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荒ぶる血
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荒ぶる血の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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本書は、’06年、「このミステリーがすごい!」海外編第2位、「週刊文春ミステリーベスト10」海外部門第10位にランクインした作品である。 ジェイムズ・カルロス・ブレイクは、その独特な小説世界で’05年も『無頼の掟』で「このミス」3位になっているが、本書はそれを凌ぐ、活劇エンターテインメントである。 時は1936年、ところはテキサス州南部、メキシコ湾に面したガルヴェストン、主人公は‘おれ’、ジミー・ヤングブラッド、歳は20代前半。彼は町を仕切る大物ギャング、マセオ兄弟の下で、二人の仲間と共に殺し屋稼業を務めていた。ある日、ひと仕事終えて帰ったジミーは、街角でT型フォードに乗った美しい娘を見初める。彼は隣人の親戚関係というその娘、ダニエラにのめり込んでいく。実は彼女はメキシコの大農場主、ドン・セサールのもとから逃げ出してきたのだった。セサールは冷酷非情な追っ手を放っていた。 かくしてジミーたちにとって苛酷な、しかし避けられない活劇が繰り広げられる。 物語の前半は、ジミーの出自の数奇な秘密に始まり、その仲間たちにまつわる無数のエピソードが散りばめられている。中盤以降動き出す物語は、それこそ暴力小説、活劇小説、犯罪小説、西部劇、任侠の世界、青春小説、ノワールの要素が渾然一体となって勇壮に展開する。 ともあれ、本書で読者は、ジャンル分けが不可能な、血が沸き立ち、心がしびれる、まさにジェイムズ・カルロス・ブレイクの世界を堪能するのである。 | ||||
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