「日本のバンクシー」と耳目を集めるグラフィティライター界の新鋭・ブラックロータス。

――恋愛感情がない。性欲がない。

人に迎合し、喜ばせることが生きがいの眉子。

うだるような真夏日、ひとりの女性が駅のホームに飛び込んだ。そこに、なぜか母親を名乗る二人の女性が現れる。

新人賞を獲ったばかりの作家の卵が殺された。若手刑事の高千穂は、作家兼業の名物刑事・毒島と捜査を開始する。

深夜のバー。小学校のクラス会三次会。

銀河ホテルの「手紙室」には、様々な事情を抱えたお客さんが訪れる。

誰も知らなかった湯川(ガリレオ)の秘密 南房総沖に、男の銃殺死体が浮かんだ。

40歳の三文ライター・猪名川健人は、婚活事業を営む「ドリーム・ハピネス・プランニング」の紹介記事を書く仕事を引き受ける。

数百年続く、凄惨なる呪いの戦い――。至高の恐怖と異形の謎に挑め。

「十六歳だった。あのひとに出会うまで十六年もかかってしまったという気持ちは、後悔に少し似ている―」。

世界遺産・藤湖のまわりを囲むようにそびえ立つ、静謐な佇まいの十燈荘。

ご近所さん、同級生、バイト仲間や同僚―。

テムズ川沿いの高級住宅地リヴァービュー・クロースで、金融業界のやり手がクロスボウの矢を喉に突き立てられて殺された。

31歳になった。遠距離恋愛中、年下の彼は何も言ってくれない。

数百年先に帰ってくるかもしれない。懐かしい、この浜辺に―ー。

「このクラスには『いじめ』がありました。

いま、もっとも注目されるミステリ作家による短編集。

アットホームが社風のメーカーに入社した美夏が配属された総務課には、美人、真んなか分け、中年女の3人の先輩OLが待ち構えていて…(「直立チューリップ」)。

とある家電メーカー総務部勤務の尚成は、同僚と二個体で新宿の量販店に来ています。

30歳の誕生日を挟んで、ふたつの大災難に見舞われた松村鳩子。婚約者に逃げられ、勤め先が破綻。

人の心は分かりませんが、 それは虫ですね――。

アニメのような三世代家族から独立して家庭を持った青年が、コロナ禍の間に立て続けに身内が亡くなった実家に久々に帰る「セメタリー」、過労によるうつ病で医師の仕事をやめて離婚した兄から、その身を案じながら亡くなった母の一周忌を前に再婚の知らせが届

北海道のある町で運命的に出会った中学生「ニコ」と「弥子」。

9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か? 大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。

「姦通」していた男女が熊に殺された—。

「神」とまで呼ばれた天才少女はなぜ、自身の手がける舞台の上演中に死んだのか？ 女子生徒だけの演劇学校に入学した結城さやかは、劇作家を目指している。

誰もが名も無き日常を、諦めと期待の中で生きている―ともしびスーパーマーケット鳥居前店の買い物客も従業員も、彼らの帰宅を待つ家族も、遠くから想う恋人も。

『曾根崎心中』『国性爺合戦』など、 数多の名作を生んだ日本史上最高のストーリーテラー・近松門左衛門 創作に生涯を賭した感動の物語。

日向由衣は裁判官に任官して三年目。念願がかなって志波地方裁判所の刑事部に配属された。

心と体に優しいあなたのための一皿――素敵な1日になりますように。

誰にでも青春があった。被害者にも犯人にも、そして刑事にもー。

「浮かびゆく男」 冒頭を飾るのは、リチャード・マシスンの名作「縮みゆく男」、そしてバックマン名義の自作「痩せゆく男」を想起させる好作品。

フリージャーナリストとしての活躍の道が拓けずくすぶっていた寿美佳(すみか)は、摂氏六十度を軽く超える砂漠の地で、鉱石を運ぶトラックに乗っていた。

誰も知らないあなたの過去が、もし、小説で暴かれていたらーー。

こうなることを知っていたら、わたしは探偵をやめていただろうか。

事務系OLの青葉は、仕事で出会った男、朔郎と結婚した。新居は彼の赴任先の札幌の築十五年3LDKのマンション。

母親が自分に寄せる夢を体に溜め込み肥満化した節子。他人の秘め事を言い当てられるがゆえに高慢で孤独な絵理香。

チクワの穴を通して人の姿を見ると、その人物の死に様が見える――。

「見守り屋、やってみない?」 五年付き合った彼氏から突然の婚約破棄を告げられ、恋人と住処をなくした派遣社員の水沢恵麻。

小さなまちで、男の目を引くからだを持て余しつつ大人になった地味な性格のアカリ。

カメラマンの新夏は啓久と交際5年。

耳の中に棲む私の最初の友だちは 涙を音符にして、とても親密な演奏をしてくれるのです。

主人公・美琴は、シングルマザーのお母さんとおばあちゃんと暮らしている中学1年生。

四十三歳の宇津井茂美はいまだに男性経験がない。自分と似た境遇の伯母が入院してしまい、独り身の行く末を案じていた。

愛する人との内縁関係を貫いた曾祖母、族のヘツドの子どもを16歳で産んだ祖母、理想の家庭像に邁進しすぎる母という、強烈な女系家族に育つ女子高生の若菜は、自分のキャラのなさに悩んでいた。

B(ブス)でW(わきが)の内海恵理伊は、幼い頃から華やかな名前と地味な容姿とのギャップに悩み、自信が持てずにいた。

平凡な街の地下鉄駅構内で通り魔事件が発生。事件はさまざまな人々に影響を及ぼす―。

この子の未来を応援しよう、と決めた子がわたしたちにはいた。オリンピック代表の彼女に期待し、夢を託したが―(第一話)。

「夫としてはたぶんもう好きじゃないんだよね」。

女優はなぜ死んだのか。事故か、自殺か、それともーー。

20世紀初頭。華やかな時代の片隅で生きる売れないオペラ歌手と貧しいお針子―― ある事件が女たちの運命を狂わせる。

老舗・桜山ホテルで、憧れのアフタヌーンティーチームで働く涼音。

アイドル事務所のユニバースに所属するデビュー前の青年、通称「リトル」。