■スポンサードリンク
わたしを離さないで
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
わたしを離さないでの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全544件 481~500 25/28ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
さほど劇的なシーンや感動があるわけではありません。ある目的をもって生まれてきた子供たちが青年になっていく過程を、寄宿舎のようなところでの生活を通して描いています。そこで描かれるエピソードや登場人物らの感情は、一見あまりに普通です。子供同士のからかい、悪ふざけ、友人との喧嘩、仲直り、恋愛、性への興味……。おそらく世界中の子供が経験することです。その普通さが、本書の状況設定ゆえに、哀しい。 本書を読みながら、“実存は本質に先立つ”というフレーズを思い出していました。“何のためにあなたがここに在るかという目的”(本質)よりも先に、“とにかくあなたがここに在るという事実”(実存)の方がまず先んじている。それこそが、人間が道具と異なる最大の点だ、というわけです。 効率重視の価値観が先鋭化し過ぎたり、科学技術が進歩し過ぎたりすると、道具を見るような機能的な視点で人間を見るようになります。しかし、“生きる理由などなくても、そこにいるだけでいい”、それが生きることの大前提ではなかったか。その前提が脅かされてはいまいか。そんなことを考えさせられました。 未来のことに触れているようでもあるし、現代のことに触れているようでもある。警告しているでもあるし、告発しているようでもある。私たちが生きる世界のいろいろなことに結びついていくような小説です。そんな小説がお好きな方に、おすすめです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
何の予備知識も持たずに読み始め、どこにでもあるような青春時代の思い出や、友人関係を細かく描写しているな・・・と、はじめは思っていました。 読み進めるうちに、「えっ?ちょっと待って・・・」みたいなところが何度かあって、物語の全貌が分かってくる頃には、登場人物にあまりにも共感しすぎていて、心が痛いほどになります。本当にかけがえのない人生なのに、「自分の運命を受け止める」みたいな簡単な言葉で片付けないで!って、言いたいよねって。 読んだ後、心はものすごく波打ち、その後、じっと静かになり、自分の生き方を見つめなおしました。 そのときの自分の状況によって、捕らえ方が違うと思うけれど、人生に一度は絶対読んでほしい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ページをひらいて初めのほう、静かな語り口で淡々と事実を述べているのに、なにかが欠落しているような気がする。 その欠落が「なに」かを丁寧に丁寧に描写していくのに、結局明確な答えはない。 そう、人生には明確な答えなんてひとつとしてない。 子供のころわからなかったこと、わからないことが多くて、なにもかもがうまくいくような気がしていたあの居心地のいい守られた世界。 そんな世界に身を置きつつ、世の中ではなにかどうしようもないことが起きているらしいという漠然とした不安。 そんな感覚が、この小説を読んでいると蘇ってくる。 決して押し付けない、刺激もない。淡々と飄々と物語は進んでいく。 これほど完成度の高い小説に出会ったのは、初めてかもしれない。 久々に著者のこともよく知らずに買った小説だが、よくよく調べてみるとブッカー賞受賞作家とのこと。 残念ながら、著者は長崎出身の日本人ではあるが幼い頃からのイギリス暮らしで日本語はほとんどしゃべれないよう。できれば、翻訳なしで読んでみたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
テーマは人間そのものについてだと思った。 SF的な、でもまったくないとは言い切れないような生々しい設定。 主人公たちの境遇が特異であるからこそ より一層、人間らしさとか、人の生き方について、 当たり前のように思っていたことの尊さが浮き彫りになって伝わってくる。共感できる物語。 ミステリー風の展開もあって、先が気になりどんどん読むことができた。 淡々としたラストの1ページには、胸がいっぱいになった。 最後まで読んで良かったと心から思える、そういう本だった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
