東海道本線と横須賀線の分岐点となる大船駅に、久里浜行きの列車が停車して間もなく、乗客の中から悲鳴があがった。

藤沢由貴は完全犯罪を計画していた。ところが、予定していた犯行現場で、殺すべき相手―片倉幹男が死体となっていたのだ。

京都の春の風物詩・都おどりの舞台で、舞妓が毒殺された。彼女は一月前に殺害された大学助教授の座敷に上がっていたという。

映画の都ハリウッド。

孫悟空タクシーのドライバー・夜明日出夫は元警視庁捜査一課の凄腕刑事。

不動産業で財を成した大沢円次郎の長女良江は、夫・英夫との第二のハネムーンで何者かに殺害された。

観光船から恋人に書き送った手紙には出港からの船客たちの動きが詳細に書きとめられていた。

屋敷に住む老人と少女。人を寄せつけぬその屋敷からは恐ろしい悲鳴が幾夜も聞こえるという。

検証現場の闇に潜むものは殺意か、それとも真実なのか。殺人事件の容疑者が突如目白を翻し、アリバイを主張。

自殺した砂上彩子の遺書には、死を誘う歌として世間を賑わした「天国は遠すぎる」の歌詞があった。

藪原法律事務所の居候弁護士となって五年、朝吹里矢子はようやく独立し、自分だけの事務所を構えることになった。

資産家の未亡人が自宅で殺された。逃亡する犯人を目撃した家政婦の証言から、外車セールスマンの浦上が逮捕された。

ロンドン‐ベニス間を走る“夢の列車”オリエント急行。

八時ちょうどの「あずさ2号」で私は私はあなたから旅立ちます―狩人が歌う「あずさ2号」が大ヒットした1977年の4月、当時13歳だった朝比奈耕作少年は話題の特急「あずさ2号」に乗って旅に出た。

