■スポンサードリンク
むかしのはなし
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
むかしのはなしの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.74pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全46件 21~40 2/3ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
-ややネタバレ- この本を購入した理由は「昔話を現代の物語にアレンジした短編集」に興味を持ったから。 実際に、4つ目の話まではそれぞれの話が独立した短編作を読んでいた。 しかし、4つ目を境に、この作品は全てに相関性のある連作だと気づく。 世界の一つの時間の流れが、色々な時間軸から、色々な人によって語られる。 ページをめくる度に、つながりを理解する。 その感覚がたまらない。 全ての話に共通するのは、語り手を取り巻く状況が変化していること。 変化のなかで人は何を語り、何をするのか? 私は今まで、生きることを当たり前と感じていたが、この作品を読むなかで、「生きる」という当たり前のことを考えさせられた。 もし3ヶ月後死ぬとしたら何をするだろうか? その時にしたいことを毎日のなかで実行しなければならないのだなと思った。 当初思っていた内容とは違っていたが、物語を楽しみ・考えさせられ、期待以上の収穫を得た。 是非とも手にとって頂きたい一作。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
買いましたが すぐ「やっちまった」ておもいました お金かえしてほしいです 他の人の評価の高さが信じらんない マジすか… | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
昔話の主要なポイントを織り込んで作られた短編集。 新釈〜といった風であろうか。 短編だが相互にリンクしているところがオシャレだ。 ほのぼのしているモノから背筋がゾッとするモノまでを、語り手が記憶をたどりながら話してくれる。 まるで、語り継がれてきた昔話のように。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
Bookデータベースだけを読むと、安っぽいSFのように感じるのですが、これは凄く深い小説です。 太古の昔から現代でも同じように人を動揺せしめている事、それは死の恐怖です。多くの人が死に恐怖や不安を抱いて生きています。それは自分の死でもあり、他人の死でもあるわけです。 死に恐怖や悲しみを抱くのは、人間を含めた一部の霊長類だけです。他の動物は痛みは感じますから殺される事を避けようとはしますが、死が怖くはありません。いや、怖くないというより、死という概念が無いのです。 例を挙げます。家畜は屠殺(とさつ)されるのですが、今でこそ電気の刺激を利用しますが昔は巨大な金槌で頭を叩いていたのです。その瞬間、家畜は悲鳴をあげますが直ぐに絶命するわけです。それで、隣でそれを見ていた家畜は屠殺の瞬間こそ驚きますがすぐに平常心で草を食べ始めるそうです。 アフリカのサバンナでも、毎日のようにシマウマがライオンに食べられています。シマウマはライオンの餌食にならないために一生懸命逃げます。脚が遅い子どもが捕まらないように母親は必死で子どもを守ります。しかし、残念なことにその子どもがライオンに捕まってしまうと・・・しばらく見ていて、やがて安心して草を食べ始めるのです。なぜ安心するかというと一頭が犠牲になればしばらくはライオンは狩りをしないのを知っているからです。 このように、人間以外の多くの動物には、死という概念がないのです。 しかし、人間は太古の昔から死を恐れてきました。三国一の大王であっても死を避けることはできず、多くの人はそれに悩まされたのです。 昔話が語り継がれた太古から、変わらぬ課題である死に対して、本当の賢者はどう感じるのかがこの物語りのメッセージです。 三カ月後に隕石がぶつかるのでロケットで脱出出来ない人は死ぬのだと分かったとき、多くの人はその恐怖に脅えるのですが、主人公であるモモちゃんは違っていたのでした。 モモちゃんは大変な不良少年です。しかし、学校中で人気があるのです。人気の理由はケンカが強いからでも先生を相手にしないからでもなく、恐怖心が無いからでした。 そして 本当の怖いもの知らずは、死を前にして本当の賢者に成れたのでした。 病気で医師から余命宣言をされる人がいます。