(短編集)
激突!
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とある古本屋で見つけたとき、思わず「あっ!」と言ってしまいました。それくらい見かけないからです。 もちろん、すぐに買いました。 題名になっている、激突。スティーブンスピルバーグの映画で有名ですが、この本は短編集です。 その中で傑作なのは、蒸発。 主人公の周りから、知り合いが消えていきます。理由は? わからない。存在を証明するはずの写真も、見てみれば、知り合いがそこにいない。 周りがどんどん消えていく。違う、もしかして自分が消えてしまっているのか? 本当に自分は、今までの世界にいたのか? 短編ですが、惹き付けられます。だが、その分ハードルが高くなる。 では、どんな最後になったか? もちろん書くわけありません。 というわけで皆様、Kindleにリクエストしましょう。そうすれば、すぐに読めます、わかります! | ||||
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激突がわからない所があり、謎かあったので、良かったです。まだ全部読んでいませんが…。 | ||||
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『激突!』。完全に見る順番を間違えました。映画→原作ではなく、原作→映画が自分の正解だった。映画鑑賞のあと、私は”漠とした不安”をおぼえたのです。歌はおろかセリフひとつ、音ひとつなかったエンディングーーーつまりは静寂ーーーここからの余韻が、心に青あざのように広がり一向に消えません。この不安感の正体は、いったい何なのか?これに対する回答として、訳者・小鷹信光氏の解説を私は引用したいです。 (抜粋)異常性は日常と対置したところにではなく、日常のなかに、微妙な”ずれ”としてつねに存在している。そのことに気づくには天啓は必要ではなく、気づくことが彼にとっての天啓である必要もない。微妙なずれや歪みのなかに、私たちは不安定に漂っているにすぎないのだから。そして『激突!』の主人公もまた、一日の悪夢から醒めて日常のなかに戻ってゆく。二度と同じ悪夢はみない、という保障のない日常のなかに。(抜粋終わり) こうした”存在の不安定さ”が、『蒸発』においてより追及されていると読みました。興醒めレベルに現実的な感想で恐縮ですが、たとえば年取るごとに学生時代の友人らと疎遠になり、アイデンティティの輪郭が不鮮明になっていくような淋しさがあります。「自分とは誰なのか?」。「生い立ち」をひとつずつ丁寧に喪失するかの如き寄る辺無さ。『蒸発』で男を除く全員がアルバムから消えていくそこに、自分が重なり怖かった。ホラーか?ホラーなのか? | ||||
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5作品を収載。原著は1971年発行、翻訳は早川から73年刊行。 この中に入っている「激突!」がスピルバーグの映画監督デビュー作の原作として有名。 「激突!」。 たまたま何気なく追い抜いたトラックのサイコなドライバーに絡まれ、執拗に煽られて恐怖に陥るセールスマンが主人公。その大型タンクローリーとの一対一の決闘(原題)、というより逃走が、セールスマンの心理と状況の描写だけで描かれる。 タンクローリーのドライバーがまったく登場しないのが不気味で、ストーリーテラーとしてのマシスンの腕の冴えがよくわかる。こんなプロット、よくも考えつくと思う。何か象徴的、暗示的だが、そんなことを考えずにただ楽しめばいい作品と思った。 映画の方は昔見ているので、どうしてもそのイメージが強く残っていて、原作の面白さを100%味わえなかったのが残念。映画が原作に忠実に作られていたのがわかった。ただ、小説の結末があまりにあっけないのがいまいち。もう一工夫欲しかった。 「狂った部屋」。 病的な怒りの発作のため社会生活に支障を来した大学の講師。家庭を崩壊させるが、主人公が長年発してきた怒りのエネルギーは家に蓄積し、物質なのに家が復讐の悪意を持つに至る・・・。 ホラー色が出てくる後半1/3よりも、冒頭から全体の2/3まで連続する怒りの発作の描写が凄まじい。一種の精神病だろうが、この描写だけで十分にホラーになっている。 「屠殺者の家」。 オーソドックスな幽霊屋敷もののホラー/スリラー。芸術家の若い兄弟が買ってしまった古い屋敷、その名も“スローター・ハウス”。家には少女の悪霊が憑いていた・・・。 少女の兄弟への取り憑き方が性的で「牡丹灯籠」や「聊斎志異」を思い出させるが、兄弟が同じ経験をして互いを憎しみ合うようになる設定が異常性を強めている。前半はちょっと怖いが、プロットが見えてくる半ば以降はそれほどでもない。 「蒸発」。 SFともホラーとも言えるが、不条理文学の水準に達しているといった方がいい。傑作かもしれない。 売れない作家志望の男が世界の複雑さを呪い、もっとシンプルであったらと望んだために、ある日、周辺から「関係」を失っていき、次いで「存在」も次第に失っていく。最後には・・・ というプロット。最後の一行が秀逸。 | ||||
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この本の「蒸発」を読んで震えが止まらなかった。 これを買ったあとに作者が死んだのを聞いて この本との出会いに感謝している。 | ||||
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