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(短編集)
13のショック
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13のショックの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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スピルバーグの処女作「激突」の原作者とはこの前まで知らないでいたのが恥ずかしいです。アメリカの伝説的テレビドラマ「ミステリー·ゾーン」にもその名を観ることができますね。この作品集以前から気になってました。期待以上の出来映えで満足してます。装丁も素晴らしいですね | ||||
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ネットでたまたま短編「長距離電話」のことを知り、読みたいと思ったら、中古でしか入手できない。しかも中古の本のお値段がとても高い…。悩んだけれど、どうしても気になって、買ってみました。 最初の短編2本である「ノアの子孫」と「レミング」は、あまり自分の好みではなかったけれど、3本目の「長距離電話」は物語に引き込まれました。「人生モンタージュ」、「死の宇宙船」などもとてもよかったです。一部、日本語にすると理解が難しいのかな?という作品もありましたが、全体として、高いお金を払って中古を購入しても十分それに見合う内容でした。楽しい読書体験でした。 | ||||
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短篇集なのですが、その一つ一つが即映画の原案になりそうなアイデアで溢れています。 人生モンタージュ、天衣無縫、陰謀者の群れ、種子まく男が特に良かったと思う | ||||
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異色作家短篇集を全巻揃えて順番に読んでいるのですが、今のところ一番寒気を感じたのはこの本です。 「ノアの子孫」と「長距離電話」と「死の宇宙船」がまさにそれ。 ありふれたオチなのかもしれませんが、夜に読んだので割とひやりとしました(苦笑) | ||||
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マシスンは長篇・短篇、大量に書いているが、私は短篇の大ファンだ(正直言って長篇はあまり好きになれない)。シンプルな文体で不安・恐怖・ブラックな笑い・アイロニー、そして不条理がえぐるように表現され、オチが素晴らしい。作品が何作も映画化されたのはよくわかる。 タイトル通り13作品を集めたこの短篇集でもマシスンの名人芸をたっぷり楽しむことができる。 3頁しかない掌編「レミング」が最高だ。タイトルを見ただけでイメージが浮かぶ。しかし、行進の果てに海に入って死んでいくのが、ネズミではなく人間の群れとは! 驚愕以外の何ものでもないが、それをバカバカしいと思わせない筆の冴えが凄い。のどかな情景、のんびりした会話がまったく不自然さを感じさせない。全体が二重底になっていて、読み終わったときに本当の異常性に気づくよう構成されている。シンプルなのに深い。さすが。 「長距離電話」では、病気で寝ている一人暮らしの老女に無言電話がかかってくる。何度かかかってくるうちに向こう側で何か音がするようになり、次の電話では、かぼそく気味の悪い男の声が「モシモシ」と呼びかけてくる。それは老女の住む町の中からかかってくる“長距離電話”だった。そして最後にかかってきた電話で男が言ったのは ・・・。 ねっとりと進行する上出来のホラーで、オチが2段構えになっている。その順番を逆にしたらもっと怖かったのに! 「死の宇宙船」では、探査チームが未知の惑星で難破した宇宙船を発見するが、その船中に何と自分たちの死体が。一体自分たちは生きているのか、死んでいるのか・・・。ショッキングな導入部はちょっとわかりにくい結末へ。たぶん、彼らは気づいていない、というのがオチ?(ネタバレになっていたら御免) 「種子まく男」は、引っ越しを繰り返しながら、行く先々の周辺の家々に不信と敵意の種を植え付け、コミュニティを崩壊させていく悪魔のような男が主人公。といっても、庶民的でしょぼい、小さな陰謀をテンポよく張り巡らせていくだけなので、コミカルな味も楽しめる。 | ||||
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◆「長距離電話」 病床にあるミス・キーンにこのごろ奇妙な電話がかかってくる。 こちらが呼びかけても一切返事をせず、耳を澄ましてみても、 つぶやくような、うめくような、擦れ合うような音がするばかり。 のちに、電話の相手がやっと声を出すようになったが、 男の声で「も・し・も・し」というだけだった。 遂に電話局の係員が電話線を調べるのだが、 町外れのある場所で電線が落ちていて……。 ホラーとミステリが理想的に融合しており、 《最後の一撃》もばっちり決まっています。 | ||||
