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なおひろ さんのレビュー一覧

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レビュー数199

全199件 141~160 8/10ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.59:
(7pt)

夜の床屋の感想

まさかこんなオチとは、確かに思いもよらない結末。順次発表した短編を纏める時に、後から考えたのでしょうか?解説にも有りますが、読み終わった後に茫然としましたね。ストレートなミステリーでは無いので、幅広く受け入れられる方なら是非おススメします。
夜の床屋 (創元推理文庫)
沢村浩輔夜の床屋 についてのレビュー
No.58:
(7pt)

撃てない警官の感想

著者の作品は初めて読みましたが、今作は爽快感が無く、もやもやする読後感でした。1話づつ見れば悪く無いので、特に最終話のせいなんでしょうけど。署内の人間関係、家庭内の描写ともに、なんか厚みを感じず薄い印象を受けましたね。横山秀夫作品を連想させるが、切れ味は雲泥の差がある。ただ、主人公の設定が、役職、性格共に変わっていて、そこには工夫を感じました。
撃てない警官 (新潮文庫)
安東能明撃てない警官 についてのレビュー
No.57:
(7pt)

月と蟹の感想

子供たちの背景の重さにうんざりし、前半はなかなか読み進めず。この作者は、いつもストーリーを簡単に展開させる為に、安易に子供を辛い目に遭わせると言うイメージが有り、好きではない。しかしながら今作は、途中から先が気になり、手が止まらなくなりました。
どうしても上手く行かない理不尽は、どこにでも誰にでも常に有る事。大人も大変だけど、子供もやっぱり大変。三人とも幸せになって欲しい、とすっかり感情移入してしまいました。
月と蟹
道尾秀介月と蟹 についてのレビュー
No.56: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

紫苑の絆の感想

国内から旧ソ連まで、とにかく寒い所でずっと戦っている冒険小説です。主人公も敵側も、ジャック・バウワー並みのタフさで、ぼこぼこにされても、次のシーンでは平気で駆け回っています。
不満の多い作品でしたが、まず、単純に長すぎる。半分程度の分量で、もっと緊張感を保って欲しかった。また、主人公の行動やそのモチベーション、周りの人たちのキャラ設定等が理解不能。登場人物が多過ぎて、伏線回収も、したのかしてないのか、それともそもそも伏線では無かったのか?と混乱しました。
力作には間違い無いし、作者の真面目で誠実な人柄を感じる様な作品です。「長大雪中冒険小説」をご希望の方にはおススメします。
紫苑の絆〈上〉 (幻冬舎文庫)
谷甲州紫苑の絆 についてのレビュー
No.55:
(7pt)

ようこそ、わが家への感想

家庭ではストーカーの怖さ、仕事では銀行からの出向の難しさ、二つの困難と闘う主人公を描いた作品。
家庭面では、子供たちがとても素直で、仲の良い幸せそうな家族なのは微笑ましい。息子が頼りになるのも好印象な設定。
仕事面ではもっとストレスを感じる状況で、銀行員にはエリート意識が、中小企業側には銀行に対するコンプレックスがあり、お互いに上手く行かない。作者の他の作品でも同様なのですが、実際こうなのかも知れませんね。
全体的には、若干まとまりに欠ける感じもしますが、気軽に読み易いエンターテイメントだと思います。
ようこそ、わが家へ (小学館文庫)
池井戸潤ようこそ、わが家へ についてのレビュー
No.54:
(7pt)

占星術殺人事件の感想

改訂完全版を購入し、25年振りの再読です。本格ミステリー、島田作品共にあまり読んでいなかった頃でしたから、メイントリックの衝撃は、今でもずっと記憶に残っております。しかし残念ですが、再読の感想を正直に言えばあまり面白く感じませんでしたね。作中文の多さや石岡君の寄り道を含め、少々長すぎるのかな?
とは言え、御手洗も石岡君も若者だった時代、読んでいた自分も若者だった。懐かしさに浸ったから、まあ良いか。
占星術殺人事件 改訂完全版 (講談社文庫)
島田荘司占星術殺人事件 についてのレビュー
No.53: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

