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完全なる首長竜の日
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完全なる首長竜の日の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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2011年第9回「このミス」大賞受賞作。植物状態の人物と特殊な医療器具を使い意思相通ができるという行為を用いたミステリーかと思ったら違いました。 夢か現実か分からない物語が、些かファンタジーめいて進んでいきます。また、ラストはそれなりに衝撃的だったけれど、途中の展開は推察できるようになってしまいました。但し、文章は読み易く、ファンタジーが苦手な方でも抵抗なく頭に入ってくると思います。 | ||||
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意識不明の弟と機械で会話をしている少女漫画家が主人公。 意識不明の人と会話ができる機械ができたという設定に心魅かれたものの、描写から何からやたらと暗い。 ラストも予想通りで意外性がなく、物語の中に救いがないので読んでもあまりいい本を読んだという気分にならない。 ただ、途中で読むのをやめなかったのは、夢と現実のあいだで混乱する意識がうまく書かれているなと思ったから。 夢ってこんな感じだよねというのがうまく表現できていて、そこは引き込まれた。 でもオススメかと言われればそうでもないことは断言できる。 | ||||
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ミステリーというより純文学的な香りがしました。 「胡蝶の夢」をモチーフにしていてさほど目新しさもなく展開も約束通りな印象なのですが、その上驚くような結末もなかったのですが、文章と散りばめられるアイテムが魅力的で郷愁と喪失の切なさを感じながら読了しました。 サリンジャーやマグリット好きにはたまりません。 「ナインストーリーズ」ついでに「フラニーとゾーイー」を再読したくなります。 結末はより純文学風によりわかりにくい感じに収めるほうが(あくまで個人的にですが)好きです。 | ||||
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この小説のもうひとつのメインといえば、主人公の職業ではないだろうか。 少女マンガ家という職業の描写が、これまた興味深かったかな。 漫画家や小説家や映画監督やいわゆるクリエイティブなものつくりをする人々は、 それだけでその生活や多種雑多な身辺が興味をそそる。 そういう意味では、そのラインだけでも十分楽しめる内容だったかもしれない。 ただやはり、後半の展開は現実と妄想がいりまじり、 話そのものが哲学的な風合いを帯びてきていて、やや混乱したが、なるほどという結末であった。 | ||||
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物語全体が薄いトーンに覆われているような雰囲気はよかった ネタも簡単に予想できてしまうが それでもその先の展開も意外と楽しめる 設定・人物描写・SF的背景などよく練られていたと思う 〈以下ネタばれあり〉 ただ、ラストのもうひとひねりはどうなんだろう “バナナフィッシュ”にひっかけて カッコよく決めようと思ったんだろうけど(一瞬スカッとするのは確か) それをやられるとすべてがひっくり返されて 深く考えることを停止させられてしまうんだが・・・ 全部が全部夢の中だったってこと? もうわけわからん・・・ | ||||
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売れっ子少女漫画家の和敦美は、自殺未遂が原因で昏睡状態になる弟の浩市と、SCインターフェースという医療機器を通じてコミュニケーションを取る最新医療技術「センシング」によって対話をする。 子どものころの両親が離婚、母とは死別した敦美にとって唯一の身内である浩市がなぜ自殺してしまったのか。その現認を探ろうとしていた。 センシングは頭皮に何本ものニードルを刺して行い、その前後は夢と現実、過去と現在があいまいになっていく。 読者も敦美の日々の生活もどれが現実でどれがセンシング中の出来事なのか判断できないほどに。。。 途中からうすうす気が付き始めますが最後にはドンデン返しが待っています。 ミステリー小説は久々に読みましたが、構成が緻密で著者に翻弄されながら読んだ感じがしました。 何が現実で何が非現実なのか、不思議な読後感につつまれます。 | ||||
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このミス大賞に失敗はない!と、このところ選んで読んでいます。気に入っていますが、これはまあまあの分類かな。 | ||||
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「他人の夢の話はつまらない」と聞いたことがある。 自分はまったくビジュアルのイメージがないし、 オチに突っ込みを入れても、「夢だから」の一言で済まされてしまうから。 このミス大賞受賞作ということと、「衝撃の結末」という惹句を見て購入。 しかし、没入感はあまりなく、冒頭の言葉を強く感じた。 センシングというSF技術は作中でも、夢のようなものと語られているが、 私はどうしても「夢ならなんでもありだろう」と冷めた視点になってしまった。 結局、夢の話で終始している限り、整合性のないどんな荒業も通ってしまう。 厳しく言えば、ミステリとしては反則ではないかと思う。 | ||||
