■スポンサードリンク


あるキング



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
あるキング
あるキング (徳間文庫)

あるキングの評価: 3.02/5点 レビュー 187件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.02pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全187件 1~20 1/10ページ
No.187:
(4pt)

天才打者の短い一生を寓話的に描く |『あるキング』伊坂幸太郎

導入は仙醍という都市にある弱小プロ野球チームとそれを応援するとある家族(山田家)の話から始まります。熱烈な仙醍キングスファンの家族のもとに育つ劇的な天才野球児の話です。

仙醍なんて書いたらほぼ仙台だろって感じますが、これを読んで球団設立当初の楽天イーグルスを思い出さすには居られませんでした。仙醍キングスは弱小・常敗チーム。一方現実の仙台のチームといえば楽天ですが、新規参入の際は体制づくりがビハインドのなか、当初リーグダントツの最下位、当時の田尾監督は常にへの字口であったことを思い出します。

・・・
さて、山田家の天才野球児の王求(おおく)、名前からして(横書きで球(たま)とも読める)野球の神様から祝福されているかのような彼は、小学生時には引退したプロ野球選手の球を軽々とホームランするほど。中学時代もその名はとどろくも県大会どまり、そして高校では訳あって中退。しかし、幸運もあり仙醍キングスに入団。

そしてぼろくそに打ちまくる。ないしは敬遠か死球。結果として6割・7割打者という驚異的な成績に至る。

・・・
自分にストイック、野球にしか興味がない。

それはそれで素晴らしいことであるも、はるかに他を凌駕した才能を持つ彼。その姿勢や存在が気に食わない連中も多い。明示はされていないものの、彼はチームの監督にこっそり刺され、この世での生を20年と少しで去ることになります。

ここに私は、凡人の衆愚、嫉妬を見た気がしました。主人公山田王求への日本的出る杭は打たれる的バッシング。

・・・
実は、主人公山田王求へのバッシングは、彼の父山田亮が犯してしまった殺人にも理由がありました。

そのため彼は高校を退学せざるを得ず、またどうにかプロ野球でプレーできることになるも、常に殺人者の子として後ろ指をさされることになったわけです。

ここで気になるのは、加害者家族に人権はあるのか、という話です。被害者家族は金銭的に補償され、また精神的にもケアされるべきだと思います。加害者本人も法の下に罰せられるべきでしょう。その中にあり、加害者家族、なべてもその子どもはどれくらいの責任を負うべきなのでしょか。

作品ではこうした価値判断については一切明言はありませんでした。しかし、温厚な仙醍キングス監督が狂人じみたクレーマーの差し金を受け入れた末に山田王求を刺したことに及んだシーンから、「大衆は加害者家族を抹殺する」「大衆は加害者家族を許さない」、と感じました。もちろん、被害者家族の気持ちを離れて、大衆はうねりを作ります。

加えて、シェークスピアのマクベスから”Fair is foul, foul is fair”という文句を度々引用し、善悪の相対性、善悪は大衆による都合によって決定される、というメッセージを勝手に受け取りました。このあたりのストーリー展開、歯止めが効かない流れ、にゾクっときました。

・・・
ということで一風変わった伊坂作品でした。

天才打者の短い一生はバッドエンドで終わり、明言されない寓意が霧のように立ちこめる作品でした。その点でも、伊坂氏の純文学的エッセンスが感じられる面白い作品だったと思います。

伊坂作品のファンはもとより、野球好きの方、純文学好きの方、倫理学やジャーナリズムに興味がある方にはお勧めできる作品でした。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.186:
(3pt)

オークキング

主人公=山田王求=あるキング
マクベスをオマージュした話。
ドラクエVのモンスター オークキング
2匹目の仲間の名前=マクベス
偶然?計算?
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.185:
(4pt)

ドラマ化

エンターテインメントとしては面白いので、世にも奇妙な〇〇などでドラマ化すると良いなとは感じた。ただ伊坂作品としてはひねりが無くて少し物足りないか。マクベスを絡めたのは良かったが、広がらなかった印象。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.184:
(5pt)

最高!

