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【横溝正史】
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三つ首塔の評価:
6.67/10点 レビュー 3件。 C ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点6.67pt
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
いろんなジャンルがごった煮のシリーズの異色&問題作
『金田一耕助シリーズ』ですが、耕助の出番は少なく、今回主役となるのは音禰という、絶世の美貌を持つ女性です。設定的には『八つ墓村』と『犬神家の一族』という同シリーズの二大有名作を足したようなストーリーですが、全体を通して見ると本格ミステリというよりはラブロマンス&サスペンス小説といった印象の作品でした。また半分官能小説と言ってもいいような、かなりエロティックな話でもあり、箱入り娘として育てられてきた主人公の美女が殺人事件に巻き込まれると同時にこれまでの生活で決して経験することのなかった、淫靡な世界に否応なしに触れることになっていく展開にも目が離せません。いずれも一癖も二癖もある女たちと、その女たちにはそれぞれやはり一筋縄ではいかない男たちが背後に控え、遺産絡みの命がけの駆け引きを演じていく物語は、今でいうチームバトルロイヤル作品の様相も呈しており、この点で見るとすごく時代を先取りしていると言えるかもしれません。しかしはっきり言って設定にも展開にもかなり無理があって粗が目立つ作品です。まず遺産額が「百億円」ってやりすぎでしょう。正直「横溝先生、小学生じゃないんですから……」と思ってしまいました。現代でも文字通りケタ違いの大金ですが、この作品の発表当時の貨幣価値だとさらにその10~30倍くらいでしょう?スケールの大きさよりも逆に安っぽさを感じるだけでなく、そんな莫大な額だったら逆に取り分のために殺人犯す奴はいないだろ……と思ってしまいます。他にも細かいところでツッコミどころはいっぱいあり、ミステリ作品として見るとお世辞にも出来がいいとは言えないと思いますが、単純に娯楽作品として見るなら個人的には面白かったですね。 ▼以下、ネタバレ感想
三つ首塔の感想
横溝作品というだけで特別な眼で見てしまう自分がいますが、純粋にミステリーとして考えると正直面白くない。かなり無茶な展開をご都合で辻褄合わせをしただけの話で、小中学生向けのミステリーに官能描写が乗っかり、誰にもお勧め出来ないような位置に陥っています。しかしながらやはり、発表されたのが昭和30年だということを鑑みると、この時代に求められた娯楽であったり、またこういった作品の上に現代のミステリーが成り立っているという事実もあるわけで、やはり『価値ある作品』というあたり障りのない感想に落ち着いてしまいます。
八つ墓村を超える大量殺人!推理より恋とスリルに満ちた作品。八つ墓村を愉しめた読者なら、気に入るはず。もちろん、かくいう自分も気に入りました!
『金田一耕助シリーズ』ですが、耕助の出番は少なく、今回主役となるのは音禰という、絶世の美貌を持つ女性です。
設定的には『八つ墓村』と『犬神家の一族』という同シリーズの二大有名作を足したようなストーリーですが、全体を通して見ると本格ミステリというよりはラブロマンス&サスペンス小説といった印象の作品でした。
また半分官能小説と言ってもいいような、かなりエロティックな話でもあり、箱入り娘として育てられてきた主人公の美女が殺人事件に巻き込まれると同時にこれまでの生活で決して経験することのなかった、淫靡な世界に否応なしに触れることになっていく展開にも目が離せません。
いずれも一癖も二癖もある女たちと、その女たちにはそれぞれやはり一筋縄ではいかない男たちが背後に控え、遺産絡みの命がけの駆け引きを演じていく物語は、今でいうチームバトルロイヤル作品の様相も呈しており、この点で見るとすごく時代を先取りしていると言えるかもしれません。
しかしはっきり言って設定にも展開にもかなり無理があって粗が目立つ作品です。
まず遺産額が「百億円」ってやりすぎでしょう。正直「横溝先生、小学生じゃないんですから……」と思ってしまいました。
現代でも文字通りケタ違いの大金ですが、この作品の発表当時の貨幣価値だとさらにその10~30倍くらいでしょう?
スケールの大きさよりも逆に安っぽさを感じるだけでなく、そんな莫大な額だったら逆に取り分のために殺人犯す奴はいないだろ……と思ってしまいます。
他にも細かいところでツッコミどころはいっぱいあり、ミステリ作品として見るとお世辞にも出来がいいとは言えないと思いますが、単純に娯楽作品として見るなら個人的には面白かったですね。
▼以下、ネタバレ感想