■スポンサードリンク
(短編集)
空飛ぶ馬
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
空飛ぶ馬の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.64pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
非常に評価の高い本で、以前から読もうと思ってた本。 ようやく読むことができたのだが、期待値が高かったのかなあ…。 正直、僕には合わなかった。 おそらく「日常の謎」というジャンルがあまり合わないんだと思う。 米澤穂信の人気シリーズの「古典部」もあまり面白いと思わなかったし。 シリーズの続きを読みたいとは思わなかった。 ただ、落語好きの僕にとっては古典落語に関する解釈とか蘊蓄はとても面白かった。 他にも文学に関する難しい蘊蓄なども出てくるので、ミステリーとしての楽しみ以外にもそういった蘊蓄とか解釈を楽しむという読み方もできる。 そして、一点だけとても気になった事がある。 僕が読んだのは43版なのだが、その339ページに 「今はもう押しも押されぬ大女優です。」という文章がある。 「押しも押されぬ」というのは日本語として誤った表現で、正しくは「押しも押されもせぬ」である。 もっとも、今では誤った表現の方が広まっていて、誤った「押しも押されぬ」の方を使用する人の方が多いという逆転現象が起きているというデータもある。 まあ言葉なんて伝達手段に過ぎないのだから、双方で意味が通じ合えば別になんだってかまわないのだが、僕は気になった。 本書では文学に関する蘊蓄を多く語っているのだから、「正しい日本語を使えよ」と思った。 作者の北村薫は、高校で国語教師をやっていたそうだが、国語教師が「押しも押されぬ」を使用しているのはかなり恥ずかしい。 入試の国語問題でも「押しも押されぬ」と「押しも押されもせぬ」の正誤問題とか出そうなものだが・・・。 本書は1989年に発売されて以降、版を重ね読み継がれているのだが、なぜこの「押しも押されぬ」が30年近く訂正もされず放置されてきたのか理解に苦しむ。 僕は「押しも押されぬ」って表現を見て、読んでて一気に白けたよ。 もし、増刷するなら出版社は作者にことわって訂正した方がいいと思う。 国語教師がこんな表現使ってたら恥ずかしいぞ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「私たちの日常にひそむささいだけれど不可思議な謎のなかに、貴重な人生の輝きや生きてゆくことの哀しみが隠されていることを教えてくれる」と宮部みゆきが絶賛する通り、これは本格推理の面白さと小説の醍醐味とがきわめて幸福な結婚をして生まれ出た作品である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公の人間性に、好感がもてます。 19歳の大人と子供のはざまに感じる女性の潔癖感がすごくリアル。 この作品を中年のおじさんが書いたとは驚きである。 そして、名探偵役の円紫師匠もとてもよい。 落語好きの私にとって、ところどころになじみの噺が物語にからんでくるところも面白い。 2008年に「このミステリーがすごい!」の20周年企画でおこなわれた国内編の中では、なんと7位にランクインしている。東野圭吾の「白夜行」が10位。宮部みゆきの「模倣犯」が19位なのだから、どれだけミステリーファンにとって評価の高い作品かよくわかる。 が・・・。 そこまで?そこまで評価されるほど面白いかというとちょっとどうだろうと。 現代の米沢穂信のスイーツセレクションなんかとテイストが近いように感じる。肩の力を抜いて読めるミステリーは素敵だなとは思うけれど、この作品が過去20年間のベスト7位に入るというのはちょっと違うような気がする。 文学部専攻の人間・落語に詳しい人間がこの作品にさりげなく書かれていることを自分は理解できるんだぞという優越感がこの作品の順位を押し上げたような気がしてしまう。けれど、たとえば2013年現在、ミステリ好きの高校生が読んだとしたら、「退屈な作品」と言い捨てるかもしれないなと感じる作品。だから★3つ。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!