■スポンサードリンク
クローズド・ノート
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
クローズド・ノートの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全82件 61~80 4/5ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
誰でも生きていたあかしを誰かに伝えたくてたまらないから、結果が予想される書き出しでも、予定調和だとわかっていても読んでしまうのだろう。そして、はまってしまうのだろう。自分もこんな風に誰かにわかってもらえたら、理解してもらえたら、生きていたあかしを残すことができたら、自分の本当の思いを死んだ後でも伝えることができたら…と。 そういうささやかな期待を、なかば少女小説の様な初々しさで表現されていること自体、赤面ものなのだけれど、そういう清純さが珍しい時代になってしまったから、受けるのかもしれない、この話は。結構若者よりも年配の読書のツボを刺激するかもしれない。 教職の現場ということから考えたら、ノンフィクションがあったと知って納得した。そこだけ鮮やかな臨場感があったのは然りと思えたし、筆者の思い入れも知ることができて良かった。作品の背景にはこういう生の声、生の姿、生の人生が関与していてしかるべきだと実感できた。 題名が、少々難ありだと思うので、星一つ減じている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
筆者はミステリー作家とのことであるが、この恋愛小説に ついては、ストーリーはひねりがなくストレートであるが、 本当の主人公である「彼女」の恋愛に関する心理描写は一級 品で多くの読者が共感するでしょう。 特に最後の20ページでは何度も涙をさそうことでしょう。 本当にこの主人公の「彼女」に会いたくなる読者は数多く いるのではないでしょうか。 このような魅力的な主人公を設定できるヒントは最後に出て きますが、やはり小説というものは、いかに魅力的な主人公 を創作できるかが大きいと思いました。 涙だけでなく、1つ笑いが用意されているところは、さすが ミステリー作家だと思います。 文句なしの秀作です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
登場人物である香恵が、ふつーの大学生という設定がまたいい。 自分が物語の中の香恵になったつもりで読んでいけたので、伊吹先生の姿がゆっくり見え始めてくる展開は「ドキドキ」した。 見ず知らずの人なのに、なんか気になる・・という不思議な感じ。 そして最後にはなんだかすごい映画を見た後のような、ぽっかりした感じに包まれる。 でも空虚な感じではなくて、すごくあったかい。 同じ「想い」でも、年齢によって感じることが違うだろうし、あの時はわからなかったけど今はわかるとか、そういうことって普通だと思う。 でも、どんなときも相手に何かを伝えるってすごく大事なことのように感じた。 「あわただしい日常に、こんな気持ちのいい物語、1冊どうぞ。」 本屋の店員になりきって言ってみたくなった。^◇^ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
僕は、一冊の本をこんなにも愛しいと思ったことはありません。 涙の雫が本に落ちないように何度も目を擦りながら、 唇が静かに細かく振るえて、涙がとまりません。 いつもの爽快感でもなく、かといってやり切れなさが残るでもない、 まだまだ読んでいたいけど、続きがないのを憂う気持ちもない、 ただ涙の雫が落ちて、心の感動を反芻し、でも落ちつかない。 この本を読んで人生観が変わるとか、共感できるとか、 そういうことでもない。 ただ今思う心の感動を素直に率直に書き記しておきたい、 それだけなんです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
話としては、途中から展開はだいたい読めてしまうし、ベタでもあるんだけれど、妙なリアル感が感じられた。 それは多分、登場人物の一人息吹先生のせいであると思う。 「太陽の子通信」であったり、不登校児童とのやりとりであったり、実在した人間をモデルにすることにより、虚構の中にもリアル感が生まれ、この作品を何倍もおもしろくしてくれた。 前作「犯人に告ぐ」とはジャンルは全く異なるけれども、雫井脩介の作品の中には、共にリアルが感じられた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
きれいな本カバーにひかれて 買ってみました。 出だしは ちょっとつまづいて, なかなか進みませんでしたが 読み進むうち 主人公に感情移入している自分がいました。 主人公の好きになった彼に 自分も恋をしているような感じ。 すてきなストーリーです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「火の粉」で雫井氏の作品にはまり、それから「栄光一途」「虚貌」「白銀を踏み荒らせ」「犯人に告ぐ」と同氏の作品を一気に読んでしまいましたので、新作が出るのを首を長くして待っていましたが、「クローズド・ノート」が発売されたと聞き、「今度はどんな事件かな?」と思って早速購入しました。 ところが今回は「恋愛小説」で、著者が雫井氏でなかったら多分読まなかったと思いますが、読んでみるとジャンルは違うものの、緻密な心理描写や計算された文章と構成、読者を本の中に引き込む力はこれまでの作品同様抜群でした。 これは私の憶測かもしれませんが、主人公の名前を「香恵」にしたのも万年筆を「買え!」というくだりを書くための「計算」ではなかったのかなと思います(雫井氏にお聞きしたいものです)。 また、主人公や脇役のキャラクターも「栄光一途」や「白銀を踏み荒らせ」と重なるところがあります。 万年筆やマンドリンの描写が非常に詳しかったり、長かったりしてあんまり意味がないという意見もありましたが、ラストに繋がるふせんが見え隠れし、私は重要な部分だと思いましたので、ここは注意深く読んで欲しいと思います。 最後に、何故この小説を書いたのか、作者自身が「あとがき」で解説しています。私はここを読んで鳥肌が立つほど感動しました。必ず本編終了後に読んでください。(先に読んだら絶対ダメですよ。本編終了後に読んでください。) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
