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死を望まれた男(友は永遠に)
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死を望まれた男(友は永遠に)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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ウェクスフォード首席警部シリーズ④。 トラック運転手撲殺事件を追う警部が、一見無関係と思われた不可解な交通事故との関連を看破するというミステリだ。 皆に疎まれ数多の容疑者が存在する被害者。人の悪意の描写は流石、レンデルである。奇妙な交通死亡事故との意外や意外な関連にも悪意が入り込む。 シリーズを追うごとに、事件は複雑な様相を呈してた。足で解決する警察小説から、警部の推理に重点がおかれてきている。 本作品では、警部と娘の微妙な間柄など家庭生活も描かれて、警部のキャラもかたまってきたようだ。シェークスピアがやたらと引用され、ジョークは皮肉たっぷりという英国ぽいミステリに仕上がっている。 | ||||
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正直、まさかこんなにもレンデルが楽しい小説を書ける作家だとは思いませんでした。情景描写は女流作家らしく繊細で、その筆で描かれる人物も非凡でかつ現実性があります。そして、シリーズものということもあってか、気の利いた文章やユーモラスで思わず笑ってしまう場面も多く、彼女がこのシリーズは読者サービスだと言うのをなんとなく納得してしまいました。 この作品は特に序盤が良く、哀愁から明るい雰囲気まで作り出して、文章がとても冴え渡っています。中盤からは本格ミステリということもあってか、必然的に捜査の場面が多くなりますが、全く飽きずに読めます。 といっても、やはり本格ものらしくはありません。シリーズキャラクター達のやり取りを合間に入れた捜査が進むにつれて、容疑者たちの事情がわかってくるのですが、捜査はあくまで登場人物の一面を覗かせるきっかけに過ぎない感じです。そして気がついたら既に終わりにさしかかっていて、真相と同時にやっと人物の全てが明らかになります。 というわけで、事件の内容よりより登場人物に目がいく作品です。しかし、事件が上手くできていないと人物もまた活きないわけで、そのあたりのバランスが非常に上手いです。レンデルを含め、最近の作家の作品はやたらと盛り込みすぎて冗長になりがちですが、レンデル初期のウェクスフォードものは皆、コンパクトで且つ、人物の描写も鮮やかです。 | ||||
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