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屍鬼
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屍鬼の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.98pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 21~29 2/2ページ
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一巻だけの評価を皆さん書いてないようなので。私の感想から言えば前半は最高で、後半が尻すぼみ、総合的には残念!って感じです。序盤は村の因習や徐々に迫ってくる恐怖感。また謎が渦まく展開と、崩壊していく日常という描写がよく描かれており、次がどうなるか気になって仕方ない毎日でした。ただ後半部の展開は驚きもなく、淡々と終息へ向かって話が流れていくだけという残念な形。通常のホラー物が持ち合わせる最後までどうなるか解らない展開や、各個に極限化していく対決等々がまるでないのも寂しい所。また主人公の設定を間違えたのが致命的ではなかったかと。悩むのもいいんですが、家業である仏教との対比くらい入れないとねー。あと作中作も意味不明でしたね。あんなにはいらないでしょう。 | ||||
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この手の小説にしては全5巻という読み応えのある量だったけど、読み流して最後までいきました。巨大な山火事のオープニング、それは村ひとつを忌まわしい事件ごと焼き尽くした炎だった。前半は閉鎖された山あいの中規模な村で、奇妙な疫病が広がっていく。致死率100%の原因不明な疾患に、村のトップである寺の住職とその幼なじみの医者が原因究明のために奔走する。同時に田舎の人間関係がくっきりと浮かび上がっていた。中盤からは疫病の正体が明らかにされていく。それは蘇った死者であり、命を長らえるために新たな犠牲者を求める。非常識な現実から目を背ける人々だったが、被害が己の身に降りかかって狩人に変じる。恐怖とおそらくは歯止めのきかなくなった集団心理で、関係ない犠牲者を出しつつも疫病ははらわれたかのように見えた。ホラー小説として恐怖を感じるのは、やはり身近な者がアンデッドの化け物となって襲ってくる所だろうか。しかしただのパニックホラーに終わらないのは、屍鬼となっても記憶や感情が残っているためだ。それでも生きるためなら他人を襲ってもかまわない。それはある意味弱肉強食の原理にのっとっている。身を守るためならそれらを虐殺しても構わない。これも同じ理屈だろう。炎でも浄化できないのは人の心と過去である。罪とは何だろうかと考えさせられた。 | ||||
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山本 “屍鬼の子” KIDさんと同感です。あまりにもステロタイプの吸血鬼なので、こけました。違う物を期待していたので残念です。むしろ吸血鬼物と明示してあればよいのでは?最初からそのつもりで読んだ方が楽しめると思います。 | ||||
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今、第一巻のP490あたりですが・・・このまま読み進めるべきか迷っています。人物や情景の描写などはすばらしく、確かに読み応えのある作品ですが、この時点でネタがバレバレです。ちょっとホラーに詳しい人には伏線がわかりやすすぎます。ある超有名モンスターのお話としか思えませんが・・・(違ってたらすみません。)因習の残る山間部の村と聞いてラヴクラフト的な土俗的ホラーを期待していた僕にはちょっとまずい方向に進んでいます。乗りかかった船ですから、まあ最後まで読んでみましょうか・・・ | ||||
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最後まで一気に読ませる筆力はさすがと言える。面白かった。ひとつの地域の中心にある人物が自らに所与のものとして与えられた役割をどう受け止めるのか、その心の過程を描いているという点では、筆者の代表作である『十二国記』と相似していると言える。2人が自己の内面を掘り下げていく様子と、延々と続く残虐な様子とが重なり合うはずであっただろうラストの印象が薄いのが、惜しいという気がした。 | ||||
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書くのに疲れてしまったのかな?前半の深深とした怖さとは打って変わって、魔女裁判のようなパニックホラーになってしまっている。普段は善良な人間が、恐怖にかられて変貌してゆく様は興味深いけれど、正直言って期待外れのストーリー展開だった。* 以下ネタバレ評価するポイントがあるとすれば、感情移入したキャラクタをあっさりと殺し、なおかつ甦らせなかった事。読者の多くは「このキャラクタには甦ってほしい」と願いを抱くのだろう、その期待を裏切ることによって、村の中に蔓延する「死」によって村人が抱いた気持ちを、読者自身が体験できるのだと思う。 | ||||
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小野不由美氏は、大衆パニックを上手く書いていると思う。 物語の舞台やこれだけ多くの人物の性格がそれぞれ少しも曖昧にならずにかけているのは特筆すべきことだと感じるし、死ぬことへの恐怖やグロテスクな描写はよく書け過ぎていると思う。唯一残念なのがラストがありきたりだということ。 前にも書きましたが、この小説は単なるホラーではなくパニックホラーだと思います。この中の人物に現れたいろいろな狂気のどれか一つがもしかしたら自分の中に在るのではないいかと思ってしまう。そんな小説です。(しかし出来れば思春期の感受性の強い子供にはあまり読んで欲しくないとおもいます。少しグロいところがあるので。) | ||||
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渾身の作、という感じがします。丁寧に書かれています。面白いですよ。しかーし、その分、読み進むにつれ、イライラ感が募ってくるんですよね~。それが本の世界に入っている証拠なのかもしれませんが。倫理・道徳・死生観…その書かれ方が、何だかうっとおしくなってくるんですよね。上手いのに不思議です。医者・看護師たちにはつい肩入れして応援したくなりましたが、どうもそれ以外の人物には妙にイライラさせられます(苦笑)何より、若住職に(&彼の小説)ラストはちょっと期待はずれって感じで星3つ。辛口です。 | ||||
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吸血鬼伝説に基づく和製ホラー。血が吸われると一度死んでから地中で蘇り、吸血鬼になるという西洋のと少し違う物語です。血を吸う歯の部分から麻酔が出て、吸われた人が気持ちよくなる、その間に血が吸われるようですが、吸血鬼本人がその歯で唇を噛んで気持ちよくなるという滑稽な部分もあり笑える。しかし、村人が次々と襲われ、吸血鬼となり、残されたものがびくびく暮らすその恐怖は得体のしれない迫力がある。全巻を一度に購入して一気に読むのが常道。途中で止めると恐怖とおもしろさが半減する。年末年始のこたつの中か、夏休みのトイレの中が読むに最適な場所では。読み終えてしばらくは色白の少女が少し怖くなる。理由は本書の中にある。 | ||||
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