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ぼくのメジャースプーン
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ぼくのメジャースプーンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全132件 101~120 6/7ページ
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僕は表紙が凛子だったのでつい買ってしまったという不埒な理由でしたが、時間を忘れて本に没頭出来たのは久しぶりです 自分としてはオチがもう少しインパクトのあった方がよかったのですが、これはこれでいい味を出してたと思います 主人公の小学生ならぬ発想と、苦悩の様は少し新鮮さがありましたね(某コ○ンを思いだしたり) 是非買って読んでみてください | ||||
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辻村深月の中でも屈指の良作。しかし、中途半端なファンタジー要素が入っているのでそこが受け付けない人はいるかもしれない(主人公の能力)。 所々に挟まれる回想でふみちゃんの優しさを垣間見れ、なんだか切ない。 先生やお兄さんお姉さんは「子どもたちは夜と遊ぶ」に出てくるので気になる人は是非そちらも読んでほしい。 ちなみに私はこの本を前から持っていたが、おまけカバー目当てでまた買ってしまった。カバーのリンコは文句なく可愛いのだが、リンコがこんなライトな小説を好むと思えない…。 | ||||
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安心してください。 この表紙は本来の表紙の上にさらに被せたおまけ表紙です。剥がせば本来の表紙です(なぜかおまけ表紙は縦3ミリ短い) 原作本の魅力を一切損なわずむしろ数十倍に高めただけのことです。表紙のポストカード入ってます。 発見と同時に光速でポチりました。不届き者の私が買ってすいません。 | ||||
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うさぎの命は「器物」 この言葉が一番胸に残りました。 命って難しくて、多分人間の言葉じゃ正しい結論や 答えや意味や尊さは表せないんじゃないかな。 それでもこの世というよりは人間一人一人の中には 確実に命の天秤が存在して日々命を 計量しているんだと思います。 辛かったけど完全に世界に入ってしまった。 小学4年生の決意は、本当にすごいものです。 子供って、大人よりシンプルで素直で まっすぐだから危なっかしい。 とても心配だった。 でもふみちゃんを大切に思う気持ちが すごく温かいです。 | ||||
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『相手の潜在能力を引き出すための呪い』を使える男の子が、 仲良しの女の子にとって大切なうさぎを惨殺した男を、 同じ能力を持つ人物の助言を受けながら、自分で裁こうとするお話。 話の大半を、罪の考え方と罰の与えたに対する問答が占めます。 特に命を奪った者と、奪われた者に近しい者の、 それぞれのその後についての話は、むむ、と唸りながら読みました。 大人が聞いても考え込んでしまうような質問が多く、 非常に読み応えがあります。 声の力で他人の行動を縛る話、と言うと 『あかく咲く声(緑川ゆき著)』を思い出しますが、 あちらが「特殊能力を持つ人間」自体に焦点を当てているのに対し、 こちらは「特殊能力の運用方法」に焦点が当てられており、 特殊能力はあくまで『罪を裁くための道具』と言う印象です。 さらりと読み進めつつも、時々しっかり考えさせられるお話でした。☆4つ。 現役小学生に読ませて反応を見てみたい。 (表紙が少し禍々しいので、手に取りにくそうだけど…) | ||||
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学校のうさぎを惨殺した犯人に対して、 他人に行動を強制できる能力を持つ 小学生の主人公が、「罰」を与えようとする物語。 法律上は「物」として扱われるうさぎを惨殺し、 それによって、第一発見者の生徒に精神障害を引き起こした犯人。 その罪に対する「罰」は、 うさぎと同じ目に会わせる「目には目を」の罰か。 何もせず、ただ犯人とは関わらないことが正しいのか。 「罰」を与えることの意味は。 「反省」を促すためにはどうすればよいのか。 罪に対する「罰」とは、何なのか。 そして、適切な「罰」は存在するのか。 「罰」について、 主人公の小学生と同じ視線で見つめることができます。 先を見据えた話の展開や、表現や行動が、 とても考えられており、とても、読みやすく、 内容も、深く考えさせられます。 「メジャースプーン」という、タイトルも よく考えられていて、とても面白い! 「罰」について、深く見つめた秀逸作です。 | ||||
