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れんげ野原のまんなかで
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れんげ野原のまんなかでの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.90pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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秋日和でも足止めのコロナ禍に、のんびり楽しめるミステリー小説を探して読み始めました。確かにスロースタートで緩めでしたが、どんどん図書館司書の資質、素養、専門知識のベースが無いと解けないようなストーリー展開になり、最後は本物の探偵小説になリました。特に、図書館と言う万人を受け入れる施設だけに、全ての人の人生を拡げるような締め括りが素敵でした。 | ||||
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満足しています | ||||
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まず第一話「霜降 花薄」でぐっと惹きつけられました。とある地方都市、郊外のしかも辺鄙なススキ野原の真ん中にある図書館。どうしてそんな不便な場所に建てられたかというと、予算など自治体の諸々の事情があり・・。そんなゆったり静かな図書館に勤める主人公、文子のまわりでおかしな出来事が頻発し始めます。閉館時間を過ぎても隠れて図書館に居残ろうとする子供たち、そして奇妙な忘れ物や持ち主不明の物があちこちに置かれ始める・・いったい何が進行しているのか?ささやかな謎ながらミステリアスで、「どうなっているのだろう?」と好奇心をかきたてられます。そしてヒントはアメリカの児童文学「クロディーアの秘密」。たまたまこの本がうちにあって積読状態だったので、思わず手に取って読了してしまいました。 各短編ごとにテーマとなる本がとりあげられているのかと期待したのですが、必ずしもそうではありませんでした。けれどこの小説は、本好き、図書好きで、かつて学校の図書室や町の図書館を逍遥して様々な本に出会ったり、読みふけったりしたことがある人たちにはたまらないと思います。 ミステリとしてはどうかと言えば、登場人物の数が限られているせいか、どの短編でも途中でオチや犯人がだいたいわかってしまいます。そのあたりの伏線の巡らせ方がちょっと苦しいというか、本格ミステリ作家のように巧妙ではないというか。謎というのも殺人など重大犯罪ではなく、日常の中のちょっとした出来事がほとんどです。けれど、作者が一番描きたかったのは犯人探しではなく、自然に囲まれたおっとり穏やかな図書館の雰囲気や、無類の図書好きで変人の域に達している司書たち、図書館の土地を提供した地元の大地主、秋葉氏の癒される田舎のおっさんキャラなどではないのか、と。この連作集にはこのようにいろんな魅力が詰め込まれていると思います。 個人的に一番気に入ったのは、4話目の「二月尽くし 名残の雪」です。大雪に閉じ込められて帰宅できなくなった文子は、地主の秋葉氏宅に一晩お世話になります。まるで横溝正史の小説に出てきそうな(笑)広大で薄暗く迷路のような田舎屋敷。そこで晩御飯をいただきながら聞く秋葉氏の子供の頃の思い出や不思議な話は、古民家で聞く古老の昔語りのおもむきがあります。 またこれらの登場人物に会いたい、続編はないのだろうかと調べたら、「花野に眠る」が発表されているようです。こちらもまたぜひ読んでみたいと思います。 | ||||
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源氏物語を大胆な解釈で読み解いた森谷明子が描く、図書館を舞台とした推理物。 「やさしいミステリ」と銘打っているだけあって、スリルのある謎解きはないが、 司書資格を持っているという作者だけに、 本に対する愛情や図書館での勤務のアレコレが垣間見えて、 図書館好きにはうれしい一冊になっている。 全体的には柔らかく暖かな雰囲気だが、 主人公が職場の先輩(既婚で子持ち)に抱くちょっとほろ苦い恋心など、 要所要所にピリッとしたエピソードを織り込んでくるところは、実に森谷氏らしい。 ただ優しいだけじゃ終わらないのも本書の魅力だ。 | ||||
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紫式部ネタの「日常の謎」作品で注目された森谷明子さんの創元推理文庫第二弾。やっぱり本がらみの作品で、今度は田舎図書館の女性司書がワトソン役かつ主人公です。ほのぼの系「日常の謎」作品としては推理小説的骨格がしっかりしていて、人物の造形とよくバランスがとれており、するする読める作品に仕上がっています。 もちろん文章の肌触りは違いますが、本に囲まれた職場なんて所から、大崎梢さんのシリーズ物が二つ頭に浮かびますし、大雪の夜、主人公が地主さんのお屋敷に泊る場面では、大崎梢さんの某作品を読んでいるような気分になってきます。すると解説に大崎梢その人が出てきて「やっぱり」(笑) | ||||
