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風の影
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風の影の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全89件 61~80 4/5ページ
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漠然と主人公のお気に入り作家の足跡を追うだけで、当人にとっての切実な動機がなく、ひたすら単調に進む。 世界的ヒット作という割には物語る手法を知らない素人作家の仕事ぶり。 大河ドラマ風な内容と幻想設定が読書体験として有意義に感じさせてしまうのでしょうか。 まさに「ダ・ヴィンチ・コード」と同じ類いの失敗作。 これが「売れた」という意味では勉強になりました。 やっぱり一般のお客はディテールに反応するんですね・・・。 | ||||
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ストーリーの面白さだけでなく、 読書することの喜びや、知的興奮を感じさせてくれる一冊。 これを読んだ人は誰もがバルセロナに行きたくなるだろう。 (この本に付いてる地図を見ながら街を歩く人もいるのでは?) 海外小説の割には、恋愛についての描写が些かセンチメンタルで甘ったるい感じがしないでもない。(まあ、日本人の好みに合っているかも・・) また、途中ややテンポが遅い感じもあったものの、 お勧めの一冊という点で星5つにしました。 (特に読書が好きな人にはお勧め) | ||||
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新聞の書評に触発されて読んだが、あまりにも都合の良い展開に唖然。親子・師弟の愛憎、恋愛、謎解き等々盛り沢山な内容を何とかまとめ上げたことには敬意を評するが、強引過ぎると思う。 | ||||
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朝日新聞の書評で取り上げていましたので読みました。いかにも手だれの作品です。場所と時代の設定〜フランコ独裁下のスペイン、そして稀覯本をめぐる謎を中心に複雑にからみあう人間関係。本好きにはたまらない出だしである。そして巧みな翻訳の文章で一気に読ませてくれます。登場人物の描き別けもうまいし、いかにもスペイン人ならこんな行動を取るだろうなあ、とか。 しかし、本好きの推理小説好きの立場からすれば、どうしても納得のいかない点がある。それは、例えば天下の大新聞が書評で取り上げれば(この本のように)たちまち数万部の売上げがあるという。あるいは書店の口コミでもかなりの部数が出るという。あるいは熱烈な読者が数十人いればある程度の部数が出るという。日本でも少数の熱烈な読者によって支えられている小説家の実例がある。熱烈な読者を生む作品は必ず世上に一定部数流布するものなのですが・・・・ねえ、私家版、海賊版を問わず。レア イズ レア、という事があるのかな。 | ||||
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母を亡くした少年ダニエル。霧深い夏の朝、ダニエルは父親に連れて行かれた「忘れられた本の墓場」で『風の影』という1冊の本と出会う。本に引き込まれたダニエルは、他の著作を探そうとするが、作者フリアン・カラックスの本はほとんど焼失していた。フリアンについて調べ始めたダニエルは、次第に彼の生涯にまつわる謎に引き込まれていき... ものすごく面白いかと聞かれると、上を読了した時点では、「それほど」でした。下巻に入ってから、俄然面白くなってきています。下巻は今日読み始めたのに、既に2/3読みました。続きは、読み終わってから判断したいと思います。ラストが楽しみ。 | ||||
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はじまりから劇的である。霧の中少年ダニエルが父親に手を引かれて、たどりついた場所で運命の本に出会う。ここから何が始まるのかわくわく感が高まる。 多くのひとの出会いや感情が人生を作り上げ、愛情や憎しみ、哀しさを抱いてそれぞれが生きていく。 内戦前後のバルセロナ、今より自分の力ではどうしようもない力もはたらく時代に、どうしようもない怒りと哀しみを抱いて自分自身に復讐を図るフリアン。 ダニエルのフリアンに対する探求の旅と、ダニエル自身の青春がだぶって、その重ね合わせと語り口は本当に引き込まれる大作だ。 なによりも、訳者の出来がすばらしいと思う。まるで原著でよんでいるような表現や流れがなくては、この作品がもつ光はここまで輝くことはなかったであろう。 それぞれが夢中になれるものを持っていた青春時代。そしてその後も続いていく人生。 その中で苦しみながらも光と輝きを取り戻していくフリアンの想いが、とても伝わってくる名作でした。 映画になりそうな気もしますね。 | ||||
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ノタノタ・メタメタしているのは原作を忠実に訳しているからなのか。「上」はけっこう時間が掛りました。「下」は二日で読み終わりました。物語の展開は面白かったのですが、読んだ後に何も残りませんでした。 | ||||