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辻村深月という作家は良い意味でも悪い意味でも女性的だ。 ただの自意識過剰気味な女性が「頭のいい人はこうなんですよ」というタッチで描かれることが多く、読者としては作家の人間性が透けて見え、少々イタイ。 一方ストーリー構成はこれでもかというくらいに作り込まれ、ひたすら感嘆するのみ。 本作品では彼女の長所だけが存分に出ており、最高傑作ではないかと思う。 | ||||
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スピード感がなくて読んでいて退屈しました。 ミステリーを期待していたので、退屈だけどラストはい知りたいと思いかなり速読してしまったと思います。 そのせいか感動はありませんでした。 というのも、それぞれの登場人物の人生背景がほぼわからない(子供目線だからかな?) そのため、「先生」「お母さん」「市川君(犯人)」などなんとなく物語の中でのっぺりとした印象をうけました。 なんというか・・・リアリティーがない。 ミステリーとしては「ぼく」目線だけでなくてもいいのでこれらの人物がいったいどういう人なのかもうちょっとリアルに わかれば感情移入もできたのに、と残念です。 始終ウサギについての残酷さと痛々しさのみが読んでいて心にチクチク引っかかる感じで、読み進めるのがちょっと苦痛でした。 | ||||
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辻村作品のジャンルは、一般的にミステリとされることが多いですが、 独自の世界観を持っている作家さんだと思います。本作は、推理的な 要素もありますが、罪と罰に正面から取り組んだ良作です。 主人公の"ぼく"は小学4年生。幼なじみの"ふみちゃん"は、精神面で 周りより早く大人になっており、"ぼく"の尊敬の対象でもあります。 そんな"ふみちゃん"がある事件に巻き込まれ、言葉や表情を失って しまいます。実は"ぼく"は使い方によって、人に罪を与える能力を 持っているのですが、親戚で同能力を持つ秋山先生と一週間を共に 過ごすことにより、「犯人に罰を与えるのか?」「与えるとしたら どのような罰を与えるのか?」といったことを考えていく、という ストーリーです。 物語の柱は、"ぼく"と秋山先生の授業なのですが、秋山先生は 決して指示や判断はせず、第三者の立場で色々なことを考えさせて くれます。読者は最初の方のエピソードで"ふみちゃん"側の人間に なっているため、おそらく最初は「能力で犯人に罰を与えたい」 という気持ちが強いと思いますが、さまざまな視点で考えさせられる ことにより、安易な罰は与えられなくなります。 ミステリ的要素としては、「最終的に"ぼく"はどう動くのか?」 がありますが、罪と罰という正解の無い問題に対し、色々と 考えさせられる作品です。 このように書くと、非常に難しい物語に思われてしまいそうですが、 ここは辻村作品。難しい問題の中にもエンターテインメント性があり、 ページ数はまったく気になりません。お勧めです! | ||||
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辻村深月さんの『凍りのくじら』が面白かったので買ってみたのですが、これは大当たりでした!一言でまとめると、「考えさせられ・面白い」小説でした。動物を殺したら器物破損か、人間と動物の命は同じか、反省をしない人間にはどんな罰が必要か、などなど。読んでいて、ドキッとなる部分がかなりありました。普段の生活だとあまり意識しない「罪」や「善悪」について頭を巡らされました。また、このテーマを伝える物語自信もとても魅力的でした。小学4年生の「ぼく」が凄惨な事件の所為で言葉を失った「ふみちゃん」のために、犯人に立ち向かって行く姿はすごくカッコよく、物語の世界にぐいぐい引き込まれました。辻村さんの作品が好きな人はもちろん、少し考えさせられる小説を読みたい人にぜひお勧めしたいです。 | ||||
