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ポピーのためにできること



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【この小説が収録されている参考書籍】
ポピーのためにできること (集英社文庫)

ポピーのためにできることの評価: 6.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

物語はまずまずだが、とにかく読みづらかった

イギリスの新人作家のデビュー作。帯に「21世紀のアガサ・クリスティー」とあるように、読者挑戦型のオーソドックスな犯人探しミステリーである。
英国の田舎町で素人劇団を主宰する有力者・マーティン・ヘイワードは孫娘・ポピーが難病を患い、最新の治療薬を受けるには莫大な金が必要だと告白する。とても一家では賄いきれない治療費を支援したいと考えた劇団員たちは募金活動を立ち上げ、さまざまな方法で資金を集めようとする。そんな中、劇団員で看護師のイジーが紹介して新メンバーになった同じ看護師のサムが治療薬の存在とポピーの担当医・ティッシュに疑義を唱え出す。どうやらサムとティッシュの間には浅からぬ因縁があるようだった。さらに思うような金額が集まらない上に、マーティンが詐欺に引っ掛かり大金を失ってしまった…。
募金活動と劇団員間の人間関係が煮詰まって、結局は事件が発生するのだが、それまでの前置きがとにかく長い。登場人物の性格を浮き上がらせるために必要なものだが、事件発生が全体の2/3を過ぎてからというのは、いくらなんでも。さらに、推理の元になる素材は被疑者を担当する弁護士が若手二人に「これを元に真相を解明しろ」というもので、読者も同じものを読まされるわけだから謎解きミステリーとしてはフェアと言えば、これほど公平なものもないが、内容はメールやメッセージのやり取り、部分的な新聞記事や捜査資料などで、しかも登場人物がやたらと多いので、何度も何度も「主な登場人物」を確認しないと先に進めず、読み進めるにはかなりの忍耐力が必要だった。
クリスティー系統の読者挑戦型謎解きのファンには興味深いだろうが、それ以外の人にはオススメしない。

iisan
927253Y1

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