その女アレックスの感想

最初から最後まで凄惨で、胸の悪くなる話。なのに、第三部で明らかになる「なぜ?」を知りたくて、途中からは止まらなくなりました。確かに、次々と裏切られる展開に意外性はあります。また、救いの無い哀しい物語で有りながら、ラストの数ページで若干心が軽くなる思いがしたのも良かった。何れにしても、アレックスにどの位感情移入出来るかで評価は全然違うんでしょうね。
翻訳文が読み易いのはかなり好印象ですし、工夫された秀作だと思いますが、楽しさや爽快感を求める方には向いて無いですよ。軽くは読み飛ばせない、面白いとは言いづらい重い作品でございました。
その女アレックス (文春文庫)
ピエール・ルメートルその女アレックス についてのレビュー
No.52:
(7pt)

オー! ファーザーの感想

父親が四人いる、と言う不思議な設定。伊坂作品にしては、比較的ダークな面が薄く読み易いかも。終盤の展開は個人的には意外でしたが、結構面白かったです。伏線回収もまずまず納得出来、深く考えず素直に楽しめば良いかと。
オー!ファーザー
伊坂幸太郎オー! ファーザー についてのレビュー
No.51:
(7pt)

グレイヴディッガーの感想

何が起こっているのか序盤では良く分からない。事件の背景が徐々に明らかにされると、ホントによく考えてあるな、と感心しました。スピード感のある一夜のサスペンスであり、ドラマの「24」の影響も有るかも知れませんね。登場人物にも好感が持て、読後感もまずまず良かった。リアリティは無いですが、おススメのエンタテインメント、面白かった。
グレイヴディッガー (角川文庫)
高野和明グレイヴディッガー についてのレビュー
No.50:
(7pt)

獄門島の感想

横溝作品を読むのは2冊目。随分前に映画を観ているのですが、やはり犯人が分かっていると面白さは半減かも。読み易かったが、色々と救いが無くて読後感は良く無かったです。悲劇過ぎて喜劇。ただ、映画はもう一度観たくなりましたね。
獄門島 (角川文庫―金田一耕助ファイル)
横溝正史獄門島 についてのレビュー
No.49:
(7pt)

人喰いの時代の感想

昭和初期の小樽を舞台に、探偵コンビが活躍する短編集です。と思って読んでいたんですが、最終章で一気に印象が変わりました。帯で随分煽っているので、何か有るんだろうとは思いましたが、この展開は想像外でしたね。ラストは好き嫌いで言えば、あまり好きな方向では無い。各短編共それなりに良かったので、素直にそのままの方が面白かった気がしますけど、作者も初ミステリで気合入ってたんでしょうな。いずれにしても、全編を通して時代の暗い雰囲気に圧倒されました。
人喰いの時代 (ハルキ文庫)
山田正紀人喰いの時代 についてのレビュー
No.48:
(7pt)

世界の終わり、あるいは始まりの感想

あまり読んだ事が無い様な、変わった構成の作品。子供が被害者の話は嫌いなのですが、今作では更に犯人も?と言う展開。かなり衝撃を受けてしまい、最後まで一気に読みましたが、ラストは納得行かない感じ。実験的な意欲作ですが、評価は分かれそうですね。個人的には、好きではないが評価するべき物、といった感想です。
世界の終わり、あるいは始まり (角川文庫)
歌野晶午世界の終わり、あるいは始まり についてのレビュー
No.47:
(7pt)

片眼の猿 One-eyed monkeysの感想

読者をだます事に主眼を置いた作品。最後まで読むと、とにかく色々ビックリする事になります。スラスラ読み易く、途中までカラスの親指と何となく似た印象を持っていましたが、残念ながらレベルが違いました。まあ、そんなに悪くは無いんですが。
片眼の猿―One-eyed monkeys (新潮文庫 み 40-2)
道尾秀介片眼の猿 One-eyed monkeys についてのレビュー
No.46:
(7pt)