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文章が巧いし、登場人物のキャラクター造型も巧い(ただ、主人公だけイマイチ)。 全く殺人事件が起きない(1つだけ、らしきものはある)のも、読後感が良い。 | ||||
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文章が巧いし、登場人物のキャラクター造型も巧い(ただ、主人公だけイマイチ)。 全く殺人事件が起きない(1つだけ、らしきものはある)のも、読後感が良い。 | ||||
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書誌好き(読書もだけど、本自体に興味があるという意味です)、図書館好きのミステリーファンにお薦めの1冊です。5編とも秋葉図書館やその司書さんたちに関連して起こる事件を扱っていますが、それぞれ味わいが違います。 最後の話はやや陰惨な展開ですが、微笑みとともに読み終えることがですます。中心的な視点人物の文子や探偵役の能勢さんについてもう少し書き込んでくれたら、さらに味わい深いものになったと思います。ということで、星は4つ。 | ||||
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書誌好き(読書もだけど、本自体に興味があるという意味です)、図書館好きのミステリーファンにお薦めの1冊です。5編とも秋葉図書館やその司書さんたちに関連して起こる事件を扱っていますが、それぞれ味わいが違います。 最後の話はやや陰惨な展開ですが、微笑みとともに読み終えることがですます。中心的な視点人物の文子や探偵役の能勢さんについてもう少し書き込んでくれたら、さらに味わい深いものになったと思います。ということで、星は4つ。 | ||||
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司書は日ごろレファレンスとかしてるから、なかなかの名探偵でもあるんですね。恋とか、日常生活のはなしもレファレンスの応用っぽくって笑ってしまいました。 | ||||
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司書は日ごろレファレンスとかしてるから、なかなかの名探偵でもあるんですね。恋とか、日常生活のはなしもレファレンスの応用っぽくって笑ってしまいました。 | ||||
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お客さんがあまり来ない、静かな図書館の日常に起こる ミステリーを綴った連作短編集です。 まずはそのシチュエーションに心が動かされました。 私たち本好きが愛してやまない図書館。 はじめはススキの生い茂る場所にぽつねんと建っていたけど、 れんげそうを植えて、 図書館のまわりは名所となるほどのれんげ畑になっていくのです。 もうこれだけで引き付けられませんか?(笑) 綴られるミステリーは、本当にどれもちょっとしたもので 謎解きの爽快感を感じられるほどではないのですが、 四季の移ろいが美しく描かれていて 読んでいて気持ちのいい作品です。 ただし、他のレビュアーさんが指摘しているように 人物描写の浅さは気になります。 とても素敵な作品なので、 ぜひ続編を書いて人の深みを描きこんでほしいのですが・・・。 | ||||
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お客さんがあまり来ない、静かな図書館の日常に起こる ミステリーを綴った連作短編集です。 まずはそのシチュエーションに心が動かされました。 私たち本好きが愛してやまない図書館。 はじめはススキの生い茂る場所にぽつねんと建っていたけど、 れんげそうを植えて、 図書館のまわりは名所となるほどのれんげ畑になっていくのです。 もうこれだけで引き付けられませんか?(笑) 綴られるミステリーは、本当にどれもちょっとしたもので 謎解きの爽快感を感じられるほどではないのですが、 四季の移ろいが美しく描かれていて 読んでいて気持ちのいい作品です。 ただし、他のレビュアーさんが指摘しているように 人物描写の浅さは気になります。 とても素敵な作品なので、 ぜひ続編を書いて人の深みを描きこんでほしいのですが・・・。 | ||||
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表紙折り返しの内容紹介には「ささやかな謎」なんて書いてあるが、大嘘である。だって冒頭の話は図書館のセキュリティーシステムをかいくぐって閉館後にも居残ろうとするガキんちょとバトルが繰り広げられるんですよ。『黄金を抱いて翔べ』『硝子のハンマー』の世界である(笑)。第三話は個人情報漏洩をめぐるもので、第四話は怪談である。そして第五話では変死事件が出てくる。創元さん、「日常の謎」の路線に持って行きたいお気持ちは重々に分かるのですが、この作品に限ってはムリでしょう。本作はれっきとした本格ミステリ、そしておそらくは、本年を代表する傑作である。 先述した通り、個々の話には魅力的かつ巧緻な謎が凝らされているが、やはり白眉は最終話だろう。図書館に紛れ込んだ古本の、そこにあった落書きや、そのほかの小道具によって、過去に変死事件に関わってしまった青年の孤独な肖像が浮き彫りにされる手付きは練達と言うほかない。更に物語の大団円、予定調和との批判もあろうが、むしろ広げた風呂敷をあるべき形へ、寸分のくるいもなく畳みあげる、物語作者としての力量というかある種の責任感を賞賛したい。蛇足ではあるが、本作品のタイトルはこれ以外に考えられない、というものであるが、しかし、ここはやや象徴的に『れんげ図書館』とでもした方が、作品の情感を伝えているように思う。 | ||||
