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欺かれた男



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【この小説が収録されている参考書籍】
欺かれた男 (Mysterious press)

欺かれた男の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ロス・トーマスの世界を満喫できる傑作サスペンス

1995年に亡くなった巨匠の最後の長編。上司の陰謀で失職した元陸軍少佐が大統領選挙の裏金の行方を探るサスペンス・ミステリーである。
ニカラグアで陸軍とCIAが仕掛けた陰謀に加担させられた上に上司の罠に掛けられて退職を余儀なくされたパーテインは田舎町で働いていたのだが、そこに現れたかつての上司から口封じされ、仕事も奪われてしまった。失職したパーテインだったが、友人からロスに住む大物政治資金調達係の女性・ミリセントの仕事を紹介された。その仕事とは、大統領選挙の裏金120万ドルが盗まれたので秘密裏に取り戻したいというものだった。パーテインは秘密の大金に関わった、胡散臭い連中を相手に絡まった騙し合いと欺瞞の網を解こうとするのだが、そこにパーテインを罠に掛けた上司たちが殺し屋を差し向けてきた…。
ニカラグアでの陰謀とロスでの裏金消失という2つの事件が錯綜する物語の中心に位置するパーテインが主役のハードボイルドであり、それぞれに個性的なキャラクター、互いに裏を読み合う駆け引き、キレのいい場面展開、ウィットに富んだ会話というハードボイルドの王道が楽しめる。ロス・トーマス作品にしては比較的楽に筋を追えるのも嬉しい。
ロス・トーマスのファンにとっては、遺作として必読。それ以外の人でもサスペンス、コンゲームのファンなら必ず満足できると、自信を持ってオススメする。

iisan
927253Y1

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