一人娘・真由が誘拐されて一か月、役場の仕事に復帰した白石千賀は、入札業者の不審な電話に衝撃を受ける(「談合」)。

物忘れのひどくなってきた老人が、嫁から預かった金を紛失。だがこのことで、老人は同居している彼女の気持ちに触れる―表題作。

著者を短編ミステリーの名手として知らしめた大ヒット作『傍聞き』。

必要な人材を育てる前に、不要な人材をはじきだすための篩。それが、警察学校だ。

川崎で起きた殺人事件の現場に遺されたDNAが指し示すのは、十八年前に代官山で起きたカフェ店員殺人事件の“冤罪”の可能性……。

世田谷署の刑事・樋口彰は、争い事が嫌いで、誰かとぶつならないように一歩いているところがある。

娘の不可解な行動に悩む女性刑事が、我が子の意図に心動かされる「傍聞き」。元受刑者の揺れる気持ちが切ない「迷い箱」。

悲哀にみちた人間ドラマ。温かな余韻が残るラスト。

希望に燃え、警察学校初任科第九十八期短期過程に入校した生徒たち。

「謝ってほしいんです。あのときの県警本部長に。

コンビニの店員が男にナイフを突きつけられるなか、電話の音が響いた。

急行する捜査車両、轟く銃声。過去の事件が次々と連鎖し、驚愕のクライマックスへ!比類なき疾走感で描く緊迫の40時間。

ドラッグストアでアルバイトをする新井智久は、斜向かいの喫茶店で働く七波杏子と交際中。

資産家の娘・早百合に意中の相手がいるのか。

なぜ父は幼い自分を捨てて失踪し、死んでしまったのか―。

十月下旬の北海道で、ほぼ同時期に三つの死体が発見された。函館で転落死体、釧路で溺死体、小樽で焼死体。

窃盗の常習犯・保原尚道は、殺人容疑で逮捕されて片平成之の取り調べを受けている。

2058年4月、上海大学で20世紀の探偵小説を研究していたユアン・チンルウは、国家科学技術局から呼び出される。

T県警が誇る「風間教場」は、キャリアの浅い刑事が突然送り込まれる育成システム。

俺は5階建ての雑居ビル「バベル九朔」の管理人をしながら作家を目指している。

「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。

蒲田の老夫婦刺殺事件の容疑者の中に時効事件の重要参考人・松倉の名前を見つけた最上検事は、今度こそ法の裁きを受けさせるべく松倉を追い込んでいく。

リベンジポルノの相談が大学院生の綾子から村野ら支援課に持ち込まれた。

その行為に「救い」が？　心を揺さぶる六篇の極上ドラマ。

女性レスキュー隊員の志賀野が休暇中に火事を発見(「反省室」)。他、短篇の名手が贈る、和佐見消防署消防官たちの9つの物語。

陽気なギャング一味の天才スリ久遠は、ひょんなことからハイエナ記者火尻を暴漢から救うが、その正体に気づかれてしまう。

完全黙秘の容疑者。その背景には何が? 後山の指令で、長く完全黙秘を続ける男を取り調べることになった大友。

大学生の望月良夫は愛車のデミオ運転中に、 偶然会った女優の翠を目的地へ送り届けることに。 だが翌日、翠は事故死する。

風が吹き荒さぶ中、闇を裂いてトラックがやってきた。運転する商人は葡萄酒を運んでいると主張する。

ラジオパーソナリティの恭太郎は、素敵な声と冴えない容姿の持ち主。

少年が抱える切ない空想、曼珠沙華が語る夫の過去。老夫婦に届いた 絵葉書の謎、少女が見る奇妙なサソリの夢。

内容（「BOOK」データベースより） 経営していた会社も家族も失った家具職人の東口。

17歳の少女が自ら警察に保護を求めてきた。その背景を探る刑事に鑑識から報告が入る。

昏睡状態の娘を持つ東池袋署の刑事・夏目信人。独自のまなざしで手がかりを見つめ、数々の事件を鮮やかに解いていく。

3年前に警察を辞め、家族も離れて暮らす真志に、娘を誘拐したと匿名電話がある。

鏡ばかりの部屋で発見されたエリート医師の遺体。自殺とされたその死を、検事・志藤は他殺と疑う。

一度罪を犯したら、人はやり直すことはできないのだろうかーー。罪とは何か、償いとは何かを問いかける究極の長編ミステリー。

天才的頭脳と、絶望的な孤独。授けられたのは、それだけだった。

「タイムカプセルの手紙、いっしょに取り替えない?」。中二の逸夫が同級生から頼まれたこと。

1年前に離婚した大槇辰男は、息子・俊也との面会の帰り、かつて故郷のO村に住んでいた曾木美禰子を駅で見かける。

ナオミとカナコの祈りにも似た決断に、やがて読者も二人の“共犯者”になる。望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美。

豪奢な一軒家で、執拗に切りつけられた惨殺体が見つかった。

―過去に重大犯罪を犯した人間が、会社の同僚だとわかったら?― ミステリ界の若手旗手である薬丸岳が、児童連続殺傷事件に着想を得て、凶悪少年犯罪の「その後」を描いた傑作長編! ジャーナリストを志して夢破れ、製作所に住み込みで働くことになった益田純一。

殺人犯の弁護を任された新米弁護士。

バブル経済絶頂期、大学生の大江波流と鷹西仁は、政治家と小説家になる夢を語り合う親友同士。

2003年に作家デビュー後、発表した短編小説は120編超。 その中から、著者厳選の5編を収録。

畠山警視は実技を伴うスカイマーシャルの訓練中、壁に直面する。彼女は共に難事件を乗り越えた竜崎に助言を求めた(「訓練」)。

第12回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作。元副総理の孫が誘拐された。

女優の弓香の元に、かつての同級生・理穂から届いた故郷での同窓会の誘い。

神奈川県警が劇場型捜査を展開した「バッドマン事件」から半年。 巻島史彦警視は、誘拐事件の捜査を任された。

「被害者女児死亡」――世紀の大誤報を打ち、飛ばされた3人の記者。その七年後、児童連続誘拐事件が発生。

柴崎令司警部は、今回も綾瀬署を離れることができなかった。その一方で、同世代のキャリア・坂元真紀が署長に着任。

独り暮らしの初老男性が絞殺死体で発見された。捜査線上に浮上したのは家事代行業の地味な女性。

恩師と向き合う悪徳弁護士・御子柴礼司。「贖罪」の意味を改めて問う、感涙のリーガル・サスペンス。

服役中の男の告白――墨田区の不動産業者の強盗殺人事件は、意外なところから容疑者が浮かび上がった。