チョコレートゲームの感想

ただただ哀しい話でしたね。昔読んだ事は有りましたが、前過ぎて初読と同じ様なもんでした。省吾と同い年の子供がいる身となってしまいましたので、読後の印象は辛かったです。
良く出来ていると思いますが、面白いとは言いづらい作品でした。
チョコレートゲーム 新装版 (講談社文庫)
岡嶋二人チョコレートゲーム についてのレビュー
No.45: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

GOTH リストカット事件の感想

非常に有名な作品ですが、何となくずっと積んであったので今回手に取ってみました。
最初は、こういう世界観を楽しむ趣味は無い。ただ不愉快なだけ。と、思っていたのですが、後書きを読んで印象が変わりました。なるほど、ファンタジーと割り切ればそんなに不快感は感じ無いかも知れません。
夜の章より僕の章がスムーズに読めたのは、この世界観に少し慣れてしまったのか。陰惨な事件ばかりなのに、最後はなんかもっと読みたくなってしまいました。ただ、ライトノベルは子供たちが読むものでしょ?こういうのはあまり良いとは思えませんがね。少々複雑。
GOTH 夜の章 (角川文庫)
乙一GOTH リストカット事件 についてのレビュー
No.44:
(7pt)

臨場 スペシャルブックの感想

ドラマには特に興味が無いので、あらすじは飛ばして読了。文庫未収録作品集でありますが、それなりに良く出来ているのでは。もっと読みたいのは、ファンなら皆思う所でしょう。横山先生、是非お願いします。
臨場 スペシャルブック (光文社文庫)
横山秀夫臨場 スペシャルブック についてのレビュー
No.43: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

一の悲劇の感想

再読だと思いますが、20年以上経って何にも覚えて無かったです。犯人はかなり早い段階で何となく分かりましたが、トリックが分からず犯行は不可能に思え、自信が無くなりましたね。一人称の為、限定された視点による緊張感や、他の人物の心情が分からない事がサスペンスを盛り上げます。ただ、子供が被害者の話は好きじゃ無い所、ラストの唐突な呆気なさを考えると、総合的な評価としては、あまり良いとは言えないです。
一の悲劇 新装版(祥伝社文庫 の3-4)
法月綸太郎一の悲劇 についてのレビュー
No.42:
(7pt)

焦茶色のパステルの感想

20数年ぶりの再読になりました。大概の本は内容すぐ忘れてしまうんですが、本作は犯人と動機に微かな記憶が残っておりました。その後ゲームブックまで含めて、岡嶋二人の全作品を読む事になりましたから、思い入れが深かったのでしょうね。
で、今回読み返してみると、なんか今ひとつに感じて凄く寂しかったです。登場人物に感情移入出来なかったからかも知れません。女性2人共あまり好きになれませんでしたから。
作風が宮部みゆきみたい、とか思ったりしましたが、時代が逆ですな。
焦茶色のパステル 新装版 (講談社文庫)
岡嶋二人焦茶色のパステル についてのレビュー
No.41: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ジャッカルの日の感想

冒頭の前書きで、この計画の結果が書かれています。ドキュメンタリーでは無いので、最後までハラハラしたかったな、というのは不満点。ただ、両サイドのプロフェッショナルぶりは凄まじく、特にジャッカルの綿密な準備には圧倒された。仕事は真剣にやらないといかんのだ、と説教されてる様でしたね。ハードなサスペンス・スリラーが読みたければ、外せないおススメの作品でしょう。
ジャッカルの日 上 (角川文庫)
No.40: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

火刑法廷の感想

カー初体験。怪奇風味の本格ミステリーですが、個人的な好みでは微妙な感じ。
出だしから不可能な密室状況、不可解で不穏な雰囲気が続き、真相がかなり気になる展開でした。終盤に出て来る探偵役とその謎解き、そして解決。なるほど素晴らしい、と思った後で最終章。これは、うーん。続きはネタバレで。

▼以下、ネタバレ感想
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火刑法廷[新訳版] (ハヤカワ・ミステリ文庫 カ 2-20)
ジョン・ディクスン・カー火刑法廷 についてのレビュー