かつて『奇想天外』という雑誌があった。

上官の命令に服従する兵士、戦地で負傷した帰還兵、侵入者に拷問を加える憲兵、爬虫人のサーカスに夢中になる少年……。

昭和初期を舞台に、双子の兄弟を襲う恐怖と悲劇とは……。

「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。

国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。

おかしいのはこの家か、わたしか―夫の転勤に伴う東京生活に馴染めずにいた果歩は、幼馴染の平岩と再会する。

切り裂き魔(ジャック)に吸血鬼(ドラキュラ)、名探偵(ホームズ) いずれ劣らぬ曲者たちが旧き神々(クトゥルー)に対峙する―― 十月の終わりの万聖節前夜に、そのゲームは行われる。

ホラー&ミステリ界アンダーグラウンドの帝王が、6年ぶりに復活! 戦時下の帝都。

訳アリの遺品と「不幸」をコレクションするオギーの依頼を受けた俺は、我が子の首を切断した母親の元に赴く。

盲目の美女ロザリンドとのロマンスを描いた表題作他、全十編の最新小説集。

ホラー小説マニアとしても名高い三津田信三が、「本当にぞっとした話」を厳選。

父の遺した不動産で夜になると聞こえる「痛い、痛い」という謎の声。

Ｘ県山間の町。そこには虻狗隧道（あぶくずいどう）と呼ばれる謎の洞窟があり、〈モグラ〉と称される住民が住んでいた。

二十五年前に姿を消した、百発百中の予言者「ヒミコのオッサン」。

日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作、待望の文庫化！ 岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。

突如、現れた地獄の“鬼”により、地上は瞬く間に阿鼻叫喚の地獄と化した。

突如あふれるように現れた殺戮“鬼”たち。なんの理由も理解も与えられず、ただ嬲られ殺されるのを待つしかない人間たち。

全篇新作書き下ろし! ! 待望の復活第二弾! いざ、〈本〉を巡るワンダーランドへ―― 平山夢明、真藤順丈、三上 延、坂木 司、澤村伊智、大崎 梢、斜線堂有紀、柴田勝家…… 超ベテランから期待の新鋭まで、短編の名手15人が競演! お待たせいたしました。

奇妙な文様が刻まれている魔偶――土偶の骨董――は、所有する者に福と禍をもたらすという……。

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。

曰くのある家や部屋を一軒に纏めて建て直し、そこで暮らすとどうなるか――。

狂女として蔵の中に閉じ込められているはずの大地主の子どもが、包丁片手に小学校へとやってきた。

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。

その物語は、人を殺す――。

助産院に勤める紗英は、不妊と夫の浮気に悩んでいた。彼女の唯一の拠り所は、子供の頃から最も近しい存在の奈津子だった。

老舗画廊勤務の中田由紀、三十二歳。穏やかで上品な彼女が、一人旅から帰ってきた途端に豹変した。

一九九五年三月二十日、丸の内で起こった無差別乱射事件。

“シュール”かつ“泥沼”のような状況を乾いた“ユーモア”とともにお届けする、異才の作家・平山夢明“最悪劇場”全四話。

凄絶な死の瞬間、破裂する電球、捻曲がる銀食器…。“顕現”と名付けたそれを蒐集するため、男は女たちを惨殺し続ける。

“あれ”が来たら、絶対に答えたり、入れたりしてはいかん―。幸せな新婚生活を送る田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。

医師の父、美しい母、高貴なまでの美貌を振りまく双子・梨花と結花。

戦後犯罪史に残る凶悪犯に降された死刑判決。

マンションで孤独死体となって発見された女性の名は、鈴木陽子。刑事の綾乃は彼女の足跡を追うほどにその壮絶な半生を知る。

上水流涼子は弁護士資格を剥奪された後、頭脳明晰な貴山を助手に探偵エージェンシーを運営。

平穏だった家族が少年事件によって崩れていくさまを描く心理サスペンス。

大切な人を殺された者は言う。「犯罪者に復讐してやりたい」と。

都内で起こった幽霊騒動。

内見したマンションはおしゃれな街のおしゃれな造り、環境も間取りも条件も申し分ない。

鬱屈した日々を送る大学生、筧井雅也(かけいまさや)に届いた一通の手紙。

冬はどこまでも白い雪が降り積もり、重い灰白色の雲に覆われる町に暮らす高校生の小柚子と弥子。

移民局職員が殺された。

少女は天使か怪物か――!? 現役の拝み屋が語る、恐怖の実体験。

十七歳の洋子は佐久間という工員の青年と恋に落ちる。だが仲間二名が殺害される事件が起き、犯人と疑われた彼は姿を消す。

「あなたが流した涙以上に、その男に血を流させてあげる」女性6人のチームが女の敵を胸のすくやり口で罠にハメて破滅に追い込む痛快復讐劇。

社会派ミステリー作家が放つ問題作 “ポリティカル・コレクトネス”をコンセプトにした警察小説の依頼を受けた、新人作家・ハマナコがたどり着く境地とは……!? 表題作「政治的に正しい警察小説」ほか、偶然通りかかったカレーショップで、生き別れた母の思い出の味に再

「売られた喧嘩は買う。わしの流儀や」建設コンサルタントの二宮は、議員秘書からヤクザ絡みの依頼を請け負った。

平凡な家庭で育った小学生の圭輔は、ある不幸な事故をきっかけに、遠縁で同学年の達也と暮らすことに。

帝政ロシア崩壊直後の、ウクライナ地方、ミハイロフカ。

大阪府警の堀内は恐喝がバレて依願退職。民 間に拾われるが、暴力団と揉めて刺され、左 脚に障害が残る。

作家の元に集まった五つの幽霊屋敷話。

碆霊様を祀る、海と断崖に閉ざされた強羅地方の村々。

自殺する間際にメッセージを録音して残す人がいる。

我が家を地獄につきおとしたのは、母でした――娘の口から明らかになっていく、母の異常犯罪とは。

母が誘拐され殺された。遺体は大聖堂のパイプオルガンの演奏台にくくりつけられ、脇にはインクのバケツ。

元寇の時代、すべてを操る美しき巫女がいた。傑作ダークファンタジー。

全身に“顔”が発症する奇病“人瘤病”が蔓延した日本。