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映画「リアル」原作本。 漫画家和淳美は、SCインターフェイスという医療器具を通じて、 意識不明の弟浩市との接触を図る。 真実と夢、現在と過去とを行き来する中で、辿り着く真実とは? 結末は確かに意外なものであったのは間違いない。 おそらく読者全てが感じるものであろう。 しかし、満足出来るかというと話は別。 真実が何であったのか? ここをスッキリと誰もが分かりやすい内容で終わらせた方が、 読後感も心地よいものになったと思う。 切り口はおもしろい内容であっただけに残念。 | ||||
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SFが得意な小説家が書いた話ではなく、単にそれなりに文章が書ける人が、たまたまSFを題材にしたただけの作品であると感じました。ロックにかけている人がロックを歌うのではなく、それなりに歌のうまい人が「とりあえずロックうたってみました」程度の。 よって普段からSF関連の小説・漫画・映画などを好んで見ている人には大変物足りなく、時間とお金を無駄にする本なのではないかと思います。 作者の筆力に言及するレビューもあります。確かに読みやすくはありますが、グイグイ引っ張っていくような感じではありませんでした。 全くの幻想小説ならば良いのかもしれません。しかし下手にSF的な設定を入れてしまったので、非常に中途半端な仕上がりになったと思います。 また主人公が漫画家なのもどうなのかなという印象でした。昔よりは漫画家という職業が一般的になったとはいえ、普通のサラリーマンの生活とは違います。いくらウンチク的な内容をちりばめても、リアリティが今ひとつ感じづらいと思います。私は読んでいて、この主人公が四十路前の女性という、リアルなイメージを最後まで持てませんでした。生活感が描かれていないからです。 話し自体が日常的でないのですから、どこかで強くリアリティを感じる部分がないと、浮き上がった印象になってしまうと考えます。 また最後になって真実が明かされますが、その真実にともなう伏線も用意されています。しかしそれらの殆どが蛇足に思えてなりません。ストーリー進行には直接関係ないし、主人公のそれらに対する普段からの強い想いなどが描かれているわけではないので、結果の為の伏線というよりも、伏線を張りたいからそういう設定を無理矢理作った感が否めません。 この手の話のオチは、 ・現実だと思ったら夢だった ・夢だと思ったら現実だった ・現実だと思ったら、やっぱり現実だった。 ・夢だと思ったら、やっぱり夢だった。 が、基本だと思います。読むほうもそれを予想しながら読むわけですから、それを騙し最後に納得させるためには、筆力だけではなくSFに対するかなりの知識と洞察力が必要です。今回の話において作者の知識と洞察力は、普通のSFファンよりも下だと感じました。SFやるんならもう少し勉強してから来い、と文句を言いたいですね。 また真相解明後の最後のオチですが、蛇足というよりも安易という言葉が合うと思います。例えば昔のホラー映画のラストは「事件解決後、落ち着いた主人公や関係者が描かれる。しかし次の瞬間……!」というのが結構通例でした。オチというよりも「とりあえず、やっとけ」みたいな雰囲気満載で興ざめこのうえありません。この小説にも同種の雰囲気を感じました。 それにしても、どうしても納得のできない部分があります。少なくとも最後のオチの前の「これが実際の事実」と思える設定部分で考えると、次のような根本的な疑問が沸いてきます。それは「主人公が弟の入院を賄うのは理解できるが、では、少なくとも初期の○○の場合は?」というものです。 そこに合理的な説明がないと、宙ぶらりんに示された現実さえも論理的にあやふやになってしまいます。 この手の話は論理無視の思いっきり幻想的な作品にするか、逆に厳密に整合性を持たせた作品にしないと非常に中途半端な印象になる可能性大です。もしこの作品が厳密な整合性を持ったものであったなら、最後のオチは非常に効果的だったと思うのですがね。著者はそういったところを理解していなかったと言わざるを得ないと思いました。 | ||||
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私はリアリティのある話の方が好きで、普段SFを好んで読みません。 この本はSFではあるもののリアリティを感じさせてくれる文章で、後半まで面白く読み進めることができました。 ですがSFの世界設定の中での、それなりのリアルを期待してしまっていたので、最後の最後でのオチにはビックリと同時に、「あ〜結局そうきたか…」と少しガッカリしてしまいました。 そのオチならば、それまでの全てが意味なくなってしまうじゃん、と言いたくなります。 | ||||
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ミステリというよりSFだよなあと思いつつ、読み進めました。 夢とうつつが入り混じる展開は、なかなかに惹きつけられます。 南の島の描写は、景色がありありと目に浮かぶし、こういう舞台装置を用意したところは、物語に奥行を与えていると思います。 漫画家の生活もとても興味深かったです。 ただ、終盤、からくりが分かり始めるあたりから先が、すべて読めてしまうんですね。 ミステリなんだったら、しかも、「このミス」で大賞とるような作品なんだったら、この展開はどうなんだろうか。 SFとして期待を持たせる感じで始まったのに、どんどん尻すぼみになって、そこらのレディスコミックみたいになってしまったというか。 男性が女性を主人公に書くと、こういうふうになるんでしょうか。母性を見くびられているみたいで何だかな。 首長竜もサリンジャーを意識しすぎて消化しきれていないような・・・。 選考委員全員が絶賛というから、ものすごく期待してしまいました。 それゆえの拍子抜けって感じです。 文章力のある作家なので、今後に期待します。 | ||||
