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(短編集)

スペース



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【この小説が収録されている参考書籍】
スペース (創元クライム・クラブ)
スペース (創元推理文庫)

スペースの評価: 8.00/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

スペースの感想

「ななつのこ」「魔法飛行」に続く、駒子シリーズ待望の第3弾。
クリスマスにみぞれが降る中大疾走した駒子は風邪をひいてしまう。
駒子いわく日頃の行いが良いということで、幸い2~3日で軽快し、大晦日へ。
入江家はお節作りで忙しく、普段料理をしない駒子と末妹もこの日ばかりはお手伝い。
そんな中、駒子は母親から買い物とあるお使いを命じられた。
お使い内容は、お節に飾る松の葉を公園から「分けていただいてくる」こと。
駒子はしぶしぶデパートに来たものの、これから公園へ確実にあるかもわからない松の葉を取りに行くのは面倒くさい。
そんなとき、デパートに大きな門松が。
<魔がさす>とは誰にでもあること。
こっそり手を伸ばし折ろうと四苦八苦していると、思いがけない人に声をかけられる。
息が止まりそうなほどびっくりした駒子の後ろには、警備員のアルバイト中の瀬尾さんが。
瀬尾さんからクリスマスに貰った羊のぬいぐるみのお返しをしていない駒子。
お返ししようにも、必要最低限のものしか持たない人に何を送ればいいのか。
「瀬尾さんにまた、読んでいただきたい手紙があるんです。」
駒子は瀬尾さんに「謎」をお返しすることにした―・・・

「ななつのこ」は全7話、「魔法飛行」は全4話。
どちらも駒子が日常の謎を手紙にしたため、瀬尾さんが返事で解答する形式でした。
全て異なる短編でありながらしっかり伏線が散りばめられており、最終話でそれらの伏線が回収されます。
しかし、今作は<スペース><バックスペース>の2部構成に、おまけ的にエピローグという形式です。
従来の手紙のやりとりや、最終話でまとめる形式とは全く異なるとはいわないですが、全く同じでもないです。
<スペース>の謎は<スペース>内で明らかになり、<バックスペース>で更に裏側がわかるという形式です。
そのため、今作は駒子の感性や比喩表現は少な目です。
駒子シリーズは全4作の予定とのことなので、今作は登場人物の肉付けをし、関係性を明確にすることで、最終巻への布石としたのかと思います。
前2作と同じものを期待すると、少し違和感があるかもしれません。
駒子シリーズが好きな方、駒子と瀬尾さんの関係が気になる方などにはオススメです。

▼以下、ネタバレ感想

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あんみつ
QVSFG7MB
No.1:
(8pt)

スペースの感想

駒子シリーズ第3弾!「スペース」で明かされなかった謎が、「逆スペース」で丁寧に明かされるという二段仕掛けが良かった。物語的にも、「自分の居場所」を見つける者たちへの道標として大いに共感できた。加納さんのこの温かい視線で綴られる物語は、やっぱり大好きだなあ。

ジャム
RXFFIEA1

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