’06年、「週刊文春ミステリーベスト10」海外部門第9位、「このミステリーがすごい!」海外編第10位にランクイン。 『日の名残り』という’89年発表の作品で、英国最大の文学賞であるブッカー賞に輝いた現代文学の巨匠、カズオ・イシグロの第六長編である。ミステリー作家というより、純文学畑の作家だ。 主人公は、キャシー・Hと紹介される31才の女性である。彼女は<提供者>と呼ばれる人々に対する介護をしながら、ヘーシャルムという田舎の寄宿舎で、同じ時間を共有した仲間たちとの過去を回想する。 彼らがなぜそんな場所にいたのかがこの小説のひとつの大きな謎である。その謎が明らかにされてゆく過程が、「週刊文春」や「このミス」など、多くのミステリーファンに支持されたのだろうが、決してロジカルな推理があるわけでもないし、アクロバティックな叙述トリックがあるわけでもない。ただ、淡々と語られていくキャシー・Hの一人称があるだけである。しかし、そこには静謐ではあるが謎をはらんだ展開のなか、種明かしが少しずつ織り込まれてゆき、そして物語は「奇怪」、「異形」ともいうべきその恐るべき全体像を読者の前に現してゆくのだ。 本書はカズオ・イシグロの手によらなければ、果たして、すぐれた美しい一人称青春文学として評価されただろうか。私は、哀しみに満ちた物語を読んだという感想と共に、ホラー小説を読んだあとのような余韻が残って仕方がなかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人の心の中を、ここまで繊細に表現できる作家が他にいるのだろうかと 思わせるほどの表現力です。 この作品を読んで以降も、国内で評価の高いといわれている作品をいく つか読みましたがレベルが違うと感じさせるほどのデキだと思います。 個人的には、これから先この作品以上の本に出会えるか不安になりました。 原文を読める能力がないので勝手な感想になりますが、翻訳も満点だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
冒頭から謎に満ちている。語り手でもある主人公キャシーはcaretaker看護人であるが、普通の看護師とは違うらしい。また、育った施設ヘイシャムが単なる孤児施設ではないことを感じつつ、果たしてどういうものかはっきり見えてこないまま、80ページほど読み進んだところでcloning と言う言葉にぶつかる。ぼんやり感じていたここの住人たちの特別な存在意義と任務、献体の謎が解けたのであるが、それは同時になぜ彼らに親、兄弟、家族が話題にならないのか明らかになり、彼らが将来誰かを愛しても子供を持つことは許されないのか分かったのである。仲間も友人も愛した人も次第にdonationのため亡くなる世界。未来小説とはいえ、キャシーやルースなど登場人物を待つ残酷な宿命の悲しみが胸を打つ。 それにしてもThe Remains of the DayからKazuo Ishiguro の作品を少しづつ読んでいるが、様々なテーマを扱う彼の多才さに感服している。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「事態の全貌が明らかになった時、読者は血も凍るような恐怖感を覚えることになる。魂の奥底にまで届くような衝撃がある」。脳科学者の茂木健一郎は、カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』の書評でこのように書きました。あらすじに注目した書評としては、あながち的外れでもないのでしょうが、私個人がこの作品に抱いた印象は大きく異なります。 運命を強制された人々の心の中にあっても、静かでも途絶えることのない感情の動き、それらをイシグロならではの抑制された文体で静謐に描き出した作品。私はそのような印象を受けました。三人の主人公、キャシー、ルース、トミーが共に過ごしたヘールシャムという施設、自らの手で選び取ることのできない運命、これらはあくまで舞台背景であって、この作品の本質を成すものではないように思われます。 他者の手で強いられた運命の中においてさえ、三人の心の内では、喜び、怒り、悲しみ、あらゆる感情が揺れ動きます。それは、三滴の雫が静かな水面に発生させた同心円の波が広がり、交錯して増幅し、すれ違い、そして去っていく様子が想起されます。 海辺の町クローマ(イングランドのLost Corner:遺失物置き場)は、この作品において極めて重要な土地ではないでしょうか。トミーがキャシーのために”Never Let Me Go”が収録されたカセットを探す町、ルースが自らの母親を探す町、ヘールシャムで育った者達が異なる未来を探す町。そこには何も見つからないかもしれない、私達の運命は既に決定されているのだから、それでもそこを訪れない訳にはいかない。 この作品でのイシグロは、これまでの執筆活動の頂点に達したように見受けられます。今後彼は、技術的にも内容のうえでも新しい試みを始めることになるのでしょうか。不安と共に期待をもって待ちたいと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