教育大の学生の香恵は、アパートのクローゼットの奥で眠っていた、一冊のノートを見つける。そのノートには、小学4年生を担任する伊吹先生の、一年間の仕事と、彼女の恋の軌跡が記されていた。 結末が予想できるし、先生のことばもありがちな感じがするのに、どこがというわけではなのだけど胸に響く小説だった。 香恵が、大学時代の自分を見ているようだった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
やはりみなさんも書いてらっしゃいますが、今までに読んだ雫井さんの作品とは全然違うものでした。 ミステリーと言うよりは恋愛小説と思った方がいいかもしれません。 最後に作者のあとがきを読んで、”なるほど、それでこんな柔らかいストーリーなんだ”と納得しましたが。 その伏線もあり、現代的な話の割には昔のヒット曲「案山子」が出てきたりしたのでしょうね。 アルバイト先の描写の長さも、あまり意味がないような気がしました。 いろいろな点で、少し作者の思い入れと内容がリンクしないところが不満と言えば不満ですが、 伊吹先生と子どもたちの描写の部分は感動しました。 余談ですが。 主人公の香恵の言動・行動が自分とものすごく似ています・・ 多分香恵はB型人間でしょう(笑) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この小説・是非影響を受けやすいタイプの大学生の女の子に読んで欲しいです。もちろんそれ以外の優しい気持ちになりたい人にもおすすめですが。 主人公は教育大学に通う女子大生・香恵。 天然ボケで見当違いなことを言ったり、友達につい流されてしまったり、ごく普通の女の子。近くにいそうなタイプで親近感を持ちました。 バイト先の文具店では万年筆を売り、熱心とはいえなくてもマンドリンを続け、定期演奏会にも出ます。ごく普通に思える生活の中で物語が動くのですが、結構リアルな女子大生の生活+素敵な出会い、ほのかな恋とくれば、自分に重ね合わせ、共感しつつも、自分にもこんな素敵な出会いがあればと思わずにはいられないです。 素敵な出会いは香恵の部屋から始まります。前の住人「伊吹先生」と香恵の部屋を見つめ、後に文具店にも客として現れる「石飛さん」。ふたりと出会うことで流されやすかった香恵が少ししっかりした女の子に成長します。先は読めますが、本を閉じて「面白かった〜」と思わず言ってしまいました。もう一度最初から読みたいと思います。 しかしながら未消化の部分も少しあります。その後は想像してくれということなのか・・・その辺りから星4つです。 もう大学生活も残り少ないので無理ですが、もっと早く読んでいたら絶対万年筆片手に講義を受け、マンドリン始めていただろうな〜と惜しい気持ちになりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この著者のこれまでの作品を読んでいると、この作品はあまりにもジャンルが違い驚く。 著者の繊細で緻密な傾向はこの作品にも活かされているのだが、何分恋愛小説なのだ。 特に男性には、二十歳の女子大生が主人公で、恋愛を中心に展開するだけに尻痒くなる作品とも言える。 留学する友達と比較してしまう自分の将来への気持ち 高校から続けているマンドリンの演奏会での花束への気持ち 好きな人との会話を反復したり、行動する勇気を集めてみたり、料理もしたり どうしようもなく女の子した香恵ちゃんが主人公なのだ それがただの恋愛小説ではなく、最後に薄々感じてはいても、心が揺さ振られ感動するのは何故か? 香恵ちゃんが部屋で見つけた前居住者伊吹先生のノートがあるから。 小学校の先生になって、始めての担任を受け持つ伊吹先生の日記 子ども達への接し方、子ども達への気持ち、不登校の子への行動 伊吹先生の一生懸命な生き方と プライベートでの伊吹先生の恋愛 今の自分でいいのか悩みながらも明日を信じる伊吹先生の生き方は 「心に力」を持ち、人への微笑を持つ女性が憧れる女性だ 香恵ちゃんの大学生活と、伊吹先生の1年の日記を重ねることで 伊吹先生が甦る、ちょっと涙してしまう本だ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めは伊吹先生の「太陽の子学級」に心を洗われ、なんとなく結果が見えながらも、どんどん引き込まれていく、一気に読めてしまう一冊。 答えはわかっていても、解答の式がわからないみたいな算数のテスト的な本です。 ・・・・・・・・・・・・ 読み終わって、すっきりしちゃいました。 なんとなく、昔の自分の日記を読み直したくなるような気分です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「ひたむきに生きる」ってこういうことかもしれない、って涙ながら思いました。そして、たった一瞬でも過去、未来に続く悠久の時を選んで愛する人に会えたなら、生きた意味を、生き残ってしまった悲しみに意味を見出せるのかもしれない、と悲しい結末の中で涙しながら感じました。ページをめくるたびに、ヒロインに心が重なり、人を愛することってなんて奥深いものなんだろう、と思うとともに、青春時代に味わった苦味そのものをリアルに喉の奥で感じました。 