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忘れられた花園



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忘れられた花園の評価: 8.00/10点 レビュー 3件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(7pt)

ネルとはいったい誰だったのか


 1913年、イギリスからオーストラリア帰着した船内に取り残されていた少女。身元不明の少女はネルと名付けられ家族に恵まれ大切に育てられたが、21歳の誕生日に遂に自分の出生を知る事になる。希望に満ちた眼は孤独に塗られ、彼女は一人自分を知るための旅に出る・・・。
時は変わって2005年、ネルの孫娘のカサンドラはネルが残したコーンウォールのお屋敷の存在を告げられる。1975年、ネルは何を知り、何を以てその屋敷を購入したのか、孫娘に託した謎解きの鍵はネルとともに船内に残されていた一冊の御伽噺集に・・。

 第三回翻訳ミステリー大賞に恥じない濃密な物語でしたね。元が古い作品ではないし、翻訳も現代的な表現寄りで海外古典にありがちな読み難さは少ない。勿論西洋を舞台にしたお洒落な情景は損なわれてはいない。章立ては1900年から2005年の時代を細かく行き来し、各章で人物の視点も変わるので人物の年齢や関係性の把握には時間がかかってくる。流石に登場人物欄か相関図は欲しかった。


りーり
9EDFH0HC
No.1:
(8pt)

ケイトモートン氏、初期の小説です

ケイトモートン氏が書く小説はあるパターンがあり、今まで三冊読んだものとしては、「あー、このパターン」と気づいてちょっとがっかりしたのですが
そのがっかり感を跳ね飛ばすほど、重厚で意味深で?それでいて読みやすいミステリーでした。

毎回、読み進めていくうちに、たぶんこういうオチ?になるのでは?と思うのですが
全く違う(それももっとぶっ飛んだオチ)展開になってしまう・・・これがケイトモートン氏の持ち味ですよね。
上品で残酷。
この落差加減が読むものを飽きさせない、現代の上流小説家の中ではトップスリーではないでしょうか。


ももか
3UKDKR1P

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