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グランド・フィナーレ



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【この小説が収録されている参考書籍】
グランド・フィナーレ (講談社文庫)

グランド・フィナーレの評価: 3.36/5点 レビュー 73件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.36pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全73件 41~60 3/4ページ
No.33:
(4pt)

ものすごくうまい

 玄人なんで、ようやく芥川賞もらえたって感じですね。今まで落ちてたいのが不思議なぐらいで。 中年ロリコン男が主人公。独特の言い回しと切れのある文章がまたいい。ロリコンなんて難しい題材を、無理なくしあげている。 鬱々として内へ閉じこもりながらも、とうとう破綻。死の重さの認識のさせかたも上手い。故郷に戻ってから現れる二人の女児。その関わり方も鮮やかで上手い。偏見を持たずに読むべし。
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4062757753
No.32:
(3pt)

なんなんだ

 この表題作「グランド・フィナーレ」は、著者の小説の中で果たしてどの程度の位置付けなのか。著者自身はどう思っているんだろう。 この作品は普通だ。 著者のテイストは染み出ていても、対して新しいことも、目を引く表現も偉大なプロットも感情もない。今までに登場し続けてきた土地、「神町」の名に頼っている感さえある。 著者の今までの作品群に比べて、これはどうなんだろう。確かに芸術に順位付けは無意味だが、それでもこの作品で受賞するというのは、どうなんだろう。 確かに著者は、アブノーマルな精神状態や嗜好を正面から掴んでこねくり返して描写するのが味のひとつだが、このまま著者の小説は、こんな陰気なだけのものになっていくのだろうか、と思うと元気がなくなる。 これは「受賞時作」だが、決して「代表作」だと言われてほしくない。 表題作以外の掌編には、何のおもしろみも感じなかった。
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No.31:
(4pt)

もっと前の作品に芥川賞あげたかった・・・

傑作である「無常の世界」の方が芥川賞に似つかわしかった気がとてもします。グランド・フィナーレで初めて阿部和重を知って読んでみても、「うーん、中途半端な小説」っていうイメージを持つ可能性が強いと思います。「グランド・フィナーレ」は各断片をつなぎあわせたよう話の構成であり、文学的には納得できるものの、ひとつのストーリー小説として見たときに、唐突な印象を免れ得ない気がします。実は、阿部和重の真骨頂は「馬小屋の乙女」にあると思います。エログロでパルプな世界。本当に面白いです。「20世紀」と「新宿ヨドバシカメラ」は企画ものなため、いやな意味での商業性が漂います。星4つは、阿部氏の小説はやはり文学的価値が高いと思うからです。
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No.30:
(5pt)

読んでみてください。

 主人公はどろどろしていそうなロリコン男なのですが、その気持ち悪さを、なんなくさらっとかいていて、抵抗なくストーリーを楽しめました。 気持ち悪いけど、ありだろうな、と変に納得してしまう感じでしょうか? この変態がどうなってしまうのだろう…、と最後までずっと話に惹きつけられました。 2人の少女に演劇の指導を頼まれたときは、墜落か?と変態男を疑いましたが、視覚でなく、言葉で相手に伝えようと必死になる、彼の姿に、「グランドフィナーレ」かぁ、と思いました。
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No.29:
(3pt)

みんなで褒めないと死んじゃう世の中

「20世紀」は、まあ何かいっかなと思う。許せる程に。「グランドフィナーレ」は大惨事を予感さす終わり方が不気味という芥川賞選者がおったが、それは意外だ。芥川賞はみんなで育てましょうみんなで人気者にしましょうといった綿谷事件から失地を回復させるのに、いまさらの阿部氏を慌てて当選させたのではないか?ただ主人公を悪の道へと導く同僚の幼児写真集の大家は、現時点で活躍中のカメラマンの一人「会田我路」その人を描いたのではないかと思い、阿部氏の着眼に寒気がした。奇妙にいい人ぶりを発揮している主人公には、昨日のもあった殺傷事件の未成年者のような、キレるとか、突然の悪への怒濤な身の持ち崩しは起きないように見える。ポテトのぬいぐるみが殺害を仄めかすようにして終わるが、その示唆すらも生ぬるく、続きがあるとしても主人公沢見の妄想の範囲で終わりそう。作者が敬愛するカーペンター監督の描くような活劇的惨劇も起きないようだ。だが、阿部氏はきっとそのようなものを書いてくれるに違いない。
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No.28:
(3pt)

