「じつはフランス製じゃないんだ、フランス人形は」「そうなの?」ある春の日、八駒家に持ち込まれたプラスチックの箱の中身は「冬の室内」といった趣の舞台装置と、その右のほうで行儀よく椅子に腰かけている少女の人形。

一枚の絵が「もし贋物なら、見た瞬間、苦味を感じ、本物なら甘みをおぼえる」という天才美術コンサルタント・神永美有が、短大の美術講師・佐々木昭友と二人で鑑定にまつわる五つの難題に挑戦。

名画に秘められた真実と事件の謎を解き明かす名推理！ 作品の鑑定と修復のため、東京総合美術研究所に持ち込まれた 古い絵画のなかに、ゴッホの死の謎を解く手がかりが見つかったという。

物語の主人公・宇野辺叡古(うのべえーこ)は、東京帝国大学法科大学の教授である。

ロンドンのオークションでゴッホ作「医師ガシェの肖像」を日本人が競り落とした。落札価格は約百八十億円。

ミケランジェロの聖地で老女の心臓を止めたもの、 そして名画「最後の審判」に秘められた謎とは…!? イタリア・フィレンツェのシスティーナ礼拝堂でミケランジェロが描いた 大壁画の修復作業を担当する絵画修復士の御倉瞬介。

新米刑事の三田村豪気が配属されたのは、警視庁捜査二課美術犯罪捜査班。そこは、美術品犯罪に対応する警視庁唯一の部署。

榎本武揚が隕石から作ったという流星刀だが、刀身の成分を調べた結果、偽物と断定。

フィレンツェで絵画修復技術を学び、ミケランジェロの天井画の修復工事にも参加経験を持つ主人公・御倉瞬介が巻き込まれる、名画に関わる不可解な事件。

警視庁公安部の「アンタッチャブル」と、捜査一課の「落ちこぼれ」コンビが巨 大テロの脅威に挑む。

著名な書家が失踪。後援する大塔印刷では御曹司三郎に捜索を任せるが、工場でも厄介事が……。

銀座の花師・佐月恭壱のもう一つの顔は絵画修復師。

秋庭市のはずれもはずれ、ススキばかりがおいしげる斜面のど真ん中にたつ秋庭市立秋葉図書館、そこが文子の仕事場だ。

高級老人ホームに住む資産家女性が殺された。犯人は金を無心していた孫なのか。

文芸誌編集長・三村は、高岡真紀と名乗る女性から投稿原稿を受け取る。

盗まれた金の仏像をとり返して、駐日アメリカ大使の暗殺計画を阻止せよ、失踪した訪問販売員を捜してくれ。

第4回ミステリーズ! 新人賞受賞作の「夜の床屋」をはじめ、四季折々の「日常の謎」に予想外の結末が待ち受ける、新鋭による不可思議でチャーミングな連作短編集全7編。

熊本県A市の日野誠一郎は聖徳会日野病院の医師で、泌尿器科の部長をしている。

1975年、偉大なる総統の死の直後、愛すべき祖父は何者かに殺された。17歳。

芥川龍之介や直木三十五、川端康成などの協力を得、菊池寛が発行した「文藝春秋」創刊号はたちまち完売する。

結婚式場へ向かうエレベータ内で、指名手配犯を監視していたふたりの刑事。

終戦から間もない東京・神田神保町で、 ひとりの古書店主が死んだ―― 出版社とも図書館とも違う、 かれらにしかできない方法で書物を守る 古書店のひとびと。

大阪で相次いだ猟奇殺人。被害者はいずれも男性で、ホテルで血まみれになり死んでいた。

宮沢賢治は祖父の代から続く富裕な質屋に生まれた。

超合理的な性格の桜子准教授。ある朝、大学構内で田崎教授の死体が発見され、准教授たちに疑いの目が向けられる。

難事業に立ち向かった叩き上げの天才―― 老中・松平信綱は何故「知恵伊豆」と称されたか？ 明暦３年（1657）１月、江戸が燃え尽きた――。

地震、津波、火事、飢饉、豪雪、火山の噴火、河川の氾濫……。

舞い込んだ不思議な仕事。墓前での奇妙な花宴。

銀座の文壇バー『ミューズ』の常連客、サンゴ先生こと辻堂珊瑚朗。

リベンジポルノの相談が大学院生の綾子から村野ら支援課に持ち込まれた。

ビストロ・パ・マルへようこそ。

何も持っていなかったから、走り続けることができた。 誰もが心通わせられる世にどうしてもしたかった――。

バブル経済絶頂期、大学生の大江波流と鷹西仁は、政治家と小説家になる夢を語り合う親友同士。

フリーライターの真以が書斎がわりに使う、東京郊外の寂れたファミリーレストラン。

神戸の住宅街に住む古畑夫妻と娘の香が、生きたまま焼かれるという猟奇的殺人事件が起こった。

失業中の28歳青年の冴えない日常に押し入ってきた強盗。「大声をだすな」というその声はやけに甲高く、背が低くて…。

ちょっとヘルシンキへ行くので留守を頼む―。そんな置き手紙を残し、御手洗潔は日本を去った。

「北条家の旧領関東二百四十万石を差し上げよう」天正十八年、落ちゆく小田原城を眺めながら、関白・豊臣秀吉は徳川家康に囁いた。

東京と秋田で、トリカブトによる毒殺事件が発生。手口に一貫性がなく、同一犯か複数犯か絞れず捜査は難航していた。

福岡市内の高校に通う私は不思議な事件に遭遇する。

口八丁の若者・健哉は、「竹島」に関する江戸期和本を入手。

宮澤賢治は、親友の女学校教師・藤原嘉藤治から不思議な話を聞く。教え子の父親が、電信柱が歩くのを見たというのだ。

思い出は人を幸せにも不幸にもする――京都府警元刑事が始めた「思い出探偵社」をめぐる、切なくて懐かしいハートフルミステリ第二弾。

店舗を持たず、自分の鑑定眼だけを頼りに骨董を商う“旗師”宇佐見陶子。

犬の姿を借り、地上のホスピスに左遷…もとい派遣された死神のレオ。戦時中の悲恋。

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。

高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。

毎朝配達される幻灯新聞が食卓に話題を提供し、港にはエーテル推進機を備えた空中船が着水・停泊。

舞鶴でロシア人女性の遺体が発見された。時を同じくして抑留体験者の高津も姿を消す。

大分・湯布院温泉で見つかった他殺体。被害者は九州ヤクザの大物・相良陽一だった。

人は己の血にどこまで縛られるのか?高名な日本画家の家系に生まれながら、ペットの肖像画家に身をやつす時島一雅は、かつてない犬種の開発中というブリーダーの男に出資を申し出る。

民俗学者・蓮丈那智と助手の内藤三國は差出人不明のメールを受け取った。「鬼無里がなくなる……」と。

アポロンのように美しい少年、と噂される連続通り魔事件の容疑者。お笑い芸人志望の若者達の悲劇。

鷹央先生、 これまで本当に……。

おまえが死ぬのを見たい―男はそう言ってアレックスを監禁した。

「読者が犯人」というミステリー界最後の不可能トリックのアイディアを、二億円で買ってほしい―スランプ中の作家のもとに、香坂誠一なる人物から届いた謎の手紙。