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毒殺魔の教室
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毒殺魔の教室の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.68pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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インタビュー形式のミステリだと、誰かが嘘を言っているだとか、同じ事件を語っているのに 話す人物の視点で全く別の事件に見えてくる〜が大抵のパターンなので、結構注意して読みました。 なので、前半に証言を集める謎の学生・佐藤の正体や、事件をよく知る櫻井忍が出てきたときは 「おぉッ!」とテンションが高くなったのですが、それ以降は特に起伏もなく、低速走行でした。 ネタバレになるかもしれませんが、この毒殺事件に金田一やコナン的なトリックは存在しません。 だとしたら、あとはクラスの人間関係や動機を楽しむしかないのですが、インタビュー数も、その 話の中に登場する人物も少なすぎて、イマイチ面白くない。多ければいいというわけではないが、 1クラスが事件の舞台なのに、絞り込み作業をすっ飛ばし、「内輪の更に内輪」で事件が完結している。 更に、毒殺事件の黒幕(と言うほどでもない?)的存在に辿りつくのが、実質1人の証言と手紙といのも、 数多くの証言を積み重ねて辿りつく・・・という面白さに欠ける。読み手が証言の矛盾点を注意深く 確認する必要もなく、結末の帳尻合わせを説明されている感じ。 そして、ラストの女の対決は、オンナのカンとこじ付けで話が押し進められ、「こんなの読みたかった わけじゃないんだけどなぁ・・・」と思いながらページをめくりました。 毒殺事件ミステリーと見せかけた、狂気に近い欲と意地を持った女の30年というヒューマンドラマ? こんな展開をどんでん返しとか思いたくないですなぁ。 | ||||
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小学校の教室で起きる毒殺事件をめぐる長編ミステリ。2008年「このミス」優秀賞の受賞作。 基本的に、30年前の事件を回想する形で話が進むという、ちょっと変わった構成である。結局、地の文があまりないので、あらかた主観的な会話(そう、特に会話シーンがめっぽう多いのだ)がメイン。また(装丁の問題だが)文字がでかくて改行も多いので、集中して読んでいないと、話においていかれるきらいがある。 さて内容ですが、トリックがどうのこうのというより、極めて複雑な人間関係をそれぞれ紐解いていくのに一苦労、という感じでしょうか。ハウドニットでは決してなく、すべてがホワイダニットを解明するための話なんですね。ラストには最終的にすべての意志が明らかになるわけですが、ちょっと動機が異常な気がしますねー。横溝正史なみ。 なので、最後まで読んだところですっきり!とはいかない。こういうのが好きかどうかによって評価が分かれる気がします。 あと気になる点として、文章の推敲が不十分な気がしますね。まあ単に文章が練れていないだけかも。例をあげると、第8章の手紙、誰宛に書かれているのかがとても曖昧です。この矛盾が伏線なのか?と深読みしたのに、単に推敲されてないだけぽいし(別の深読みをすれば、今時のおバカな大学生が書く手紙はこの程度、という読みもありますが・・・。***本人にあてているのに、***という小説家が、なんて言い回しは絶対おかしい)。 | ||||
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第7回「このミステリーがすごい!」大賞優秀賞受賞作品で、巻末の書評からの膨らむ期待を綺麗に裏切るしょぼい作品だった。 著者がミステリーの核だけ思いついたのを、構成を練らずに告白形式で安直に書いてしまっているため、大事な展開を相手に質問させて会話を展開させるので鼻白む。 小学校の同級生がクラスメートを毒殺した30年前の事件を洗い出すにしては、風化もせずトラウマになっているように見えない同級生たち。事件を気にとめている元担任の胸の内も、最初のプロローグに引用されただけで物語での必要性が欠落している。 世間でベストセラーにもなり文学賞を受賞した『告白』湊かなえ著と比較するには、作品の出来上がりとして『告白』には復讐心の煮えたぎる感情が作品に流れていたが、この『毒殺魔の教室』には登場人物の感情が生かされず出番待ちの登場人物たちが透けて見える有様でお粗末でしかない。 | ||||
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