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わたしを離さないで
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わたしを離さないでの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全544件 301~320 16/28ページ
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そしてこの物語の主人公たちも同じように、自分たちの置かれた境遇の中に幸せを探していました。しかし・・・。 | ||||
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率直に言って打ちのめされる作品。 それ程読書量は多くない人間ではあるが、ここ数年で一番心動かされた。 レビューは読むべきではない。 本作品に関するあらゆる情報を排除し、とにかく読め、と言いたい。 | ||||
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怖かった。こんな怖い話読んだことない。昨晩読み終えて今、もう一度本のページを開くのさえこわい。 あの世界に呼び戻されそうで。 ものすごい物語。凍り付きそうな世界観。 3分の1ぐらい読み進めないと、どういう状況だか見えてこない。 奇怪で狂気じみた薄ら寒くなるような世界の話の中で、2回声を出して泣いた。 誰かが誰かを思う愛のところだった。 やさしさだった。 あのテープを探す場面は今思い出してもおんおん泣ける。あれが2人にとって人生でいちばん幸せな気分だったのかな。 村上春樹さんが最も注目する現代作家というカズオイシグロ。昨日初めて思いたって読んだ。350ページ、眠くても止められず、一気に読んだ。 読み終えて、感想文を書かずにはいられなくなった。 かといっておいそれと友だちにおすすめしたりとてもできない。 冷徹で残酷ですこしも愉快ではないけれど、冒頭から終わりまで一貫して淡々とおだやかで静かである。品がある。 インタビューで著者は「全体にわたって、奇怪さが絶えず少し存在するようにしました」「人はどのような人生も静かに受け止めて生きて(死んで)いく」と語る。 SFやミステリアスと分類する評もある。 イギリス最高の文学賞ブッカー賞受賞。ロンドン在住。 | ||||
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登場人物たちの境遇は、パラレルワールドの出来事のような、あり得ない(とも言えない?)状況ではありますが、読み終わっても自分の心に奇妙な寂寥感や漠然とした不安感が染みついて消えません。 自分は果たして登場人物たちとどれだけ違うというのか? 確かに親もいれば、仕事も自分で選んだ。 しかし、独身で子供もなく中年を迎えた今、彼らと自分の違いがわからなくなってきた。 人は、結局は彼らと同じように、身を削って何かを誰かに提供し続け、「使命を終える」存在ではないか。 だとしたら、どうすれば満足して使命を終えられるのか。 彼らと違って自分にできることは何か。 何とかしないと!という気にさせられました。 | ||||
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読む気がしなくて放置しておいた作品。 高い作品評価も決まり、映画化されたと知ってようやく読み始めても、 「こういうのが、みずみずしい若い青年少女たちの感性と未だ評価されるのか」 といつまでも続く、当たり前のことにうんざりする。 作品の大部分は、世の中はこうなっているはずだからと、 自分たちに欠けているものを、想像で補う子供達の描写に終始する。 施設にいる子供達には両親がいない。 「提供者」という耳慣れない言葉だけが確かで、終始とりついている。 どれとして結論はなく、実母探しも推測の域を出ない。 当たり前の思春期体験、親の形、子供を思う保護者の形が続き、 その当たり前が瓦解する。 「家畜を、教育したら、自我が芽生え」 と言葉が浮かぶが、実際読んで体験すべきだ。 イーグルス曲「ホテル・カルフォルニア」を気に入り、 歌詞を調べてみたら、 「これ何?」 と感じた時のような感覚におそわれる。 | ||||
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なんて不思議な小説だろう。 この作品の世界は、ファンタジックでもなければ、リアリスティックでもない。 その間をふわふわと遊泳しながら、ときにこちらをまっすぐに見据えるような世界である。 原題の"Never Let Me Go"は、言いようのない切なさをもって、我々の耳に入ってくる。 「提供者」たちを人々はどのように読むだろうか。 「かわいそう」「運命が定められているなんて」「生きる自由がない」 こうした考えを、読み進める中で一度は感じることだろう。 しかし、そのように考えることで、自らを彼らの対極に置いているわけだが、 それは果たして「欺瞞」ではないだろうか。我々は本当に自由なのか。自由だから幸せなのか。 我々は、見えない運命に振り回され、結局誰の「提供者」にもなることなく、これといった「使命」を終えることもなく、そして人生に意義を見いだせないまま、日々暮らし、そして死ぬのではないだろうか。 | ||||
