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殺しの双曲線
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【この小説が収録されている参考書籍】
殺しの双曲線の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全57件 21~40 2/3ページ
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1971年発表ですが、全く古さを感じませんでした。吹雪の山荘内で連続殺人事件が起きるのですが、それだけではなく都内で強盗事件が起きて最終的にその二つの事件は結びついていきます。山荘内の描写だけではちょっと退屈し勝ちですが、他の事件も絡めてあったので飽きませんでした。綾辻行人氏の『十角館の殺人』より先に、アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』のオマージュ作品があったのだな。。。と思いました。 | ||||
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雪山山荘クローズドという設定にもかかわらず、緊張感や 疑心暗鬼がほぼ無くキャラの掘り下げも殆ど無いので 山荘側は実に平凡な展開になってしまっています。 例のピンなどもほぼおまけ程度の演出しかありません。 しかも双子パートで度々進行がストップするため気持ちが 削がれます。 双曲線などと大きく出た割には双子サイドは全く盛り上がらず 同じようなことの繰り返しです。ほぼサイドストーリー的な 立ち位置で、とても双曲とは思えないです。 そうとう昔の小説なので仕方がないのかもしれませんが 簡単な文章で書かれているにも関わらず説明が分かりにくくて 頭に入りづらいです。道中が退屈なので余計に理解するのに 疲れてしまい終わりまで読むのが大変でした。 自分は動機を結構大事にするのですが、今作は平凡で ここまで読んでこれかーってなってしまいました。 動機も序盤だか中盤で予想はついていましたが。 トリックに関しても、びっくりするようなことも特に ありませんでした。概要は途中で気がついてしまいました。 作者が自ら冒頭でネタバラししているので書きますが 双子トリックはどうも好きになれません。 結局、最序盤で双子が強盗をやってる流れが 面白さのピークでした。「そして誰もいなくなった」を 読んだのがつい最近なので、落差がすごいです。 わざわざクリスティと比べるのはもはや非常識で すらあるとは分かってはいるのですが、この作品を 読むために先にクリスティを読んだようなものだったので めぐり合わせが悪かったとしか言いようがないです。 | ||||
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「そして誰もいなくなった」に挑戦した本格ミステリーという言葉に惹かれて購入しました。最初から双子のトリックを使っていますと書かれていて、実際に双子が関わる事件が起こり、別なところでクローズドサークルものの事件が起こり、それが実は関わりを持っていた。双子が事件を起こすと、そういうこともあるんだ~と、私が今まで読んだ本では扱われた事のないトリックでした。西村京太郎さんといえば、トラベルミステリーのイメージが強いけれど、(でも、名探偵なんか怖くない、とかも好きです)これはそのイメージとは全く違う本格ミステリーです。最後がう~ん・・・という気がしたけれど、引き込まれて読みました。全く関係ないことですが、やっぱり古い作品だからなのか、「一寸」という漢字が沢山出てきて、「ちょっと」と読むと思うんですけど、今はその漢字を使って書かれることはあまりないと思うので、慣れるまで一寸時間がかかりました(笑)そして誰もいなくなったでは一人殺される度にインディアン人形が1体ずつ無くなっていくのが、この作品ではボーリングのピンに見立ててあるのが、もうちょっとクローズアップして欲しかったかな。 | ||||
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最初に双子トリックがあると表記してあるので反則技はないとは思うし、まあ面白かったけど、重要人物の一人がかなり後半に出てくるため、主要トリックが分かっても「えー、あの人が!」みたいな感慨はあまりなかったなあ。 | ||||
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テレビドラマでおなじみの、「寝台特急殺人事件もの」に代表されるイメージの強い著者だが、本作は凄い、凄すぎる。 何度、丹念に読み返しても、その論理に破綻が無いし、かつ(ここが重要なポイント)、物語が面白く、ページをめくる手が震えるほどだ。 最近の何とかの一つ覚え、、「叙述トリック」とか称するものを、小手先だけで駆使して、「ど~だ、参ったか!」とかいう、推理小説クズ作家の皆さんも、これを教科書として、もう一度読むべし。 | ||||
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私が『ひどミス』で称揚した西村の『天使の傷痕』を読んで、こっちのほうがすごい、と書いていた者がいたので読んでみたが、作者が冒頭で、双子が出てくる、と宣言する。 そしていきなり双子が出てきて犯罪をする。 これがトリックである。 だが、無関係に進められる雪の山荘での連続殺人は、何のことはない凡庸なもので、双子のトリックなどなくても成立するものだ。 それに動機も、人を殺すほどのものではない。 連続殺人の動機といえば、『終着駅殺人事件』のほうがずっと説得力がある。 | ||||
