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あるキング
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あるキングの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.02pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全73件 61~73 4/4ページ
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この作品で伊坂は、何度もあけすけにシェイクスピアを引き合いにだします。そして「あるキング」自体が、シェイクスピアが数多く描いた、王を巡る悲劇になっています。王が王であるがゆえに起こる悲劇を、天才野球選手を「王」に据えた現代の物語として書いてしまうあたりがいかにも伊坂らしい気がします。 ただ、そうした「王の悲劇」を強く感じさせるのは後半で、前半はそうでもありません。伊坂自身がこの作品を「伝記」と言っているように、「あるキング」では、主人公の出生からを年代順に書き連ねていきます。前半は、後半への予兆を孕みながら、また別の響きを持っています。 伊坂作品には陽気な「白伊坂」と、ダークな「黒伊坂」が混じっていって、そのバランスによって多様性が産まれているように感じます。白い部分は、個人のパーソナリティ、そして家族や友人といった比較的身近なコミュニティに寄せる信頼に根ざしている部分が大きいと思います。一方の黒い部分は、この国や世界がシステマティックに抱えているさまざまな病とそうした病に冒された人々への否定に根ざしているのかな、と思います。「ゴールデンスランバー」などは、まさに両者の闘いでした。 「あるキング」は、はじめ「黒伊坂」かな、と思って読みはじめましたが、そうではありませんでした。主人公は、天才であるが故に、平凡で真っ当で、だからこそ頼りになる身近なコミュニティを持つことができません。この物語の主人公は間違いなく天才野球選手・山田王求ですが、主人公の内面については、まったく描かれていません。一方で、王の周辺にいて、望むと望まざるとに関わらず、王に翻弄されることになる「普通の人々」は、比較的丁寧に描かれています。そういう観点からは群像劇の趣があります。 シェイクスピアの描いた王を巡る人間模様は、コミュニティの中に必ず王が存在し、王を中心として世界が回っていくことを誰しもが当然と受け容れていた社会を舞台としています。それに対し、現代日本に、ふつう、王はいません。突然変異種ののように降臨した王が周囲に与える影響は、自然、シェイクスピア悲劇とは異なったものになります。 ......などと、いつもの伊坂とは趣のことなる、基本的にオフビートな伊坂作品の中でも、さらに変わり種という印象を与える作品ですが、相変わらず、幕切れが見事です。そもそも、目次に並ぶ章題が「〇歳」「三歳」「十歳」......「二十三歳」「〇歳」となっていて、なぜ「二十三歳」「〇歳」という並びで終わるのか、という謎が与えられているわけですが、そこらへんは見事に着地します。この短い終章を読んで、伊坂幸太郎は、親としてこの作品を書いたのだろうと腑に落ちました。最後の一行には、親として、また子として、心の底から共感しました。 | ||||
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伊坂作品に求めていたのは、洒脱な会話と爽快な伏線回収、 そして明快なメッセージだった。 しかしこの作品にはそれ以上のものがあった。 私はこの作品を読んで、今まで無駄なものだと思っていた 「祈りの力」を信じることが出来た。 フィクションのなかのデータなんて、それを信じさせる力にはならない。 しかし、主人公が立ちあがったとき、私は確かに「祈り」をリアルに感じることができた。 リアリティなんていらない。説得力があればいい。 それが嘘でも良い。信じさせてくれるだけでいい。 それが小説の力なんだと思う。 | ||||
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伊坂作品に求めていたのは、洒脱な会話と爽快な伏線回収、 そして明快なメッセージだった。 しかしこの作品にはそれ以上のものがあった。 私はこの作品を読んで、今まで無駄なものだと思っていた 「祈りの力」を信じることが出来た。 フィクションのなかのデータなんて、それを信じさせる力にはならない。 しかし、主人公が立ちあがったとき、私は確かに「祈り」をリアルに感じることができた。 リアリティなんていらない。説得力があればいい。 それが嘘でも良い。信じさせてくれるだけでいい。 それが小説の力なんだと思う。 | ||||
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ベストセラー作家・伊坂幸太郎の新著。本著では、野球選手・山田王求 の生涯が、淡々と語られていきます。 これまでの著者の作品とは雰囲気がまったく異なるので、かなりの違和 感がある作品です。暗めのストーリー、寓話的な世界感。なんとなく、 松本大洋のマンガ「鉄コン筋クリート」を小説にしたような感じを持ち ました。 となんとかいっても、どんどん前に読み進んでしまうのが自分でも不思議。 物語を語る力のすごさなのか?筆力のすごさなのか??最後には、しっ かり楽しめました。著者が書けば、広告文でも一気に読まされてしまいそ うな気が・・・ 伊坂幸太郎初挑戦の人は避けるべき(もっと王道の作品、例えば「ゴール デンスランバー」がお勧めです)ですが、伊坂幸太郎ファンにとっては、 これまでにない刺激と読後感が得られる作品です。 | ||||
