「浅葱、もう少しで会える」『i』は冷酷に二人のゲームを進めていく。

藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。

「今から、俺たちの学年の生徒が一人、死ぬ。―自殺、するんだ」「誰が、自殺なんて」「それが―きちんと覚えてないんだ。

本書を読む前に、ぜひ、辻村深月の長編ミステリー『スロウハイツの神様』を手に取ってください。

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだーー あの事件から10年。

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。

地元を飛び出した娘と、残った娘。幼馴染みの二人の人生はもう交わることなどないと思っていた。

この道がずっと続けばいいと思うこともある。 ここから早く抜け出したいと思うこともある。

一世一代のたくらみを胸に秘める美人双子姉妹、クレーマー新婦に振り回されっぱなしのウェディングプランナー、大好きな叔母の結婚にフクザツな心境の男子小学生、誰にも言えない重大な秘密を抱えたまま当日を迎えてしまった新郎。

望むことは、罪ですか？　誰もが顔見知りの小さな町で盗みを繰り返す友達のお母さん、結婚をせっつく田舎体質にうんざりしている女の周囲で続くボヤ、出会い系サイトで知り合ったＤＶ男との逃避行──。

誰もが不安を抱えて歩き続ける、未来への“道”。子どもが感じる無力感、青春の生きにくさ、幼さゆえの不器用…。

塚原マチは本好きで気弱な中学一年生。ある日、図書館で本をめくっていると一枚の便せんが落ちた。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

僕たちは「その日」に向かって生きてきた―。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。

死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら…。病院でバイトをする大学生の「僕」。

葬儀店のひとり娘に産まれた森野、そして文房具店の息子である神田。同じ商店街で幼馴染みとしてふたりは育った。

隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった…。片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。

直木賞受賞、第一作 待望の書き下ろし長編 母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。

本当に死ぬ気なら、一年待ちませんか?人気絶頂のバイオリニスト、陰惨な事件の被害者家族、三十代のOL。

伝説の天才アニメ監督王子千晴が、9年ぶりに挑む『運命戦線リデルライト』。

死の床にある父親から、僕は三十五年前に別れた元恋人を捜すように頼まれた。手がかりは若かりし頃の彼女の画。

タカラジェンヌの母をもつ一瀬蘭花は自身の美貌に無自覚で、恋もまだ知らなかった。

「自衛隊員の皆さんに恋愛や結婚の経験談を語ってもらいたいんです」。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。

湖畔の村に彼女が帰ってきた。東京に出て芸能界で成功した由貴美。

出産を巡る女性の実状を描く社会派ミステリー 「子どもを、返してほしいんです」親子三人で穏やかに暮らす栗原家に、ある朝かかってきた一本の電話。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

クラスで上位の「リア充」女子グループに属する中学二年生の小林アン。

息子が小学六年の一年間「親父会」なる父親だけの集まりに参加することになった私。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。

深夜、夫が交通事故に遭った。病院に駆けつけた早苗と息子の力は、そこで彼が誰の運転する車に乗っていたかを知らされる……。

きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。

あなたの「過去」は、大丈夫? 美しい「思い出」として記憶された日々――。

直木賞作家の、痛いほど切ない青春の傷を描く小説。

あるホラー作家のもとに送られてきた手紙には、存在しない架空の歌手とラジオ番組のことが延々と綴られていたという。

この学校の花子さんは、音楽室から飛び降り自殺した少女の霊です。

小さな会計事務所で働く鶴峯裕は同い年の妻・志保と共働き、四歳の長女・莉枝未ともうすぐ二歳になる長男・琉大を保育園に預け、バタバタの日々を過ごしている。

亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。

もう一度だけ亡くなったあの人に会えるとしたら、あなたは何を伝えますか? 死者との再会を叶える使者「ツナグ」。

書下ろし短編収録! 辻村深月作品を生み出す裏側、教えます。

『鍵のない夢を見る』から10年、辻村深月が詐欺を描く。幸せが欲しくて嘘にすがりついてしまう人間の哀しみが、心に迫る3篇。

転校生の白石要は、少し不思議な青年だった。背は高いが、髪はボサボサでどこを見ているかよくわからない。

ある廃村に関する噂。 未解決事件の謎。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

成南電気工科大学機械制御研究部略称「機研」。

あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。

少年は、ひとりぼっちだった。名前はきよし。

人は、死んだらどうなるの?―いなくなって、それだけなの―。その会話から三年後、凰介の母は病死した。

櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。

さゆきは中学1年生。近所に住むいとこの真ちゃんが、小さい頃から大好きだった。

350年の時を刻む老舗デパート『三越』 楽しいときも、悲しいときも いつでも、むかえてくれる場所 物語の名手たちが奏でる6つのデパートアンソロジー 文庫オリジナル! 制服の採寸に訪れて感じたある予感。

お姉ちゃんは高校二年までしか生きなかった。

19年前の大阪の質屋殺し。迷宮入りしたこの事件に関係した少年と少女が歩んだ道は…。