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ガニメデの優しい巨人
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ガニメデの優しい巨人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.42pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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「星を継ぐもの」は素晴らしかった。 人間ドラマはなくとも、連鎖的に現れる謎を、科学的データと論理的思考を駆使し解決していき、最終的には壮大かつ感動的な結論にたどり着くめくるめく展開が、SF小説が苦手な自分にも心地よい読後感を抱かせてくれた。 対してその続編である今作は、基本的に、人間側が前作で謎として残っていた事柄を質問し、ガニメアン側がそれに答えるという形がとられているので、前作のような謎解きのわくわく感はない。 一番の見せ場である、異星人とのファーストコンタクトの場面は冒頭に置かれていて、後はふたつの種族の和やかな交流描写と、地球とガニメデの歴史や、ガニメアンのテクノロジーなどが説明されるだけなので、盛り上がりもほとんどない。 (細かいが、唐突に現れるハントの女たらしキャラも違和感がある) これだけの世界観を緻密に創り上げる、著者の想像力と知識には兜を脱ぐ。 恐らく彼の考える人間の理想形である、争いを知らない異星人と、人類の平和的な接触を描きたかったのだとは思う。 しかし、物語というものを、葛藤や愛憎などの人間ドラマや、起伏のあるストーリーがあるものだと勝手に仮定すると、前作にはあった後者でさえ今作にはなく、物語にすらなっていない気がする。 前作で残された謎が気になって仕方がない、という人のみを対象に書かれた解説書のようで、率直に面白くなかった。 「星を継ぐもの」は、奇跡の一冊だったのだろうか。 | ||||
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前刊に引き続くと、2500万年前の異星人が相対性理論の時間の跳躍を経て、物語世界にやってくる。 しかし、物語の構成、背景はいいとしても。 主人公のハントとダンチェッカーが「二人芝居」で延々と作者の世界観を綴っているだけである。 同じような感情起伏で、長々と二人の会話を巡らせるなんて・・・ホントに疲れる。 「じつは、・・ しかじかなんですよ」「ああ、そうだったのですね。 すると・・」 台詞の応酬では付き合いきれない。 こんな、高尚な「ボケと突っ込み」ではねえ。 1960年代の「DUNE」という最高に優れた傑作はもう出ない。 人間ドラマという要素を書きえないSFは文学ではない気がする。 昔からSFは「身贔屓(みびいき)」の気が強かったが、余りに作家や編集者そして読者が、庇い合っていた。 科学文明時代の読み物だとか驚きの本とか。だが、その実人間ドラマを苦手とする「架空小説」になり下がった。 これでは、 ヴェルヌたちの切ったスタートラインよりも、後退しているのだ。 残念 | ||||
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前刊に引き続くと、2500万年前の異星人が相対性理論の時間の跳躍を経て、物語世界にやってくる。 しかし、物語の構成、背景はいいとしても。 主人公のハントとダンチェッカーが「二人芝居」で延々と作者の世界観を綴っているだけである。 同じような感情起伏で、長々と二人の会話を巡らせるなんて・・・ホントに疲れる。 「じつは、・・ しかじかなんですよ」「ああ、そうだったのですね。 すると・・」 台詞の応酬では付き合いきれない。 こんな、高尚な「ボケと突っ込み」ではねえ。 1960年代の「DUNE」という最高に優れた傑作はもう出ない。 人間ドラマという要素を書きえないSFは文学ではない気がする。 昔からSFは「身贔屓(みびいき)」の気が強かったが、余りに作家や編集者そして読者が、庇い合っていた。 科学文明時代の読み物だとか驚きの本とか。だが、その実人間ドラマを苦手とする「架空小説」になり下がった。 これでは、 ヴェルヌたちの切ったスタートラインよりも、後退しているのだ。 残念 | ||||
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