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野球モノとゆうだけでうれしい。 登場人物も、すぐにビジョン化出来るほど、ほのぼのとした愛くるしさがあります。 印象に残ったのが、野球の素人の父親の意見に、言葉では表現できない違和感を覚えだすトコロ。私も言葉では表現できない共感を覚えます。 出来ればもう少し長編が良かったです。 他のレビューを見ると「異作」との感想が目立ちますが、私はそうは思いません。 会話やキャラなども充分イサカ氏らしさがタップリです。 あとこの作品の映像化はむかないと思います。スポーツものは映像で観るとドッチラケです。 ・・とゆうかこの作品に限らず、伊坂作品の映像化はマンガを含めて反対です。小説のみで行って欲しい・・。想像に勝る映像はなし!! | ||||
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ベストセラー作家・伊坂幸太郎の新著。本著では、野球選手・山田王求 の生涯が、淡々と語られていきます。 これまでの著者の作品とは雰囲気がまったく異なるので、かなりの違和 感がある作品です。暗めのストーリー、寓話的な世界感。なんとなく、 松本大洋のマンガ「鉄コン筋クリート」を小説にしたような感じを持ち ました。 となんとかいっても、どんどん前に読み進んでしまうのが自分でも不思議。 物語を語る力のすごさなのか?筆力のすごさなのか??最後には、しっ かり楽しめました。著者が書けば、広告文でも一気に読まされてしまいそ うな気が・・・ 伊坂幸太郎初挑戦の人は避けるべき(もっと王道の作品、例えば「ゴール デンスランバー」がお勧めです)ですが、伊坂幸太郎ファンにとっては、 これまでにない刺激と読後感が得られる作品です。 | ||||
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野球モノとゆうだけでうれしい。 登場人物も、すぐにビジョン化出来るほど、ほのぼのとした愛くるしさがあります。 印象に残ったのが、野球の素人の父親の意見に、言葉では表現できない違和感を覚えだすトコロ。私も言葉では表現できない共感を覚えます。 出来ればもう少し長編が良かったです。 他のレビューを見ると「異作」との感想が目立ちますが、私はそうは思いません。 会話やキャラなども充分イサカ氏らしさがタップリです。 あとこの作品の映像化はむかないと思います。スポーツものは映像で観るとドッチラケです。 ・・とゆうかこの作品に限らず、伊坂作品の映像化はマンガを含めて反対です。小説のみで行って欲しい・・。想像に勝る映像はなし!! | ||||
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今までは、伊坂幸太郎ってどんな作家?と聞かれたら、いくつかのストーリーが最後には素晴らしい結びつく、その登場人物の個性、台詞、会話が痛快。 って答えてます。 この作品は全く別物。 いくつかのレビューにもありますが、今までの伊坂幸太郎を求めると拍子抜けします。 わたしは、好きです。 | ||||
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今までは、伊坂幸太郎ってどんな作家?と聞かれたら、いくつかのストーリーが最後には素晴らしい結びつく、その登場人物の個性、台詞、会話が痛快。 って答えてます。 この作品は全く別物。 いくつかのレビューにもありますが、今までの伊坂幸太郎を求めると拍子抜けします。 わたしは、好きです。 | ||||
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伊坂幸太郎氏のどの作品とも似つかない新作。 なにかの謎が解けていくわけではない。 あるキングの生涯を追った、まさに伝記。 過去の作品を期待していると肩透かしを食らいますが面白い本です。 ちなみに短時間でさっと読めます。 | ||||
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発表されて単行本など形になった伊坂作品は全て読んだ私の読了直後の素直な感想は… …ん〜何か物足りない(苦笑) 勝手に私が伊坂作品に求めていたものが この作品には足りなかったから… 海外の古典的な寓話を現代に置き換えて書いた作品…と言ったら良いのか、簡単に“輪廻転生”を書き綴った作品と言えば良いのか…伊坂作品独特のお洒落な会話&表現や 絶妙な言い回しは皆無に等しいですが、これもまたひとつの伊坂ワールドと考えるとそれなりには楽しめます。 それに 読み始めると先へ先へと読み進めてしまう伊坂作品ならでは魅力は十分ありますしね♪伊坂ファンの方は是非 御一読を…m(_ _)m PS.ちなみに私は伊坂作品では若干「魔王」が苦手だったタイプの読者です。 | ||||
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伊坂幸太郎氏のどの作品とも似つかない新作。 なにかの謎が解けていくわけではない。 あるキングの生涯を追った、まさに伝記。 過去の作品を期待していると肩透かしを食らいますが面白い本です。 ちなみに短時間でさっと読めます。 | ||||
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発表されて単行本など形になった伊坂作品は全て読んだ私の読了直後の素直な感想は… …ん〜何か物足りない(苦笑) 勝手に私が伊坂作品に求めていたものが この作品には足りなかったから… 海外の古典的な寓話を現代に置き換えて書いた作品…と言ったら良いのか、簡単に“輪廻転生”を書き綴った作品と言えば良いのか… 伊坂作品独特のお洒落な会話&表現や 絶妙な言い回しは皆無に等しいですが、これもまたひとつの伊坂ワールドと考えるとそれなりには楽しめます。 それに 読み始めると先へ先へと読み進めてしまう伊坂作品ならでは魅力は十分ありますしね♪ 伊坂ファンの方は是非 御一読を…m(_ _)m PS.ちなみに私は伊坂作品では若干「魔王」が苦手だったタイプの読者です。 | ||||
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