テープを聞き 身体をゆする 彼女の姿を思い描いた時に涙が零れた。 人生は なんの為にあるかなんて答えは 誰も出すことができないけど その答えを 一人一人が どこかで気づくんじゃないか って思った。 感動するっていうのとは違う 心を揺さぶるものがあった。 読んで本当によかったと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
何となく書店で購入したこの本。 読んでも読んでも、おもしろくない。 子供から大人に進む寄宿舎のような学校の話し。 その中に流れている彼等に対する逃れられない未来が透けて見える。 読むほどに、不気味さが増してくる。そして、彼女達の運命が明らかになる。 私は、ノンフィクションのように思えて、人間の業の深さに絶望した。 彼女達は、生きている。生きていくしかない。すべての友人の分も。 高校生には、特にお勧めする。是非、読んでほしい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どこかミステリアスに描かれていて、読むに連れてこの小説の中の世界が段々と見えてくるようになっています。 それは私達の住む世界と異なる世界ですが、同時にその世界は私達の世界に重ねられるべきものであり、登場人物達は私達と同じなんだと思いました。SF的でありながらも、登場人物達の姿は何よりも現実感を持って訴えかけてきます。そこから私達の何気ない日常に繋がるメッセージが透けて見えるような気がしました。これは登場人物達が、(極端に言えば私達と同じように)限られていて、抜け出せない現実があり、でもその中に何かを見出そうとしているからこそではないでしょうか。 そしてこの小説を支えるひとつに文章の良さあると思います。描写や洞察力も素晴らしいのです。その繊細かつ静かな語り口で綴られるエピソード群は、確かな生を感じる事ができ、引き込まれます。特にラストシーンにかけてのそれは本当に、本当に痛切なるもので、思わず言葉を失ってしまいました。心の一番奥で渦巻くような気持ちです。大袈裟ではなく、読み終わってもずっと胸がヒリヒリしたまま、何も出来ないでいたほどでした。 今思い出しても、自分が何かを感じてるのがよくわかります。凄く「残る」作品です。 読んでよかったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
子供時代を寄宿舎で過ごし、今は介護人をしている主人公の回想と現在という内容です。それがいつの間にか怖い話に変わって行きます。読んでいてゾクゾクしてきます。しかしホラーでは決してないところがすごいです。最後まで引きつけられたまま物語は進んで行きます。小説を読んでいて止められなくなったのは久しぶりでした。 友情あり、恋愛あり、運命の残酷さがあり、そしてそれを受け入れる事の強さと悲しみと美しさでこの物語は幕を閉じます。この本に出会って本当に良かったと思います。中学生ぐらいの若い世代からいろいろな方に是非一度読んでほしい本です。決して後悔はさせません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
非常に特殊な設定を、直接的な表現を極力避けつつ、淡々とした文章を重ねて説明するのはさすが。読み進むにつれ、 読者は、主人公たちのおかれた特殊な環境を理解してゆきます。 ただ、物語の設定は、東南アジアのブラックマーケットの現状を思うと、あながちSF的と言うこともできず背筋を寒くさせます。 一方で、友人との関係や、愛の不可能は非常に普遍的なテーマで、誰でも共感せずには いられないことが描かれていて、ただのSF的な作品には終わりません。 とても切ないラストが待っていますが、内容は濃く、良い作品だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
キャシーが子供時代をすごしたへールシャムという全寮制施設は私たちの知っているいわゆる寮とは少し異なる。読みすすめるうちにその奇妙さはへールシャムの子供たちがある一つの目的(それはある意味実に利己的な)のもとに育てられていることによるのだと気づく。限定された生活の中で、彼らは大いに青春を満喫する。カズオ・イシグロはその様を実に抑制の効いた筆致で描き出す。自分の運命を大仰に嘆いたり、悲しみにふけったりすることは不思議なことにほとんどない。彼らは実に素直に運命を受け止めている。諦観の念??それは私たちにはわからない。想像することはできるが、その残酷な運命を前にした彼らの気持ちを理解することは不可能だ。だからこそP88のある場面では形にならない彼ら全ての心の叫びがこめられているようで、涙が止め処もなく流れてしまった。私はこれほどまでに悲しいシーンに、今まで出会ったことはない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
涙は出ません・・が・・心の奥深くで泣けます。 近未来の悲劇ともとれるし、現在すでに闇で行われている事ともいえます。 私はこの話を「実験動物が言葉を話せたらきっと・・」とも受け止めました。 作者には不本意でしょうけど・・。 「日の名残り」と同じく、淡々とした語り口調が悲しみを誘います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
