50歳を過ぎても、敗者復活の大逆転! 麻里、51歳。長い介護の末母親を見送った。

四国遍路を終えた帰路、冬の海に消えた父。企業戦士として家庭人として恵まれた人生、のはずだったが…。

新聞社の永岡は、妻の櫛がヒマラヤの国パスキムの破壊された仏像の一部と気づく。

中堅保険会社に勤める5人のOL。条件のよい結婚に策略を巡らす美人のリサ。

異動先の編集部で、偶然目にした未発表の原稿『聖域』。なぜ途中で終わっているのか。

太平洋に浮かぶ美しい島ミクロ・タタに、泉の守り神である愛くるしい両生類が棲んでいる。

大手ゼネコン勤務の加茂川一正は、インドネシアの小島で海底に聳え立つ仏塔を発見する。

生きてきた人生の深みを彫刻として封じ込める。それが本場イタリアで学んだ肖像彫刻の原点――。

平凡な郊外の町に、災いは舞い降りた。熱に浮かされ、痙攣を起こしながら倒れる住民が続出、日本脳炎と診断された。

以前から美都子が夫婦ぐるみで付き合ってきた、憧れの存在である友人・清花。

信者が三十人いれば、食っていける。

レーザーディスクのように輝く絹織物―。

サラダ工場のパートタイマー、野菜生産者、学校給食の栄養士は何を見たのか? 会社の不祥事で故郷に逃げ帰ってきた元広告塔・栄実、 どん詰まりの地元農業に反旗を翻した野菜生産者・剛、 玉の輿結婚にやぶれ栄養士の仕事に情熱を傾ける聖子。

豪農の鈴木はネパール女性と結婚し全財産を失う。失踪した妻を探し神の山へ。

フリージャーナリストとしての活躍の道が拓けずくすぶっていた寿美佳(すみか)は、摂氏六十度を軽く超える砂漠の地で、鉱石を運ぶトラックに乗っていた。

社運を賭け、巨大ビジネスとなる高純度人工水晶開発に取り組む藤岡は、インドのある町から産出された高品質の種水晶を求め現地に向かう。

法曹の道を目指してロースクールに通う、久我清義(くがきよよし)と織本美鈴(おりもとみれい)。

夭逝した明治の日本画家・河野珠枝の「朱鷺飛来図」。

実家の農家を飛び出した女性 リタイヤした元企業戦士 夫に先立たれた介護士―― それぞれ秘めた思いを抱いて トラブル連発のロングドライブへ

甘く切ない恋の至福のときは短くて、頂点を極めたあとには、ただ、執着と妄想に満ちた永い時間が続くだけ…。

彼の抱えた悲しみが、今、私の皮膚に伝わり、体の奥深くに染み込んできた―。

あの美人探偵・上水流涼子が帰ってきた!頭脳明晰・貴山を助手に、今回も知略と美貌を武器に、難事件をズバッと解決!

愛なのか、狂気なのか―。女性エッセイストが絶賛したことを機に、一躍脚光を浴びた知られざる天才画家。

謎の死を遂げたパンチェンラマ十世が、突然蘇った。卑しい男の魂が転生してしまったのか、この活仏は意地汚くて女好き。

目を上げると鏡の中の見知らぬ女が、自分をみつめている―。美容整形で、彫刻的美貌を手に入れた麗子。

ノンキャリ公務員の真央子、買い物依存症の祝子、不倫の恋に悩むOLありさの三人組は、バカンス先のバヤン・リゾートで、テオマバル国の内乱に巻き込まれる。

さえないライター稼業の真一が射止めたのは、容姿端麗、頭脳明晰、3歳年上のスーパーエリート梨香子。

十年前、洋食屋を営んでいた父親が通り魔に殺されて以来、母親も失踪、それぞれ別の親戚に引き取られ、不遇をかこつ日々を送っていた小林姉妹。

家族だけを最優先に生きてきた主婦・妙子。五十歳になった今は、愛犬・ゴールデンレトリバーのポポが頼りだ。

一人の武士の遺骸が河岸で見つかった。男は村塾の教師・梶与五郎。

温泉もない、名所があるわけでもない、嫁のきてもない。観光客の途絶えた過疎の町、駒木野。

市の福祉事務所に勤めるケースワーカーの仕事はひと筋縄ではいかない。

脳に障害をもつ由希が奏でる超人的チェロの調べ。指導を頼まれ、施設を訪れた東野はその才能に圧倒される。

こんなはずではなかった。なぜ、こんなふうになってしまったのか。

ロイヤルダイヤモンドの広告塔としてコンサートを行う美貌のヴァイオリニスト・神野瑞恵。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

いつになったら、私は自由になれるのだろう。恋愛小説の最高傑作。

メキシコで麻薬密売組織の抗争があり、組織を牛耳るカサソラ四兄弟のうち三人は殺された。

おまえのために死んでもいい。危険な目に逢い続ける男が最後に見たものは。

森島巧は公立小学校で音楽の臨時講師として働く23歳だ。

商社現地社員の美貴は、ギリシャで口にした蜂蜜にビジネスチャンスを見出し、通訳の綾子や偶然知り合った壁画修復士の吉園とともに産地の村を目指す。

十数年の不倫関係を続けるヴァイオリニストの亜紀と建築家の聡史。

戦後犯罪史に残る凶悪犯に降された死刑判決。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

亡き画家は、夫である以前に彼女にとっての神なのかもしれない。

テレビ制作会社に勤務する小野は、無名のヴィオラ奏者・柳原園子の過酷な半生を知り、番組を制作する。

われわれは、日本に宣戦布告する!!そもそも「特A級市民」というエリート中のエリートだった私が、なぜ政府より、理不尽な転居命令を受け続けなければならないんだ!もうこうなったら…。

猪狩雅志は高齢ドライバー事故のニュースに目を向けた。７８歳といえば親父と同じ歳だ。

赤澤奈美は四十七歳、美容皮膚科医。 夫と別れ、一人息子を育て、老母の面倒をみながら、仕事一筋に生きてきた。

“究極のハイクラス・リゾート東地中海の真珠キプロス島”女性誌の編集部員響子の海外取材は、このキャッチコピーのようにいくはずだった。

「腕を一本、芋の根元に埋めてくれ」大教団幹部の伯父から託された奇妙な遺言。謎の答えは遠い異国の大自然に埋もれていた。

学生時代の恋人が自殺する瞬間迄弾いていたバッハのカノン。

母親は出稼ぎから帰ってきて自殺した。

生き過ぎた――この言葉を残して日本洋画界の大御所は自殺した。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

男たちの身勝手さを、一行で打ち砕く桐野文学の極北! 夫公認のもと、元恋人と自由な時間を過ごす妻を描いた表題作「もっと悪い妻」など、計六作の短編を収録。