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扱っているテーマは決して新しいことではなく、太古の昔よりあったことだと思います。旅行会社のパンフで、「黒豚」についてのグルメ宣伝が写真とともに載せられていましたが、その写真には、木の柵に囲まれた広めの牧場で黒豚がただ一頭だけ、牧草を食んでいる後ろ姿が写っていました。その背中にはなんとも言えず寂しそうな、やりきれなさそうな、絶望のようなものが漂っており、その後涙が溢れて止まりませんでした。人間は、なんと傲慢で残酷な、エゴイスティックな生物なのでしょう。他を顧みず必要以上に奪い、良心の呵責もなく、これ以上ないほどに貪欲です。数え切れない家畜たちは、どんな気持ちで仲間たちの、自分自身の運命をとらえているのでしょう。それを気づかせてくれるこの本を沢山の人に読んで欲しいと思います。 | ||||
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本を読んで初めて泣きました。たまたま、私の心情に近いものがあったからかもしれませんが。 物語の設定も辛辣で、、、 本当にこんなことが起きてしまう世の中になってしまったら、、、と考えさせられる。 もし大切な人を救うために、人を物(提供)としか思わない、思えない、思いたくないなら。人間が本来踏み越えてはいけない領域と失ってはいけないものを失う気がする。 物語だけど、今の現実と近いものがある気がする。 | ||||
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読み始めたときから、物語にひきこまれ、どんどん入っていって 読み終わってもそのまましらばく物語の中にいるようでした。 静かなのに、深く、激しく、自分も一緒にすべてを体験をしているようで せつないでは言い表しきれません。 SF的なのに、物語がとても緻密で、なんとも不思議な印象でした。 読み終わっても何度もページをめくってエピソードを読み返したり、 登場人物の行動や言葉のあれこれをもう一度振り返りたくなったり。 最近読んだ小説の中では一番強い印象を受けた本です。 | ||||
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本日、大阪梅田劇場で、この原作である舞台を見てきました。 原作の投稿も多く、映画もあるということで、何も見ずでの舞台でした。 帰宅し、ダウンロードで原作を読み出したところなので (KO○Oで購入、、、) 本の批評はしませんが、原作は良くできていて、 原作のファンの方は舞台も見てほしいですね。 すばらしい舞台でした。後味はすっきりしませんが、 多部ちゃん、三浦クン、木村さん(とても美人で驚きました!) とても好演されていました。 舞台は明日、千秋楽です!間に合いますよ! 原作読んだら、映画も見てみようと思います。 | ||||
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舞台を見て、ちょっと不満があって原作を読もうと思ってこの文庫本にあたりました。 衝撃的な本です。 イギリスの翻訳劇はすごいという印象があったのですが、この原作を読む限り、 演出家が違ったら感動の舞台になったんだなと改めて感じます。 | ||||
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重いテーマでしたが今回劇をみてもう一度読んでみたくなり購入しました。 | ||||
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なんでこんなに人の気持ち、思いを的確に書けるんですか?自分の心情が文章化される事は、共感と言う出来事に繋がる事を、自然な文章で現す事に感動しました。 | ||||
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普段から読書に親しんでないため、最初はなかなか読みにくく第1部を読むのに年単位かかってしまいましたがあきらめず読み切ってよかった。救われないモヤモヤした感覚は残りますが、それでも生きることと死ぬことを深く考えさせられる内容でした。 | ||||