終わりなき道

 この話は1章を少し捲って直感的に主観性の視覚的な問題群だと感じた。惰性的であり、直情的な男に対して違和感はなかったが、高い評価はできなかった。しかし、得てしてこうした流れはあると思い直し、続きを読んだ。映像化し続ける、内包化し続けるということで予期すべきものは当初からあったが、それはそれとしてページを捲った。2章に入り、話は進む。世界と対峙する少女二人組と見放された男、神町という名乗られた町での出来事。男は自分を是正しようとする。直接世界と対峙する少女たち(それは仮に兄の話がなかったとしても)、その悲痛さを見兼ねてクッションになろうともがく男。悲痛な現実として聳え立つ世界と直接対峙せざるを得なくなった今を映し出す(多くの若者にとってそれは粗暴な形となる)。                                                    男を断罪するだけでは何も変わらない。少女たちと向き合うことにより、男は変化の兆しを見せる。主眼はかわらないが、独善性は少しずつ廃れつつある。映像が彼を変えられるのか、それはこれからの彼によるだろう。限りなく内包化するホームビデオと違い、他者と向き合わざるを得ない舞台作品を映像化することにより、男は着実に前を歩き出した。最後の2編は補完的な役割も果たすが、微妙にズラしている。敢えてそう読める人物を移行させたのだろう。20世紀で終えるのはバランスが良い。私もそうであったように、あの男にもこういった時期があったはずなのだ。「グランド・フィナーレ」で参った人はこちらの方に惹かれるかもしれない。                                                       こういう形にしたのも、客観的に見た後だからだろう。この眼鏡は三つ星と見た。いい意味で私は捉えている。それにしても、「限定チョコレート」の枠組みの狭さはいただけない。阿部和重君、「限定チョコレート」に惑わされずにらしく振舞って欲しい。取り敢えず、今日の眼鏡はこのままに。                         
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No.27:
(5pt)

完璧に圧倒された。

この小説のレビューを書くことに、少し勇気がいる。
この小説には本当、本当に圧倒されたからだ。
文体はいつもの阿部和重だ。
しかし、インディヴィジュアル・プロジェクション、ニッポニアニッポンのように目的の観念がこの小説には存在せず、リアリティーが追及されている。
作品は、一部二部構成となっている。
一部では、自分の娘との話が主体となっており、本をあまり読まない人には阿部和重の文体はかなり厳しいものがあるだろう。
また、一部に登場するIやYといった存在が、誰であるのか、それは阿部和重の他の作品を読まなければ解読が出来ない。
阿部和重を知るには、この作品だけでは無茶だ。
二部の舞台となる阿部和重の故郷「神町」は、グランド・フィナーレだけならず、他の作品でもいくつも登場しているように、他の作品との関連性が深い。
彼の小説というものは、読者に仕掛けが与えられているのだ。
それに気付かず、最後まで読み通してしまうと、この作品というものは、本当なんの意味もない。
何度も読み返し、阿部和重のほかの作品にも目を向けない限り、魅力というものが誕生しないのだ。
そういった意味で、他の作品をいくつも読了していた僕にとって、この作品はありえないほど圧倒するものであった。
本当に完璧な作品だった。
また、阿部和重にしては、珍しい終わり方である。
その終わり方を悲観的ととるか、楽観的ととるかは読者次第。
どこまで仕組みやがるんだ、阿部は!
と叫びたくなるくらいに、魅力が隠されている本だ。
一般的な読者にはまるで受付けない部分があるかもしれないが、
のめりこんだら抜け出せない、阿部和重の世界は充分に堪能できる。
これ以上の作品が他にあるだろうか。
完璧に圧倒された。
阿部和重を知るものぞ味わえる、最高の楽しみを。
祝・芥川賞受賞!
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No.26:
(4pt)

一人の男の破滅と再生

 一読の価値あり。 筋だけ追うとそれなりの作品でしかない。主人公は自分の娘に会うことができない、何故なら...といった形で物語りは進んで行く。何だかんだあった後、後半部分で純粋な「思い」にぶつかった主人公は自分を取り戻していく、という話だ。 結局、物語は完全な解決を見せない。様々なことが仄めかされたまま、後は読者の想像で、という事だと思うがハッピーエンドとも、そうでないとも取れる様なラストが描かれている。個人的には作品の中に流れている空気を踏まえ、後者のような気がしてならない。 なんにせよ久しぶりに面白い芥川賞受賞作品だった。
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No.25:
(3pt)

おもろいか、これ!?