「こうなったら夫を殺すしかないわ」薬品会社社長夫人・華江と社員の北浦は、禁断の不倫関係にあった。

富士山麓に広がる青木ヶ原樹海。自殺の名所とよばれるこの場所で、左手のない首吊り死体が発見された。

浅草雷門近くにあるM銀行浅草支店に、強盗が入り、一千万円を奪い逃走した。

秋田県横手市の安アパートで男が何者かに毒殺された。

横浜市内で連続して起きた暴行殺人事件は、いずれも二十代前半の独り暮らしの女性を狙った卑劣な犯行だった。

枝垂れ桜で知られる東北の小京都・角館で、白骨死体が発見された。

深夜の甲府市内で、オートバイの無謀運転に巻き込まれた赤いシビックがブロック塀に激突した。

事件の発端は西穂高の稜線から、登山者が足をふらつかせて転落した事故に、山岳救助隊員の紫門が、関わったことだった。

憧憬の女神、七条由香の無惨な死体を発見した北前真司は、無実の罪を押し付けられてしまう。真犯人はどこかで笑っている。

人間のやることに絶対はない。鉄壁のアリバイの、安全神話を突き崩せ。

趣味が高じて「けん玉判事補」とあだ名される若者が飛騨高山に赴任した。名前は柊正雄、赤かぶ検事の息子である。

晩秋の猪苗代湖畔で二つの死体が発見された!謎の美女・梅崎理美が絞殺、ほぼ同時刻に詐欺師・曽根稔が毒殺されたのだ。

誕生日を祝うはずの若い女性が、横浜のホテルで青酸化合物入りの洋酒を飲み変死した。

依頼客にアリバイを作る「鈴木アリバイ事務所」に勤務する“俺"こと右藤旺太郎は、事務所の顧客であった佐々木勇を殺した疑いをかけられる。

人里離れたリゾート地で、元女優が白昼堂々と命を奪われた! 犯人は滞在客の中にいる。

妖怪から相談を受ける『知恵の神』岩永琴子を呼び出したのは、何百年と生きた水神の大蛇。

NHKの番組から生まれた新感覚ミステリー文庫第二弾。自殺志願者五名が謎の孤島に集められた。

二歳の誠介が熱湯を浴びて重傷を負い、異父兄の工藤康男が逮捕された。

推理小説界長老の変死を発端に連鎖する殺人事件。推理作家たちが次々と殺され、最後に残ったのは…。

大手出版社の社内で、上司と対立していた女性編集者が殺された。

詐欺商法でのし上がった悪徳会社「シルクハウス」の会長が殺された。

北アルプスの中でも登山者に人気の高い燕岳で、男の遭難死体が発見された。

上野発青森行き寝台特急「ゆうづる3号」車中で起きた殺人、しかし容疑者は同時刻遠くはなれた「鳥海」の寝台にいた。

東京銀座の大通りで、若い女性の全裸死体が発見された。

東京から九州まで何とタクシーで。そんなバカげたことをした男の妻が殺された。

幼稚園経営の高松信也は、借金をしていた運動具店主殺害の罪により、犯行を否認したまま死刑の判決を受けた。

東京駅に到着したひかり号のグリーン車洗面台に大金が入った財布と名刺入れ、高級腕時計が忘れられていた。

雪崩で遭難した中尾良次の捜索と救助に向かった父親の英助が、上高地のテントの中で就寝中に刺殺された。

北アルプス霞沢岳で拾われた持ち主不明のカメラをきっかけに、豊科署の道原伝吉刑事は、一年前に霞沢で起きた未解決の遭難事故との関連性を調べ始めた。

わたしの判断はあてにならない。だれもがそう言う。

なぜ(Why)いつ(When)…そして誰が(Who)の3つのWが、事件が起こるたびに逆転して、捜査陣を大混乱に陥し入れる。

今から二十年前、昭和荘という木造モルタルアパートで殺人事件が起こった。被害者はアパートの住人、杉本哲夫。

山梨県上九一色に出現した“富士

ふたつの殺人事件を結ぶ、謎めいた女――。

愚かな人妻の腕時計に仕組まれたアリバイの死角。怖くて元気のでるミステリー選集。

42歳は男の厄年。ルーティン化した仕事と無関心な家庭生活でだらけた心と体が、やがて災難を招く。

健康診断を受けに来た病院で、山岡は水谷睦子に再会した。7年前睦子は12歳だった。

中学校時代の“事件”に係わったメンバーたちに突然送りつけられた脅迫状。

完璧なアリバイを用意した「犯人」よりも、さらに巧緻な罠を仕掛けた「人物」は誰か!?発端はグループ買いで得た宝くじの3000万円だった。

事件の発端は、1枚の奇妙な写真が送られてきたことから始まった。

社長夫人殺害の容疑者となった浅倉は無実だと信じ、調査を始めた田辺。塾講師の夫が不審な死を遂げた背景を知ろうとする新妻。

夫・耕一と別居中の泉恵理は、交際している藤波鉄郎から結婚を迫られていた。

「私、宵宮月乃。ミステリー作家になるのが夢なの。

大阪から南九州へ向かったWTAのツアー一行。

「WTA」(ワールド・トラベル・エージェンシー)が企画したツアー『熊本、島原、春うらら三日間』中、男性客が、乗っていた寝台特急“はやぶさ”から失踪、長崎行きの特急“さくら”車内で手足を縛られ、絞殺死体となって発見された。

「WTA」主催の『秋を遊ぶ東北・北海道、列車でのんびり五日間』ツアー参加者の藤枝が、乗っているはずの特急“スーパー北斗九号”から失踪、翌日函館の万代埠頭で遺体で発見された。