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「人を殺してなんで悪いんですか?」こういう質問が出ること自体が、大人の、教育制度の、社会の敗北だ、という意見を聞いたことがある。そして、丁度サカキバラ事件のころだよな、こういう質問が世に流布した感性って。ああ・・・その世代の、この系統の問いが根付いてからの物語だなーと思ったのが最初の印象。この作家さんが、教育学部を出ているのは非常によく分かりました。つまりは子供の内面世界で、この「問い」が不透明で消えて行ってしまうことを避けたいんだと思うんですよ、この作家は。いいかえれば、答えが出るとは言わないが、この「人を殺してなんで悪いんですか?」という問いの部分、、、いってもれば、これは後悔が存在しないという悪意に対して、どう対処するか?、本当に人間はそうあれるのかを、「それを見ている子供の視点」にとってどうあることなのか?ということを描いている作家さんなんだと僕は思うのです。辻村深月さんという人の、作家としての出発点にして、もっとも表現したいところは「そこ」だと断言できます。どちらも「後悔のない悪意」について、非常に執拗な理解や描写のプロセスが続きます。実際には、後悔がない、というのは、「ラスボスがいない」という状況であって、社会学者の宮台真司さんは「底が抜けた」とか「透明な」という表現を当時していました。そうそう『十二国記』の最新作である『落照の獄』の話も全く同じ話ですね。これも、後悔のない悪意に対して、社会はどうあるべきか?という問いを発した作品です。そして、これがテーマが故に、この人の描写は非常にわかりやすい。そこがたまりません。このテーマをより追い詰めてほしいと思います。ちなみに、あまりの藤子・F・不二雄先生への深い愛に貫かれていて、僕は、涙がとまりませんでした。 | ||||
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友人に勧められて読みました。 小学生の男の子の目線で描かれているので、もっと穏やかな展開を予想していました。 話はその男の子と友達の女の子を中心に進んでいきます。 最初はクラスメイト達の描写のなかで、子どもの無邪気さゆえの残酷さが描かれ、 途中からある事件をきっかけに、その犯人や、テレビ・インターネット等を通して 好き勝手言う大人たちの残酷さが描かれています。 すごく腹が立つけれど、自分も思い当たる節があって苦しくなったり、 その立場に簡単になりうるのだということを感じたりします。 男の子は自分の不思議な能力を使って犯人に罰を与えようとしますが、 どのような罰を与えるのか、ということを考える過程で、 読み手もいろいろなことを考えさせられます。 どんな罰を与えることが適切なのか? 最も苦しめられるのか? それで被害者は救われるのか? また男の子の立場で考えていたはずなのに、最後には彼の強い覚悟に裏切られます。 登場人物それぞれの優しさや愛情が感じられる作品です。 | ||||
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子供の感性を感じさせられつつ、結末もなるほどでした。 一部かなり暴力的な表現があるので、あまり子供には向かないかもしれません。自分でも思わず顔を背けたくなってしまいました。 描写を含めて、現実社会でもさじ加減は難しいですよね。 評価は3.6点くらいです。 | ||||
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こどもたちは夜と遊ぶから入った辻村作品、秋山先生が登場すると知って、急いで読んだらラストは涙が止まりませんでした。ふみちゃんと僕を襲った悲しい事件。復讐とは?罪とは?罰とは?小学四年生の僕が出した答えは、確かに正解とは言えないものだったかもしれない。けれど、それを選択した僕の心情に涙が止まりませんでした。僕から語られるふみちゃんの優しさ、ふみちゃんのことが本当は大好きなのに、ある事情からそれを認めることができない僕。どちらも切なくなるくらいに愛おしかったです。 | ||||
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この人の作風がキレイすぎて若干引き気味だったところに本作は、さらに小学生が主人公と知り、まったく期待はしなかった。「大事な幼なじみが大切にしていた兎が死んだ。死んだんじゃない、殺されたんだ。単に暇つぶしをして楽しむためだけに。犯人の大学生が笑いながら退屈しのぎに奪ったのは、兎の命と幼なじみのふみちゃんの言葉と心。僕は決意する、僕が復讐するんだ、チャンスは一回・・」なははは。こりゃー無理だわ、こんな純情可憐なスイート話、読めませんって。なになに、小学生のボウヤが何をするんだって? しかし、紹介のつたなさが、意図的ではないかと思われる程に内容はかなりシリアス。兎の惨殺シーンしかり、犯人の医学生が第一発見者であるふみちゃんを見て、「第一発見者、君?マジかよ。うっわ、萌えねぇー」と嘲笑しながら携帯で撮影するシーン、その前後のネットでのやりとり・・嫌になるくらい、この軽薄な描写がうまい。 そしてぼくには、「条件付」で相手に行為を強制する能力があることが明かされる。相手に対して心を込めて、ある行為を強制できるのだ。「・・・しなくちゃだめだよ、そうしないと・・になるよ」というように。ぼくは、その力のなんたるかを学び、医学生に対峙するための修行を始める。与えられた期間は1週間。何を条件にして何を罰にすれば、ぼくは心から満たされるのか、相手がどうなることをぼくは、望んでいるのか。 最終的にぼくが出した答えと、犯人の末路はここでは明かさない。 まだこの本を読んだことがないのであればあなたは幸せだ。読み終わった後のカタルシスを読了してしまった私は羨ましく思う。そうしてこの本の前にでも後にでも、もう一度前作、「子供たちは夜と遊ぶ」を読むと良いと思う。あえて伏せられている登場人物が誰なのか、秋先生の後悔はなんだったのか、まだお楽しみは、残っている。 | ||||