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1971年初刊。読者を挑発する大胆不敵な宣言から始まり予測不能な展開を見せる初期西村京太郎屈指の傑作。偶然性の多用やご都合主義は散見されるが、クリスティなど黄金時代の巨匠に挑戦した情熱と何重ものツイストと起伏に富んだプロットは今読んでも素晴らしい。 アイデア豊かなアリバイトリックと作中濃厚に漂う暗い抒情が印象的な推理作家協会賞作『終着駅殺人事件』(1980年)でトラベルミステリの金脈を掘り当てる以前の西村作品は実在の薬害事件を背景とした乱歩賞受賞作『天使の傷痕』(1968年)、第二次大戦を舞台としたエスピオナージュ『D機関情報』(1969年)、抱腹絶倒のパロディ『名探偵なんか怖くない』(1971年)、鮮烈な青春ミステリ『おれたちはブルースしか歌わない』(1975年)など創意とヴァラエティに富む。テレビの2時間サスペンスのイメージに囚われず再評価されるべき存在だ。 | ||||
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とても綺麗な本でした。 良い買い物をしたと思います。 ありがとうございました。 | ||||
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偶然とまぐれが重なり合ってようやく成立するようなお粗末な展開。 「?」と思う箇所が2~3ダースほどあるため、作品にリアリティを求める人には到底お勧めできない。 「ノックスの十戒」に言及するなら、「ヴァン・ダインの二十則」も順守してほしいのだが…。 なお作品中、クリスティの「そして誰もいなくなった」に関し、 一方的にネタばらしをするという重大なマナー違反があるので要注意。 | ||||
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西村京太郎と言われると、トラベルミステリー作家としてのイメージがあまりに強く、どうせオッサンサラリーマン向け読み捨て通俗推理作家だろうとスルーしている人も多いかと思われる。 そういう人達に是非一読頂きたいのが本作である。まだトラベルミステリー作家よりも江戸川乱歩賞作家のイメージの強かった氏が、クリスティのそして誰もいなくなった形式に挑戦した、新本格路線の代表作である。 さらに、冒頭に双子トリックを使用する旨を堂々宣言するというギミックぶり。 雪の山荘での連続殺人と東京での双子の奇妙な犯罪が平行して描かれそれらがどう最後に交わるのか。 このような発想で双子トリックを用いたのはおそらく本作が唯一ではないかと思われるほど、本作の双子というある側面を応用したトリックは秀逸であり、作品のメインテーマにもなっている。 | ||||
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本は中古でしたが、きれい・清潔・読みやすい。内容も傑作といわれただけあって面白かった。 | ||||
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中学時代に読んで衝撃を受けた。 西村京太郎氏は天才だ、と。 この作品をきっかけにファンになり他の作品も読みまくったが、氏の得意分野であるトラベルミステリーではないこの作品は傑作五指に入るに違いない。 初めにこの作品と出合ったことに感謝したい。 | ||||
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西村京太郎の小説はどれも登場人物のご都合主義的な行動が鼻につきどうも入り込めません。またトリックも論理性がないものが多いです。ただ初期の作品には実験的、挑戦的な作品のあると聞き、読んでみました。 ご都合主義は本作でもありますがかなり薄められています。小説の初めに双子のトリックであるとばらしてある点が、双子であることを利用したトリックや動機についても納得がいき、しかも大仕掛けになっており、十分満足できました。犯人が残すカードの謎めいたマークなどメイントリックを引き立たせる小道具もうまく使われており、非常に丁寧に描かれている印象を受けました。 | ||||
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今から40年以上も前に書かれた西村氏の初期作品です。 なので事件に巻き込まれるカップルが200円の定食を食べるという記述など そこかしこに時代の違いを感じる訳ですが、個人的には、 それが当時の世相、時代背景などを堪能でき面白いです。 肝心のストーリーですがこの作品のカギはズバリ、双子です。 皆さんのレビューを読んでから読みましたが、納得しました。 双子が複雑に絡み合うラストは圧巻! 氏の初期作品の傑作の一つです! (十津川警部は登場しないのでファンの私は それだけが寂しかったです。) | ||||
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マジックを成功させるコツはいかにして観客の目をそらせるか、注意をべつな場所へ向けさせるか、それが重要らしい。 この作品は冒頭で「この話のメイントリックは双生児を利用したもの」と断っており、否が応でも双子の登場人物に注意してしまう。 また「そして誰もいなくなった」の形式を模している、とも書いてある。これだけの制約を受けても、なお読者を困惑させた話であった。 思えば西村氏は「名探偵なんか怖くない」などの作品でも、誰でも知っている有名な探偵を使って話を進めていた。 作家というと、次々新しい作品を生み出すものだが、既出のものに対してこれを再び練り上げるセンスを持つ作家はそういないと思う。 | ||||