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自殺未遂を起こし意識不明の状態がもう何年も続いている弟浩市。姉の淳美は自殺の 理由が知りたくて、開発された医療器具「SCインターフェイス」で浩市とのコンタクトを 試みる。だが、そんな淳美の周辺で不可解なことが起こり始める・・・。第9回「このミス テリーがすごい!」大賞受賞作品。 自分が触れていると思っているものや見えていると思っているものは、果たしてそこに「存在」 するのか?いや、「存在」という定義すら疑わしいものに思えてくる。いったい自分自身の 何を信じればいいのか?「現実と仮想」、「生と死」、「肉体と精神」、それらのものが入り 混じり、読んでいるうちに何が「本当」なのかがよく分からなくなってしまった。ごちゃごちゃ し過ぎている。 また、読み始めの段階で、どういう設定なのかが分かってしまった。こういう類の話は以前にも 読んだことがあり、決して目新しいものではない。それでも、どういうふうに話を展開させるのか 期待しながら読んだのだが、新鮮な感動を受けることはできなかった。ラストも消化不良。この 作品で作者が読み手に伝えたかったことは何か?それも見えず、物足りないもやもやとした思い だけが読後に残った。 | ||||
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読むにつれて現実と非現実の境目が曖昧になり、シャガールの絵のように足元が不安定になるような感じがする本でした。そうした展開を、著者の文章力を支えているのだと感じます。 また、首長竜というアイコンが、太古の水の中を悠々と泳ぐ巨大生物という点で、そうした不安定感を助長している気がしました。 結末はなんとなく分かってしまう内容で、あまり驚き無かったのが、SFミステリーとしては残念でした。また、読後感もあまりサッパリとしたものでなかったのも残念でした。 でも、摩訶不思議な全体を覆う感じは良かったと思います。主役がちょっと落ち目の中年漫画家という設定もなかなか良かったです。 | ||||
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結構話題として取り上げられていた作品だったので、読んでみましたが感想としては。。。。「え・・・終わり?」。私は一辺に集中して読む人ではないのでそのせいかもしれませんが、「この人は今現実の話をしてるのかな」って疑問に思いながら読んでいたので落ちがわかった時「やっぱり。。。」感が強かったです。描写に使う言葉のチョイスも単に想像して書いているって域を出てない気がします。期待しすぎたのかもしれません。。。 | ||||
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結構話題として取り上げられていた作品だったので、読んでみましたが感想としては。。。。「え・・・終わり?」。私は一辺に集中して読む人ではないのでそのせいかもしれませんが、「この人は今現実の話をしてるのかな」って疑問に思いながら読んでいたので落ちがわかった時「やっぱり。。。」感が強かったです。描写に使う言葉のチョイスも単に想像して書いているって域を出てない気がします。期待しすぎたのかもしれません。。。 | ||||
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「チーム・バチスタの栄光」以来の満場一致での決定、ということだったので期待して購入した分、肩透かしをくらいました。 確かに語彙力、構想力があります。ただ、これはミステリーなのか? オチがあまりにも簡単すぎて、後半の文章が上滑りしました。冒頭で予想できるオチって……。恐らく、新人賞に既存の作家さんの実力を要求した私がいけなかったのかも知れません。この作品は読み物としては良いですが、ミステリーとしてはちょっと……。ミステリーが読みたい方は、物足りないと感じる作品になるかと思います。 | ||||
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「チーム・バチスタの栄光」以来の満場一致での決定、ということだったので期待して購入した分、肩透かしをくらいました。 確かに語彙力、構想力があります。ただ、これはミステリーなのか? オチがあまりにも簡単すぎて、後半の文章が上滑りしました。冒頭で予想できるオチって……。恐らく、新人賞に既存の作家さんの実力を要求した私がいけなかったのかも知れません。この作品は読み物としては良いですが、ミステリーとしてはちょっと……。ミステリーが読みたい方は、物足りないと感じる作品になるかと思います。 追記)というかこれ。「クラインの壺」の著しいコピー劣本。 | ||||
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これは純粋なミステリーではないと思う。でもいろいろ工夫がされていて、読み物としては面白いと思う。ただミステリー小説の醍醐味を味わいたいと思っている人には向いていないような気がする。伊坂幸太朗が好きな自分にとっては、やはり物足りなかった。 | ||||
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