「余命三ヶ月です」とか言われる訳です。その時に賢い方は、積極的な治療よりも残りの人生をどう生きるかを考えたりします。そして、結論が出ると、死の恐怖がなくなるそうです。更に、世の中がキラキラ輝いて素晴らしいそうです。出会う人すべてが素敵に見えるそうです。そして、安心して息を引き取るのだそうです。 覚悟の決まった勇者、モモちゃんの物語りをどうぞ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めての会話で突然「里美八犬伝」を語り始める犬山、ああ〜オタクだ、、、、、、。 自分にも心当たりがある行動で胸が痛む。初対面でオタ話をしちゃダメですよね。気をつけます。 短編連作で、一個一個は面白いんだけど、無理に「誰かに自分を語る」形式にしなくても良かったと思う。それぞれに話し相手がいる事を示唆する行が入るんだけど、独白形式としてなら気にならなかったかもしれない細部が、念を押されることにより目立ってしまい気になった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
著者の作品はまだ『月魚』しか読んだことがないです。 地元の図書館で『むかしのはなし』を偶然見つけて読みました。 感想、一言で言うと 「騙されたー」でした。 もちろん良い意味で、です。 推理小説を読み終わったときと似たようなため息が漏れました。 三浦さん、すっごいですね。 語る人の視点によって文体が絶妙に変わるというか、たとえ何人かが同じ場所にいたとしても見てるところが違うっていうか……何ていうんでしょう?(苦笑) ただ読みやすい短編だなって思って気軽に読んでたら、後ろからじわりじわりと何か大きなものが近づいてきたっていうか何ていうか……(うん、やめよう) 第3話だったかな。女子高生の話。あれが一番、個人的にインパクトがデカかったんですよ。 女として、叔父が怖いったらっもう! 本当に気持ち悪かったんです。 ちょうど電車の中で読んでいて、 「何で私この部分読んでるんだろうな」と自問しました。 でも、後に気づくんですよね。 あの話、関係ないようで関係あるんです(何に) 川というか海というか、単なる背景も、案外重要な役割を果たしてます。 私は第1話が好きでした。 ロケットの話もよかったんですけど、やっぱりあのメールが物語の導入部分だったことは大きいです。 お気に入りです。 それぞれの話の最初に書かれてある日本昔話が、どのように現代版になっているのか。 それを考えながら読むのも面白いんですけど―― うん、気軽に読んでください。面白いですよ。 あ、でもやっぱり第3話は個人的ストレスが大きかったので、☆4つ(笑) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
へー、三浦しをんってこんな話も書くのか。という感じ。 どちらかというと、恩田陸とかの小説の構成に近い雰囲気。 でも筆致はかなり違っていて、恩田陸ほどは湿っぽくなく、 特殊な性格の主人公の一人称で書かれていて、 あえて断定的、独善的な文体で描くことで、 著者の客観的な視点を浮かび上がらせているような気もする。 古典や、昔話と呼ばれる作品を題材にした掌編集、としては、 なかなかうまいけれど、いまいち特徴に欠ける。 だが、実は本書全体に一筋の伏流水が流れており、 それが最後に一本の道となる。 どんでん返しは、ものすごく意外、というわけでもないが、 楽しんで書いているのであろう著者の含み笑いが聞こえてくるようで、 なかなか楽しませてくれる。 三浦しをん氏は、いかにも職業作家、といった感じの、 「読者を感心させねばならぬ」といった切羽詰まった感じがなく、 いい意味で「アマチュアっぽい」作家だなぁ、と改めて感じた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
確かに文章力はすごい!ドラマティックなストーリーや、常人ではなかなか考え付かない背景設定なんかには舌を巻いた。 でも、どうにも上滑りの物語で、結局深い部分で何を伝えたいのかわからなかった。 文章の妙を伝えるだけなら、一過性のエンターテイメントで通り過ぎてしまうと思う。 話の流れがまあまあ気になるから、読む手はなんとか止まらなかったけど、短編集だと思って半分くらいで辞めそうになった自分がいた。最後まで読むと、ああ、繋がっているな、と思う部分があるのでできれば最後まで読んだほうがいい。 設定や展開があれほどおもしろくできるのだから、もう少し、何か人間的に共感できる部分や心酔できる部分があればいいのにと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