外国航路の『びいなす2世』号の一等航海士として、初めての世界一周の乗務を終えた加茂川涼子は母親の渚とともに東伊豆の稲取温泉へ出かける。

女性誌の企画で山形・蕎麦街道を訪れていた取材陣七名は驚愕した。

才能に溢れながらも男を手玉に取っていた小野小町の晩年は不遇だったという伝説は、昔から良妻賢母を教育するための説話として利用されてきた。

岩手県一関に開店した仏料理店のシェフ山本が失跡し、数日後溺死体で発見された。

日本最大級の豪華客船『びいなす2世』号の女性一等航海士・加茂川涼子は、四十五日間のクルーズを終え東京に戻った。

旅行代理店に勤務する美代川麗子は、ツアーの打ち合わせで訪れた遠野で、殺人の第一発見者となる。

旅行代理店「WTA」の美代川麗子が添乗する、ライブハウスのスタッフと常連客によるツアー先のホテルで女性が殺害される。

千早芙美子は十八歳のとき、男女二人を刺殺し、以来逃亡中の身である。

初期の傑作短編集。昭和50年から51年にかけて雑誌『野生時代』に発表された割と長めの短編が４作品収録されている。

リンゴの品種改良に行きづまり、加えて急激な過疎化にあえぐ青森県の相木村では、村の活性化を図るために大規模なリゾート開発計画を推進していた。

金沢の内灘砂丘で奥越農業組合の融資課長の田中完一の焼殺遺体が見つかった。

教頭昇格が内定、さらに愛娘の結婚を目前に控え人生の絶頂期にある千葉雅也だが、たったひとつの齟齬が彼の運命を狂わせていく。

横浜の公園で塾帰りの女子高校生が刺殺された。残されたノートには「55」という謎の数字が記されていた。

あじさいの咲く箱根路で、バスの墜落事故が発生した。

黒いコートの小柄な女性が、駅のはずれのトイレ裏で殺された。容疑者は姪。

日本最大の湖を挟んで建つ小さな駅で起きた連続殺人。横浜の医師と高知の老舗の主人。

雪の洞爺湖温泉で、札幌勤務の商事会社の営業課長の死体が発見された。刺殺だった。

宵闇迫る上野不忍池で、女性の刺殺死体が発見された。事件現場から逃走したらしい長身の男性の姿が目撃されていた。

篠つく雨の降る横浜・紅葉坂に駐車していた黒い車の中から、男の刺殺死体が発見された。

名古屋に向かう“ひかり87号”の車中で出版社の外注校正係、草田恭子が毒殺された。

長野・常念岳の麓で、国立市に住む洋画壇の巨匠・奥本涼風が刺殺された。

カジノの借金取立て人石黒友行が刺殺され、現金一億八千万円が消えた。犯人は女。

一通の奇妙な電話が呼び覚ます過去の詐欺事件と戦争の影。赤い靴が握るアリバイの鍵。

東京・江東区のマンションで殺人事件が発生、現場のテーブルの上には、ベネチアングラスが置かれていた。

血塗られた過去を消し去り“三つの顔”を使い分ける女。末期ガンで寝たきりになりながらも復讐を考え実行しようとする老人。

初夏の東京・府中。ある廃ビルの一室で男が殺された。

人気作家、哲村玲次郎の他殺体が発見された。捜査線上に、彼の恋敵である浅田利行が直ちに挙がった。

レイプ事件が発端となり、女が殺された。しかし容疑者は三人の証言者に支えられた鉄壁のアリバイで武装していた。

藤堂新一は10年前、亡父から引き継いだ事業が困窮のどん底にあり、窃盗を働いた。

都心・池袋の雑居ビル。長い夜を過ごすガードマンたちが、ドスン、という地響きの音を聞いた。

大日本住宅の開発技術部長・西崎良二は、黒部アルペンスキー行で、娘・真貴子の目前で突然姿を消した。

結婚を目前にした中仙道由見江は、友人の日美子に相談を持ちかけた。結婚に反対し、嫌がらせをする女性がいるとのこと。

二階堂警部の妻でタロット占いの名手・日美子は、上越新幹線「あさひ」の車中で瀕死の綾乃木亜以を発見した。

女優から画家に転身した日下部沙織が東京・多摩湖畔の自宅寝室で殺された。第一発見者は夫の稔。

“現場不在証明(アリバイ)”…。捜査に立ちはだかる最初の壁にして、犯罪者が細心の注意を払う擬装工作。

霧ヶ峰高原にある山荘に到着直後、散策に出たまま失踪した東京のOL北村真由子。

さあ、夏休み。わたしは日下くんと美奈子と共に、沖縄へやって来た。

技術の粋を結集して完成間近の未来仮想大験ゲーム。

双子の兄のアリバイ/墓地から消えた女/密室好きの警部/呪いの公家伝説/保育士の不信/見えない墜落死体/華麗な“貴族探偵”/髑髏が跳ねる坂/女達の交換殺人。

飛び込み自殺をはかった女が死の直前に人生を逆行しながら再体験する「環状彷徨者」や、善悪正邪の転倒した世界に踏み込む謎物語「もう一人の自分」ほかSF的掌篇集「異次元の夜」と、サラリーマン社会に潜む現代人の虚無感と不条理な衝動を乾いた目で描く初期短篇五篇を収録