Ishiguroの小説を初めて読んだ。流れるようなリズムを持った 不思議な英文に身を任せているうちに、最後には、胸を締め付け られるような悲しみの描写の中にいた。通常は、SFの手法に よくあるように、「ありえたかもしれない世界」は、外部からの 視点で描かれることが多いと思う。それを一人称の回想で描きだす 手法は、きわめて独自性が高く、リアリティを感じさせる完成度 に達していた。この物語の描く、生まれ持った特殊性と、その悲劇に、 映画「ブレードランナー」を思い出すひともいるだろう。最初の 1冊なので、この作者のことはよく知らないが、古典となりうる 風格をこの一冊に感じた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
残酷な運命に翻弄された若者たちの一生から描き出されるものは、広い普遍性をもっている。 大人になる過程の瑣末なできごといちいちに共感しつつ読み進めると、うすうす気づきはじめていた運命に直面する。 多くの人はアメリカには行けるにしても、映画スターにはなれない。 ある程度決められた運命のなかで生をまっとうするのは共通である。 介護人や提供者という役目を担う登場人物たち。 わたしたちはみな、いろんな意味で介護人であったり提供者であったりするのではないだろうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品を紹介するのには恐らく予備知識無しの状態が一番楽しめると思います。なにしろ分からない事が段々と、しかもゆっくりと時間をかけて理解してゆく事を楽しむ小説だからです。 私の場合は必ず裏表紙の内容説明や帯の推薦を読んでから買うかを決めるのですが、この作品にはそれすら無い方が良かったです! もちろん世界観も登場人物もそして物語も、どれも満足のいく水準ですけど、じわじわと理解してゆく事の快楽をぜひ体験してみてはいかがでしょうか。きっとヘ−ルシャムに私たちの幼少時代の何かをあなたも垣間見ます、ずっと忘れていたけどまだ思い出せる何かを。 そして最後は涙の流れない悲しみがあなたを待ってます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
驚く程、登場人物の感情の抑揚が押さえられ、淡々と描かれている。 物語は「わたし」の目を通して語られるが、読者は途中で、背景の現実に気付く。 感の良い方なら、かなり早い段階で、気付いてしまうだろうと思う。 「わたし」やトミーは、既に、読者が気付いている現実を追う。 そして、徐々に驚くべき事の断片をつかんでゆくが、意外な事に、登場人物の感情は、ほとんど揺れない。 ある意味きわめて従順だ、とも言える。 私なら、トミーと手に手を取り合って、どこか遠くへ逃げてしまいたいところだ。 そういう事を防ぐのが、この教育の目的の一つなのか? むろん物語はフィクションであるが、技術的には不可能ではない。 倫理的には許されないが、金と権力を持っている、よこしまな人間が、こんな事を行わないとも限らない。 特に、世界的レベルでは、行われている可能性もあるのではないか、と、要らぬ危惧を抱く。 介護者としての「わたし」はどんな心境だっただろう? 最終ページは、特にやりきれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
世界というのは、5%の「死をも惜しまずに理想のためにまい進する人」と、10%のアメリカンドリーム体現者と、そして85%の「現実を、いや運命を享受する人」に分かれるのではないだろうか。 人間は最初から非常に不平等で不公平に生まれつく。死は誰にも訪れるが、そこにいたるまでの人生の大部分は自分がいまいる環境によってでしか選択することはしない。 作中の「彼ら(キャシーたち)」は生まれながら運命が決まっている。それに対して彼らはあくまでも従順にそれを享受し、変化、変貌の期待を薄くもちながらも、不可能であっても打開しようとはしない。介護者として、そしてその後は提供者として自分が歩む道を決して逸脱しようとはしない。 当初、読みながら「なぜ逃げ出さない?」と私は何度も思った。 ただ・・状況はちがっても、われわれだって生まれた環境から脱するのは簡単なことではない。たいていの人は望みながらも、ちょっとの変化を起こすことで自らを納得させる。 人間とは、普通の人々とはそういうものなのだ。 現実にはありえないSF的要素がありながら、彼らの悲劇的生き様に「運命の許容と受容」について中年になった自分とオーバーラップさせずにはいられなかった。 読んだのは昨年だが、今でも折を見て読み返してしまう名作だと思う。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!