すべてを読んでいるわけではないが、他の三浦しをん作品とは一味違う作品であった。 連作短編はえもすれば、ただ単に登場人物がそれぞれの話で主役になったり、脇役になったりするだけのものが多いが、これはそうではない。こんな連作短編もあるのかとちょっと驚きをもって、読み終えた。 これが「連作」であるのに気づくのはこの本のタイトルの意味を理解するのと同じタイミングとなる。それぞれの章の冒頭に昔話が書かれているが、もちろんそれだけがこのタイトルの意味ではない。 一応レビューとして書いているのでネタばらしをしないで書くのは難しい作品である。 他の三浦作品を読んで気に入っている方々には「ダーク三浦しをん」を読む覚悟がある場合にのみ読んでほしいと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
すべてを読んでいるわけではないが、他の三浦しをん作品とは一味違う作品であった。 連作短編はえもすれば、ただ単に登場人物がそれぞれの話で主役になったり、脇役になったりするだけのものが多いが、これはそうではない。こんな連作短編もあるのかとちょっと驚きをもって、読み終えた。 これが「連作」であるのに気づくのはこの本のタイトルの意味を理解するのと同じタイミングとなる。それぞれの章の冒頭に昔話が書かれているが、もちろんそれだけがこのタイトルの意味ではない。 一応レビューとして書いているのでネタばらしをしないで書くのは難しい作品である。 他の三浦作品を読んで気に入っている方々には「ダーク三浦しをん」を読む覚悟がある場合にのみ読んでほしいと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
6編の短編と中編1編で構成された書き下ろし作品。1話目の「ラブレス」と最後の「懐かしき川べりの町の物語せよ」の内容が呼応して、完結性を高めている。 昔話のパロディーではない。昔話にインスパイアされたオリジナル・ストーリーである。「入江は緑」のおだやかなあきらめのような日常が、あとで別な意味を持って胸に迫ってくる。「生きる」ということは、誰かが書いていたように、つまり死ぬまで生きるということなのだ。…読後の、胸に沈む思いをうまく表現できない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
昔話、浦島太郎とか桃太郎とか。 それを基にした、現代のお話。 短編集が、お互いにリンクしてます。 「昔話、浦島太郎とか桃太郎とか。 それを基にした、現代のお話。 短編集が、お互いにリンクしてます。 「死ぬことは生まれたときに決まっていたこと」 うん、そうなんだよね。 3ヵ月後に隕石がぶつかるかもしれない。 で、選ばれた人は、スペースシャトル?のようなものに乗れる。 だけど、それも安全かどうかわからない。 隕石ももしかしたらぶつからないかもしれない。 まあ、そんな中でのいろいろな人物が、一人称で自分を語るのですが・・・ もう一度読み返してみたら、また新たな発見のありそうな本です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
短編集です。それぞれの作品の裏表紙には、昔話を短くまとめたものがついている。 この昔話と三浦しをんの作品を対比させてみると、すぐになるほどと思う作品もあり、深読みしてようやく繋がりがわかる物語もある。 読み進めていくうちに、昔話にこだわらなくても構わないこと、それよりももっと重要な伏線が引かれていることに気づき、この本は普通の短編集ではなく、たいへん凝った造りの連作短編集だとわかります。 なにも考えずに本を手に取って、ひとつひとつの作品を楽しんでから、もう一度表紙を眺めると、作者がなぜ「むかしのはなし」と名づけたのか余韻を楽しむことができる。 このように、一粒で三度楽しめる凝った構成にするのが、いいかどうかはわからない。 でも、作品ひとつひとつは小説として完成していて十分におもしろいから、昔話と対比しなくても、連作短編集としての仕上がりを意識しなくても大丈夫。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めて三浦さんの一人称を読みました。初期作品三人称にあるような、 長い風景描写やわかりにくい比喩が減って、すらりと頭の中にはいってきます。しかしその為に、 最終話を除くほかの短編が、以前どこかで読んだ無気力系のステレオタイプの話に思えて残念でした。 それぞれお話は微妙に関係していますが、それもついで、のように思えて、 話が螺旋に絡まり合っている印象はありませんでした。 最終話は引き込まれて読んだのですが、最後が些か軽い感じがしました。 ひかれた部分が「人間」を感じさせる部分だったのに、オチへもっていく主人公の心情が 浅いのです。深くない絶望も、おとぎ話故でしょうか? これはおとぎ話だ!と何度も自分に言い聞かせて読みました。そうしないと、やっぱりどうも 地球滅亡にリアリティを求めて、頭の中が混乱しそうでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