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翻訳作品は、その内容以前に「文章の読みやすさ」がポイントだと、私は思う。他言語を日本語に置き換えると、リズムがおかしくなってしまう場合もあるからだ。翻訳者の腕の見せ所である。その点、この作品は問題ない。訳者の木村裕美は、とてもいい仕事をしている。 舞台となっているのは、カタルーニャ州の首都バルセロナ。日本では1992年の夏季五輪開催やサッカークラブのFCバルセロナ、ガウディのサクラダ・ファミリアなどで知られる土地。ただ作品の始まる1945年は、スペイン内戦が終わってまだ数年しか経っていない頃。その傷痕が(人々の心や肉体を含め)色々な場所に残されていて、今日のバルセロナとはまた違った印象を受ける。 様々な要素を含んだ作品だ。ミステリー、恋愛、サスペンス、ホラー、そして何より人生を描いている。文章の1つ1つが丁寧に書かれている事が特徴。昨今のテンポの速い作品とは異なり、19世紀文学の香りが漂う。古くさい感じはせず、かえって新鮮。風景や自然の描写が美しいことも、印象に残る。 キャラクターの特徴付けはしっかりとされていて、中でもフェルミンの語り口がとてもいい。中には魅力の乏しい人物も含まれてはいるし、その行動に首をひねってしまう場合もある。だがそれも許容範囲で、作品の魅力を大きく損なってはいない。ただ、フメロの心理描写を組み込めば、更に良くなったかもしれない。 作中で語られる「秘密」には途中で気づくし、最後のオチも読むのは難しくない。それでも飽きさせないのは、構成が巧みだから。非常にレベルの高い作品と言えるだろう。 | ||||
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壮大な歴史ものを想像していたので、やや拍子抜けしました。 バルセロナで少年ダニエルが父に連れて行かれた「忘れられた本の墓場」で一冊の本を手に入れたことから始まる。ダニエルが著者フリアンについて調べていくうち、フリアンが書いた本を何者かがすべて燃やしていることを知り、謎は深まっていく。ダニエル自身の成長と恋愛が描かれ、徐々にフリアンの過去が明らかになる。 誰しも持つロマンチストな部分をくすぐる本だと思います。本を燃やす謎の男、丁寧に描かれる青春、戦争とそれぞれの過去、そして廃墟と「忘れられた本の墓場」。 丁寧な語り口調がとても良かったです。下巻では一気に過去と人間関係が明らかになり、目が離せません。 タイムスパンは短く、場所も大体はご近所でおきた事です。小さくまとまってました。「誰にも秘密」のことを意外とぺらぺら話してしまっているダニエルも微笑ましいです。もう少しフメロの心情にも踏み込んでもらいたかったと思いました。 | ||||
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個人的な意見になりますが、久々に本の中に引き込まれました。 茶色を主体としたモノクロームの映画を連想させられるストーリー。 「忘れられた本の墓場」は本当に実在?するのでは。。。なんて思いました。 と、言うより こんな本の貯蔵庫があればいいのになあ。。。と思いました。 「本」が大きな鍵になるミステリーなんて、本好きには、たまらない!! ロマンス・冒険・ミステリー・人間ドラマありの、読みごたえありの本です。 | ||||
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年末年始の長時間フライトで眠られぬままページをくくり読破しました。 帯に2006年度No.1ミステリーとあるように第二巻の最後はミステリーの総決算というか、一気に謎が解きあかされ、また、その筆になんとも味わいがあり、玄人の専門家が高い評価をされることも頷けます。しかし、ハッキリいって第一巻は非常にスローテンポで話しが進み、アングロサクソン流の華々しいというかテンポの速い小説を読み慣れている私には相当の忍耐力を要しました。ポルトガルのファドを楽しめるような年代の大人にはお勧め。血気盛んな青年には、No.1と言えるかどうか微妙な所だと思いました。私自身は、10時間の機内閉鎖状態でなかったら第一巻で挫折していたでしょう。しかし、本はこの上下しか持っていなかったので読み進めたところ、第二巻でいきなり報われた感じがしました。 | ||||
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久しぶりに読み応えのある小説でした。初めから最後まで飽きないしとてもよくできています。著者の作品をまた読みたいと強く思いました。悲しい部分が少しあったので辛い気持ちにもなりましたが、読後感は大満足です。 | ||||
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間違いなく、本年のベスト1(個人的に)! 少年が、大人になって行く成長物語の中に渦巻く、謎、サスペンス、恋物語、そして暗闇に暗躍する謎の怪人! これだけでわくわくなのですが、本当に面白い!上下800ペ−ジ以上を一度も飽きさせずに読ませる、その文体も、しっとりとノスタルジ−にあふれ、質の良いヨ−ロッパ映画を観ているような、夢見心地にさせてくれる。 不幸や、復習に満ちた作品なのに、最後にはすばらしい人生を感じさせてくれる。 本当にこの作品に巡り合えてよかったと思う | ||||
