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恋と禁忌の述語論理(プレディケット)



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恋と禁忌の述語論理(プレディケット)の評価: 5.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
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(5pt)

「恋と禁忌の述語論理」の感想

2015年度のメフィスト賞受賞作です。
数理論理学を用いた解決だと言うことで、ちょっと興味があったので購入しました。
最初の3話は、大学生・詠彦(えいひこ)の知り合いの探偵たちが解決した事件を、叔母である天才数理論理学者の硯(すずり)さんの所に持ち込み、解決済みであるはずの事件について検証して貰うという話です。
ちなみに、3話とも違う探偵さんです。

最初の所に、論理式を使った例題のようなものがあるので、記号の仕組みを確認しながら解きましたが、それほどややこしい例題ではありませんでした。
でも、硯さんが推理するミステリの真の解決に、ここで紹介されている数理論理学を適用しなくっても良いような感じなので、ちょっと肩すかしを食った感じもしないではありません。
最初に、硯さんの甥の大学生・詠彦(えいひこ)の話に登場する探偵が解決する、推理の不完全な部分を指摘したり、足りない所を補足したと言う程度の物なので、推理した後で、それに論理式を当てはめるというような展開でした。
文中に、物々しい感じで、数理論理学で用いる記号の羅列が登場しますが、ほとんどスルーしても話の流れとしても問題ないようなので、読み飛ばして読み終えました(笑)

最終話では、最初の3話に隠された仕掛けが指摘されると言うような内容で上手くまとめられていますが、読み終えて全体を振り返ってみても、数理論理学が登場しなくっても全然問題の無い話の様な気がします。この数理論理学の解説部分が無ければ、ページ数が半分ぐらいになるのではないでしょうか?
もっとも、古来の名探偵たちは、意味不明の蘊蓄や独りよがりの知識をひけらかす・・・というのが毎度のことなので、そういった物と同じだと思えば良いかって感じでした。

それにしても、アラサーの数理論理学者・硯さんのキャラクターがユニークだったので、ちょっと気に入って居ますが、表紙のイラスト(まるで、一緒に勉強をしている中学生か高校生の男女のよう)は、ちょっといただけません(笑)

トラ
WFY887SY

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