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黒龍荘の惨劇



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【この小説が収録されている参考書籍】
黒龍荘の惨劇
黒龍荘の惨劇 (光文社文庫)

黒龍荘の惨劇の評価: 8.00/10点 レビュー 6件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

まさかの大胆なトリック

明治時代が舞台の本格色の濃いミステリー。黒龍荘という屋敷で殺人事件が発生。探偵の月輪が警察と協力しながら、捜査にあたりますが、虚しくも次々に殺人事件が発生してしまうというお決まりの展開。月輪もっとしっかり推理しろよ、とか、谷超警視そんなしょっちゅう本庁に帰らんと現場で捜査しろよとかいろいろ突っ込みたくなりますが、トリックはまさかのトリックで大胆ですし、時代設定もよく、すごく雰囲気のあるミステリーでした。

タッキー
KURC2DIQ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

黒龍荘の惨劇の感想

伊藤博文、山縣有朋など、実在した歴史上の人物を交えた明治+本格ミステリの第2弾。
作者が杉山潤之助の手記を入手して本書にまとめた件りなど、現実感を演出しているのがとても面白い。
作者言葉より、前作が売れず断裁され痛恨の極みなど書かれてますが、負けずにこのシリーズは続けてほしいですね。

首なし、わらべ唄、見立て殺人など定番のミステリ要素を盛り込み、連続殺人が発生。
読書中はバタバタ死んでも雰囲気が軽いから現実味がなかったですし、屋敷内で何人も殺されて事件を防げない月輪&警察に大丈夫かなぁ、と不安も感じる中、残り40ページぐらいで16の謎が提示されます。
残りページが少ない中、解決編はまとまるのかな?と感じた不安は杞憂に終わり、あっと驚く真相で畳み込むのは見事でした。

後味は悪いですが、頭によぎっていた定番を突き抜けた真相は楽しめました。
時代設定が効果的なのと、事件の構図がガラリと変わる様は前作同様面白い。
今後も期待のシリーズです。

▼以下、ネタバレ感想

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egut
T4OQ1KM0
No.1:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

黒龍荘の惨劇の感想

金田一の世界のような本格的ミステリです。舞台は明治の時代です。北村 薫の「鷺と雪」も昭和初期の時代のお話でしたが、あれは単に物語の舞台として背景としての設定でした。これは明治時代という設定自体が内容の根幹に係わってくる
お話です。理由は、そうです現代では昔懐かしい本格ミステリは書き様がないからです。今の世の中では余りにも制約が多すぎます。交通が遮断した山荘で起きる連続殺人。警察の介入はなく助けを呼べない孤立した状況。このシチュエーション
だけでもサスペンスが盛り上がります。しかし、ケータイやパソコンで情報が直ぐにも外部に流れます。ミステリは成立しません。ならば時代を遡るしかありません。伊藤博文公の書生だった二人が探偵とワトソン役になって連続殺人の謎に
迫る物語です。政界をうまく泳ぎまわり利権を手にしていた男に脅迫状が届き、やがて屋敷内で首を切断された死体で発見されます。捜査に乗り出した二人ですが、次々と殺人が続きます。広大な屋敷にいる妾四人と座敷牢に閉じ込められている男。シチュエーションはこれ以上ないミステリ色満載です。死体を発見し隣の部屋に全員を集めて探偵が警官を呼びに行く。ワトソン役が全員を見守っているとやがて警官が来る。隣の部屋の死体を確認しに行くと首が切断されていた。いつの間に・・・。何故? 最後に六人の犠牲者がでても探偵はこれまでの出来事に16の謎が有るといいます。確かに不可解な謎が16もありますがこれをどう説明するのか最後のページまで興味は付きません。前作は読んでいませんが探偵とワトソン役のこの二人の様子や雰囲気も懐かしいミステリの世界で、続編を用意しているのでしたらこのままこの世界感で書き続けて欲しいものです。これはこれで成功と感じる内容でした。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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