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音もなく少女は
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音もなく少女はの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 1~20 1/2ページ
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辛い話である、時には涙しそうになった。何回か読むのを止めたくなったが、こういう環境下で立派に生きている人がいるということを知ることで、なにか力をもらえるのではないかと思って読んだ。涙しそうになったのは、辛い場面にではない。この話は、ニューヨークの最悪の環境下で生きる、悪い人と善い人のことを書いた物語だ、麻薬の売人や犯罪者がたむろする街で、善い人たちが戦う姿を描いている。 母親代わりになって聾唖の少女(主人公)を育てているフランは少女にこう言う、「人生は不毛ではないなんて、そんなのはたわごとよ。わたしたちはなんのために悪戦苦闘しているのか。それがあなたの質問なら、わたしの答えは--------次の一日のためよ。無味乾燥で血も涙もない?あなたは壊れたりしない。わたしがそれを許さない。さあ、眼を覚まして、しゃんとして、必要とあらば、わたしたちはなんとしてもあなたを--------」人生を不毛と思うような環境の中でも、毅然と生きようとしている心構えに思わず涙したのだった。 訳者が後書きで言っているが、「待っているだけで希望は訪れない。未来は自分の手で掴み取る。そのために戦おう。そう言うヒロインを力強く描く小説だ。悲惨な体験に挫けず、絶望の中から這い上がり、何度も立ち上がる凛々しいヒロインを、著者はくっきりと描いている。いい小説だ、胸に残る小説だ。」その通りである。とてつもなく恐ろしい物語だが、その中で、良きことをする信念を持って生きている大人が大勢出てくる。私はその人たちに勇気をもらった。 訳もよくこなれている。私は前に、同じ著者の同じ訳者による「一人旅立つ少年よ」を読んだが、最初は原文で読んでいたが表現が複雑で、日本語訳に切り替えた覚えがある。ボステン・テランの小説は原文を読むには私には手強いと思った。 | ||||
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テランの持ち味「神」を言いながらバイオレンス介して「神」への絶望を言いつのること 見せ場がないし何を書きたいのか分からないと言うか分かりすぎると言うか この手の作家で200Pでやめたのは初めて | ||||
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ただただ冗長で読みずらく、ミステリーでもサスペンスでもない、つまらない物語でした。読んだ時間を返して下さいと思います。 登場人物が誰一人魅力的に思えず、感情移入出来ませんでした。 主人公が耳が聴こえないという設定も物語にそれほど深みを与えていないし、こんなに長い物語なのに、どんな女性なのかイマイチ掴めません。 主人公を支えるフランにしても、過去の傷を全面に出し過ぎ、こういう話はサラッと語られた方が心に残るのではないかと思ったり。 何度も過去を押し付け過ぎです 。 フランの行動も、友達の娘を守るというのならまだ解るけれど、友達の娘の恋人の、血の繋がらない妹の為にここまでするのか、それが正義感からくるものだとしても色々納得いかなくて。 悪に対するやり方も結果それかよって感じで、出てくる女たちが愚かにみえてしまいました。 結末も何だか解らず。一見カッコ良さげなセリフも、何だか嘘っぽい… あーもう、ホントにつまんなかった。 タイトルも変です。 音「も」なく少女は と言うと、少女は音もないし、何もない、音もなく何も出来ないのように、否定的なイメージになります。 この本が書きたかったことは、音「が」ないが少女は 勇敢だった、とかそんなことを言いたいのでしょう、上手く伝わってないけど。 タイトル以外にも、訳が解りにくい。途中、読むのがしんどくなってしまいました。 この作品の前に読んだ「クリスマスのフロスト」がすごく面白かったので、余計落差を感じたのかもしれませんが、あまりにもつまんない作品だったので、怒りを込めてたら、長くなってしまいました。 | ||||
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ここ五年でベスト1の快作でした。 ただし、翻訳はここ10年でワースト1です。 下訳のまま出版したのでしょうか? | ||||
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アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。 | ||||
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訳文になじむのにしばらく時間を要しましたが、その後は食い入るように読みました。 ブロンクスがどんどん危なくなった時代の女達の戦いを描いた、一種の大河小説です。 訳文に違和感を覚えたのは、頻繁に出てくる耳が聞こえない人の呼称として、一貫して差別的用語を使っていない点です。他の単語については、かなり汚いスラングでも忠実に日本語に翻訳しているのに、これはいったいどういう配慮なのか。 作者が描きたかったのは、リアルな貧困、貧者の中での差別と暴力、それに抵抗する手段としての法の無力、そしてぎりぎりの選択としての犯罪行為だったと思うのですが、原作でもこの点自主規制がされているのでしょうか。 ちなみに、映画「用心棒」が黒澤明脚本に忠実にリメイクされた際も、主演の織田裕二が目の見えない人について、三船敏郎とは違う呼称を用いていました。 映画や小説で自主規制をかけはじめたらおしまいです。 | ||||