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上下巻、一気に読了。 ダニエルとフリアンの人生が錯綜する。 フリアンの人生を知った後、 同じように進んでいく時間が、 決して素敵な結末ではないことを予感させ、 読んでいて苦しくなりました。 しかし、その人生から目をそらすことはできません。 少年の成長、父と子の愛情とともに描かれる 文学、本の存在意義。 自分自身の読書体験を深く考えました。 この本をガイドに、バルセロナを歩いてみたいです。 | ||||
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とある本をきっかけに進行する小説は確かにいくつかある。そしてそれらのほぼ半数(これは日本の作家になるものではなく海外の作家から生み出されたもので、それらは途方も無い競争に晒されて我々日本人の手に届くからかも知れないが)が確かに面白い。 今回の『風の影』は、本の装填や背表紙を見る限り、そしてその題名さえもが言葉は悪いが陳腐であり、読書家であれば在るほど一度手に取ってさっと裏を眺め、すぐ元の場所に戻すようないでたちの本だ。 だが、中身は相応に深い。バルセロナと言う、サッカー以外にはほぼ知らない土地で繰り広げられるいかにもと言った場面設定ではあるが、プロットが複雑で濃厚。他の本と重ね読み出来ないくらい多数の特徴ある登場人物が重なり合っているが、最後には元いる場所に辿り着く。 これ以上説明の必要の無い、”絶品”の一種である。 | ||||
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上巻では、主人公ダニエルの恋やフリアンの過去、フリアンの本を燃やす「悪魔」ライン・クーベルトとの対峙などが、まだベールに包まれたあやふやな形で描かれていましたが、下巻に入ると、ダニエルと元ホームレスの友人フェルミンの探偵活動が活発になっていきます。 フリアンの恋が始まったと同時に、緩やかに悲劇が始まっていたことがわかっていきますが、親友ミケルがそれに対して心を砕いたことも感じられます。フリアンとミケルの友情、ミケルのやさしさが行間にあふれ、思わず涙してしまいました。 読み進める間、ずっと、「フリアンは生きているの?」「これからダニエルはどうなるの?」という気持ちが胸を占め、本を手放せませんでした。 上巻、下巻を通して、登場人物の息吹、感情が満ちているのもこの物語の魅力です。中でもフェルミンの存在は大きい。ダニエルと物語を、そして読者を回転のいい頭と口で導いていってくれます。 | ||||
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今、読了しました。書店にあふれる書物から、この一冊を選び取った瞬間に、そこは「忘れられた本の墓場」となり、あなたはダニエルになります。 生き生きとした登場人物と、巧緻なプロット。物語や書物、万年筆などの文具を愛してやまない人にこそ、この本を読んでいただきたいと思います。 また、満ちあふれる警句や、あたかも詩歌のような美しい修辞にも心を奪われます。 そしてなにより、この物語の核は、父と息子の物語であると思います。大切なものが父から息子に継承されることの美しさが、何よりも心を打ちます。 本を読む喜びに浸ることができる、文字通りの傑作です。 | ||||
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ダニエルの目を通して描かれる上巻。謎の作家フリアン・カラックスの足跡を辿るうち,ダニエル自身の運命も衝き動かされ,形を変えてゆく。 思春期の淡い恋心,飽くなき探究心,そして心の友との出会い。前半はダニエルの成長を見守りつつ安心して読める。フリアンの著書を片っ端から焼き払う謎の男についても,ある程度予想できつつもその動機については未だ明らかにされない。 口達者なホームレス,フェルミンが物語に果たす役割も大きい。彼の前歴については下巻で明らかにされるが,ダニエルの彷徨える感情を明確なビジョンに導く導師として,存在感はより大きくなる。 | ||||
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久しぶりに、読み始めたら止まらない本に出会いました。 主人公のダニエルは本屋の息子。 本好きにはたまらない設定です。 ぜひ。 | ||||
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ボリュームがある上に、多くの登場人物や場所が微妙につながっているので、読んでいるうちに「この人いつ出てきたっけ?」と気になって前に戻ることが多々あります。それでも見落としている部分があるかもしれないので、全編を一度読み終えてから再度読み直すと、また新たな発見がありそうな気がします。 この本を特定のジャンルに分けるのは、本当に難しいです。すべてのジャンルの要素が含まれているようにも思えます。主人公ダニエルが成長するにつれて少しずつ明らかになる『風の影』の作者、フリアン・カラックスの過去。上巻を読み終えた今は、壮大な迷宮に迷い込んでしまったという感じですので、早く下巻を読んでスッキリしたいです。 | ||||
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