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表紙折り返しの内容紹介には「ささやかな謎」なんて書いてあるが、大嘘である。だって冒頭の話は図書館のセキュリティーシステムをかいくぐって閉館後にも居残ろうとするガキんちょとバトルが繰り広げられるんですよ。『黄金を抱いて翔べ』『硝子のハンマー』の世界である(笑)。第三話は個人情報漏洩をめぐるもので、第四話は怪談である。そして第五話では変死事件が出てくる。創元さん、「日常の謎」の路線に持って行きたいお気持ちは重々に分かるのですが、この作品に限ってはムリでしょう。本作はれっきとした本格ミステリ、そしておそらくは、本年を代表する傑作である。 先述した通り、個々の話には魅力的かつ巧緻な謎が凝らされているが、やはり白眉は最終話だろう。図書館に紛れ込んだ古本の、そこにあった落書きや、そのほかの小道具によって、過去に変死事件に関わってしまった青年の孤独な肖像が浮き彫りにされる手付きは練達と言うほかない。更に物語の大団円、予定調和との批判もあろうが、むしろ広げた風呂敷をあるべき形へ、寸分のくるいもなく畳みあげる、物語作者としての力量というかある種の責任感を賞賛したい。蛇足ではあるが、本作品のタイトルはこれ以外に考えられない、というものであるが、しかし、ここはやや象徴的に『れんげ図書館』とでもした方が、作品の情感を伝えているように思う。 | ||||
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ミステリィというほどでもないほんとうにちょっとした「謎解き」たちです。安心して読めます。いや、私にはいっこも解決できませんでしたけどね!登場人物がもうちょっと深く描かれているとよかったかな…。いろいろエピソードが盛り込まれているわりには、彼らの内面がよくわからなかったので。そんなこともあり、続編希望!ぜひもっと読んでみたいです。 | ||||
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ミステリィというほどでもないほんとうにちょっとした「謎解き」たちです。安心して読めます。いや、私にはいっこも解決できませんでしたけどね! 登場人物がもうちょっと深く描かれているとよかったかな…。いろいろエピソードが盛り込まれているわりには、彼らの内面がよくわからなかったので。そんなこともあり、続編希望!ぜひもっと読んでみたいです。 | ||||
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図書館を舞台繰り広げられる事件。その発端が・・・図書館司書には出来ない!すなわち犯人は誰?の出来事がとにもかくにも笑う。NDCに洗脳され本をぐちゃぐちゃに配架できない。夢中になる書架整理利用者が一部だけ記憶している本を見つけ出す喜び『国歌大観』の和歌番号などなど・・・・・知らず知らずに自分が図書館司書に染まってたんだわ、と図書館関係者が読むと唖然とする本。 | ||||
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図書館を舞台繰り広げられる事件。 その発端が・・・図書館司書には出来ない!すなわち犯人は誰?の 出来事がとにもかくにも笑う。 NDCに洗脳され本をぐちゃぐちゃに配架できない。 夢中になる書架整理 利用者が一部だけ記憶している本を見つけ出す喜び 『国歌大観』の和歌番号などなど・・・・・ 知らず知らずに自分が図書館司書に染まってたんだわ、と図書館関係者が読むと唖然とする本。 | ||||
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知人に勧められて手に取りました。そうでなければ自分で手に取ることはなかっただろうと思います。少し控えめな(?)タイトルと表紙で見落とされてしまいがちですが隠れた名作だと思います。とある辺鄙な場所に建てられた図書館を舞台に起こる小さな事件。それらを5篇集めた物語です。今まであまり語られたことのなかった、図書館で働く新米司書の側から描かれています。一応、ミステリというジャンルに分類されているようですが全体的にはとてもほんわかした雰囲気の作品です。自分自身が図書館で働いていた経験があるのでものすごく入り込んで読めました。本が好きなすべての人にお勧めですが特に本にまつわるお仕事に就かれている方に強くお勧めします。 | ||||
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