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ほんの少し前の時代のアメリカの人種・女性・障害への差別がこんなにひどかったのか…と 切なくなりました。 | ||||
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正しく発揮した女の力強さは二作目に通低。持ち上げられ増長してるだけの日本女には理解できない部分も多かろう。 | ||||
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原題は「WOMAN」。過酷な運命に晒された"女性達"が自分達の人生を切り開いて行く過程を、圧倒的な共感の眼差しの中で冷徹な筆致で描いた秀作である。ヒロインのイヴは生れ付きの聾者で、イヴの少女時代から大人になるまでの過程を中心に描いているので邦題が付けられたものと思う。 ただし、作者の眼はイヴだけに集中している訳ではなく、母のクラリッサ、ナチに深い心身の傷を負わされた亡命者のフラン、イヴの妹分のミミにも目配りがされている。"女性達"の人生が各々共鳴し、重層的に描かれているのだ。特に、イヴの庇護者であり"姉"であり"母"でもあるフランの造形は秀逸で、本作を一層深みのあるものとしている。 フランが作中で「人生とは悲しみに耐えること」とイヴを諭すシーンがあるが、勿論、作者の意図は「悲しみを乗り越えて」生き抜く"女性達"の雄々しい姿を描きたかったのだと思う。また、謂われもないのに世間から隔離された状況にある人達への救済の意図もあったと思う。他の作家の作品には見られない特別なエピソードやストーリー展開がある訳でもないのに、これだけ読む者を惹き付ける作者の筆力は大したものだと思う。今後も期待したい。 | ||||
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文庫本を手にする動機は 一にタイトル、二に装丁装画、 三に紹介文であろう。 本書は紹介文がない。なんと途中で放棄しているのである。 伝えきれない、と。 何を気取っているのだ。普通ならそう思うだろう。 しかし、読後、その言葉の重みを感じずにはいられなかった。 出版社の「してやったり」にまんまと「してやられる」。 悪意でもなく善意でもなく、読んで感じる以外にない。 本書については言葉では伝えられない。 読後、心に残り感じたものこそが本書なのだから。 読書の愉しみをしっとり再確認させてくれる そんな出会いに感謝したい。 | ||||
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耳の聞こえない少女が成長していく姿を、ニューヨークのブロンクスを舞台に、書かれた本です。でも、きついです。ドラッグの売人の父親に虐待され続けられながら、どうして母親は子供を守って逃げようとしないのか?フランという理解のある友人に巡り合いながら、何故もっと早くに行動しなかったのか?どうしようもない男たちを家族にもつと、女たちに降りかかる様々な悲劇。読んでいてもとても辛い。最後は、暴力には、銃をつかうしかなかったのか?やりきれません。ただ、フランと少女イブ、母親クラリッサが初めて出会った教会のシーン。忘れられません。 | ||||
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作者の名前はすでに折り紙つきらしい。その題も衝撃的な『神は銃弾』は、英国で推理作家協会新人賞、日本で日本冒険小説大賞と「このミステリーがすごい」1位、という三冠を獲得したという。 私自身はしかし、その作品は未読で、それはそれで興味を惹かれたものの、今回より心が動いたのは、同じ作者が書いた「静かな傑作」といわれるこの小説だった。 解説にもいうように、『神は銃弾』のイメージに引きずられがちだが、『音もなく少女は』は、ミステリーではない。ミステリー一般の娯楽性を主に求める読者には、面食らい、あるいは敬遠したくなる内容かもしれない。 ここにあるのはいわばひとつの「女の一生」といえようか。1950年代ぐらいからのニューヨーク、ブロンクス。貧しく荒んで、暴力、犯罪、腐敗、差別が横行し、欲望と憎しみ、悲しみと絶望とに彩られた街に、聾者というハンディを持って生まれた一人の少女と、その仲間となる女たちの、苦しみと戦いの記録である。 つまりここで作家は、娯楽小説の範疇には収まりきれないものを描いたのだ。基本的に暴力的で理不尽なものとしてある世界。それが投げつけてくる不幸の数々を前に、女性、しょうがい者、黒人など、「弱き者」はどう生きればいいのか。 だが、ミステリーであろうとあるまいと、作家の能力の高さは疑いようがない。何よりも驚かされるのは、人間、とくにその内面を抉り出す描写の圧倒的な力感である。濃いのである。 それは読者にもある種の緊張を強いる。現実の苛烈さを直視することを強いるから、この物語を好まない読者がいるのは不思議ではない。アメリカが背負ってきた重荷の一端を知ることができるのが興味深いとはいえ、これを実感に近い形で肌に感じながら読むのは、辛い経験でもある。主人公イヴと、その限られた仲間に次々に襲い掛かる苦しみ。