大阪経由17時10分の死者
- アリバイ (477)
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津村秀介氏は、アリバイ崩しに主眼を置いたトラベルミステリー作家です。 探偵役をつとめるルポライター浦上伸介シリーズが有名で、テレビドラマ化もされました。 ただ、どの作品も地味というか、突出した部分がありません。 そのため、鉄道物のアリバイ崩しを専門とする推理作家としての才能は、お世辞にも優れているとは言えませんでした。 面白さでは西村京太郎氏の十津川警部シリーズに遠く及ばず、核となるトリックも、鮎川哲也氏の鬼貫警部シリーズのような読み応えのあるものは皆無です。 本書の電話トリックも、すでに使用例が複数あるもので、容易に見破ることができました。 津村氏は筆力のある作家ではないので、本格ミステリではなく通俗小説として読む方が、より楽しめるのではないでしょうか? | ||||
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1988年7月講談社ノベルスとして出版ののち、1991年6月に講談社文庫として発売され、2004年12月に光文社文庫として再発売されたものです。 いわゆる時刻表をからめた推理小説ですから、列車ダイヤも初出の時期のもので、今とは少し事情が違っている可能性もありますが、しっかりとした筋書きでしたから、最後まで飽くことなく読み進めました。 津村秀介の小説は、彼自身が長らく週刊誌のルポライターとして生計を立てていたこともあり、本格派でもあり社会派の作家とも言えるでしょう。本作でも雑誌記者と新聞記者がなぞ解きをしています。警察ものとは少し違った展開がこの小説の持ち味でしょう。酒好きのルポライター・浦上伸介は、作家・津村秀介の分身ともいえるキャラクター設定でした。 梶井基次郎の文庫本がカギとなって登場します。有名な言葉「桜の樹の下には屍体が埋まっている」が本作でも有効に使われていますので、季節感のあるストーリー展開です。表題の『大阪経由17時10分の死者』は意味深長です。推理小説ですから、内容には一切入りませんが、被害者や加害者のバックグラウンドがしっかりと描けているので、推理小説特有の現実離れした奇妙さは感じられません。 動機も理解できるもので、犯人の心情にひかれるのも読者への提示の仕方が明確だったからでしょう。鉄道もののアリバイ崩しですから、旅情感も漂っていますので、息抜きとして気楽に読める小説なのですが、内容が薄いということではありません。 | ||||
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