やはり最高!
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.183:
(2pt)

SOSの猿に近いファンタジー感

仙台の野球チーム大好き狂人に育てられた化け物級ルーキーの伝記的なお話。
主人公は周囲のやっかみとかに屈せず黙々と成すべきを成していたんだが・・・。終始閉塞感漂う話だったなあという印象。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.182:
(5pt)

Fair is foul, Foul is fair

いつも伊坂作品のタイトルがお話の内容を絶妙に上手く表現しているなと感心します。「あるキング」は、野球好きな両親の下に生まれた野球の天才少年、王求と、彼を取り巻く人々のあれやこれやのお話ですが、繰り返し出てくる「Fair is foul、Foul is fair」の言葉があれこれのエピソードに投影されて、立場をかえれば正邪が逆転する視点もありなのだと洗脳?されます。

これはありだよね⁈ いや それはないでしょう⁈
逆説を愉しみたい人にお奨めの一冊です
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.181:
(3pt)

「事実は小説よりも奇なり」まさかの巨人凋落と広島カープの躍進にかすむ小説

私はプロ野球広島カープの50年来の熱狂的なファンである。弱小チームの笑うしかないような惨状や、巨人にFAでことごとく有力選手を強奪される悲哀など、重ね合わせて興味深く読んだ。ほとんど狂信的なファンの両親が、「巨人の星」のような特訓で息子をプロ野球選手に育てる様も、かなり現実味のある話として読むことが出来た。
 又、言及されたフレーズで有名はシェークスピアのマクベスからの色濃い影響もいかにも井坂幸太郎らしく、
野球用語のファウルとフェアに絡めた辺り、面白い着想で、魔女が登場する幻想的な話にも納得。
 惜しむらくは、2019年現在、巨人が優勝から遠ざかり、カープが三連覇を成し遂げると言う、予想外の出来事が起きている事だ。事実今もFAで丸選手が移籍したにも関わらずカープが巨人に圧勝した試合の後にレビューを書いている。正に「事実は小説よりも奇なり」を証明した快挙にカープファンとしては溜飲を下げているのだが、この小説の中の弱小球団より本物が奇跡を起こしてしまったのでは、救いのない小説に勝ち目はない。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.180:
(1pt)

意味不明な作品 つまらなかった

十数冊読んだ伊坂作品の中で一番つまらない。
1/4ぐらい読んだところで捨てました。千円ドブに捨てた気持ちです。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.179:
(1pt)

伊坂作品初のハズレ

星5のレビューに「魔王」「モダンタイムス」「マリアビートル」あたりが好きなら楽しく読めるとありました。

その3つはまだ読んでないのでそれが本当なのかはわかりませんが、この作品はあまり好きではありませんでした。
というか、そう書かれてしまうとその3つに手をつけるのに少し勇気が必要。笑

↓以下あるキングの感想です

ただ純粋に野球が好きじゃないから打率9割の凄さがわからない。
まぁ想像したらだいたい凄いんだろうなとはわかりますが…
王求っていう名前もなぁ…

それより何より両親が嫌いで。
何か狂気じみてる親だなぁと思ってました。

伊坂作品は全部読む!と意気込んでましたけど、読むのやめたからといって罰せられるわけでもないし、これは見送りにしました。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.178:
(3pt)

演劇のような小説

野球の天才、王求少年の生涯学習を中心としたストーリー。
「マクベス」に似た展開があったり、ところどころで他の人には見えていない(?)魔女が出てきたり、劇のような演出が面白かった。←伝わらない。笑
リアルとファンタジーの間のような物語という印象です。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.177:
(1pt)

つまらない

つまらない。読み進めるのも疲れる。。。
野球選手たちが弱小チームにいるからメリットが何も無いって、何度も言っているけど、お金も稼げるだろうし、好きな野球ができるわけだし、そんなわけない。この本を読むことの方が、メリットがない。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.176:
(5pt)

完全版

完全版よかった!それぞれのちょっとした違いがすごく面白い!!
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.175:
(1pt)

具体的な成績を抜きで描かれたプロ野球小説

主人公は超絶的な天才打者なのだが、プロ入り後の具体的な成績がほとんど記されていない。
断片的な描写としては次のようなものがある。
9試合連続本塁打をマークし、プロ野球新記録に王手がかかったところで四球攻めで阻止される。
打率8割、9割レベルだが、監督の個人的感情で長期間二軍に落とされ首位打者は獲得できないらしい。
前者はともかく、後者は話として滅茶苦茶すぎるだろう。
具体的な数字をほとんど出さないのは意図的なもので、できるだけ抽象的な寓話性を狙っているのかも知れない。
しかし、徹底した数字のスポーツである野球を題材にしてこれは無謀すぎるというものだ。
いわば、誰と誰がいつ殺されたのかはっきりしない連続殺を描いた本格推理小説を読んでいる思いにかられてしまう。
もちろん、作者が書きたかったのはプロ野球小説ではないのだろうが、日本人にもっとも親しいスポーツを選んだ時点で大失敗が決定づけられていたと思う。いっそ架空のスポーツを題材にする手もあったのではないか。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.174:
(4pt)

