・・・。 この作品集が合わなかったから、と敬遠するのではなく、今手に入りやすい短編集も出ているので他の作品も手に取っていただきたいと一人のファンとしては思います。 | ||||
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パッとしない作品が混じってるので、印象深い作のみ紹介します。 『ここに、そしてイーゼルに』これのみ1954年の作で、あとは69年と70年の作品だ。 画家の日常と幻想冒険譚が混じる。だから、何?という感じ。 『時間のかかる彫刻』ヒューゴーとネビュラのダブル受賞だと。凡作もいいとこだと思うが。カップルが出て来て癒されるのが嬉しいのかな。 そんなのが好きなら、ハーレクインなんとかでも読んでなさい。 『ジョーイの面倒をみて』異様な状況と異様な行動が描かれる。スタージョンらしい一篇、かなり気に入った。 『箱』惑星に不時着した少年たちが、大切な宝物を届けるべく基地に向かって旅する。 残酷な部分もあるが、ジュビナイルSFといっても良いストレートな佳作。やればできるじゃないか(笑)。陸棲二枚貝がいい。 『人の心が見抜けた女』後味の悪さナンバー1。単純な話なのだが、作者が何をやりたいのかわからないのだ。 『<ない>のだったー本当だ!』ミシン目に沿って半券をちぎろうとすると、ミシン目でないところがちぎれる。 実は隙間のあるミシン目部分は、他の所より頑丈なのだ。つまり、「ない」ことは最強の状態なのだ。 誰でも経験のある日常から、詭弁を弄してとんでもない展開に持っていく。よくこんなことを考えつくなあ。 奇想作家の面目躍如たる傑作。本書の白眉である。 『フレミス伯父さん』奇妙な特技を持つおじさんのキャラクターが楽しい。 オチが秀逸だ。今の世界には伯父さんに蹴ってもらうべき人がいっぱいいますな。私もそうかもしれん。 傑作もあるが、駄作率の高い作品集だった。 | ||||
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1983年にサンリオSF文庫から出た『スタージョン健在なり』の改題・文庫化。 Theodore Sturgeonの『Sturgeon is alive and well…』(1971年)の翻訳。 短編12篇が収録されている。 1969-71年に執筆されたものが中心(1篇だけ1954年)で、円熟期の作品集といえよう。 表題作「時間のかかる彫刻」は、1970年のネビュラ賞ノヴェレット部門、1971年のヒューゴー賞ショートストーリー部門をダブル受賞したもの。 ただ、スタージョンはかなり好みの分かれる作家と思う。私も昔は好きで良く読んでいたのだが、今回、10年ぶりくらいに手に取ったところ、なんだか肌合いが合わず、読み進めるのにけっこう苦労させられた。むむむむむ。 | ||||
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僕が今更レビューするまでもなく、いろんな方がレビューされているように名作、というか素晴らしい作品が収められています。 サンリオ文庫も持っているのですが、この「時間のかかる彫刻」は書店で見て、思わず買ってしまい家に帰ってたしかめてみると「スタージョンは健在なり」の題名違いであることに気がつきました。 スタージョンと書いてあると思わず買ってしまう悲しい性ですね(^^;) なんといっても長い間名前ばかりが先行して書店で気軽に買える彼の作品が少なすぎた反動だと思います。 これからもスタージョンと書いてあると思わず買ってしまうと思います。 それにしてもこの数年でかなりの数の彼の作品が翻訳されました。ずっと長い間探していた「一角獣・多角獣」をはじめとしたこの素晴らしい作品群が日本語で読めることにほんとうに感謝したいと思います。 この短編集に関して最後に収められている「自殺」という作品ですが、この作品に関しては無視されているのか、レビューされたのを読んだことがないのでひとことだけ書きたいと思います。 この作品は僕にとっては最初に読んだときからものすごく印象的で、忘れられない作品になっています。 内容は自殺しようとした男が、崖を飛び降りてから再び完全に生還するまでの一夜の出来事が書かれています。 この本の他の作品とはなんだか毛色が違っているし、作風も違うしどうしてこの作品がこの作品集に入っているのかとも不思議な感じもしますが、スタージョンのことを考えると僕はこの「自殺」が一番最初に出てきます。 こんな言い方は不謹慎かもしれませんし、そんな馬鹿なことと誤解されるかもしれませんが、この作品は、万策尽き果てて、これから自殺しようと考えている人に読ませたいと読むたびにいつも思います。 この作品が、藁にもすがりたい追い詰められた人への藁そのものになるかもしれない、と考えるからです。それも、藁でもいいから、と死に物狂いで掴んでみると、それが特別頑丈な藁だったと思えるような藁。 長いこと生きているとほんとうにいろんなことがありますが、個人的なことをいえば、僕はこの作品に何度も助けられている、と思っています。追い詰められそうになると、この作品のことが必ず思い出されるのです。 なにかの偶然でこの僕のレビューを読んでしまった方、ぜひこの本を手にとってこの作品を読んで欲しいと思います。 まだスタージョンを読んだことのない方、新しい世界が広がると思います。 | ||||
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長らく手に入らなず、表題作は傑作としての噂だけを聞いてました。 で、ようやく読めるんだと手にとったのですが・・・・ あれ?? いや、その・・・期待はずれ・・・個人的には・・・ 期待が高かったからでしょうか? ヴィンテージのワインの保存状態がよくなったような印象。 いや、表題作以外でいい作品ありましたよ。 でも・・・・玉石混合? 「茶色い靴」「箱」なんて、読んだ後にじんわりと味わいの広がる 作品です。「革新的科学技術の発見」という同じテーマを扱いながらも、 違ったタイプの作品が読めるのは、なかなか面白かったです。当たり外れのあるオードブルの盛り合わせって感じでした。 | ||||
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本書は1971年にサンリオSF文庫から刊行された『スタージョンは健在なり』(原題:Sturgeon Is Alive and Well)の全訳です。サンリオ文庫が廃刊になって以来、長きに渡って入手困難な状態にあったのを、この度めでたく創元社から復刊となりました。ここに収められた12篇はいずれも70年代、作者円熟期の作品ばかりであり、その鮮やかな手腕は読む者をして唸らさずにはおきません。かつてSF作家ディレイニーはスタージョンを「SF界最高の短篇作家」と賞賛したとか。 そのディレイニーの言葉に嘘偽りはなく、スタージョンの真骨頂はなんといっても、その磨きぬかれた宝石のような短篇にあります。まさに、こういうのを「珠玉の短篇」というのですね。ヒユーゴー/ネビュラ両賞受賞の表題作を含む本書はスタージョン入門をしても最適です。昔からのスタージョンのファンはもちろんのこと、初めてこの作家にふれる方にも自信をもってオススメできる一冊です。 | ||||
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