次はどんな不幸があるのかとハラハラさせられ通しだし、安手のアクション映画と違って、ありえないような幸運や都合のよい解決は何もない。不幸は実際に癒しがたい傷となって降りかかってくる。 だがそれが辛いからこそ、そうした問題に正面から向き合って戦い抜く女たちの姿が感動を呼ぶのである(原題はWoman)。あとは好みの問題だろう。が、作家のぶつけてくるものを受け止める気持ちになれるのなら、深く心に残る作品であるのは間違いあるまい。 ちなみに、ここで重要なモチーフとして登場する「写真」は、イヴが世界と関わる接点でもあり、したがって彼女の支えでもあり、武器でもあり、いわば彼女の存在そのものなわけだが、その写真をめぐる記述を見れば、この作家の見つめているものの高さがわかろうというものだ。 おそらく原文のスタイルが強烈だろうから、翻訳も多少癖があるものになっているが、流れはよく、読みやすい訳だと思う。 | ||||
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訳が小学生の作文のよう だった。 でした。 いた。 等、「た。」で終わる文章に辟易。 翻訳ソフトでも使ったような感じでした。 それでも話の展開は面白かったのでなんとか最後まで読み続けたが疲れました。 同じ訳者の本、他ではそんなに気にならなかったのにこの本は残念でした。 | ||||
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本題はWomanというのだそうだけれど、「音もなく少女は」というタイトルがとても美しいと感じた。女性というよりも人間の強さをとても感じた。 | ||||
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決して派手さはない。 作者独特の装飾比喩の多い文章が読み辛いと感じられる方も多いかと思う。 実際私も手にとったものの、最初30ページぐらいまで進むのに数日かかった。 (あまりの読み辛さに、他の本に逃げてしまうため) たしか、このミス2位に選ばれてしまったため、ミステリを期待して肩すかし食らった方も多いと思う。 ラストも、スッキリ爽やかなハッピーエンドではない。 それでも、私はこの本を素晴らしいと思うし、読む苦労をいとわない人には強く勧めたい。 すばらしいよ、この本。 特に女性には、ヒロインの姿に胸をうたれる箇所もあるかと思う。 読み辛いといっても同作者の「神は銃弾」よりは、ずっと読みやすくなっているし。(「神は銃弾」もヒロインがすばらしいけど) 合う合わないが分かれると思うけど、合う人にとっては、本当に心の一冊になりかねない本だと思う。 | ||||
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評価が高かったので購入したものの 全然おもしろくなかった・・・。 何の驚きも感動もなく惰性で読み終えた感じです。 訳も癖があり慣れるまで読みづらかった。 | ||||
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ボストン・テランの著作は「神は銃弾」を読んで、この本を手にしました。 久しぶりに深く感動しました。シナリオを書くことに興味があるので、キャスティングを当て嵌めて、すこぶる映像的に楽しみました。フランはジーナ・ローランズ(女としての意思の強さを体現できる無二のアクター)イヴはヒラリー・スワンク(内面の強さを感じる)などですが、良い作品は主人公の息づかいまでも感じさせ、想像の世界へ誘ってくれることをあらためて認識いたしました。 | ||||
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重いし、暴力描写は辛いし、 大切な人が理不尽に奪われていくし、 読んでいて何度も読むのをやめようかと思った。 しかし、クラリッサやフランに見守られて成長していくイヴが、 やがて自分と同じようにろくでなしの父親を持つ少女を 守る立場になっていくのは胸にきました。 そしてフランとイヴに芽生える、血縁を超えた絆には感動を覚えました。 それでもミステリーとしては弱いですね。 | ||||
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つまらなかった。・・・・・ 冗長な心理描写にうんざりしました。 プロットも予測可能で、退屈です。 何故、評価が高いのか????? | ||||
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「このミステリーがすごい!2011年版」第2位!!」、「江國香織さんも推奨する静かな傑作」との宣伝文句に誘われて本書を手にとってみたが、ひと言で言わせていただくなら、これはミステリーではなく残念ながら期待外れであった。 著者の少し装飾過多な文学的な語り口は、どうも私の好みではないようである。 前半の何ページか読みすすみながら、著者の語り口に馴染むまで苦労してしまった。(訳者のせいなのかも知れないが。) 本書では、過去に傷を持つフランこと「フランコニア・カール」の存在感だけが印象に残り、私が本書を読んでゆく興味を繋いでいった。 彼女の信仰に対してのシニカルな言動には、彼女のナチスに痛めつけられた過去の経歴から説得力があったと思う。 襲いかかる苦難や不条理にもにもめげず、ニューヨーク・ブロンクスで戦った女たちのシンプルな物語として、普通レベルの文学作品を読むような気持ちで読了した。 | ||||
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