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「事件の終幕」と題される、残り数十ページの楽しさといったらない。 そこに至る過程も勿論だけれど、あの場面の盛り上がりのためにあれだけの舞台と設定を整えた手腕に舌を巻く。 犯人との対決の会話劇は非常に楽しく読めた。傑作だと思う。 | ||||
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双曲線は,決して交わることがない2つの曲線で,なおかつ対称的である。 双子が出て来るという話しが有った時に,2つの双子の話しだろうと思った。 2つの話しが交互に出て来るので,どこかで焦点が合うのではないかと。 最後の最後に収束したので双曲線ではないが,みごとに作者に騙された。 推理小説としては,アガサクリスティの「そして誰もいなくなった」と,2つの双子の話しと,並列な話しの展開と,本格推理小説の醍醐味を味わえた。 | ||||
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岡嶋二人の傑作『そして扉は閉ざされた』のレビューを書いている途中で、「そうだ、あんな面白作もあったっけ」と思い出したのが本作。トラベルミステリーの大家、或いはテレビの二時間サスペンスの原作キングとして、推理小説読者ならずとも知れ渡った西村京太郎。「何だ、十津川警部が電車に乗って、所轄も担当も関係なしに日本中どこの事件でも首を突っ込んでゆく、超マンネリドラマ原作なんかいらんよ」と、早くも途中下車しようと腰をあげたくなった方も、この作品には乗車してみても良いと思います。 本作はトラベルミステリーではなく、『そして誰もいなくなった』などに代表される、閉ざされた密室空間での推理劇。冒頭に「この作品のメイントリックは双生児であることを利用したものです」と、大胆にもトリックを明かした作者の注意書きが提示されている。これでグッと読者の興味を引きつけたうえで、双生児の兄弟による奇妙な強盗事件と、前述の雪に閉ざされた山荘での連続殺人劇が、交互に同時進行してゆく。この二つの事件が平行して描かれるという手法のために、舞台と登場人物が限られている『山荘もの』にありがちな退屈感から逃れ、二つのストーリーがどう結びついてゆくのかという期待感で、ラストまで読者を飽きさせず引っ張ってゆくという趣向だ。 正直、重箱の隅を突こうとすれば、突っ込みどころは幾らもある。元来、西村作品は全般にわたって、文章も構成も論理も荒削りだ。だが、それが裏腹に、読みやすさとスピーディなサスペンスを約束してもいる。トラベルミステリーを大量生産しはじめた後の作品は、この荒削りがすぎて、内容スカスカの惨状にまで至っているが、初期作品である本書は、スリリングに一気読みを楽しめる快作となっている。二時間ドラマの先入観を捨てて、一度ページを開いてみていい作品だと思う。他に『消えたタンカー』や『名探偵なんか怖くない』などが、西村気質の荒削りが、作品を面白くするいい方向に現れたオススメ作である。 | ||||
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クローズドサークルものの隠れた傑作という評価に釣られて読んでみました。 読みやすい文章、クセのない人物造形、強盗の双子の飄々とした魅力などで 3時間程度で読了できましたが、本格ミステリとしての内容はイマイチでした。 以下、ネタバレも含んだ不満点です。 冒頭で、犯行に双子がかかわっていることが宣言されていますが、 復讐のカードのシンボルは特定層にしかわからないため手がかりとしてはアンフェア。 山荘の犯人は消去法でわかりやすいものの、決定付ける客観性な証拠がないので 読者が判断付けるのは難しく、登場人物の憶測に阿らなければならない。 動機にかなりムリがあり、どちらかと言えば犯人の過失が目立つので感情移入できない。 なので真犯人がわかった後の展開が冗長に感じる。(ラストのオチも予想しやすい) 作中キャラの推理力がなさすぎて「そこは怪しいと思えよ!」「先手を打てるだろ!」と 突っ込みたくなることがしばしば。 双曲線というタイトルの割に、同時進行の二つの事件の間には直接の関連性がなく、 実際には平行線でしかなかった。 発表当時に読んでいたら斬新で面白かったのかもしれませんが、 氏のトラベルミステリー同様、ミステリ部分のプロットが雑だなと思いました。 | ||||
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クローズドサークルものの隠れた傑作という評価に釣られて読んでみました。 読みやすい文章、クセのない人物造形、強盗の双子の飄々とした魅力などで 3時間程度で読了できましたが、本格ミステリとしての内容はイマイチでした。 以下、ネタバレも含んだ不満点です。 冒頭で、犯行に双子がかかわっていることが宣言されていますが、 復讐のカードのシンボルは特定層にしかわからないため手がかりとしてはアンフェア。 山荘の犯人は消去法でわかりやすいものの、決定付ける客観性な証拠がないので 読者が判断付けるのは難しく、登場人物の憶測に阿らなければならない。 動機にかなりムリがあり、どちらかと言えば犯人の過失が目立つので感情移入できない。 なので真犯人がわかった後の展開が冗長に感じる。(ラストのオチも予想しやすい) 作中キャラの推理力がなさすぎて「そこは怪しいと思えよ!」「先手を打てるだろ!」と 突っ込みたくなることがしばしば。 双曲線というタイトルの割に、同時進行の二つの事件の間には直接の関連性がなく、 実際には平行線でしかなかった。 発表当時に読んでいたら斬新で面白かったのかもしれませんが、 氏のトラベルミステリー同様、ミステリ部分のプロットが雑だなと思いました。 | ||||
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