 芥川賞受賞ということで、ミーハー心を動かされて読みました。読後の感想、「それで?」という感じです。 表題作「グランド・フィナーレ」はロリコン男がちょっと良い事をしようと思い立つまでを描いた作品。著者の狙いであるでしょう、主人公の男の自己正当化論理は嫌気が差します。しかし、今の世の中はこの手の人間の以下に多いことか・・。このリアルには滅入りますね。 残りの3篇「馬小屋の乙女」「新宿ヨドバシカメラ」「20世紀」、正直、意味解りません。私の理解力は悪いのでしょうか? 「新宿・・」は森山大道さんとの写真のコラボということで文章だけでは伝わらない何かがあるのだと思いますし、「20世紀」もインターネット上での表現の試みで作られたような文章なので、これも文字で読むだけではなあ、という感じです。 芥川賞=傑作という図式は、一般庶民の知識では理解の及ばないところなのでしょうか? それとも私の問題かな?(笑) 正直、面白くなかったぞ!!!
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No.24:
(2pt)

印象がよくなかった・・・

「グランド・フィナーレ」に出てくる沢見は、妻が離婚したいと思っても仕方がないような男だ。ある出来事がきっかけで、自分の大切なものをすべて失ってしまう。自堕落な生活。だがラストでは、そこから抜け出そうとする彼の姿を見たような気がした。沢見という男は再生するのかもしれないという余韻が残る。しかし作品を読んだ印象はあまりいいものではなかった。難解な部分もあるし、必要なのだろうかと疑問に思う描写もあった。ちょっと苦手な作品だった。
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No.23:
(5pt)

好きです。

阿部さんの作品は、初めて読みました。最近読んだ中での久々のヒット!話の運び方が、もの凄く上手。次はどうなるの?って、ワクワクしながらページを進めていました。ただ、主人公はロリコンで人生を棒に振ってしまった訳だけど。作品の中では全くの普通の人間であり、そこが不気味でした。阿部さんの他の作品も読んでみたくなりました。
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No.22:
(3pt)

不完全燃焼

ロリコンの心理・少女と性・主人公の改心の過程、全部中途半端です。まあ、作者はそんなこと意図して書いてないのでしょうが・・。少女性愛者を今の時期に書くんだから、そこんとこ詰めてかいて欲しかったなあ。この作品、登場人物のほとんどが「自分勝手」です。正義とか欲とか刹那とか、なんだかんだ言い訳つけて人を傷つけてる人のオンパレード。でも、実際の世の中もそんなもんだよね。そうゆう人たちに嫌悪感を抱いている方には、お勧めいたしやせん。
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No.21:
(4pt)

ほかの作品も読んでみようかな

 四篇の作品よりなる。この著者の作品は初めて読みました。全体的な感想としては、表現と内容の斬新さと、ほかの作品にも期待させる勢いを感じました。個々の作品についての感想は、以下のごときです。 「グランドフィナーレ」:冒頭から隠喩・直喩の雨あられ、擬態語も盛りだくさん。メルヘンチックな表現で宮沢賢治の現代版かと思わせるが、なんてことはない、child abuseの常習者の物語。そうと分かればこの病的なほどにくどい表現は、主人公の異常な精神を表しているのかとも思える。事実、主人公が改心の兆しを見せる話の後半では、普通の表現になっていて面白い。が、話自体は竜頭蛇尾の嫌いあり。 「20世紀」:芥川賞は前述の「グランドフィナーレ」に与えられたそうだが私はこちらの作品のほうがよいと思う。些細な地方の歴史を題材にしながら、現代の情報社会、特に、記録あるいは記憶をテーマにした物語。うまく表現できないが、読み終えてさわやかな好印象を残す作品。フムと感心してしまうところもある。恋愛との結び付け方がやや強引なところを感じるが、これがさわやかさの源か、とも思う。短編小説として秀作だと思います。「馬小屋の乙女」・「新宿 ヨドバシカメラ」:ん?という感じですが、そのセンスは、characteristicで認めます。 
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No.20:
(5pt)