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読み終えた後、いくつもの象徴的なシーンが浮かび上がってきます。三人のいたヘールシャムの空気を閉じ込めた一冊です。どのシーンもイメージできるというのは、それだけで意味深い事のように思えます。キャシーが語る少女時代の彼らの生活、フットボールのトミーの癇癪が脳裏に印象として残っているからこそ、彼の叫びはまた我々を震わせます。キャシーがトミーの叫びの意味を彼自身に説明した言葉、座礁した船、本編で語られる「Never Let Me Go」の解釈、それらが静かに読者の無意識に降り積もります。 | ||||
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変えられるもの、それに対して人間は努力できる生き物だ。 数々ある自己啓発本、セミナー、はたや飲み会の席でだって、 昂揚できるのは、常に未来が不確かな希望に満ちているからこそだ。 生まれた意味は分からない、死ぬ理由も知らない、でも生きている自由がある。 だから、人は生きていける。 変えられない未来、そうなるように生まれさせられた人間。そのものを静かに、客観的に描く。 希望は、ない。でも絶望も、狂気もない、多面的に見ればこういうものも人間の一部分かもしれない。 しかし、切ない。 | ||||
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「知の最先端」という新書に著者のカズオ・イシグロさんのインタビューがあり興味をそそられ購入しました。 この「わたしを離さないで」という本は、予備知識なしに読んだ方が楽しめるでしょう。 本作はキャシー・ Hという30歳を過ぎた人物が過去を振り返りながら、物語は展開していく。ヘールシャムという学校での学生生活、コテージと呼ばれる場所(下宿やシェアハウスみたいなもの)での共同生活、そして、社会での生活。 まさに普通の人間が成長していく過程と同じように描かれている。しかし、普通の人間と違うのは、彼らには避けられないある決定的な運命が待ち受けているという事実。 それが、この物語の核心でもあります。それが、わかるまでは、なかなかストーリーに没頭できないかもしれません。 その核心になるある事実は、神の領域を侵そうとしている人間への警鐘と受け取ることもできます。しかし、先述したインタビューの中で、イシグロさんは、この物語は未来を予測し警鐘をならすためのものではないと語っています。 僕もそうだと思います。この特殊な舞台設定は、底流にあるストーリーを紡ぐ為の材料であり、その舞台自体は必須のものではなかったように感じます。 舞台は非現実的ではあるものの、主人公たちの生活は、ひとつのことを除いては、ありふれたものだと言えます。 何度か言及している「知の最先端」のインタビューの中に村上春樹についての言及もあります。村上春樹の作品が現実世界の中に、非現実的なものが出てくるという展開が多いのに対して、本作は非現実の中に、現実があります。 ただ、どちらも底流にあるのは人間のドラマ(カズオ・イシグロはヒューマンストーリーと言っている)で、非現実な舞台やものたちはそのメタファー(隠喩)にすぎないのでしょう。 本作もとても奇怪な世界観を持っています。しかし、読み進めていくうちに感じるのは普遍的な愛や友情の強さであり、運命を受け入れてしまう人間の弱さであり、大人たちの傲慢であったりします。 それらは、社会にごく一般的に存在しているものです。リアルを描かないことで、よりリアルに人間たちの物語を紡ぎだすことに成功していると言えるでしょう。 | ||||
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どこまでも、気持ち悪いくらい丁寧に書かれている小説。 自分は、ほぼ最後まで止まらず読みました。 呪わしいSF特集雑誌のせいでちょっとだけ予備知識があったのですが、それでも、ものすごく現実的にこの世界の秘密が顔を覗かせた時、思わず文を追う視線が硬直するような衝撃がありました。 その秘密を推理して犯人を当てましょう、みたいな話じゃぜんぜんないし、そういうことが例えわかったとしても何も変わらない。 だからこそいっそう残酷に感じられるということなのでしょう。 よく書けた、特異な小説だと思います。 しかし、これをもう一度読もうと思うかどうか……今はわかりません。 | ||||
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衝撃的な話の展開の割にラストが不完全燃焼な感じ。だけど、なんの予備知識も無しに読んだから話の展開にドキドキしながら読めた。 | ||||
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作者がイギリスの育ちという事もあり、多くの場面はイギリス的な風景や人物が描かれているのだけれども、学校生活で経験する出来事の心理描写が素晴らしく自分の学生時代と重ね合わせて入り込むことができる。細かく丁寧な心理描写で、言語や国の違いを感じさせず、懐かしい感じすらした。 | ||||
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