本の帯のフレーズや、そして、早い段階から、展開は容易に予測できるのですが、にもかかわらず、胸を詰まらせる内容でした。学校の先生、教職に携わろうという方にも特に、伊吹先生の相手をありのままに受け入れて、そして、ゆっくりと自分の心を伝えるというスベをこの本から学んでほしいとも思います。「心の力」を、誰かに伝えられたときそれは、永遠の輝きを帯びるものと信じたくなる作品でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公・香恵は教員養成系の大学2年生でマンドリン部。文具店の万年筆コーナーでアルバイトをしている。ふとしたことで、部屋に残された誰かの日記ノートが見つかる。 ノートに記された新任教師のみずみずしい日常と、万年筆の専門的な知識と、マンドリンという取り合わせが、無理なく融合されている。それが、単なる恋愛ものに個性的な彩りを加えている。 「隆」を訓読みするか音読みするかに気づくと、わくわくしながら読み進められる。ああもう、早く気づきなよ香恵、という気持ちになる。香恵が天然ボケのキャラに設定してあるから、ハラハラして見守るような気持ちになる。 最後のオチも意図的に軽さを持たせて、読後感がさわやかだ。 付記されたあとがきには感動した。人がものを書くというのは、こういうことなのかと、しみじみした。作者の「心の力」を感じた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
雫井 脩介氏の作品は「火の粉」を初めて読み、これが二作品目。 著者初のラブストーリーだという。 平凡な女子大生がふいに手にとった一冊の日記。 彼女の身の回りで起こる出来事。去来する人々。 彼女はついにその日記の主と対面しようとするが・・・。 展開も決して予想を裏切るほどのものでもないし、 大傑作というほどでもないが、さわやかな読後感が残った。 ネタバレになるといけないのであまり書かないが、 本書は、著者のある女性への思いから生まれている。 そしてもう一つ言わせてもらえればこの影の主人公は万年筆かもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
前作「犯人に告ぐ」が傑作で期待して読んだが、残念ながら物足りなさを感じた。 十分に楽しめる作品であるが、ややリアリティーに欠ける感があるのが残念である。 作者雫井の優しさが作品の端々に滲み出て、読んでいて癒される。 主人公の「香恵」は天然ボケの女子大生という設定だが、なかなか芯のしっかりした女の子で、好感が持てた。だが、主人公が住むマンションの部屋の、前の住人が忘れていったノート(日記)を少しずつ盗み読みし、主人公の現実と日記とが同時進行でストーリーが展開するというのは、設定がいかにも苦しい。 読後の充足感はないが、心癒される作品であることは間違いない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
帯のキャッチにつられて購入。 この言葉が出てくるシーンには、素直に震えました。 自分にとって、この世にたった一人の人を 深く想う歓びや切なさを、そしてその素晴らしさを この作品は思い出させてくれます。静かに、しかし力強く。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
傑作「犯人に告ぐ」の次はどんなミステリを出してくるのか、心待ちにしておりました。ところが、久しぶりに「雫井脩介」の名前を本屋さんの平積みのコーナーで見かけたと思ったら、ん?ミステリじゃないの?何やら甘そうな内容の小説らしくちょっとがっかりしたのは正直なところ。でもまあ、脂の乗っている著者のことなので、そう大きく外すこともないだろうと思い読み始めた。 で、読み終えての感想としては「参りました」。本を読んでここまて気持ちよく泣かせてもらったのは久しぶりの気がする。ストーリー自体は読み始めからしばらくするとある程度結末まで見えてしまうのだけれど、主人公の一人称で語られる文章は読んでいて心地よく、また適度に抑制も効いていて、先へ先へと読み進んでしまう。ラストもこれ以上は無いというくらいの締め方。この人、本当に上手くなったと思う。この引き出しの広さなら、次回作もまた楽しませてくれそうだ。 なお、実は私が一番泣けたのは本編終了後のあとがき(のようなもの)。くれぐれもここを読み飛ばすことがないようにして欲しいと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
3分の1ぐらいから結末がわかってしまいましたが、 最後まで気持ちよく読むことができました。 今までの著者とは全く違う書き方、視点に驚かされます。 最後は目頭が熱くなりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久しぶりに恋愛小説を読みました。最近はミステリーばかり読んでいた私にとってとても新鮮な作品でした。 『火の粉』や『虚貌』と同じ著者であることから、ちょっと冷たいミステリーなのかと思っていましたが、心が温かくなるような、学生時代を思い出すような。そして、少し涙を流してしまうような結末でした。 著者がこのようなタッチの作品を仕上げるとはちょっと意外でした。 物語のトリックというか、仕掛けというか…。それは、誰しもがすぐに想像できる範囲の事であったと思います。しかし、それでも小学校教師とそれを目指す主人公の気持ちなどは素直に共感できる物でした。 ストーリーとは別に、マンドリンや万年筆の事もとても細かく描いてありました。中でも、万年筆に関してはかなりマニアックな内容になっています。 きっと、この本を読んだ方は文具屋の万年筆売り場へ行かれると思います。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!