舞台は現代。 後三ヶ月で隕石がぶつかり、地球は滅亡するかもしれない。 その状況で、人はどうするのか。 日本昔話を元に、6篇の物語として綴られています。 助かるのはロケットのチケットを手に入れた人だけです。 そしてそのチケットは、選ばれた人にしか届きません。 ある人は淡々といつも通りの日常を送ろうとし、ある人はチケットを盗もうとする。 短篇はそれぞれに少しずつ同じ登場人物が出てきて、同じ時間を進んでいることがわかります。 全体的に、なんだかもやもやした空気感があり、それがまた『後三ヶ月で地球滅亡って言われてもなぁ…』っていう、実感があるようなないような登場人物の胸中を表しています。 私だったら、たぶん、未読本を黙々と読みふけりますw | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どの話も面白いと思うのですが、私は最後のお話が1番好きです。あの人が何を考えて、何を見て、何を聞いて。それを確実に知る事が出来るのは、その人自身なんだという当たり前の事に気付いた様な。分からない事があるから、その世界にリアルを感じるんだと思います。それからあとがきにあった、『言葉を媒体にだれかとつながっていたい』という言葉(かなり省略してます/汗)が好きです。このお話たちにも、所々にそんな気持ちが散りばめられてるなぁ、と感じました。とにかく、読んでみれば分かると思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
しをんさんの文章は端正です。この物語の語り口も整っています。ということは読みやすく解かりやすいです。ストーリー展開は日本の昔話をしおんさんがイメージを膨らませて地球の果てに絡めていくという日常から宇宙へとスケールが大きく動いていく面白い着想です。設定は現代だけど、近未来のようでとファジー。そして冒頭で書いたように難しくない。ところが、読後感がなんとも悪い。気持ちがざらつくのです。不幸な人達の話だから・・・・・?というより、しをんさんには人間に対する、愛情の書きこみがうすいような気がします。人を好きな人の文章はどういう結果でも読後によい余韻が残るものです。残念です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
誰でも知っている昔話をしをん風、そして現代風にアレンジした現代小説。 最後のももたろうの話が個人的には一番面白かったのだが、どの話も極めて秀逸。昔話の教訓めいたものを考えながら読むと、各々の短編がさらに輝きを見せる。 本当に力をつけてきている。直木賞取れればよかったのに。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
桃太郎や浦島太郎など、日本人にはおなじみの昔話をベースに小話が語られるという趣向。なにげなく、さりげない話の群集がいつしか「時」や「宇宙」のような壮大なリンクを描きはじめる絶妙な文章力。私たち自身のさりげない日常や何気ない人生も今日あったことも昨日あったことも時間や宇宙のリンクの一部なんだ。そんなことを考えて、「むかしのはなし」という言葉の意味を実感、そしてじわじわと感動。また読みたくなる本です。これは硬質で精密、シンプルで壮大なエンタテイメント。「完璧」という言葉を使ってもいいと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
~「私が語りはじめた彼は」続き、二冊目の三浦しをんさんを読みました。今回も一人称からの語り口。日本の昔話をベースに7つの話を紡いでいます。今回もそれぞれの話は独立しながらも、リンクを持たせつつという構成。エンターテイメント系の小説です。元の昔話をどういじってるか、どう壊しているか、それを探りながら、自然と読んでいきます。~~心にジーンとくる小説ではありませんが、読んでいる時間自身を楽しめる小説です。~ | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!