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水の中の犬



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【この小説が収録されている参考書籍】
水の中の犬

水の中の犬の評価: 4.24/5点 レビュー 33件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.24pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(3pt)

容赦ない話

普通の、と言ってはなんだが、よくある探偵ものかと思って読み始めたら、あらびっくり、あっという間に驚く展開。そしてこの無慈悲で容赦ない話は驚くスピードで読者を乗せてエンディングに向けて疾走する。
誰にでもお勧めの話ではないし、ちょっと、とっちらかった感もやり過ぎた感もあったけど、ある意味潔い感じはしました。
昔読んだ大藪春彦の作品を思い出しました。大藪春彦ファンに感想を聞いてみたいな。
水の中の犬Amazon書評・レビュー:水の中の犬より
4062142996
No.2:
(3pt)

「そいつにとっての二つのことをやり遂げれば、人は満足して死ねるんだそうだ……」

不良漫画の金字塔『ビーバップハイスクール』の著者である作家・木内一裕氏によるハードボイルド小説第2弾!

 今回は元刑事の中年私立探偵が主人公の物語となっており、内容も3章に分けられ、それぞれ独立した形式ともなっているものの、物語の流れとしてそれぞれ時系列に進んだ内容となっている。

・ 恋人の弟に暴行を受けた女性の叶う事のない依頼を引き受ける……第一話『取るに足りない事件』
・ ある事情から残り22時間の命を宣告された探偵が行方不明の兄を探して欲しい少女の依頼を引き受ける……第二話『死ぬ迄にやっておくべき二つの事』
・ 過去の封印されていた記憶が蘇りそうになる最中に命を狙われる娘を守って欲しい母親の依頼を引き受ける……第三話『ヨハネスからの手紙』
 
 本書は、以前に著者自身が監督を手掛けた映画『鉄と鉛』〈1997、主演:渡瀬恒彦〉(本作における第2話)を基にした作品となっており、ただラストに関しては大きく改変されており、結論からいうと、処女作『藁の楯』同様に本作も著者の描く漢(おとこ)たちの報われない物語である。

 以前に『鉄と鉛』を観ていたので、探偵=渡瀬恒彦、暴行を受けた依頼人・田島純子=白島靖代、関東近辺に千人の子分を持つ菱口組若頭補佐・笹健組組長・笹川健三=平泉成、その子分で探偵を監視する男・矢能政男=成瀬正孝、をイメージしながら読みました。
 元の映画自体が冒頭から展開が錯綜し、田島純子も早々に物語からフェードアウトしていたので冒頭のつかみがよくわかっていなかったが、今回小説になった事から第1話を『鉄と鉛』のプロローグとして補足として読むと楽しめた。

 元々『鉄と鉛』自体の物語に納得していたワケではなかったので笹健組組長が何故探偵にあのような要求をするのかが不可解なところがあるし、命の宣告をした割には監視はつけているものの自由に行動させているのもあまり緊張感が感じられなかった思いがあったので前作『藁の楯』同様、物語自体の完成度は決して高いとはいい難いが、それでも著者自身、長年、漫画や映画を手掛けてきたせいか、読者に視覚的なイメージを持たせて描いているので読みやすいし、元々きうち氏の監督作品が好きだった私にとっても、木内氏の描く世界観はお気に入りだし、きうち作品の映像を観るような感覚で読んでいきたいと思います。
水の中の犬Amazon書評・レビュー:水の中の犬より
4062142996
No.1:
(3pt)

この主人公、ちょっと間抜けすぎやしませんか?

漫画家・木内一裕(漫画執筆時は「きうちかずひろ」名義)の小説第二弾。
前作『藁の楯』は文庫で約350ページの長編だったが、本作は中編の
三部構成になっている。一編は約120ページと長さ的に余裕があるため、
どれも過不足なく話がまとまっている。文章もサクサク読め、
やや込み入った場面もイメージしやすい。ただ、読後感はかなり重い。
三部ともあまりに救いがないのだ。これは主人公のせいでもある。
あそこで的確な判断を下していたら、と主人公をなじりたくなる場面が
何度あったことか。おかげで死ななくてもいい人が何人も死ぬ。
とはいえ主人公が完璧だったら物語が成立しなくなってしまうのだが……
面白くないわけではない。ただ、個人的には不満な点がいくつかあったので、
今回の評価は★三つ。次は『アウト アンド アウト』を読んでみたい。
水の中の犬Amazon書評・レビュー:水の中の犬より
4062142996

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