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内容は他の方のレヴューのとおりです。 少年とマスターのような教授とのやりとりが中心の小説なのですが ・反省しない犯罪者に対していかに罰を加えるか? ・どの程度の犯罪にどの程度の罰が適切か? など、裁判員制度も始まったことだし、他人事ではないと思いました。 とはいえ、もちろんエンターテイメントとしても十分楽しめます。 久しぶりに泣ける本です。星6つ。 (以下読まれた方でないとわからないと思います。すいません) 少女が少年が自分のことを「友達って言ってくれた」と大喜びするシーン 少年が加害者に会いに教室に入るシーン 最後に、少女が少年のもとへ向かうシーン 感動ものです。 ・・・こうしてみると僕は少年よりむしろ少女に感情移入していたのかな?・・・ 一点だけ?なとこ。 こんな賢い小学生がいるのか〜?(いるんだろうな、やっぱし) わが子と比べ別の意味で泣けてきました(微苦笑) | ||||
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初めて読んだ辻村作品がこの『メジャースプーン』だったことを感謝します。 これは10歳の男の子に語らせているだけであって、誰でもが考えなくてはいけない「罪」と「罰」の物語。 その中に少しクラスメイトより大人になってしまった10歳の少女の心境、そしてこれからの10代の苦悩を予感させる物語。 秋先生によって説明される罪と罰。 これは大人である私にも答えが出ない深い問題です。そして子供だから出来る大胆な行動。 思わず12歳の娘、17歳の息子にもこの本を勧めてしまいました。 この作品が他の辻村作品とリンクしているのがわかって、他の作品も読みましたが、この『メジャースプーン』を超えているとは思えませんでした。 でもリンクは面白くて好き。伊坂氏のようにさりげなさがないから、どちらかというとリンクというより連続作品という感じかな。 秋先生の今後の活躍を期待しつつ、でもこの辺でもっと違うタイプの本になって欲しいな...。 10代の解説ももうそろそろ終わりでもいいかも。新たな飛躍を期待しています。 | ||||
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不思議な力をもった小学生が同級生のふみちゃんに降り掛かった突然の悪意に復讐を考える物語。 復讐すべきか、否か? するとすればどんな方法で? それでふみちゃんは満足するのか? 答えの無い問題を考え続ける小学生の出した答えには涙がでた。 それにしてもこの作者、解説にも書いてあったが、「わずか10歳の登場人物に当たり前のようで容易な事ではない」事を自然にやってのけるから凄い。 ■読んで欲しい人 ・小さい子供が居る人 ・小学校で教師をしている人 | ||||
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多くの方が書いておられるように”罪と罰”がテーマのお話です。愉快犯に対する罰を与えることが出来る”僕”が最後に選ぶであろう”罰”の言葉については比較的早い段階で予想はついてしまいます。ただ、そうした暗い(?)予想を抱きながらだと、長いと言われている7日間をドキドキしながら読むことができ、あっという間に読み終えました。作者にはストーリーテラーとしての巧さを感じます。しかし、巧さだけでなく、現代的な犯罪に対する、そして決して反省することのない犯人に対する罰というテーマに対して、子供の真摯な視点から描いている本作は、テーマに対する作者の真剣な姿勢をも感じられて、非常に良かったです。 | ||||
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真摯だと思った。 先生との話にあった罰が延々に続く例えは、先がながそうな7日の先生との延々の話だった、僕にとって。 ただそこは小4の僕の葛藤でもあって、許せる。 感情とか理性だとか、久々にこーいうことを考えながら二人を見まもってた。メジャースプーンで掬わない選択、良くはないけど覚悟は握りしめてた手に強く、感じた。 | ||||
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