大学病院で激務に耐えている平良祐介は、医局の最高権力者・赤石教授に、三人の研修医の指導を指示される。

1945年7月、ナチス・ドイツの敗戦で米ソ英仏の4カ国統治下におかれたベルリン。

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。

愛したはずの夫は、まったくの別人であった。 「マチネの終わりに」から2年。

「小国ナスミ、享年43。」宿り、去って、やがてまたやって来る―感動と祝福の物語。

恋のライバルは草でした(マジ)。洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。

ちぎれそうな身体だって、おれの走りをするんだ。

ろくに高校に行かず、かといって夢中になれるものもなく日々をやり過ごしていた大田のもとに、ある日先輩から一本の電話が入った。

僕は捨て子だ。その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれない。

世紀の奇書『熱帯』に惹かれ、秘密を解き明かさんと集まった“学団”によるソウダイなる追跡劇。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

佐和子の家族はちょっとヘン。父を辞めると宣言した父、家出中なのに料理を届けに来る母、元天才児の兄。

「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の〈私〉は驚愕する。

高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律に魅せられた外村は、念願の調律師として働き始める。

思い描いていた未来をあきらめて赴任した高校で、驚いたことに“私”は文芸部の顧問になった。

僕たちは双子で、僕たちは不運で、 だけど僕たちは、手強い 双子の兄弟が織りなす、「闘いと再生」の物語 常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。

仕事も人間関係もうまくいかず、毎日辛くて息が詰りそう。２３歳の千鶴は、会社を辞めて死ぬつもりだった。

本屋大賞ノミネート作家、瀬尾まいこのデビュー直後から3年半の日常をつづるほのぼのエッセイ。

「ごめんください。どなたですか?戸村飯店の兄弟、ヘイスケとコウスケです。

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。

7年前、25歳で死んでしまった一樹。

「永原智です。はじめまして」。

結婚を控えたさくらの前に、兄を名乗る青年が突然現れた。どう見ても一回りは年下の彼は、さくらのことをよく知っている。

藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。

5つの感動がここに。連作医療ミステリ! 諏訪野良太(すわのりょうた)は、純正会医科大学附属病院の研修医。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

中学校教師として多忙な生活を送っていた著者。

「明日が怖いものではなく楽しみになったのは、あの日からだよ」 今でもふと思う。あの数年はなんだったのだろうかと。

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだーー あの事件から10年。

「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。一人息子の克巳もあきれるほどだ。

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。

1944年6月6日、ノルマンディーが僕らの初陣だった。

広島から神奈川の病院に実習に来た研修医の碓氷は、脳腫瘍を患う女性ユカリと出会う。

横浜で、ミッション系のお嬢様学校に通う、野々原茜(のの)と牧田はな。

パリ、NY、東京。世界のどこかに、あなたが出会うべき絵がきっとある。

ゴッホもこんなふうにパンをかじりながら、サン=レミからパリへと戻ったのかもしれない。

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

埼玉県天木山山中で発見された白骨死体。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。

一級建築士の青瀬は、信濃追分へ車を走らせていた。望まれて設計した新築の家。

深夜、夫が交通事故に遭った。病院に駆けつけた早苗と息子の力は、そこで彼が誰の運転する車に乗っていたかを知らされる……。

誰もが口を揃えて「人格者」だと言う、仙台市の福祉保険事務所課長・三雲忠勝が、身体を拘束された餓死死体で発見された。

中学校にはいろいろな生徒がいる。

天才ギタリストの蒔野(38)と通信社記者の洋子(40)。

「できることが目的じゃないよ。

僕たちは「その日」に向かって生きてきた―。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。

両親の離婚以降、月に一度祖父と会うようになった彗子。母の再婚を機に会うことをやめる二人だったが……。

あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。

その愛は、あまりにも切ない。 正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。

激化する独ソ戦のさなか、赤軍の女性狙撃兵セラフィマが目にした真の敵とは──デビュー作で本屋大賞受賞のベストセラーを文庫化

ちょっぴりつらい今日の向こうは、光と音があふれてる。

元ＯＬが営業の仕事で鍛えた話術を活かし、ルイーズ吉田という名前の占い師に転身。