「Fair is foul, and foul is fair」

ウィリアム・シェイクスピアの著作「マクベス」。
その作品の一節にある「Fair is foul, and foul is fair」の真意に迫ろうとするストーリー。
山田王求(おうく)は、まさに生まれる前からプロ野球選手になることが宿命づけられていた。
小学生になると、リトルリーグではすでに頭角を現してはいるものの、あまりの出来の良さに相手チームからは毎回敬遠される存在であった。
中学、高校に入ってもその力は衰えず、絶えずスカウトに注目されて存在ではあったが、プロへの道は順風満帆ではなく、むしろ多くの障害が王求を襲い掛かる。
正直に真面目に野球に打ち込んできた王求。
その力も充分過ぎるほどあるにもかかわらず、なぜ順調に事が進まないのか。
「フェア イズ ファウル、ファウル イズ フェア」(良いは悪い、悪いは良い)。
一般的ではないものに対する大衆の群衆心理の怖さを垣間見ることのできる作品でした。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.173:
(1pt)

作家の執筆の自由度と度を越したモデルの拝借度との区別が全く付いていない作者のこれまでの作品の中では一番の駄作

作者のこれまでの作品の中では一番の駄作だと思う。シェイクスピア「マクベス」中の
「Fair is foul, and foul is fair」という台詞をモチーフとして、「この世に絶対的存在はなく、各人の相対的論理で世の中が動いている」事を主張しようとしたらしいが、題材が酷過ぎる。

本作の主人公は誰が見ても「イチロー」としか思えないし、少学生時代のバッティングセンターに係わるエピソードは「イチロー」のエピソードそのもの(実際に「イチロー」(の父親)は140km以上の球速が出る用にマシンの改造を頼んだ)だし、その「イチロー」の父親を殺人犯にするという設定は、下手すれば名誉棄損ものだろう。作家の執筆の自由度と度を越したモデルの拝借度との区別が全く付いていない。

本作は「夜の国のクーパー」の系統に属する作品だと思うが、寓話として描くなら、せめて主人公の造形くらいは独自性を持たせて欲しかった所。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.172:
(4pt)

あるバッターの生と死

2009年に出た単行本の文庫化。もともと『本とも』に2008-09年に連載されたもの。単行本化、文庫化に際して、それぞれ大幅な改稿がなされているという。
 ある偉大な野球選手(バッター)の誕生から死までを、『マクベス』とからめながら語った小説で、一人称、二人称、三人称が混在して使われているあたりに独特の味わいがある。
 また、魔女がことあるたびに出てきたり、登場人物たちが突然芝居のキャラクターのようにしゃべりはじめたりと、リアルと非現実が混じり合って進んでいくのが楽しい。
 ただし、ストーリーとしては肩すかしに終わる。この頃の伊坂作品の特徴らしいが、好みの分かれるところだろう。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.171:
(3pt)

悲しい話だなあ…

この手の「運命」みたいな感じのお話は、ただ悲しいとしか言いようがない。
本人が生まれながらに諦念に至ってる様で、そこがまた悲しい。しかし憐れではない。
…けど、読み返す事はないだろう。の、くくりだな。自分的には。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.170:
(5pt)

伊坂ワールド

あっと言う間に読めてしまいました。息子に進められてはまった”伊坂ワールド”まだまだはまります。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.169:
(4pt)

☆4

今までの伊坂作品と違うと聞いて、少し不安な気持ちを持ちながら読みましたが、残念だった ということはありませんでした。
確かに今までの作品とは一味違いますが、読みやすい、伊坂さんらしい作品でした。

内容は、良くも悪くもないような・・・つまらなくは無かったけれども、面白かった!素晴らしい!という感じでもありませんでした。

悪くは無かったのですが、何か物足りなかったので、☆4とさせていただきます。
伊坂さんファンなら必読ですが、初めて伊坂さんの作品を読む!という方にはオススメできないかもです。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797
No.168:
(5pt)

楽しく読めました。

巨人の星チックなストーリーが読んでいる私に

違和感なくしみ込んできました。

.

できれば、もっと長く読みたかったかな。

伏線であろうものを、回収せず、想像に任せて

いるあたりが、作者の意図なのかもしれないが、

上下巻あたりにして、細かく拾ってくれたらって

思います。

続編って出ないかなぁ・・・。
あるキングAmazon書評・レビュー:あるキングより
4198627797

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!