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中身については特に言うことはありません。 他の方々のレビューにあるとおり、読んで損のない本です。 ただ、装丁について一言。 今回の「異色作家短編集」の最大のポイントは 各巻の解説と装丁の素晴らしさにあると思います。 まったく違う意見のレビューが上がっていましたので、 感覚の違いだと承知の上で、一言いわせてもらいました。 | ||||
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この本を読んでいて、あれっと思うことが何度もありました。この話どこかでよんだぞ、って気持ちになるのです。レミングのはなしは筒井康隆の短編集で(もっとスプラッタな展開に仕上げてありましたが)悪意の種をまく男の話はスティーブンキングの長編で(もっと複雑な展開に仕上げてありましたが)…。誤解しないでほしいのですが、マシスンにオリジナル性がないといっているのではなく、逆に彼の発想が現代の小説の出発点になっているように感じているのです。だからこそ、私の生まれる前に書かれた小説の数々なのに何の違和感もなく、どちらかといえばなつかしい怪談として、マシスンの小説を楽しむことができるのだと思います。 「13のショック」は今まで私が読んだマシスンもののなかで一番よかった。ホラー小説にいうのも変かもしれませんが、ずっと読んでいたいような気がする本でした。 | ||||
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このマシスンの短編集も含めて異色作家短編集はどれも面白い。 1950年代から60年代の作家で古めかしいと思われるかもしれませんが、 いずれも当時の面白い小説をリードしてきた作家です。現在のエンタ テインメント作家も彼らから多くの啓発を受けており、ごく一部を 除けば、50・60年代の先駆者から大きくかけ離れた作家はいないよう です。マシスンもブラッドベリ、ダール、ボーモント、皆、小説を 書きながらテレビや映画の脚本にも関わって幅広く活動しています。 一冊ずつの評価は他の人のものを参考にされてください。ここでは このシリーズの最新復刊版がやはり値段が高すぎること、その割りに 装丁が旧版より劣っているということを指摘しておきます。 初版(60年代)は箱入でいかにも大人の読む本という装丁、第二版 (90年代)は箱はなくなったものの版が若干大きくこれはこれで蔵書 としての質感も十分でした。今回の版はサイズが小さくなっていま す。好みの問題かもしれませんが、値段が高くなってこれではやや 不満。90年代の旧版もまだ入手可能なので急いで読みたい方には 旧版を買うことをお勧めします。 こういう良質の中身の本にこういうことは言いたくないのですが… | ||||
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このような全集が復刊されるのは嬉しい限り。マシスンといえば「地獄の家」が有名だが、こんな短編を書いていたのは知らなかった。アメリカのテレビドラマ「ミステリーゾーン」の脚本を手がけていたというのも初めて知った。 この短編集に収録されている作品も、いかにも「ミステリーゾーン」に出てきそうな物語ばかりだ。短いながらも(短いがゆえに)よく練られ、ピリリと面白い。日常と非日常の境目に存在するかも知れない不気味な世界が展開されている。 特にお勧めは「種子まく男」。「こんなことありえない」と言い切れない怖さがある。 | ||||
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タイトル通りショッキングな短編が13編缶詰のように詰め込まれています。作品そのものの構造はどちらかというと単純でストーリーは一直線に進みます。ただし、その「直線」が乗っている平面が私たちの「世界」と重なってはいるけれども少しずれているのです。だから作品の終盤で到達した地点は私たちの「現実」とはずれてねじれて、でも全く別世界のものとも言い難いもので、複雑なショックをこちらの心に与えてくれます。 ♀ネ単にネタバレになっちゃうのでなかなか作品紹介がしづらいのですが…… 『レミング』……わずか3頁の掌編で、最初の数行を読んだら結末は読めますが、それでも読み終えて「やられた」と呟いてしまいました。 『顔』……児童虐待のニュースは珍しくなくなりましたが、それの「予言」と言っても通る作品です。本作中での手口は「まさか、そんな」と言いたくなるものですが、でも「『それ』をおこなう人の心性」はおそらく人類共通のものでしょう。それを思うと暗澹たる気持ちになります。 『天衣無縫』……ある日突然ウォーキングディクショナリーならぬ、ウォーキングライブラリーになってしまった男の物語です。大学の教室にはいるとその教室で行われる授業が(過去にまで遡って)全部頭に入ってしまうのです。いろんな教室に入る度に知識はどんどん増え続け、とうとうある日大学の図書館に入ってしまうと人類の知識の奔流が……いや、力ずくのオチですが、もう笑っちゃうしかありません。人間って、ショックを受けても笑うんですね。 | ||||
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