神の町での物語

神町を舞台にした壮大な物語の一部の作品。「センシミア」でその壮大な神町抒情詩を宣言した作者の良質な作品となった。「インディビジュアル・プロジェクション」や「ニッポネア・ニッポン」という優れた長編を生み出し、「センシミア」で神町抒情詩を描き、本作へ繋がっていく、阿部和重の作品にいつもやられています。彼の想像力の世界を著作を通じて感じられる我々は幸せである。このまま彼には突っ走ってほしい。しかしながらラストには本当にやられてしまった。いいんだよね。あれで。
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No.19:
(4pt)

その先は・・・

読んで一言。「その先は?」これでフィナーレですか?なんだか不完全燃焼な私。文章はうまいなあ~こんな風に自分もかけたらいいなあ、さすが芥川賞、と納得がいく。欲を言えばもう少し長く読んでいたかった。少女2人が登場したところから面白くなってきたから・・・
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4062757753
No.18:
(3pt)

拡大した気になっている自我に対して

 初期作品の自我の暴走(妄想)の悲喜劇の面白さから、芥川受賞作品としてふさわしく(?)そこらへんのテーマにけりをつけたのかなと思います。他者の欠落した性欲。セカチューに代表されるの相手のないナルシズムという美しすぎる恋愛。閉じた世界での集団自殺。ここら辺のテーマに阿部氏なりの主張がきちんと書かれている気がします。シンセミアはあえて暴走させて皆殺しにしてしまった何とも読後感の悪いものでしたが。欲を言うならもっと初期作品にあった悲喜劇的ユーモアが欲しいのですが。
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No.17:
(4pt)

阿部版『ガラスの仮面』

読み終わった時は正直「?」でしたが、登場人物の名前のネタ元である『ガラスの仮面』(美内すずえ)をヒントにしてみたら、面白かったです。阿部和重によるこの名作マンガのカバー、あるいはリメイクではないかとさえ思えます。なので、読んだことのない方には、併読をおすすめします。本作品の主人公「沢見」は、ほぼ『ガラスの仮面』の「速水真澄」です。彼らは、歪んだコミュニケーションの方法を身に付けてしまっています(マンガなので読んでる時は気づきませんが、「速水」演じる「紫のバラの人」は、実際にいたらかなりおそろしいです)。この作品は、歪んだコミュニケーションから脱するひとつの試みについて書かれたものなのだと思います。それが例え演技だろうとなかろうと、自分というものは他人とのコミュニケーションの中にあって、どれもがある意味「真の自分」です。あとはどういう自分を選べるか、どう表現できるかです。その辺のことを考えさせてくれます。
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No.16:
(1pt)

わからん

はっきり言ってつまらなかったロリコンだか麻薬だか知らないけど、主人公の考えを難解にしようしようと文章を練って書かれている感じだからどうしたの?と聞き返したくなるグランドフィナーレだけなら星2つかな?と思ったけれど後に書かれている短編が酷いこれで芥川賞なの?私にはまったくわからない・・・
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4062757753
No.15:
(4pt)

数学みたい

ロリコンというキーワードばかりが挙げられてはいるが、他者によって関係を引き裂かれる、断ち切られるという事が自分に、そして第3者にどういった影響と、心情の変化を与えるのかがいくつかの事柄を通して描かれており、すごく面白かった。気になるキーワードが散りばめられており、それらは阿部和重氏は計算のうえで配置したのではないか、とさえ感じられる。読むほどにいろいろ解けたり、考えさせられたりする小説だ。
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4062757753
No.14:
(2pt)

またもや「?」の芥川賞

“ロリコン”という性癖と、父親として自分の子供へ抱く愛情との狭間で思い悩む中年男性のさえない日々、といったところか。この二つの相反する“愛”が同居していることに、まず違和感。そしてさらにストーリーの終焉の中途半端さ。“ロリコン”男性を描いているという点で、現代社会が抱えている問題を提議しているようにみるが、「実はこんな人もいます」程度の描き方にしかなっておらず、「なぜこれが芥川賞?」の感がいまいちぬぐえない。
グランド・フィナーレ (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:グランド・フィナーレ (講談社文庫)より
4062757753

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